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【片田舎のおっさんII】アリューシアとは何者? 強さ・ベリルとの関係・恋愛感情まで解説

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アリューシア・シトラスは、異例の若さでレベリオ騎士団長まで上り詰めた「神速」の剣士であり、ベリルの実力を昔から知っていたからこそ、彼を特別指南役として王都へ引っ張り出した人物である。
ベリルとの関係は単なる師弟ではなく、現在は同じ騎士団を支える立場へ変わっており、アリューシア自身も公式に「尊敬に留まらぬ思慕」を抱いているとされている。
ただし恋愛感情があることと結婚が決まっていることは別で、アリューシアの強さ、ベリルへの尊敬、伝えきれない恋心の三つを一緒に見ることで、この人物の立場が最も分かりやすくなる。

  1. 第1章 アリューシアとは何者?ベリルを王都へ連れ出した若きレベリオ騎士団長
    1. 異例の若さで騎士団長になった「神速」の剣士で、ベリルの皆伝を受けた元弟子
    2. ベリルから見れば今でも「昔の弟子」だが、実際には王国を動かす側へ成長している
  2. 第2章 なぜアリューシアはベリルを王都へ呼んだ?昔から実力を知っていたから
    1. ベリル本人だけが気付いていなかった剣の価値を、アリューシアは弟子時代から知っていた
    2. 特別指南役は騎士団強化だけでなく、ベリルを世に出すための立場でもあった
  3. 第3章 アリューシアはどれくらい強い?「神速」と呼ばれる正統派剣士
    1. 第1期第8話では、ベリル相手に真正面から押し切れるほど完成度が高い
    2. 強さは速度だけではなく、騎士団全体を動かせる判断力まで含まれている
  4. 第4章 アリューシアとベリルはどんな関係?師弟から現在の相棒へ変わっている
    1. 昔は「先生と弟子」だったが、今は同じ現場で判断を預け合う関係になっている
    2. 第2期ではベリルを「守るべき先生」ではなく、重要任務を一緒に任せる存在として扱っている
  5. 第5章 アリューシアはベリルを好きなの?尊敬だけではない思慕がある
    1. 公式でも「尊敬に留まらぬ思慕」とされ、師匠への敬意だけでは説明出来ない
    2. 好きでも直接言えないから、「先生を評価する」「先生の居場所を作る」行動に変わっている
  6. 第6章 スレナとは何が違う?同じベリルを慕っていても距離の詰め方が正反対
    1. アリューシアは仕事と立場から近付き、スレナは感情をそのまま前へ出す
    2. 犬猿の仲に見えても、二人とも「ベリルはもっと評価されるべき」という点では一致している
  7. 第7章 アリューシアは最後にベリルと結婚する?現時点では恋愛感情は明確でも結婚確定ではない
    1. アリューシアからベリルへの思慕は明確だが、ベリル側はまだ師弟関係を強く引きずっている
    2. ただし第1話の頃より距離は確実に縮まり、「師匠と弟子」だけでは説明出来ない関係へ進んでいる

第1章 アリューシアとは何者?ベリルを王都へ連れ出した若きレベリオ騎士団長

異例の若さで騎士団長になった「神速」の剣士で、ベリルの皆伝を受けた元弟子

アリューシア・シトラスは、
レベリオ騎士団の団長を務める若き剣士であり、
「神速のアリューシア」という二つ名を持つ。
ベリル・ガーデナントの元弟子でもあり、
道場時代に皆伝を得た数少ない人物の一人である。

第1期第1話で彼女が現れた時、
ベリルは片田舎でいつも通り道場を開いていた。
そこへ十年ぶりにアリューシアが訪れ、
かつての弟子が王国騎士団長にまで出世していることを知る。

再会したアリューシアは、
昔の弟子として近況報告へ来たわけではない。
いきなりベリルへ、
騎士団付き特別指南役として推薦し、
すでに承認されたと告げる。

しかもその話は、
単なる口約束ではなかった。
国王御璽付きの正式な任命書まで用意され、
ベリル本人が断ろうにも、
簡単には引き返せないところまで話が進んでいた。

田舎で静かに道場を続けるつもりだったベリルは、
この一件で王都へ出ることになる。
つまりアリューシアは、
現在の物語そのものを始めた人物でもある。

王都へ出た後も、
アリューシアの役割はベリルを連れてきて終わりではない。
特別指南役として騎士団へ迎え、
騎士たちの指導を任せ、
ベリルが自分の剣の価値へ気付いていく環境まで作っている。

一方でアリューシア自身も、
すでに一流の剣士として完成している。
騎士団長という肩書だけではなく、
正統派の剣技と速度を武器にし、
実戦でも前線へ立てる力を持つ。

公式でも、
異例の若さで団長へ就任した人物として紹介され、
「神速」という異名まで与えられている。
部下を率いるだけの管理職ではなく、
自分自身が騎士団を代表する戦力でもある。

第2期へ入ってからも、
その立場は変わらない。
王族護衛や外交案件では、
ヘンブリッツらと共に現場へ入り、
サラキア王女やグレン王子に関わる重要任務でも動いている。

だからアリューシアを、
「ベリルを好きなヒロイン」とだけ見ると足りない。
騎士団長、
皆伝を得た元弟子、
神速と呼ばれる剣士、
そしてベリルを王都へ連れ出した張本人。

この四つが重なっているからこそ、
アリューシアは第1期から第2期まで、
物語の中心近くに居続ける人物なのである。

ベリルから見れば今でも「昔の弟子」だが、実際には王国を動かす側へ成長している

アリューシアとベリルの関係で面白いのは、
二人の認識に大きな差があることだ。
ベリルにとってアリューシアは、
立派に成長しても心のどこかでは昔の弟子のままである。

後の原作でも、
知人から騎士団長との関係を驚かれた時、
ベリルはアリューシアを自然に「あの子」と見る。
騎士団長という現在の肩書より、
道場で剣を教えていた頃の姿が先に出る。

しかし現実のアリューシアは、
もう師匠に守られる少女ではない。
国王へ人材を推薦し、
騎士団内部の役職を動かし、
王族警護の指揮系統にも関わる人物になっている。

特別指南役の件でも、
ベリル本人へ相談する前に、
国王の承認を取り付けている。
剣の腕だけではなく、
組織の中で物事を動かす力まで身につけていることが分かる。

その後も、
ベリルの名を国内だけでなく国外へ広めようとする。
スフェンドヤードバニア側との交流でも、
特別指南役として紹介する場を設けようとし、
ベリル本人が遠慮しても簡単には引かない。

ベリルはそうした動きを、
時にありがた迷惑と感じている。
自分は片田舎の剣術師範で十分だと思っているのに、
アリューシアはその自己評価を認めない。

この食い違いが、
二人の関係を動かしている。
ベリルは自分を過小評価する。
アリューシアは昔からその剣を高く評価している。
だから彼女は、本人が動かないなら外側から動かす。

結果としてベリルは、
騎士団特別指南役となり、
王族とも接点を持ち、
国外任務まで任されるようになる。

アリューシア自身が剣士として成長しただけではなく、
師匠だったベリルの立場まで変えた。
ここまで他人の人生へ大きく影響した元弟子は、
作中でもかなり特別な存在なのである。

第2章 なぜアリューシアはベリルを王都へ呼んだ?昔から実力を知っていたから

ベリル本人だけが気付いていなかった剣の価値を、アリューシアは弟子時代から知っていた

アリューシアがベリルを王都へ呼んだ根本には、
師匠の剣を誰より高く評価していたことがある。
単に昔世話になった先生を、
王都で楽に暮らさせようとしたわけではない。

アリューシアは道場時代、
実際にベリルから剣を学び、
最後には皆伝まで受けている。
だから外から評判を聞いた人物ではなく、
ベリルの剣を直接受け続けた人間である。

稽古では、
自分がどこまで踏み込んでも崩れない。
速度を上げても対応される。
型だけではなく、
相手の動きを見て最適な剣を返してくる。

そうした経験を積んだからこそ、
アリューシアの中では、
ベリルが優れた剣士であることに疑いがない。
問題は、当の本人だけがそう思っていないことだった。

ベリルは長年、
自分を田舎の道場主だと考えていた。
大成した弟子たちを見れば、
自分より才能があったから伸びたと思い、
その成長を自分の功績とは考えない。

アリューシアから見れば、
そこが最も歯痒い部分でもある。
自分自身がベリルから学び、
その教えで騎士団長まで進んだ。
それでも師匠だけが、自分の価値を認めようとしない。

だから第1話の再会では、
「王都へ来ませんか」と相談する形を取らない。
特別指南役へ推薦し、
承認まで済ませ、
任命書を持って本人の前へ現れる。

かなり強引なやり方だが、
ベリルの性格を知っているからこそでもある。
普通に誘えば、
「俺なんかが行っても仕方ない」と断る可能性が高い。

実際その後も、
ベリルは人前へ出る話になると遠慮する。
国外の要人へ紹介しようとすれば場違いだと言い、
自分の名前を広めようとするアリューシアへ戸惑う。

それでもアリューシアは止めない。
自分が見てきた師匠の剣を、
本人の自己評価だけで田舎へ埋もれさせるつもりがないからだ。

特別指南役は騎士団強化だけでなく、ベリルを世に出すための立場でもあった

特別指南役という肩書は、
単に騎士へ剣を教える役目だけではない。
ベリルが王都へ出て、
公的な場で剣士として認められるための入口にもなっている。

その証拠にアリューシアは、
任命後もベリルを裏方だけへ置こうとしない。
騎士たちの指導を任せるだけでなく、
王族や外国の要人へも、
特別指南役として紹介しようとする。

ベリルが嫌がっても、
国王御璽付きの任命を根拠に話を進める。
王都へ連れてきた時と同じように、
本人の遠慮だけで機会を潰させない。

後にスフェンドヤードバニア関係者と顔を合わせる際も、
アリューシアはベリルの存在を外へ広める方向で動く。
単なる騎士団内部の教師なら、
そこまでする必要はない。

つまり彼女にとって、
特別指南役は二つの役目を持つ。
一つは、
優れた剣士であるベリルから騎士団が学ぶこと。

もう一つは、
ベリル自身を王国公認の剣士として外へ出すこと。
アリューシアはその両方を最初から狙っていたと見られる。

実際、
国王自身も後にベリルの働きを高く評価する。
サラキア王女から戦場での活躍を聞き、
特別指南役への任命が正しかったと受け止める場面まで出てくる。

これはアリューシアの判断が、
身内びいきだけではなかったことを示している。
昔の師匠だから持ち上げたのではなく、
本当に王国騎士団へ必要な剣士を連れてきた。

そしてベリル本人も、
王都で様々な強敵や元弟子と再会する中で、
自分の剣がどこまで通用するのかを少しずつ知っていく。

もしアリューシアが第1話で動かなければ、
ベリルはそのまま片田舎で、
自分の強さをほとんど知らないまま暮らしていた可能性が高い。

だからアリューシアがベリルを王都へ呼んだことは、
単なる人材スカウトではない。
師匠の価値を、
本人より先に信じ続けた弟子が、
その剣を表舞台へ引っ張り出した出来事なのである。

第3章 アリューシアはどれくらい強い?「神速」と呼ばれる正統派剣士

第1期第8話では、ベリル相手に真正面から押し切れるほど完成度が高い

アリューシアの強さを最も分かりやすく見せるのが、
第1期第8話で行われたベリルとの模擬戦である。
それまで団長として部下を率いる姿は多かったが、
この回では「神速」の異名が伊達ではないことを、
剣そのもので見せる。

アリューシアの剣は、
派手な奇策へ頼る型ではない。
速度、
踏み込み、
斬撃の正確さを高い水準でまとめた、
正統派の剣術で押してくる。

ベリルも、
正面から崩そうとすると簡単ではないとすぐ理解する。
師匠として昔のアリューシアを知っているだけに、
十年の間にどこまで成長したかを、
一太刀ごとに確認していく形になる。

特に大きいのは、
ベリルが普通に正攻法を続けるだけでは勝ち筋が薄いと見ることだ。
後に本人も、
アリューシアの剣は非常に綺麗で、
そこらの剣士では正面から攻略するのは難しいと認めている。

だからベリルは、
剣だけで完結する勝負にしない。
体勢を崩す。
相手の意識をずらす。
剣士らしい美しい勝ち方から外れ、
身体全体を使って一本を取りにいく。

結果としてアリューシアは敗れるが、
その負け方自体が弱さを示していない。
ヘンブリッツは、
団長が一本取られるところを初めて見たと驚き、
周囲の騎士たちも一斉にざわつく。

つまり普段の騎士団内では、
アリューシアが負ける場面そのものが珍しい。
団長という肩書だけで敬われているのではなく、
実際に剣を交えても頂点にいる人物として見られている。

ベリル自身も、
勝った直後に彼女の剣を否定しない。
むしろ「綺麗過ぎる」と指摘し、
正攻法に強いからこそ、
搦め手へどう対応するかを次の課題として示す。

これは昔の未熟な弟子へ教える言葉ではない。
すでに完成度の高い剣士に対して、
さらに上へ行くための修正点を渡している。
師匠の視点でも、それだけの位置まで来ているということである。

強さは速度だけではなく、騎士団全体を動かせる判断力まで含まれている

「神速」という二つ名だけを見ると、
アリューシアは単純に速い剣士と思われやすい。
しかし騎士団長として見ると、
彼女の強さは個人戦だけでは測れない。

第1期でベリルが修練場へ入った時、
アリューシアは騎士たちへ一声掛けるだけで、
その場全体を静めている。
全員が動きを止め、
団長の言葉へ集中する。

そこでベリルを特別指南役として紹介し、
予定を前倒ししてでも、
その日から指導へ入ってもらうと決める。
ヘンブリッツが実力確認を申し出ても、
感情的に止めず、
騎士団側の納得が必要だと受け止めている。

つまりアリューシアは、
自分が強いから命令する人物ではない。
部下が何に疑問を持ち、
何を見せれば納得するかまで考えて、
組織を動かしている。

第1期後半でも、
隣国から使節団が来ると分かれば、
ベリルへ要人警護の協力を求め、
任務に合わせて装備や服装まで整える。
戦闘だけでなく、
王都での対外任務も団長として管理している。

第2期になると、
その役割はさらに広がる。
国境を越える任務、
貴族や王族が絡む場、
スフェンドヤードバニア側との交渉や警護。
単独で敵を斬れば終わる仕事ではない。

それでもアリューシアは、
ベリルやヘンブリッツ、
ヴェスパー、
フラーウらを状況に応じて動かす。
自分も前線へ出られるだけの実力を持ちながら、
全員を同じ場所へ固めない。

ここがスレナのような冒険者型の強者と大きく違う。
アリューシアは、
自分一人が勝てるかどうかだけでなく、
騎士団という集団を勝たせる必要がある。

だから「アリューシアはどれくらい強いのか」と聞かれれば、
神速の剣で一般騎士を大きく上回り、
ベリルですら正攻法では崩しにくい剣士である。

そのうえで、
王族護衛、
部隊運用、
外交任務、
部下への指揮まで同時にこなせる。
個人の剣技と団長としての総合力が重なっているからこそ、
異例の若さでレベリオ騎士団長へ上り詰めたのである。

第4章 アリューシアとベリルはどんな関係?師弟から現在の相棒へ変わっている

昔は「先生と弟子」だったが、今は同じ現場で判断を預け合う関係になっている

アリューシアとベリルの関係は、
第1話の時点では明確な師弟である。
十年ぶりに再会しても、
アリューシアは自然に「先生」と呼び、
剣に関する敬意もまったく失っていない。

ただし現在の二人を、
昔と同じ師匠と弟子だけで見ると足りない。
アリューシアはすでに騎士団長であり、
ベリルはその騎士団に入った特別指南役である。

組織上の立場だけなら、
アリューシアが任務を決め、
ベリルへ協力を求める側になる。
第1期第8話でも、
隣国使節団の要人警護に際して、
アリューシアがベリルへ正式に協力を要請している。

ベリルも、
昔の弟子に頼まれたから仕方なく付いていくというだけではない。
今では騎士団側の人間として、
必要な警護を受け持ち、
危険が起きれば自分で判断して動く。

一方で剣へ話が戻ると、
関係は逆になる。
模擬戦でベリルがアリューシアへ、
「剣が綺麗過ぎる」と教えた場面がその象徴である。

団長になっても、
彼女はベリルから学ぶ側である。
ベリルもまた、
騎士団長だから遠慮するのではなく、
昔と同じように剣士として不足を指摘する。

つまり現在の二人は、
場面によって立場が入れ替わる。
職務ではアリューシアが団長。
剣ではベリルが師匠。
実戦では互いに背中を預ける同僚に近い。

この複数の関係が同時に存在しているから、
二人の距離は単純な上下関係ではないのである。

第2期ではベリルを「守るべき先生」ではなく、重要任務を一緒に任せる存在として扱っている

第2期になると、
アリューシアのベリルへの接し方はさらに変化する。
昔の先生だから安全な場所へ置くのではなく、
王族や外交が絡む重要な仕事へ普通に同行させる。

フルームヴェルク領での任務でも、
アリューシアはベリルを正式な特別指南役として紹介する。
辺境伯家の人間や、
初対面の相手がいる場でも、
ただの随行者として扱わない。

これは第1話から続いている姿勢でもある。
アリューシアは一貫して、
ベリル本人の自己評価より高い位置へ彼を置く。
「先生はすごい」と口で言うだけでなく、
公的な立場でそれを成立させようとする。

だからベリルが、
相手の前で控えめに振る舞おうとしても、
アリューシアは必要な時には前へ出す。
騎士団付き特別指南役という肩書を付けたのも、
その延長線上にある。

一方でベリルも、
アリューシアを昔の少女としてだけ見続けてはいない。
第1期第8話の模擬戦では、
真正面から勝つのが難しいほど成長したことを認め、
騎士団長としての実力も受け入れている。

教会騎士団長ガトガが訪れた場面でも、
アリューシアは僅かな逡巡だけで応対を決め、
ヘンブリッツを伴って自ら出迎えへ向かう。
ベリルもその判断を止めず、
必要なら自分も同行するという形で入る。

つまりベリルが全部決め、
アリューシアが従う関係ではない。
アリューシアが団長として判断し、
ベリルがそれを尊重した上で補う。
この形へ変わっている。

師弟関係が消えたわけではない。
アリューシアはいまも「先生」と呼ぶ。
ベリルも剣については、
昔と変わらず彼女へ助言をする。

しかし十年前のように、
一方が教え、
一方が学ぶだけではない。
今はアリューシアが、
ベリルを王国側へ導き、
仕事を与え、
彼が力を発揮出来る場所まで作っている。

逆にベリルは、
アリューシアの剣を磨き、
戦場では彼女の判断を支え、
必要な場面では師匠として一歩先を示す。

だから現在の二人は、
昔の師弟を土台にしながら、
騎士団を支える二人へ変わっている。
この関係の変化を押さえておくと、
後に出てくるアリューシアの恋愛感情も、
単なる「昔の先生への憧れ」だけでは説明出来ないことが見えてくるのである。

第5章 アリューシアはベリルを好きなの?尊敬だけではない思慕がある

公式でも「尊敬に留まらぬ思慕」とされ、師匠への敬意だけでは説明出来ない

アリューシアがベリルへ抱いている感情は、
単なる「昔の先生への尊敬」だけではない。
公式でもベリルに対して、
尊敬に留まらない思慕を抱いている人物として紹介されており、
恋愛感情があること自体はかなり明確である。

ただしアリューシアの場合、
好きだからすぐ距離を縮めるという形にはならない。
ベリルを今でも「先生」と呼び、
剣士として心から敬っているため、
恋愛だけを前面へ出せないところがある。

第1期序盤でも、
その不器用さは早くから見えている。
ベリルが王都へ出てきた後、
アリューシアは街を案内し、
武器を見るために一緒に歩き、
生活面まで何かと世話を焼いている。

ところがそこへスレナが現れると、
空気が一気に変わる。
ベリルの左右へアリューシアとスレナが並び、
スレナが距離を詰めれば、
アリューシアはすぐ「距離が近い」と反応する。

スレナからは逆に、
アリューシア自身もベリルへかなり近付いていると返される。
ベリルだけは二人の間に挟まれ、
なぜ妙な圧が発生しているのか十分に理解していない。

この場面を見ると、
アリューシアがベリルを師匠として尊敬しているだけでは説明しにくい。
他の元弟子が先生へ近付くと気になり、
自分も自然に隣を確保しようとする。
感情が行動へかなり出ている。

さらにベリルの宿が決まっていないと分かると、
アリューシアは自分だけで済ませず、
スレナのところまで同行する。
本来なら騎士団長が、
特別指南役の宿探しへここまで付き添う必要はない。

それでも本人にとっては重要な用事になっている。
ベリルが王都で困らないようにする。
仕事へ入りやすい環境を作る。
生活の細部まで気に掛ける。
好意が騎士団長としての実務へ変換されているのである。

好きでも直接言えないから、「先生を評価する」「先生の居場所を作る」行動に変わっている

アリューシアの恋愛感情が分かりにくいのは、
本人が真正面から告白する型ではないからだ。
むしろベリルへの感情を、
仕事や評価へ置き換えて表すことが多い。

その最たるものが、
特別指南役への招聘である。
ベリル本人へ先に相談するのではなく、
国王から承認を取り付け、
正式な肩書を作った上で田舎の道場へ迎えに行く。

もちろん騎士団強化という目的は本物である。
アリューシア自身が、
ベリルの剣を高く評価しているからこそ、
騎士団へ必要な人物だと考えた。

ただ、それだけなら、
一度招聘した時点で仕事は終わる。
しかし実際には王都へ来てからも、
生活を気遣い、
外部へベリルを紹介し、
本人が遠慮しても実力を認めさせようと動き続ける。

ベリルがヘンブリッツと模擬戦をする際も、
アリューシアは止めない。
むしろ先生の力を騎士たちへ示す良い機会と考え、
手の空いた騎士まで集めている。

ベリル本人は、
皆の前で実力不足が露呈するのではないかと不安になる。
しかしアリューシアには、
先生が簡単に負けるという発想がほとんどない。

昔からベリルの剣を知り、
皆伝を得るまで稽古を受け、
自分自身が騎士団長まで上ったからこそ、
先生の実力に対する信頼だけは揺らがない。

ここに尊敬と恋愛が重なっている。
アリューシアは、
ベリルを好きだから何でも褒めているのではない。
剣士として本気で尊敬している相手だからこそ、
個人的な思慕まで強くなっている。

そのため恋心だけを切り出してしまうと、
アリューシアらしさが薄くなる。
彼女にとってベリルは、
尊敬する師匠であり、
自分の人生を変えた剣士であり、
さらに一人の男性としても大切な人物である。

しかしベリル側は、
アリューシアを今でも昔の弟子として見る部分が強い。
そのため彼女が行動で好意を示しても、
師弟の情や騎士団長としての配慮として受け取ってしまう。

アリューシアの恋愛が進みにくいのは、
気持ちが弱いからではない。
尊敬が強過ぎて「先生」という関係を簡単に崩せず、
ベリル側もその枠から彼女を見るため、
思慕があっても男女の関係へ移りにくいのである。

第6章 スレナとは何が違う?同じベリルを慕っていても距離の詰め方が正反対

アリューシアは仕事と立場から近付き、スレナは感情をそのまま前へ出す

アリューシアの恋愛面を分かりやすくするのが、
スレナ・リサンデラとの違いである。
二人ともベリルの元弟子であり、
師匠の剣を非常に高く評価している。

しかし距離の詰め方は、
かなり対照的である。
スレナは嬉しければそのまま近付く。
久しぶりに会えば感情を表へ出し、
ベリルの隣へ自然に入っていく。

第1期序盤で三人が一緒に街を歩いた時も、
スレナがベリルへ近付くと、
アリューシアがすぐ牽制する。
するとスレナから、
お前も人のことは言えないと返される。

このやり取りは、
二人の関係を非常に分かりやすく示している。
スレナは好意を隠す必要をあまり感じていない。
一方のアリューシアは、
自分も距離を詰めているのに、
それを恋愛として認めさせる形にはしたがらない。

アリューシアには、
騎士団長という立場もある。
部下の前で露骨に先生へ甘えるわけにはいかず、
公的な場ではまず団長として振る舞う。

だからベリルとの接点も、
特別指南役、
騎士団の指導、
要人警護、
王族関係の任務という形になりやすい。

スレナの場合は違う。
冒険者という立場もあり、
アリューシアほど組織の上下関係へ縛られない。
先生と会いたいなら会う。
一緒に行動したければ自分から誘う。

ベリルを冒険者ギルド側で借りたいとなれば、
騎士団庁舎へ直接やって来て、
アリューシアから正式に許可を取ろうとする。
結果としてベリル一人を巡り、
二人の所属まで正面からぶつかる形になる。

犬猿の仲に見えても、二人とも「ベリルはもっと評価されるべき」という点では一致している

アリューシアとスレナは、
顔を合わせるとよく張り合う。
互いに名字で呼び合い、
距離の近さを注意し、
ベリルをどちらが連れて行くかでも火花を散らす。

そのため一見すると、
単純な恋敵にも見える。
しかし二人の根本には、
かなり大きな共通点がある。

どちらも、
ベリル本人よりベリルの強さを信じていることである。

アリューシアは、
師匠を騎士団特別指南役へ引っ張り出した。
スレナも、
ベリルの剣を冒険者として高く評価し、
昔から先生の実力に疑いを持っていない。

だから二人が張り合う場面でも、
「ベリルは大したことがない」という方向には絶対に進まない。
むしろ互いに、
自分の知る先生の価値を当然の前提として話している。

ここが単なる女性同士の争いではないところである。
アリューシアは騎士としてベリルの剣を世に出そうとする。
スレナは冒険者として、
その実力が外でも通用することを知っている。

アリューシアがベリルを騎士団へ置き、
スレナが冒険者側へ連れ出す。
結果として本人の知らないところで、
ベリルの活動範囲が次々と広がっていく。

さらに物語が進むと、
二人の関係も単純な険悪さだけではなくなる。
長く顔を合わせ、
互いの強さも性格も知っているため、
必要な場面では普通に相手を信頼出来る。

スレナに異変が起きた際、
ベリルが取り乱しかけた時にも、
アリューシアの言葉だからこそ一度踏み止まれる。
アリューシア自身も、
スレナとの付き合いが長く、
気軽に言葉を交わせる貴重な相手として見ている。

つまり二人は、
ベリルを巡って競うだけの関係ではない。
同じ師匠から剣を学び、
それぞれ別の道で頂点へ近付き、
長い時間をかけて互いの実力を認めてきた。

アリューシアは、
立場と理性を先に置きながらベリルへ近付く。
スレナは、
感情を比較的そのまま行動へ出す。

その違いがあるからこそ、
同じベリルへの好意でも見え方がまったく違う。
そしてアリューシアの恋愛感情は、
スレナと並べた時に初めて、
普段どれほど抑え込まれているかがはっきり見えてくるのである。

第7章 アリューシアは最後にベリルと結婚する?現時点では恋愛感情は明確でも結婚確定ではない

アリューシアからベリルへの思慕は明確だが、ベリル側はまだ師弟関係を強く引きずっている

アリューシアとベリルが最後に結婚するのか。
ここはアリューシアを調べる読者が、
最終的に一番気になる部分の一つである。

結論から言えば、
アリューシアがベリルへ恋愛感情を抱いていること自体は明確である。
ただし現時点で、
二人が正式に結婚したと断定出来る段階には進んでいない。

最大の壁になっているのが、
ベリル側の認識である。
アリューシアは騎士団長となり、
王国を代表する剣士へ成長している。
それでもベリルの中では、昔道場へ通っていた弟子という印象が強く残っている。

第1期第1話で十年ぶりに再会した時も、
ベリルは騎士団長としての肩書に驚きながら、
根本ではかつての教え子として接している。
アリューシアがどれだけ立派になっても、
恋愛対象として見るより先に「弟子」が出てしまう。

一方のアリューシアも、
その関係を自分から簡単には壊せない。
今でもベリルを「先生」と呼び、
剣については素直に教えを受ける。
尊敬が強過ぎるからこそ、男女の距離へ一気に踏み込めないのである。

だからアリューシアの好意は、
告白という形より行動へ出やすい。
ベリルを王都へ呼ぶ。
特別指南役という立場を用意する。
王国騎士団の中へ居場所を作る。
生活や任務でも何かと気に掛ける。

スレナがベリルへ近付けば反応するのも同じである。
師匠を取られたくない弟子心だけなら、
あれほど露骨に距離へ反応する必要はない。
尊敬だけでは説明出来ない感情が、細かな場面で何度も表へ出ている。

それでもベリルは、
そうした反応を恋愛として受け取り切れない。
アリューシアが優秀な元弟子であり、
自分を高く評価してくれる騎士団長だからこそ、
好意まで「先生への敬意」として処理してしまう。

この食い違いが、
二人の恋愛を長く停滞させている。
アリューシアの気持ちが足りないのではなく、
師弟という関係があまりにも長く、
強く残っているのである。

ただし第1話の頃より距離は確実に縮まり、「師匠と弟子」だけでは説明出来ない関係へ進んでいる

結婚が確定していないからといって、
二人の関係が第1話から変わっていないわけではない。
むしろ物語が進むほど、
アリューシアとベリルは同じ場所で過ごす時間を増やしている。

物語開始時の二人は、
片田舎の道場主と、
十年前に旅立った元弟子だった。
再会するまで長い空白があり、
生活する場所も立場も完全に分かれていた。

それが第1話を境に変わる。
アリューシアがベリルを王都へ呼び、
ベリルはレベリオ騎士団特別指南役となる。
ここから二人は、日常的に顔を合わせる関係へ戻る。

しかも昔のように、
稽古場だけで会う師弟ではない。
騎士団の訓練、
要人警護、
王族案件、
国外任務まで共有するようになる。

第1期第8話の模擬戦では、
アリューシアがベリルから再び剣を学ぶ。
しかしその直後からは、
騎士団長としてベリルへ任務を頼む側へ戻る。
一つの場面の中でも上下関係が固定されていない。

第2期では、
その傾向がさらに強くなる。
サラキア王女やスフェンドヤードバニアを巡る任務でも、
二人は同じ王国側の人間として動く。
アリューシアだけがベリルを連れて歩く段階から、
互いに役割を持って任務へ入る段階へ変わっている。

ベリルも、
アリューシアを昔の弟子として甘く見るだけではなくなる。
剣を交えれば一流の剣士として評価し、
任務では騎士団長としての判断を尊重する。
彼女がもう守られる少女ではないことを受け入れていく。

ここが二人の関係で大きい。
恋愛だけを見ると進みが遅い。
しかし人間関係としては、
すでに昔よりはるかに近い位置へ来ている。

アリューシアは、
ベリルの人生を変えた人物である。
田舎に残っていた師匠を王都へ呼び、
剣士として評価される場所へ連れ出し、
現在も同じ組織の中で支えている。

ベリルにとっても、
アリューシアは単なる大勢の元弟子の一人ではない。
自分を王都へ連れ出し、
新しい仕事を与え、
現在の生活そのものを作った中心人物になっている。

だから今後二人が結婚するのかを見る時も、
「アリューシアが告白するか」だけを追うと狭い。
ベリルが彼女を、
昔の弟子から一人の女性として見られるかどうかが重要になる。

現時点では、
アリューシアの恋愛感情は明確。
ベリルとの距離も第1話より確実に縮まっている。
しかし結婚まで決まった状態ではない。

だからアリューシアとは何者なのかを最後まで見ると、
単なるベリルの恋愛候補では終わらない。
「神速」と呼ばれる騎士団長であり、
ベリルの価値を本人より早く見抜いた元弟子であり、
彼を片田舎から表舞台へ連れ出した人物である。

その強さと尊敬と恋心が、
最初から別々に存在しているのではない。
ベリルの剣を信じ続けたことが尊敬となり、
尊敬が長い時間をかけて思慕へ重なり、
現在の二人の関係までつながっているのである。

片田舎のおっさん、剣聖になるIIまとめ

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