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【片田舎のおっさん、剣聖になるII】ロゼはその後どうなった?裏切り後の行方と仮面の傭兵との関係

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第1期でグレン王子暗殺へ関わり、ベリルと剣を交えたロゼは、その後どうなったのか。死亡したようにも見えた彼女ですが、第2期ではその行方につながる新たな人物が登場します。ロゼが教会騎士団を離れた後の動き、仮面の傭兵との関係、そしてベリルとの再会へつながる流れを追っていきます。

 

※この記事には『片田舎のおっさん、剣聖になるII』アニメ未放送分を含む原作の内容があります。ロゼのその後やホワイト・メイデンとしての再登場に関する先の展開を知りたくない方はご注意ください。

  1. 第1章 ロゼはホワイト・メイデンとして再登場する
    1. 第9話の仮面の女は、第1期でベリルと戦ったロゼ
    2. ロゼは死亡せず、第1期の決着後も物語から降りていない
  2. 第2章 ロゼは第1期でなぜベリルを裏切った?
    1. ロゼが王族暗殺へ加担した背景には、孤児院の子供たちがいた
    2. ベリルを憎んで敵になったわけではないから、師弟関係は完全には消えなかった
  3. 第3章 ベリルに斬られたロゼは死亡した?
    1. 第1期最終話の重傷後、ガトガの治療で命を取り留める
    2. 「死んで終わる」より、自分の目で真実を確かめる道へ進む
  4. 第4章 ロゼはなぜ教会騎士団へ戻らなかった?
    1. 副団長という立場より、自分で判断できる自由な立場を選ぶ
    2. 騎士団を離れても国を捨てず、今度は外からスフェンドヤードバニアを見る
  5. 第5章 ロゼはなぜホワイト・メイデンという傭兵になった?
    1. 仮面・別名・筆談まで使うのは、ロゼとして知られず動くため
    2. 傭兵になったことで、ロゼは誰の命令でもなく自分で仕事を選べる
  6. 第6章 第1期で王子を狙ったロゼが、今度はグレン王子を守る
    1. ベリルはホワイト・メイデンへ、グレン王子の護衛を託す
    2. ベリルがロゼへ役目を渡したことで、師弟関係も次の形へ進む
  7. 第7章 ロゼはその後、もう一度「ロゼ・マーブルハート」の名前へ戻る
    1. 事件後の手紙では、ホワイト・メイデンではなく本名を使っている
    2. 「元に戻った」のではなく、過去を抱えたまま自分の名前を選び直した

第1章 ロゼはホワイト・メイデンとして再登場する

第9話の仮面の女は、第1期でベリルと戦ったロゼ

第9話「片田舎のおっさん、教都に行く」の最後、
教都ディルマハカへ入ったベリルを、
離れた場所から見つめていた仮面の女。
白い装備。
顔の上半分を覆う仮面。
声も掛けず、ただベリルの姿を追っている。

彼女の名はホワイト・メイデン。
特定の組織には属さず、
単独で仕事を請け負う傭兵として活動している。
第9話だけを見ると、
ベリルとどんな関係があるのか分からない。
新しい敵にも、新しい協力者にも見える登場だった。

しかし、その正体はロゼ・マーブルハート。
第1期でベリルと再会し、
最後には師弟でありながら、
本気で剣を交えることになった元弟子である。
スフェンドヤードバニア教会騎士団で、
副団長を務めていたあのロゼが戻ってくる。

ここで最初に答えておきたいのは、
ロゼは第1期で死亡していないこと。
最終話ではベリルとの戦いで、
大きな傷を負って倒れた。
血を吐くほど追い込まれたため、
あの場面で死んだと思った人も少なくないはずだ。

だがロゼは生きている。
戦いの後にガトガの治療を受け、
一命を取り留めている。
だから第9話の仮面の女は、
死亡した人物が突然復活したのではない。
第1期を生き延びたロゼの、
その後へつながる再登場になる。

第1期のロゼを覚えているほど、
第9話ラストは少し不思議に見える。
以前ならベリルへ親しげに近づき、
「先生」と呼んでもおかしくない。
それなのに今回は、
近寄らない。
声も掛けない。
遠くから姿だけを見ている。

この距離の変化が、
ロゼの第2期を始める。
ベリルと再会した元弟子が、
以前と同じ関係へ戻ったわけではない。
一度は王族暗殺事件へ関わり、
師匠とも本気で戦った。
その続きを抱えたまま、
別の立場で再び物語へ入ってくる。

だから第9話の見どころは、
「仮面の女の正体がロゼ」という一点だけではない。
第1期で倒れたロゼが、
生き残ったあと何を選んだのか。
そして、
もう一度ベリルと出会った時に、
どんな関係になるのか。
そこへ続く入口になっている。

ロゼは死亡せず、第1期の決着後も物語から降りていない

第1期の師弟対決は、
ロゼの物語が終わったように見える場面だった。
ベリルの剣が届き、
ロゼは重傷を負う。
事件も大きく動き、
その場では彼女のその後まで詳しく描かれない。
そのため生死が曖昧に見えやすかった。

ただ、ロゼはそこで終わらない。
ガトガによって救命され、
身体は生き延びる。
ここが第2期につながる大きな部分になる。
もし死亡していたなら、
ベリルとの師弟関係も、
あの戦いで完全に閉じていた。

でも生き残った。
だからロゼには、
戦いの後を生きる時間が残る。
王族暗殺へ関わったこと。
ベリルへ剣を向けたこと。
元弟子として、
師匠に止められたこと。
その全部を抱えたまま先へ進むことになる。

第9話で再登場した姿は、
その続きがまだ終わっていないことを知らせる。
ベリルはサラキア王女の護衛として教都へ入る。
その同じ場所に、
ロゼもいる。
しかもベリルの姿を、
はっきり意識して見ている。

ここが大事になる。
ロゼは完全に別の物語へ移ったわけではない。
ベリルとの縁も、
スフェンドヤードバニアとの縁も、
まだ切れていない。
第1期の決着を引きずったまま、
第2期で再び同じ人物たちと交わっていく。

つまり「ロゼ その後」を知りたい人にとって、
第9話は大きな答えになる。
死亡していない。
生きている。
剣も握っている。
そして、
もう一度ベリルの前へ戻ってきた。

ただし、
なぜ以前の騎士の姿ではないのか。
なぜホワイト・メイデンを名乗るのか。
そこは第1期でロゼが何をしたのかまで戻る必要がある。
その出発点になるのが、
王族暗殺事件とベリルへの裏切りだった。

第2章 ロゼは第1期でなぜベリルを裏切った?

ロゼが王族暗殺へ加担した背景には、孤児院の子供たちがいた

第2期のロゼを見るうえで、
外せないのが第1期の裏切りになる。
ベリルを「先生」と慕っていたロゼが、
なぜグレン王子暗殺へ関わり、
最後には師匠へ剣まで向けたのか。
ここを知ると、
ロゼを単純な裏切り者としては見られなくなる。

ロゼは最初から、
ベリルを騙して殺そうとしていた人物ではない。
第1期で再会した時にも、
師匠への敬意は残っていた。
ベリルへ親しげに接し、
自分が騎士として成長した姿を見せる。
再会を喜ぶ気持ちまで、
すべてが演技だったわけではない。

それでもロゼは、
王族暗殺へ協力する。
背景にあったのが、
彼女が大切にしていた孤児院の子供たちだった。
子供たちを人質に取られ、
逆らえば命が危ない。
ロゼは守りたい相手を盾にされ、
選択肢を奪われた状態で動かされていた。

ここが苦しい。
王族へ強い恨みがあったわけではない。
ベリルを憎んでいたわけでもない。
自分の地位を上げたいわけでもない。
むしろ、
守りたい子供たちがいるからこそ、
間違った側へ進まざるを得なくなる。

その状態でベリルと再会する。
目の前には、
自分へ剣を教えた師匠がいる。
昔と同じように話せる。
ベリルも、
成長した元弟子としてロゼを見る。
しかしロゼは、
本当の事情を話せないまま、
暗殺計画の中にいる。

だから第1期終盤では、
二人の関係が一気に崩れる。
グレン王子を守るベリル。
暗殺計画から抜けられないロゼ。
どちらも相手を知っている。
どちらも剣の力量を知っている。
それでも退けない状態で、
師匠と弟子が向き合う。

ロゼは防御を得意とする剣士。
大盾で攻撃を受け、
エストックで反撃する。
ベリルが昔教えた基礎の上に、
騎士として積んだ実戦経験が乗っている。
だから戦いの中には、
弟子だった頃の面影も残る。

ベリルも、
ロゼをただの刺客としては扱えない。
構えを見れば分かる。
動きを見れば分かる。
自分が教えた剣が、
今は自分へ向けられている。
それでも王子を守るため、
手加減だけでは止められない。

最後には、
ベリルの剣がロゼへ届く。
ロゼは大きく傷つき、
その場に倒れる。
師弟対決としては、
かなり苦い決着になる。
守りたかった子供たちがいたとしても、
ロゼが暗殺へ関わった事実まで消えるわけではない。

だから第2期で重要なのは、
「ロゼは悪人ではなかった」で終わることではない。
事情があっても、
一度選んだ行動は残る。
ベリルへ剣を向けたことも残る。
ロゼ自身が、
その後をどう生きるのかが必要になる。

ベリルを憎んで敵になったわけではないから、師弟関係は完全には消えなかった

ロゼの裏切りを考える時、
ここはかなり大きい。
ロゼはベリルを憎み、
復讐するために敵へ回ったわけではない。
だから戦いが終わっても、
師匠への感情まで消えることはなかった。

ベリルも同じ。
王子を守るため、
ロゼを止める。
必要なら剣を振るう。
しかし、
元弟子だった時間まで否定したわけではない。
ロゼを倒した瞬間に、
ただの敵として切り捨てたわけでもない。

この関係があるから、
第9話の再登場も効いてくる。
もし二人が完全な仇同士なら、
ロゼが遠くからベリルを見る場面は、
次の襲撃を狙う監視にも見える。
でも第1期の事情を知ると、
もっと複雑な視線に見えてくる。

ロゼにとってベリルは、
自分を倒した相手。
同時に、
自分の剣の原点でもある。
そして、
間違った道へ進んだ自分を、
最後に止めた人物でもある。
簡単に忘れられる相手ではない。

だから再会しても、
以前のようには近づけない。
第1期では、
親しげに話しかけられた。
でも一度剣を向けた後では、
同じ距離へすぐ戻ることはできない。
第9話の無言の視線には、
その過去が残っている。

ここまでが、
ホワイト・メイデンになる前のロゼ。
子供たちを守ろうとして、
王族暗殺へ関わる。
ベリルに止められる。
重傷を負う。
それでも生き残る。

その次に出てくるのが、
「では、生き残ったロゼはどこへ行ったのか」という疑問になる。
以前の騎士団へ戻ったのか。
逃亡したのか。
別の国へ消えたのか。
そこから、
ホワイト・メイデンになるまでの道が始まっていく。

第3章 ベリルに斬られたロゼは死亡した?

第1期最終話の重傷後、ガトガの治療で命を取り留める

第1期最終話でロゼは、
ベリルとの一騎打ちに敗れ、
その場に倒れる。
血を吐き、
自力で立ち続けることもできない。
あの場面だけを見ると、
死亡したように受け取っても不思議ではない。

ただ、ロゼの物語はそこで終わらない。
戦闘後に駆け付けたガトガが、
すぐにロゼの治療へ入る。
教会騎士団長として戦況を見ながら、
義妹でもあるロゼの命を救うために動き、
結果として一命を取り留める。

ここで大きいのは、
単に傷が治ったことではない。
ロゼは戦いの直後、
自分を殺してほしいとベリルへ求めている。
王族暗殺へ加担し、
師匠にも剣を向けた。
その責任を、
死ぬことで終わらせようとしていた。

しかしベリルは、
その選択を認めない。
自分がしたことから逃げるのではなく、
生きて向き合えという形でロゼを止める。
剣では倒す。
でも命までは奪わない。
この判断が、
ロゼのその後を大きく変える。

さらにガトガは、
孤児院の子供たちの安全確保へ動く。
ロゼが一番恐れていたのは、
自分が失敗した結果、
人質にされた子供たちが殺されることだった。
そこへガトガが入ったことで、
ロゼ一人が暗殺を成功させなければ、
誰も救えない状態ではなくなる。

つまりロゼは、
身体だけ助けられたのではない。
死ぬしかないと思っていた状況そのものから、
外へ出される。
ベリルに止められ、
ガトガが子供たちへ手を伸ばす。
そこで初めて、
ロゼ自身が次を選べる時間が生まれる。

もう一つ大きいのが、
ロゼが信じていた情報の崩れになる。
彼女は教会側から聞かされた話を信じ、
自分たちが正しい側にいると思っていた。
ところがベリルとのやり取りを通じて、
レビオス司教を巡る事情も含め、
知らされていた話がすべて正しいわけではないと分かっていく。

ここでロゼは、
誰かに言われた正しさを、
そのまま信じられなくなる。
自分が守ろうとした相手。
自分が従っていた組織。
自分が敵だと思っていた王族側。
その全部を、
もう一度見直さなければならなくなる。

だから第1期最終話は、
ロゼの最期ではない。
むしろ、
それまで信じていたものが一度全部崩れる場面になる。
騎士としての立場。
教会への信頼。
暗殺へ加担した判断。
その状態から、
生きて次を選び直すことになる。

「死んで終わる」より、自分の目で真実を確かめる道へ進む

ロゼが生き残ったあと、
すぐ以前の生活へ戻ったわけではない。
大きな傷を負い、
王族暗殺への加担も明らかになり、
自分が信じていた情報にも疑いが出た。
ここでロゼは、
以前と同じ判断基準をそのまま使えなくなる。

だから必要になるのが、
自分で確かめること。
誰かに聞かされた話ではなく、
自分の目で見る。
誰かの命令ではなく、
自分で判断する。
第1期の最後で、
ロゼの進む方向はそこへ変わっていく。

これは、
それまでのロゼとかなり違う。
教会騎士団副団長として動いていた時は、
組織の中で命令を受け、
自分の役割を果たしていた。
守る対象も、
敵と判断する相手も、
組織の情報を前提に決まっていた。

でも一度、
その前提が崩れた。
正しいと思っていた側が、
必ずしも正しいとは限らない。
悪だと思っていた相手にも、
別の事情がある。
その経験をしたロゼが、
同じ場所へそのまま戻ることは難しい。

だからこそ、
生き残ったことが重要になる。
死んでいれば、
間違った判断も、
信じた情報も、
そこで終わっていた。
でも生き残ったから、
自分の選択を見直し、
次の行動で変えていくことができる。

第2期で現れるロゼは、
その続きにいる。
第1期の戦いを忘れた人物ではない。
死にかけたことも、
ベリルに止められたことも、
自分が間違えたことも知っている。
その経験を抱えたまま、
次の立場へ進んでいる。

だから「ロゼは死亡した?」への答えは、
生存だけでは終わらない。
ロゼは生き残ったことで、
自分が信じたものを見直し、
次は自分で選ぶ側へ変わっていく。
その変化が、
後のホワイト・メイデンへつながる。

第4章 ロゼはなぜ教会騎士団へ戻らなかった?

副団長という立場より、自分で判断できる自由な立場を選ぶ

ロゼは第1期まで、
スフェンドヤードバニア教会騎士団の副団長だった。
ベリルの道場を出たあと、
遠い国で騎士として経験を積み、
部隊を任されるところまで成長している。
戦闘力だけでなく、
組織の中でも信頼を得ていた人物だった。

だから普通なら、
治療が終われば騎士団へ戻る道もある。
ガトガという身内もいる。
剣の腕もある。
副団長としての経験もある。
以前の立場を完全に捨てる必要はないように見える。

それでもロゼは、
その道を選ばない。
大きいのは、
教会騎士団という組織の中にいたままでは、
また誰かの情報に従って動くことになるからだ。
第1期で一度、
その怖さを身をもって知っている。

ロゼは、
自分が信じた情報をもとに行動した。
でも実際には、
知らされていなかったことがあった。
一部だけを見せられ、
その中で正しいと思える判断をしていた。
結果として、
自分の剣を間違った方向へ向けることになった。

ここで以前の立場へ戻れば、
また同じ構造の中に入る。
上から命令が来る。
組織の判断が示される。
それを前提に、
副団長として部下を動かす。
ロゼにとっては、
一度失った信頼をそのまま戻せる状況ではない。

だから組織から離れる。
これは逃げるためではない。
むしろ、
自分で確かめるための距離になる。
教会の内側だけではなく、
外から国を見る。
誰が何をしているのか、
自分の目で判断する。

この選択は、
第2期のロゼを見ると分かりやすい。
もう副団長ではない。
誰かの部下として動かない。
必要な場所へ自分で入り、
自分の判断で剣を使う。
以前よりも、
一人の剣士としての色が強くなる。

それでも、
剣そのものは捨てない。
ここがロゼらしい。
第1期の失敗を、
「剣を持ったから間違えた」とは考えない。
問題だったのは、
誰の言葉を信じ、
何のために振るったか。
だから剣は残し、
使い方を変える。

ベリルから教わった剣。
騎士団で磨いた技術。
大盾とエストックを使う戦い方。
それらは、
ロゼ自身が積み上げたものでもある。
所属を捨てても、
剣士としての人生まで捨てる必要はない。

その結果、
次の立場として傭兵が合ってくる。
国の命令に縛られない。
教会の判断だけにも従わない。
依頼を受ける相手も、
関わる場所も、
以前より自分で選べる。

騎士団を離れても国を捨てず、今度は外からスフェンドヤードバニアを見る

ロゼが騎士団を離れたあと、
スフェンドヤードバニアそのものと、
縁を切ったわけではない。
ここは重要になる。
本当に全部を捨てたいなら、
国から離れ、
二度と戻らない道も選べる。

でもロゼは戻ってくる。
第2期では、
教都ディルマハカへ現れる。
王族や教会を巡る問題にも関わる。
以前とは違う立場で、
同じ国の中へもう一度入っていく。

ここを見ると、
ロゼが騎士団を辞めたことは、
国への愛着を失ったからではないと分かる。
むしろ、
以前より自由な位置から、
国がどこへ向かうのかを見ようとしている。
そのために、
組織の外へ出る必要があった。

第1期では、
副団長として国を見ていた。
立場がある。
命令系統がある。
守る対象も決められている。
でも第2期では、
一人の傭兵として国を見る。
同じ場所でも、
見えるものが変わる。

だからロゼの変化は、
肩書がなくなっただけではない。
教会騎士から傭兵へ。
組織の判断から、
自分の判断へ。
与えられた正しさから、
自分で確かめる正しさへ。
そこが一番大きく変わっている。

第9話で、
ベリルが教都へ入る。
その姿を、
ロゼは以前の副団長としてではなく、
別の立場から見ている。
同じ師匠。
同じ国。
同じ剣。
でも、
ロゼ自身の立ち位置だけが大きく変わっている。

ここまで来ると、
次の疑問が自然に出てくる。
なぜ傭兵になっただけではなく、
名前まで変えたのか。
なぜ仮面を付けたのか。
なぜ声まで隠したのか。
そこから、
ホワイト・メイデンという姿を選んだ事情へつながっていく。

第5章 ロゼはなぜホワイト・メイデンという傭兵になった?

仮面・別名・筆談まで使うのは、ロゼとして知られず動くため

騎士団を離れたあと、
ロゼが選んだのは、
ホワイト・メイデンという別名だった。
しかも名前を変えるだけではない。
顔の上半分を仮面で覆い、
普段の会話まで筆談に変えている。

ここまで徹底するのは、
ロゼ・マーブルハートという人物を、
教都で簡単に特定されないため。
ロゼは以前、
スフェンドヤードバニア教会騎士団の副団長だった。
騎士団や教会関係者の中には、
顔を知る者も多い。

素顔のまま歩けば、
「あれはロゼではないか」と気付かれる。
本名を使えば、
過去の立場まで一緒に追われる。
だから顔を隠す。
名前も変える。
まず外見と経歴の両方から、
ロゼへつながる道を切っている。

さらに厄介なのが声になる。
仮面で顔を隠しても、
以前から付き合いのある人物なら、
声だけで気付く可能性がある。
特にベリルや騎士団関係者なら、
ロゼの声を知らないはずがない。

だからホワイト・メイデンは、
会話まで筆談にする。
公式紹介でも、
言葉を発することができず、
意思疎通は主に筆談とされている。
第2期第9話でも、
ベリルを見つけながら一言も発しない。

ただ原作では、
ホワイト・メイデンが実際に声を出す。
そのため、
完全に発声できない人物ではない。
ベリルも、
これまで喋らなかったのは、
声から身元が割れるのを避けるためだろうと見ている。

つまり仮面と筆談は、
別々の特徴ではない。
顔を隠す。
名前を隠す。
声も隠す。
三つを重ねることで、
初めてホワイト・メイデンという別人として動ける。

ここが第9話を見ると分かりやすい。
ベリルが教都へ入ってきても、
ロゼは近寄らない。
呼び止めない。
以前なら口にできたはずの「先生」という呼び方さえ、
今は自分の正体を晒す手掛かりになる。

だから黙って見る。
仮面越しに追う。
そのまま姿を隠す。
第1期の頃とは、
ベリルとの接し方がまるで違う。
この変化そのものが、
ロゼが別名を使う必要の大きさを見せている。

ホワイト・メイデンという姿は、
単なる変装ではない。
ロゼが教都で行動するための、
かなり実用的な身分隠しになっている。
過去を知られる危険を減らし、
誰かにすぐ捕まらず、
必要な場所へ動けるようにしている。

傭兵になったことで、ロゼは誰の命令でもなく自分で仕事を選べる

ホワイト・メイデンが、
騎士ではなく傭兵なのも大きい。
傭兵なら、
教会騎士団の命令系統に入らない。
教皇派の指示にも、
王権派の命令にも、
最初から属する必要がない。

依頼を受けるかどうか。
どこへ行くか。
誰を助けるか。
誰と戦うか。
その判断を、
以前より自分の側へ置ける。
ここが騎士時代との違いになる。

ロゼは剣そのものを捨てていない。
大盾を使った防御。
エストックによる反撃。
ベリルから学び、
騎士団で磨いた技術もそのまま持っている。
変えたのは、
剣を持つことではなく、
剣を誰の判断で使うかになる。

ホワイト・メイデンになることで、
ロゼは一人の剣士として動ける。
組織の肩書を背負わない。
昔の名前にも縛られない。
その状態で、
教都の中へ入り、
必要な仕事を選んでいく。

だから傭兵という立場は、
逃げ場所ではない。
むしろ、
以前より自由に国の中へ入るための立場になる。
教会側だけを見るのではなく、
王族側だけを見るのでもない。
自分が見たものから、
その場で判断できる。

ホワイト・メイデンという名前は、
ロゼの過去を消すためだけのものではない。
今度は、
誰かに決められた役割ではなく、
自分で選んだ役割を背負うための名前でもある。

そして、
その変化が最もはっきり見えるのが、
グレン王子を巡る場面になる。
以前とは反対に、
今度は守る側へ回る。
傭兵になったロゼが、
どこへ剣を向けるのか。
そこで第2期の変化が形になる。

第6章 第1期で王子を狙ったロゼが、今度はグレン王子を守る

ベリルはホワイト・メイデンへ、グレン王子の護衛を託す

ロゼの変化が最も分かりやすいのは、
グレン王子との関係になる。
第1期では、
王子を危険へ追い込む側にいた。
ところが教都編では、
今度は同じグレン王子を、
守る側へ回ることになる。

しかも、
その役目を渡すのはベリル。
ベリルはホワイト・メイデンへ、
グレン王子のそばに残るよう頼む。
つまり、
一度は王子を狙う側にいた元弟子へ、
今度は王子の護衛を任せる。

ここはかなり大きい。
王族護衛なら、
実力だけあればいいわけではない。
途中で裏切らないか。
危険な場面で逃げないか。
本当に王子を守れるか。
そこまで信用できなければ、
簡単には任せられない。

ベリルは、
ロゼの剣の腕をよく知っている。
それだけではない。
今のロゼが、
以前と同じ場所に立っていないことも見ている。
だからグレン王子へも、
彼女は実力だけでなく、
人間としても信用できると伝えている。

ここで大事なのは、
ベリルが過去を忘れたわけではないこと。
忘れたから任せるのではない。
知ったうえで、
今のロゼを見る。
以前の一度の選択だけで、
これから先まで全部決めつけない。

ロゼの側にも重い役目になる。
守る相手は、
誰でもいい王族ではない。
第1期で、
自分が危険へ追い込んだグレン王子。
その本人を、
今度は自分の剣で守る。

ここは謝罪の言葉だけでは届かない。
「悪かった」と言って終わる話ではない。
実際に危険な場所へ立つ。
王子のそばに残る。
敵が来れば剣を抜く。
自分の行動で、
以前とは反対の選択をしていく。

第1期では、
王子を守るベリルと、
王子を狙うロゼが向き合った。
第2期では、
そのベリルがロゼへ、
王子を守る役目を渡す。
同じ三人なのに、
立場が完全に反転している。

だからこの場面は、
ロゼの再登場の中でもかなり重要になる。
ホワイト・メイデンになった。
仮面を付けた。
傭兵になった。
それだけでは、
本当に変わったかは分からない。

でも、
グレン王子を守る側へ立つことで、
初めて行動として見える。
以前とは違う方向へ剣を向ける。
そこに、
ロゼのその後がはっきり出てくる。

ベリルがロゼへ役目を渡したことで、師弟関係も次の形へ進む

グレン王子を任せる場面は、
ベリルとロゼの関係にも大きい。
ここでは、
昔の道場時代へ戻るわけではない。
ベリルが先生で、
ロゼが守られる弟子。
その関係のままではない。

ベリルは、
今のロゼを一人の剣士として見る。
自分で判断できる。
危険な相手とも戦える。
そして、
重要な人物を任せられる。
だから役目を渡す。

これは、
ロゼにとっても大きな変化になる。
以前なら、
師匠から剣を教わる側だった。
第1期では、
その師匠と本気で戦う側になった。
そして第2期では、
師匠から仕事を託される側へ進む。

守ってもらう弟子ではない。
止められる敵でもない。
今度は、
ベリルと同じ側で、
別の場所を任される剣士になる。
この立場の変化が、
二人の関係を一段先へ進める。

ベリルも、
ロゼへ細かく付き添うわけではない。
任せる。
その場を離れる。
ロゼ自身に、
守る判断をさせる。
ここに、
師匠から弟子への信用が見える。

第9話では、
ロゼはまだベリルを遠くから見ている。
でも教都編が進むと、
その距離は行動の中で縮まっていく。
話すことより先に、
同じ方向へ剣を向けることから、
関係が変わっていく。

だから第6章で見るべきなのは、
単純な「ロゼが味方になった」ではない。
誰を守るのか。
誰から役目を渡されたのか。
その二つが重要になる。

第1期で王子を狙ったロゼが、
第2期では王子を守る。
第1期でベリルに止められたロゼが、
第2期ではベリルから任される。
この二つの反転が、
ロゼの変化を一番はっきり見せている。

第7章 ロゼはその後、もう一度「ロゼ・マーブルハート」の名前へ戻る

事件後の手紙では、ホワイト・メイデンではなく本名を使っている

ロゼのその後で、
一番分かりやすい変化が名前になる。
教都で動いていた時は、
ホワイト・メイデンを名乗っていた。
しかし原作では後に、
ベリルのもとへ一通の手紙が届く。

その差出人に書かれていたのは、
ホワイト・メイデンではない。
ロゼ・マーブルハート。
以前は表へ出せなかった本名を、
自分から書いて送れるようになっている。
ここは彼女のその後を見るうえでかなり大きい。

ベリルも、
差出人の名前を見て変化を感じ取る。
ロゼが自分の名前を残しても、
すぐ問題になる状態ではなくなった。
少なくとも以前のように、
正体を徹底して伏せ続ける必要は薄れている。

つまりロゼは、
ずっとホワイト・メイデンとして生きるわけではない。
別名が新しい本名になるのでもない。
必要な時期を越えたあと、
もう一度ロゼ・マーブルハートとして、
人とつながれるところまで進んでいる。

ここが重要になる。
事件を起こす前の状態へ、
何もなかったように戻ったわけではない。
以前の肩書へ戻る話でもない。
あの出来事を通ったうえで、
もう一度自分の名前を使えるようになった。

だから手紙という形が効いてくる。
大勢の前で名乗る場面ではない。
ベリルへ向けて、
自分の名前を書いて送る。
短い行動だけれど、
ロゼにとってはかなり大きな一歩になる。

第1期では、
自分の判断を失うほど追い込まれた。
その後は、
別名を使って動く時期が続く。
そして最後には、
また自分の名前を選ぶ。
名前の変化だけでも、
ロゼがどこまで戻ってきたのかが見える。

ホワイト・メイデンという名前は、
ロゼを消すための終着点ではなかった。
むしろ、
一度その名前を外すことで、
自分自身を立て直す時間を作った。
だから最後に本名へ戻ることが、
彼女の変化として強く残る。

「元に戻った」のではなく、過去を抱えたまま自分の名前を選び直した

ロゼが本名を使えるようになったからといって、
第1期以前の状態へ、
そのまま戻ったわけではない。
同じ名前でも、
中身は以前と同じではない。
そこまでに経験したことが、
すべて残っている。

以前のロゼは、
教会騎士団の副団長だった。
周囲から見ても、
役職と所属がはっきりしていた。
その時のロゼ・マーブルハートと、
事件後のロゼ・マーブルハートでは、
同じ名前でも立っている場所が違う。

一度大きく道を外れた。
自分が信じたものにも疑問を持った。
所属から離れた。
誰かの判断ではなく、
自分で選ぶ時間を持った。
その経験を通ったうえで、
もう一度本名を使っている。

ここを「元通り」とすると、
ロゼのその後がかなり薄くなる。
元に戻ったのではない。
以前とは違う形で、
自分の名前を取り戻した。
その方が、
彼女の変化には合っている。

ベリルへ手紙を送ることにも、
その変化が出ている。
第9話では、
ベリルと同じ場所にいても、
直接名前を出さなかった。
それが後には、
ロゼ・マーブルハートと書いて、
自分からベリルへ届く形を選んでいる。

言葉にすると小さい。
でも、
名前を隠していた人物が、
自分から名前を書く。
しかも相手はベリル。
第1期から続く二人の関係を考えると、
それだけでも十分に大きな変化になる。

ロゼの物語は、
仮面の正体が分かって終わる話ではない。
最後に残るのは、
「ロゼは何者だったのか」ではなく、
「もう一度、自分の名前で生きられるようになった」という変化になる。

だから第9話の再登場から先を見るなら、
ホワイト・メイデンになったことだけでは足りない。
その名前をいつまで使うのか。
本名へ戻れるのか。
そこまで追うことで、
ロゼのその後が一つにつながる。

最終的にロゼは、
別人のまま消えるわけではない。
ロゼ・マーブルハートとして、
もう一度自分の名前を使う。
それは、
過去が消えたからではなく、
過去を抱えたままでも、
その名前を名乗れるところまで進んだということになる。

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