『転剣Ⅱ』のスキルテイカーは、相手が持つスキルを一つ選んで奪い、自分の力にできる能力。
ただし、奪えるスキルには条件があり、成功率100%まで育てても、対象外の能力は奪えない。
長い再使用待ちと失敗の危険があるため、師匠とフランには、何を奪い、どこで使うかという判断が求められる。
Web原作第80話までのネタバレあり。
第1章 スキルテイカーとは何? 敵の力を奪い、自分の力へ変える能力
| 確かめたいこと | Web原作の通常版LvMax |
|---|---|
| 効果 | 対象のスキルを一つ奪う |
| 対象条件 | レア度10以下・Lv10以下 |
| 成功率 | 条件を満たす場合は100% |
| 再使用 | 18日後。同じ対象へは一度 |
| 射程 | スキルレベル×1メートル |
敵の切り札を、その場で手放させる
さっきまで攻撃をかわしていた敵が、
急に同じ手を使えなくなる。
しかも、その力が今度は師匠の側へ移っている。
スキルテイカーは、
そんな逆転につながる能力を持つ。
名前を聞くと何でも奪えそうに思えるが、
実際には、狙う能力も使う瞬間も
慎重に選ばなければならない。
スキルテイカーは、
相手が持つスキルを一つ選んで奪う能力になる。
相手の技を眺めてまねるのではなく、
相手から失わせ、自分の能力として得るところに
特徴がある。
こちらの手札を増やすことと、
相手の手札を減らすことが、
一度の使用で重なっている。
たとえば、敵が特定の魔術で
攻撃を避け続けているなら、
その魔術を奪うことで状況が変わる。
剣の威力を上げるだけでは届かなかった相手でも、
回避の手段を使えなくすれば、
別の攻撃を当てる道ができる。
直接傷を付ける技とは異なる形で、
戦う条件へ手を入れられる。
この力が頼もしく見えるのは、
今まで強敵の側にあったものを、
自分たちの側へ引き寄せられるから。
受けるしかなかった危険へ、
働きかける余地が生まれる。
フランが追い込まれるほど、
師匠に何か手が残っていてほしいと思う。
その期待を受け止める切り札の一つになっている。
一方、相手の力を丸ごと取り込む能力ではない。
一回で選ぶのは一つのスキルになる。
強い相手が幾つもの能力を持っていれば、
そのうち何を奪うかで、その後の展開も変わる。
便利な攻撃を手に入れるか、
自分たちを追い詰める守りを取り去るか。
選ぶ対象そのものに判断が要る。
また、敵のレベルや体力まで、
一緒に奪えると決まっているわけではない。
相手のスキルを一つ失わせても、
他の能力や体の強さは残る。
使えばすぐ勝ちが決まる技というより、
厄介な状況の一部を崩す手段として働く。
そこへフランの剣や仲間の攻撃が続くことで、
戦いの流れを変えていく。
第1期で戦った上級悪魔も、
この能力を使ってくる相手になる。
もともとはフランの戦う力を奪いかねない、
敵の危険な一手として登場している。
師匠たちが持つと頼もしい力も、
敵に向けられれば怖い。
自分が積み重ねてきたものを失うかもしれない点は、
受ける側になると重く感じられる。
敵に奪われる場面を想像すると、
体力が減る攻撃とは違う不安もある。
回復して立ち上がっても、
頼っていた技が使えないなら、
戦い方を変えなければならない。
フランが培ってきた強さへ手を出される怖さがあるから、
その力を自分たちが得たときにも、
相手へ及ぼす変化の大きさが伝わってくる。
強い能力でも、好きなだけ使えるわけではない
ただ、スキルを一つ奪っただけで、
相手が積んできた経験まで
全てこちらへ移るわけではない。
どんな場面で使うか、
ほかの力とどう合わせるかは、
使う側が考えることになる。
能力を増やせる便利さの先にも、
師匠とフランが自分たちで引き受ける判断がある。
手札が増えることと、その場で勝つことの間には、
二人の行動が残っている。
師匠がその能力を得るのは、
悪魔との戦いを越えた後になる。
Web原作では、得たスキルを調べ、
強化していく様子も描かれる。
敵として出会ったときの恐ろしさと、
自分たちの力として使えるようになる期待が、
同じ名前の能力に重なっている。
ただし、手に入れたばかりの段階から、
何でも確実に奪えるわけではない。
Web原作での初期レベルは1で、
成功率も50%になる。
育てることで成功率や対象範囲は変わるが、
その成長には自己進化ポイントを使う。
強い力を得た後にも、
どこへ力を回すかという選択が残っている。
さらに、奪いたいスキルの条件、
同じ相手に使える回数、
再使用までの日数、
届く距離といった制限がある。
成功率だけを見ていると、
使える場面を広く考えすぎてしまう。
百発百中のように見える数字があっても、
それは全ての相手へ無条件に通るという
約束にはならない。
特に苦しいのは、追い込まれた場面で使っても、
対象外と判定される場合があること。
切り札を切ったのだから
助かってほしいと思った直後に、
奪えないと分かる。
しかも、その失敗を何度でもやり直せる仕組みではない。
能力の強さと、
使うときの怖さが隣り合っている。
師匠とフランには、
それぞれが使える機会がある。
この点は二人で戦う強みになるが、
二回あるから気軽に試せるとは限らない。
迷宮の先にさらに敵がいるなら、
今使う一回は、後に残せない一回にもなる。
目の前のフランを守りたい師匠には、
単純な節約では済まない判断になる。
敵のスキルを奪えると聞くと、
成長の近道へ目が向きやすい。
ただ、実戦で大きいのは、
いま危険になっている能力を
使わせなくできること。
先のために力を集めるだけでなく、
この場で生き残るためにも働く。
師匠が何を選ぶかには、
そのとき守りたい相手の状態まで関わってくる。
スキルテイカーは、
敵の強さをただ羨ましがるだけで終わらせない力を持つ。
それでも、相手を知り、条件を満たし、
使う機会を残していなければ、その力へ頼れない。
使った瞬間の鮮やかさの前に、
二人が抱えてきた迷いや準備がある。
その積み重ねまで含めて、
危機を変える切り札になっている。
第2章 魔石吸収とは何が違う? 倒す前の相手からも力を奪える
魔石を吸収する師匠と、生きた相手を狙う能力
師匠は魔獣の魔石を吸収して、
さまざまな能力を得てきた。
それなら、スキルテイカーがなくても
敵の力を手に入れられるのではないか。
能力が増える結果だけを見ると、
二つの違いは分かりにくい。
けれど、いつ、何から、誰が力を得るかをたどると、
使いどころは大きく変わる。
魔石吸収は、魔獣が持つ魔石へ
師匠が働きかける仕組みになる。
相手の魔石を取り込むことで、
成長やスキルの獲得へつながる。
これまで戦った相手の力が、
次の冒険の助けとして蓄えられていく。
師匠とフランが少しずつできることを増やす、
旅の大切な土台になっている。
一方、スキルテイカーで狙うのは、
相手が持っているスキルそのものになる。
相手を倒して魔石を手に入れるところまで
待つ必要がない。
いま戦っている相手から、
戦闘中に一つの能力を失わせられる。
この時間の違いが、
危機の最中にはとても大きい。
たとえば、敵の強化能力に追い込まれているとき、
倒した後にその能力を得られても、
目の前の危険を止める助けにはならない。
そこまで生き残ることが先になる。
スキルテイカーには、
倒す前の相手へ手を伸ばせる可能性があるから、
まだ勝てていない場面でも期待が生まれる。
もちろん、その場で奪えるかどうかには
対象条件がある。
魔石吸収なら得られた能力を、
スキルテイカーでも同じように奪えるとは限らない。
同じ名前のスキルでも、入手へ至る道が違えば、
その途中にある制約も変わる。
得た後の姿だけでは、
使う前の難しさは見えにくい。
骸骨騎士との戦いは、
その違いが表れる例になる。
Web原作では、
戦闘中に潜在能力解放を奪おうとして失敗するが、
戦いを終えてから師匠はその能力を得ている。
奪えなかったことと、
絶対に手に入らないことが、
ここでは重なっていない。
師匠が悪魔からスキルテイカーを得た経緯も、
二つを分ける手掛かりになる。
相手のスキルテイカーを、
自分のスキルテイカーで奪って始まった能力ではない。
魔石を吸収する師匠自身の仕組みが先にあり、
その成果として、さらに別の入手方法が増えている。
力を得る手段が、
一つずつ広がっていく流れになる。
また、奪う場合は、
敵に何を残すかという問題もある。
一つの魔術を失わせても、
別の魔術や武器で反撃される可能性は残る。
魔石を取り込めたという戦いの後の成果とは違い、
相手がまだ目の前にいる最中の行動になる。
何を得たかを確かめるより先に、
次の攻撃へ備えなければならない場面もある。
手に入れた後、誰の力になるかも異なる
ただ、後で入手できたから
失敗が軽くなるわけではない。
フランが苦しんでいる最中には、
その場で敵の力を止めたかった。
勝利後に能力欄へ増えることと、
戦闘中に相手から消すことでは、
救える瞬間が異なる。
手に入れられた嬉しさの横に、
あのとき間に合わなかった切実さも残っている。
また、魔石を持たない人類種から能力を得られることも、
スキルテイカーの強みになる。
魔獣の魔石を吸収する方法だけでは、
同じ形で力を取り込めない相手がいる。
能力の収集先が増えるだけでなく、
人を相手にしたときにも、
武力とは別の手段を持てるようになる。
そのことは、第1期のオーギュストとの
やり取りにもつながる。
剣で斬り合う相手だけが、
フランを困らせるわけではない。
言葉や立場を使って追い詰めてくる人物もいる。
スキルを奪う力は、
そうした相手が頼っているものへ
働きかける可能性を持っている。
もう一つの違いは、
入手したスキルが誰のものになるかにある。
作者によるWeb原作の補足では、
魔石吸収で得た能力はセットできるスキルになり、
セットしたものをフランと共有できる。
師匠の中へ集めた力が、
剣を握るフランの助けにもなる仕組みになる。
ところが、スキルテイカーで奪ったスキルは、
使った本人の通常スキルとして得られる。
師匠が奪ったものを、
そのまま全てフランへ共有できるわけではない。
逆に、フランが奪ったものも
自動的に師匠の共有枠へ入るわけではない。
誰が使うかで、
手に入れた後の行き先まで変わってくる。
この違いを知ると、
二人のうち使えるほうが使えばよい、
と簡単には決められなくなる。
相手の能力を止めることが最優先なら、
その場で使えるかが大事になる。
一方、得た力を今後どちらが使うかまで考えるなら、
能力を受け取る側の違いも関わってくる。
師匠が新しい能力を得る場面は、
フランも同じだけ強くなるように見えることがある。
二人がいつも一緒に戦い、
同じ相手へ向き合っているから、
その印象は自然に生まれる。
ただ、力の持ち主まで
いつも一つにまとまるわけではない。
二人の協力には、
持っているものをどう生かすかという部分もある。
魔石吸収は、
戦いの成果を次へつなぐ成長の仕組み。
スキルテイカーは、
敵が持つ力を選んで取り去る手段にもなる。
二つがあるから、師匠たちは力を増やすことと、
いまの危険へ対処することの両方を考えられる。
似た結果に見えても、
二人を助ける場面は同じではない。
第3章 成功率100%なのに失敗する? 先にあるレア度とレベルの条件
| 段階 | 対象・成功率 | 再使用 |
|---|---|---|
| Lv1 | レア度1以下・Lv1/50% | 1日 |
| Lv2 | レア度2以下・Lv2以下/60% | 2日 |
| LvMax | レア度10以下・Lv10以下/100% | 18日 |
100%が保証する範囲は、 対象にできる能力まで
成功率100%と聞けば、
これで奪えると安心したくなる。
危ない戦いなら、
なおさら確実な一手へすがりたくなる。
ところが、スキルテイカーには、
その数字を当てはめる前の条件がある。
使いたい相手が目の前にいることと、
奪いたい能力が対象に入ることは、
別に確かめなければならない。
Web原作の通常版LvMaxでは、
奪えるのはレア度10以下、
かつレベル10以下のスキルになる。
この二つに合うものを一つ選び、
100%の確率で奪う。
何でも一つ選べば成功するのではなく、
選べる範囲に入ったものへ、
確実に働きかけられる形になる。
レア度とスキルレベルは、
同じ数字が出てきても別の条件になる。
レア度の側を満たしているだけで、
レベルの条件まで通ったことにはならない。
反対に、レベルが低ければ、
どんな種類のスキルでも奪えると決まるわけではない。
二つが並んでいることが、
対象の広さを区切っている。
ここで使われるレベルは、
奪いたいスキルのレベルになる。
敵自身のレベルが10以下という指定ではない。
強い人物が持つ能力でも、
その能力が条件に合えば対象にできる。
相手が格上だから確率が下がる、
とそのまま説明する仕組みではない。
一方、フランの側が成長していれば
何でも奪える、という形にもならない。
通常の戦闘力と、
スキルテイカーの対象範囲は分けて考える必要がある。
剣で渡り合えるようになったことと、
相手の全能力へ手が届くことは重ならない。
強くなった二人にも、
越えられない条件が残る。
対象外と判定された場合、
成功率の数字へ進む前に止まってしまう。
百分の一の不運を引いた、
という失敗ではないため、
同じ条件のまま気合を入れ直しても
解決するとは限らない。
確率が高いからもう一度試せばよい、
という期待だけでは支えきれない場面がある。
この違いが痛いのは、
使う前には目の前の能力の全てが
分かるとは限らないこと。
鑑定や相手の動きから情報を得ても、
狙うスキルの条件まで読み切れない場合がある。
成功率へ自信を持てても、
選んだものが対象に入るかという不安は、
別のところに残っている。
師匠が初めて条件を調べる段階では、
そもそもスキルのレア度が
今まで表示されていないことにも戸惑っている。
奪える条件を知っても、
相手の能力がどこへ入るか分からなければ選びにくい。
説明欄の数字を覚えることより、
その数字に照らせる情報を得るほうが
難しい場合がある。
育てた分だけ変わる性能と、別に残る条件
スキルテイカー自身は
エクストラスキルに分類されるが、
その分類だけで、ほかのエクストラスキルを
全て奪えるとは決まらない。
手にした能力の格と、
狙う能力が条件に合うかは別になる。
名前から感じる特別さへ期待したくなる一方で、
実際に何をできるかは、
その場の結果から知っていくことにもなる。
初期のスキルテイカーは、
その条件も成功率も今より狭い。
Web原作でLv1のときは、
レア度1以下、かつLv1のスキルを対象にして、
成功率は50%になる。
手に入れた直後から頼り切れる完成品ではなく、
師匠が成長させることで使える場面を増やしている。
Lv2では、レア度2以下、
レベル2以下へ範囲が広がり、
成功率も60%になる。
対象にできる能力が増えることと、
対象を奪う確率が上がることが、
一緒に進んでいる。
数字が上がったときに師匠が期待するのも、
単に見栄えが良くなるからではない。
強い能力を狙えるようになれば、
敵の厄介な手段へ対処できる可能性も増える。
成功が安定すれば、
フランを助けるために選ぶ一手として頼りやすくなる。
師匠にとっての育成は、
能力欄を埋める遊びだけではなく、
次に来る危機へ手を残す準備にもなる。
ただ、その成長には自己進化ポイントが要る。
剣術や魔術、ほかの能力へ使えるものを、
こちらへ回す選択になる。
スキルテイカーを育てれば、
それ以外へ使う分は減る。
どれもフランを助ける力だからこそ、
師匠には一つだけを見て決められない難しさがある。
しかも、レベルを上げることには、
次に使うまでの待ち時間が長くなる側面もある。
成功率と対象範囲の成長だけを見れば、
迷わず強化したくなる。
ところが、実際に持って歩く切り札としては、
使った後どれほど待つかまで効いてくる。
性能の向上が、
手軽さの向上と同じにはならない。
通常版を最大まで育てたときの100%は、
確かに頼もしい。
だからこそ、失敗した場面で戸惑う。
その数字を嘘と片付けるより、
対象の条件が別にあると知ることで、
二人が何に阻まれたのかが見えてくる。
強い切り札にも、
選べない相手の力がある。
師匠が欲しいのは、
高い成功率を眺める安心だけではない。
フランが助かる場面で、
本当に働く一手になること。
どの能力を選ぶか、
その条件をどこまで知っているかが、
100%の数字を戦場の手応えへ変えていく。
力の強さだけでなく、
相手を知ることにも役割が残っている。
第4章 なぜ連発しない? 18日の待ち時間と、同じ相手に一度の制限
使った後には、 次の敵が来ても待たなければならない
そんなに便利なら、
敵に会うたび奪えばよいのではないか。
スキルテイカーの効果を知るほど、
そう考えたくなる。
けれど、通常版を使った後には、
再使用まで長い待ち時間がある。
目の前の一回を選ぶことが、
次の敵へ何を残せるかという問題にもつながっている。
Web原作の通常版LvMaxでは、
再使用まで18日必要になる。
少し休んだら戻る、次の部屋へ着けば使える、
という短い間隔ではない。
迷宮を進む途中で一度使えば、
その探索の間ずっと頼れなくなる可能性がある。
戦いの後にも続く旅の時間が、
使用の判断へ入ってくる。
しかも、18日は使える状態へ戻るまでの待ち時間であって、
同じ相手へ繰り返し使える期限ではない。
同一対象には一度だけ、
という別の制限がある。
待ち時間を越えれば同じ敵から
順番に全て奪える、と考えることはできない。
相手を選ぶことと、
その相手から何を選ぶかが一緒に重くなる。
一人の敵がいくつも良い能力を持っていても、
通常版では欲しい順に
回収していく使い方にはならない。
一つを奪うなら、その一つを選ばなければならない。
攻撃を減らすのか、逃げる力を取るのか、
守りを失わせるのか。
ほかにも欲しいものが見えているほど、
選ばなかった側も気に掛かる。
この制限は、
ただ能力集めの速度を遅くするだけではない。
戦闘中に一つ選んだ後で、
もっと厄介な能力が見つかっても、
同じようにやり直せない。
一回を切る前には、
相手がまだ何を隠しているかも考えたくなる。
けれど、考えている間も、
フランへの攻撃は止まってくれない。
待つことにも危険がある。
先のボスへ残したいからと出し惜しみして、
目の前で倒れてしまえば、その後の機会は来ない。
使う判断が大胆だから間違い、
温存する判断が慎重だから正しい、
と単純には分けられない。
師匠には、いまのフランが
どこまで持ちこたえられるかという切実な問題がある。
逆に、早く安心したくて使った結果、
さらに強い敵の前で使えなくなる場合も考えられる。
今を守ることと、次の危険へ備えることがぶつかる。
十八日という数字は、
説明欄にあると長い待機時間に見えるが、
旅の中では、
何度もの戦闘をまたぐ不在にもなる。
待ち時間の間も、
冒険が都合よく止まってくれるわけではない。
移動の途中で危険に遭うことも、
予定になかった相手と向き合うことも考えられる。
次に使える日を知っていても、
それまで無事でいられる保証にはならない。
使い終えた後の二人には、
手元に残る剣や魔術で越える時間が続いていく。
近づく危険と、もう一度を選べない怖さ
その長さを思うと、
性能を知るための試し撃ちも気軽には選びにくい。
何を奪えるか確かめたくても、
一度使えば次の機会を待つ必要がある。
便利な能力だからこそ早く試したい気持ちと、
必要な場面へ取っておきたい気持ちがぶつかる。
使わずに持つ時間にも、
師匠の迷いが生まれている。
初期段階では、Lv1の再使用は1日、
Lv2では2日と示される。
成長後の18日を、
すべての段階へ当てはめることはできない。
最初の説明と浮遊島での使用を比べるときにも、
その時点の性能が関わっている。
強く育った能力ほど、使えるときの価値と、
使った後の重さが増している。
射程にも条件があり、Web原作では
スキルレベルに1メートルを掛けた距離になる。
遠くに相手の姿が見えれば、
どこからでも奪える能力ではない。
狙いたいスキルを決めても、
発動できる距離へ入る必要がある。
その接近には、フラン自身が
相手の危険へ近づく時間も伴う。
接触しないと使えないわけではない点は、
敵に使われたときにも怖い。
斬り結ぶ距離まで来ていなくても、
能力を失う危険が生まれる。
ただし、触れなくてよいことと、
射程が無限ということは異なる。
離れていれば何も起きないという安心も、
遠くから何でも奪える期待も、
そのままでは成り立たない。
骸骨騎士との戦いでは、
師匠は接近戦をしていたため、
失敗の原因を距離とは考えていない。
届く場所にいたのに、奪えなかった。
こうして射程を満たしても、
対象条件という別の壁が残る。
使う前に一つ整えれば、
全てが整ったことにはならない点が、
切り札へ頼る難しさになっている。
さらに、失敗した使用も、
その一回に数えられる。
望んだ結果を得られなかったのだから、
もう一度だけと思いたくなるところで、
次を選べなくなる。
成功したときだけ時間がかかる能力なら気持ちも違うが、
ここでは失敗の後にも待ち時間が残る。
外した一手の重さが、次の瞬間まで続いてしまう。
だから、使えない師匠を見て、
なぜまだ奪わないのかと感じる場面にも、
すでに使った事情があるかもしれない。
能力を持っていることと、いま使えることは分かれる。
スキル欄から名前が消えていなくても、
戦場で選べる手からは外れている。
その違いは、苦戦が続く場面ほど大きくなる。
師匠が切り札を残そうとするのも、
使おうと決めるのも、
フランを守りたい気持ちにつながっている。
目の前の危険へ向けて使えば、
先の備えが薄くなる。
残せば、いまの彼女へ負担がかかる。
十八日の制限は、ただ強さを抑える数字ではなく、
二人が何を優先するかへ関わっている。
第5章 師匠とフランは別々に使える? 二人に残された使用の機会
同じ能力を共有しても、 使った一回はそれぞれにある
フランがスキルテイカーを使ったら、
師匠の分まで使えなくなるのか。
二人が同じ力を共有していると、
使用回数まで一つにつながっているようにも感じられる。
けれど、Web原作では、
二人それぞれに使う機会がある。
片方が使った後にも、
もう片方を残しておく判断ができる。
師匠が通常版を最大まで育てた段階でも、
本人は自分とフランの二回を使えると考えている。
これは、同じ相手へ一人で
何度も使えるという話ではない。
二人で戦うからこそ、使う者を分けられる。
共有という一つの仕組みが、
戦場では別々の選択を残している。
骸骨騎士に追い込まれたとき、
師匠はフランの分を使い、
自分の分を後に残そうとする。
強敵の先に、さらにボスが控えているかもしれない。
だから全部をここで使わずに済ませたい。
その一方で、いま苦しんでいる彼女を放っておけない。
二回あることが、
二つの危険の間で考える余地になる。
この判断には、
フランが自分で発動できることも関わっている。
師匠だけがすべての能力を裏で動かし、
彼女は剣を振るだけという関係ではない。
伝えた方針へフランが応じ、
自分の一手として能力を使う。
二人分の機会は、
二人が行動できてこそ戦いの中へ出てくる。
ただし、二人いるから倍の余裕がある、
とまでは言い切れない。
どちらも同じ強敵の前にいて、
どちらにも守らなければならない体がある。
片方が危険にさらされれば、
もう片方は支えるために動く。
使用回数を別に持てても、
戦況まで別々に切り離せるわけではない。
フランが一回を使えば、
その結果を師匠もすぐ受け止めることになる。
成功したら次の攻撃へつなぎ、
失敗したら代わりの手を探す。
数字の上では残り一回があっても、
同じ失敗を繰り返してよいかは判断が必要になる。
残っている力が、
そのまま次の正解とは限らない。
ここには、使える能力を共有することと、
同じものを持つ人間になることの違いがある。
師匠は剣の体でフランを支え、
フランは自分の体で敵と向き合う。
見えている角度も、その瞬間に引き受ける危険も
完全には重ならない。
どちらが使うかは、
名前のついた回数の割り振りだけでは終わらない。
能力を共有していても、
その場で互いに声を掛ける時間は必要になる。
師匠が使うつもりなのか、フランが先に動くのか。
二人が違う手へ同時に力を使えば、
残したい機会まで減らしかねない。
普段から続く短いやり取りが、
限られた力を一緒に扱う場面でも支えになる。
使う力の共有と、 奪った力の共有は別になる
また、二人のどちらが
新しいスキルを得るかという違いも残る。
スキルテイカーで奪った能力は、
使った本人のものになる。
師匠が奪えば師匠に、フランが奪えばフランに増える。
二人が一緒に喜べる出来事でも、
その能力が二人の両方へ同時に入るわけではない。
作者のWeb原作補足では、
共有できるのは魔石吸収から得た
セット可能なスキルになる。
スキルテイカーで奪ったものは、
それとは異なる通常スキルとして本人に加わる。
そのため、スキルテイカーそのものは共有できても、
それを使って得た能力まで
自動的に共有できるわけではない。
少し紛らわしいが、
能力を取りにいく道具を二人で使えることと、
取ったものを二人で持てることは別になる。
師匠が時空魔術を奪ったから、
フランもすぐ同じ魔術を使える、とは決まらない。
入手方法までたどると、
二人の能力欄に違いが生まれる背景がつながってくる。
だから、戦闘中にどちらが使うかには、
いま能力を封じたいという目的と、
誰が後で使うかという目的が重なる。
安全な場面なら、
得た後の使い方を相談できるかもしれない。
けれど、フランが次の一撃を避けられるかという状況では、
先の便利さより現在の危険が大きくなる。
そのとき、将来はフランに持たせたい能力だから
使わずに待つ、という判断が必ずできるわけではない。
生き残るために師匠が先に奪うことも、
戦い方として考えられる。
望ましい持ち主と、
その瞬間に使える者が同じになるとは限らないところに、
二人で戦う難しさがある。
一方で、共有している力は
一人から奪われたら全部消えるのか、
という不安もある。
上級悪魔がフランの戦う力を奪おうとした場面では、
師匠から借りている能力という
二人の特殊性が関わっていると、師匠は考えている。
使っている姿だけでは、
本来の持ち主までは決まらない。
ここも、フランの能力は
絶対に何も奪われないという保証ではない。
本人が持つものと、
装備を通じて使っているものが分かれる。
二人の関係が助けになった場面から、
すべての収奪へ無敵という話へ広げると、
もともとの状況が抜けてしまう。
師匠とフランの二回が頼もしいのは、
同じことを二度繰り返せるからだけではない。
一方を使い、一方を残し、
途中の結果を見て次を変えられる。
片方の一手が失敗しても、
二人の思考までそこで終わらない。
能力の共有が、
相談しながら戦う二人の姿と結び付いている。
二人の手札が完全に同じではなくても、
同じ相手へ向けて使うことはできる。
フランにしかできない行動も、
師匠だから引き受けられる役割もある。
奪った力の持ち主が分かれる仕組みは、
その後の戦いにも違いを残す。
それを一緒に生かしていけるところに、
相棒としての頼もしさがある。
第6章 潜在能力解放はなぜ奪えなかった? 失敗しても戻らない一回
助かると思った切り札が、対象外で止まる
この力があるなら、
敵の危険な強化を取り去ればよい。
骸骨騎士が力を解き放つ場面では、
そんな期待が生まれる。
強さを増した相手に押されるフランを見ていると、
切り札を使うなら今と感じられる。
ところが、そこで頼ったスキルテイカーは、
望んだ結果を返してくれない。
Web原作では、
狙った潜在能力解放が対象外と判定され、
奪取に失敗する。
最大レベルへ育てた能力でも、
対象にできないものがある。
このとき問題になっているのは、
成功率100%なのに低い確率で外れたことではない。
選んだスキルが、
奪える範囲から外れている。
さらに、失敗したからもう一度という選択もできない。
使用したフランの分は、
そこで使った扱いになる。
何かを得た手応えも、
敵の強化を止めた安心もないまま、
一回だけが失われる。
強い相手と渡り合う最中に、
その結果を受け止めなければならない。
ここは、能力の説明を知っていてもやはり苦しい。
フランを助けるために選んだ一手なのに、
助けにならない。
安全な場所で試して失敗した場面とは違い、
敵の攻撃はその間も続いている。
失敗を残念がる時間さえ、
二人には十分に与えられていない。
では、何が対象外になったのか。
原作の師匠は、距離は足りていると考えたうえで、
レア度の高さや、
エクストラスキルを奪えるかどうかを疑っている。
ここで示されるのは、
失敗を受けた本人の見立てになる。
潜在能力解放のレア度が具体的にいくつと、
その場で確定したわけではない。
そのため、レア度が必ず10を超えていると断言したり、
すべてのエクストラスキルが
通常版では絶対に奪えないと決めたりはできない。
はっきりしているのは、
今回の能力を通常版で奪えなかったこと。
師匠も、使う前から条件を
すべて見通していたわけではない。
この不確かさが、
切り札を使う怖さにつながっている。
危険な敵の力ほど奪いたくなるのに、
その力の細部を確かめるには余裕が要る。
相手が何をしてくるか分からないから頼りたい能力が、
相手を十分に知らないと使いにくい。
フランを守りたい師匠には、
悩ましい組み合わせになる。
また師匠は、仮に奪えたとして、
すでに上がった相手の能力が戻るかという問題も
考えている。
強化を生むスキルを失わせることと、
発動済みの結果まで消すことは、
必ずしも同じではない。
今回は奪取そのものが失敗したため、
その疑問まで実際の結果で確かめられたわけではない。
奪えなかった後にも、フランを守る手を探す
だから、もし成功していれば
確実に一気に弱体化した、とも言い切れない。
二人が選んだのは、
そうなる可能性へ賭けた一手になる。
ほかのスキルを奪っても埋めにくい差があり、
危険な強化そのものへ手を伸ばした。
追い込まれた状況が、
その選択の重さを支えている。
この時点で師匠には、
自分のスキルテイカーが残っている。
それでも、同じものをもう一度狙えば
解決するとは限らない。
一回目が対象外なら、
もう一人の分を使っても同じ問題へ当たるおそれがある。
残っている切り札を見つめながら、
別の手段へ切り替える必要が出てくる。
原作で師匠が選ぶのは、
剣聖術へ自己進化ポイントをつぎ込み、
フランの技量を引き上げる方法になる。
敵の能力を取り去れないなら、
こちらの動きで差へ対処する。
スキルテイカーだけに答えを求めず、
使える力を組み替えている。
この切り替えには、
フランが剣を振り続けられることも欠かせない。
能力の数字を上げれば、
誰が持っていても同じ戦いになるわけではない。
目の前で相手の攻撃へ対応し、
変わった技量を動きへつなぐ本人がいる。
師匠が選んだ別の一手を、
フランが戦いの中へ運んでいる。
戦いの後に師匠がフランの体を気遣う姿を見ると、
途中で選んだ手の一つひとつが、
彼女を無事に帰したい思いへつながっていたことが
伝わってくる。
切り札を使い損ねた悔しさより先に、
いま痛いところはないかが気になる。
能力の成否を数えるだけでは収まらない、
二人の距離がそこにある。
スキルテイカーが失敗しても、
二人がその場で諦めるわけではないところには救いがある。
頼れるはずの能力が通じないと分かった後で、
師匠が考えることをやめず、
フランも敵へ向き合う。
次の手を探すまでの短い時間を、
彼女が持ちこたえている。
そして、戦いの後には、
師匠は魔石吸収から潜在能力解放を得ている。
奪取の失敗は、
能力そのものを永久に手に入れられないこととは違う。
ただ、入手できたという後の結果で、
あの瞬間のフランが楽になったわけでもない。
二つの出来事には、
それぞれ別の重さが残っている。
この一件で見えるのは、
強い能力を持てば、
使い方の判断まで自動的に正しくなるわけではないこと。
師匠にも分からない部分があり、
試した結果から知る限界がある。
それでも、失敗をした一人に全てを背負わせず、
二人で別の手へ進んでいく。
切り札を切ったのに助からない、
その怖さがあるから、
後にスキルテイカーが
狙った能力を奪う場面にも手応えが生まれる。
何でもできると分かっている力の確認ではなく、
今回は条件を越えて届いたと感じられる。
失敗した一回が、
能力の頼もしさと危うさの両方を残している。
第7章 リッチから何を奪った? 能力の選び方が戦いを変える
ここからはWeb原作第80話までのネタバレあり。
攻撃を強くするより、届かない原因を取り去る
骸骨騎士を相手に失敗した力が、
リッチとの戦いでは防御を崩す一手になる。
今度の標的は、
攻撃をすり抜けさせていた時空魔術。
師匠が欲しかったのは、
単に新しい便利な魔術ではない。
フランたちの攻撃が届かない状況を、
先に変える必要があった。
相手に斬撃が通じないなら、
もっと強く振ればよいのか。
魔術が駄目なら、
さらに魔力を込めればよいのか。
そう考えたくなる苦戦の中で、
師匠は別の方向へ手を伸ばす。
リッチが攻撃を受けずに済む能力を失わせることで、
すでにある味方の攻撃を生かそうとしている。
Web原作では、ジャンが回避の術を見抜き、
師匠がスキルテイカーで時空魔術を奪う。
その機会へジャンの浄化を合わせることで、
今までやり過ごされていた力が相手へ届く。
新しい攻撃を手に入れるだけではなく、
仲間の攻撃が働く場所を作っている。
この使い方では、奪う力と攻撃する力が
同じ人にまとまっていなくてもよい。
師匠が守りを崩し、
ジャンがそこへ働きかける。
フランたちが持ちこたえた時間があって、
その連携を出せる機会が生まれる。
一つの能力の成功に、
周囲で動いた仲間の役割も重なっている。
それまで平然としていたリッチが、
思うように避けられなくなる。
何度も攻撃を外されてきた後では、その変化が嬉しい。
フランの剣が弱いから通じなかった、
と片付けられる状況ではなかった。
相手の回避を支えるものへ届いたことで、
戦いの条件が変わっている。
ただ、通常版の一回を使えば、
師匠にも再使用までの制限が残る。
ここで時空魔術を奪えたから、
そのまま次々と敵の能力を取り去れるわけではない。
防御を崩すために選んだ一回は、
今度はこちらが使える手を減らす結果も伴っている。
原作の先では、その後さらに危機が進み、
脱出のために別の能力が必要になる。
すでに時空魔術を手に入れていても、
それだけで転移を封じた場所から
出られるわけではない。
使う力を持つことと、
その場の制限を越えて使えることが、
ここでも分かれている。
スキルテイカー:SPで変わる、次の一回
そこで関わるのが、
スキルテイカー:SPへの強化になる。
通常版を一段進めたスペリオル化が行われ、
使用後の待ち状態にも変化が起きる。
アナウンスさんの介入によって
再使用の条件がリセットされ、
使った直後の師匠にも、
もう一度奪う機会が生まれる。
この強化には、
自己進化ポイントが10使われる。
何も払わず、気持ちの強さだけで
次の一回が増えたわけではない。
使える資源と、アナウンスさんによる対応があって、
通常なら残る制限へ手が入る。
追い詰められた場面で、
その一回を作れたことが助けにつながる。
強化後に奪うのは、リッチの封印無効になる。
最初の時空魔術が
攻撃を届かせるための選択なら、
こちらは逃げるために必要な条件を得る選択になる。
同じ相手から力を奪う場面でも、目的は変わっている。
勝つための一手と、
生きて帰るための一手が並んでいる。
ここで、通常版の同一対象に一度という条件へ、
そのまま後の行動を押し込むことはできない。
SPへの強化を挟んだ場面であり、
通常版とは状態が異なる。
逆に、この成功を見て、
最初から同じ相手へ何度でも使えたと考えると、
骸骨騎士戦で残った制限とつながらなくなる。
また、SPで成功した例があるからといって、
あらゆる能力を無条件に奪えるとまでは決まらない。
ここで起きたのは、
強化と再使用条件のリセットを経て、
必要な能力を奪えたこと。
その具体的な一回が、
逃げ道を閉ざされていた師匠たちにとって
大きな変化になる。
奪う相手を倒すことばかりが、
この力の目的ではないと見えるところも印象に残る。
敵の能力を自分のものへ変えれば、
攻撃力を増やす以外の使い方が生まれる。
移動や防御、
行動を妨げる条件への対処も、
その場で必要なものを選ぶ中へ入ってくる。
時空魔術を得たときと封印無効を得たときでは、
同じ奪取でも、その先へつなぐ行動が異なる。
前者は味方の攻撃へ、
後者は閉ざされた場所からの移動へ続く。
何を奪ったかだけでなく、
奪った後に何をできたかを見ると、
この力が戦いの外へも道を開くことが伝わってくる。
フランを守りたい師匠にとって、
新しい能力の数より、
いま彼女を連れて出られるかが先になる。
強くなった実感を喜ぶ余裕さえない中で、
使えるものをつないで道を作る。
スキルテイカーの奪うという働きが、
ここでは相棒を失わないための行動へ結び付いている。
振り返ると、通常版での失敗も、
時空魔術の奪取も、SPでの再使用も、
それぞれ違う条件の中にある。
ひとまとめにして強すぎる能力と呼ぶと、
その間で師匠が何を知り、何を失い、
次に何を選んだかが薄くなってしまう。
頼れる一手へ変えるまでには、
二人が持ちこたえた時間がある。
スキルテイカーは、
条件に合う能力を一つ奪い、
相手の危険な手段を取り去れる力になる。
けれど、通常版には対象と回数、
待ち時間の制限があり、
失敗もその一回に数えられる。
師匠とフランは、その範囲の中で、
どの力へ手を伸ばすかを選んでいる。
切り札があれば必ず助かる、とは言えない。
それでも、もう届かないと思った相手へ、
別の方法で道を開けることがある。
失敗したらそこで終わるのではなく、
二人で次の手を探していく。
奪った能力の名前よりも、
その先でフランを守れる一手になったことに、
ほっとする。


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