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【無職転生Ⅲ】ペルギウスはヒトガミをどこまで知っている?壁画を嫌うのに正体を語らない謎

【★無職転生Ⅲ】
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ペルギウスはヒトガミの名を知っているが、その正体や全貌まで把握している人物ではない。
彼が強く警戒しているのは魔神ラプラスであり、ヒトガミはそのラプラスの異常な反応を通して知った存在に近い。
壁画への不快感まで重ねると、ペルギウスは古代龍族の因縁に近い場所にいながら、そのすべてを知る人物ではないことが見えてくる。

  1. ★第1章 結論|ペルギウスはヒトガミを知っているが、すべてを知る人物ではない
    1. 第8話だけを見ると、ヒトガミを強く警戒しているように見える
    2. オルステッドと並べると、ペルギウスの立ち位置が見えやすい
  2. ★第2章 第8話で突然出たヒトガミの名前|シルヴァリルは何を確かめていた?
    1. 白い粒子が現れた直後、ただの城案内ではなくなった
    2. 「怒りや殺意が湧くか」という質問がラプラスへつながる
  3. ★第3章 壁画を嫌うペルギウス|ヒトガミを知っているように見える最大の場面
    1. 古代龍族の壁画を前にした時だけ、ペルギウスの空気が変わる
    2. 壁画の不快感とヒトガミへの知識は、同じものではない
  4. ★第4章 ペルギウスが本当に警戒しているのはラプラス|ヒトガミの名はそこから出てきた
    1. 四百年前のラプラス戦役が、現在のペルギウスを作っている
    2. ラプラスが「ヒトガミ」と聞いて激高した事実だけが残っていた
  5. ★第5章 未来のルーデウスがペルギウスを頼っても、ヒトガミへの道は見つからなかった
    1. 召喚術に詳しいペルギウスなら知っていると思った
    2. それでもペルギウスが何も知らないわけではない
  6. ★第6章 オルステッドは何が違う?ヒトガミを巡る知識量には大きな差がある
    1. オルステッドはヒトガミを倒すために存在している
    2. ラプラスの正体まで知るオルステッドだから、三者の線をつなげられる
  7. ★第7章 ペルギウスはヒトガミ側でも討伐側でもない|古い因縁のすぐ近くにいる人物
    1. ヒトガミを知っているからといって、オルステッドと同じ立場ではない
    2. 壁画・ラプラス・ヒトガミをつなぐと、ペルギウスの立ち位置が見えてくる

★第1章 結論|ペルギウスはヒトガミを知っているが、すべてを知る人物ではない

見るポイント ペルギウス 実際の立ち位置
ヒトガミの名前 知っている 正体や全貌まで把握しているわけではない
最も警戒する相手 魔神ラプラス 四百年前に直接戦った宿敵
ヒトガミとの接点 ラプラスの反応から知る 直接追い続けてきたわけではない
壁画 強い不快感を示す 壁画の全歴史を知る証拠ではない

第8話だけを見ると、ヒトガミを強く警戒しているように見える

空中城塞ケイオスブレイカーへ入ったルーデウスたち。
そこで突然出てきたのが、ヒトガミという名前だった。
しかも口にしたのは、ペルギウス本人ではない。
第一の僕であるシルヴァリル。
ルーデウスとシルフィへ向けて、ヒトガミを知っているかと尋ねてくる。
この一言で、城の空気が一気に不穏になる。

ここがかなり気になる。
ヒトガミは、六面世界で誰もが普通に知っている存在ではない。
ルーデウスの夢へ現れ、助言を与えてきた謎の存在。
オルステッドは、その名前を聞いただけで態度を変えた。
そのヒトガミを、なぜペルギウスの配下まで知っているのか。
第8話だけなら、ペルギウスもヒトガミと深い因縁を持つように見える。

しかも質問は、それだけで終わらない。
ヒトガミという名前を聞いた時。
怒りが湧くか。
殺意を覚えるか。
シルヴァリルは、そこまで踏み込んで確認している。
ただ名前を知っているか調べたいだけなら、ここまでは聞かない。

うおお、ここで一気につながって見える。
ケイオスブレイカーに残された古い壁画。
その壁画へ不快感を示すペルギウス。
ヒトガミの名を確認するシルヴァリル。
そして龍族へ連なるペルギウスという存在。
全部を並べると、ペルギウスもヒトガミの正体を知っているように感じてしまう。

でも、そこまで単純ではない。
後の出来事まで見ると、ペルギウスはオルステッドほどヒトガミを把握していない。
ヒトガミがどこにいるのか。
何を目的としているのか。
どうすれば辿り着けるのか。
その全貌を知り、直接追っている人物ではない。

むしろペルギウスが強く知っているのは、魔神ラプラスの方になる。
四百年前。
ペルギウスは仲間たちと共にラプラスへ立ち向かった。
その戦いは、現在のペルギウスを語るうえでも外せない。
そして、そのラプラスが異常な反応を示した言葉の一つがヒトガミだった。
ここからペルギウスとヒトガミの線がつながってくる。

つまりペルギウスは、ヒトガミを直接追い続けてきた人物ではない。
ラプラスという巨大な存在を通して、ヒトガミの名へ触れている。
だから名前は知っている。
危険な何かがあることも察している。
でも、その正体まで全部知っているわけではない。
この距離感がかなり特殊になる。

後の未来では、ルーデウス自身がヒトガミへ近づく方法を探す。
古代龍族。
転移魔術。
召喚術。
手掛かりを求める中で、ペルギウスにも情報を求める。
召喚術に詳しい彼なら、何か知っていると考えるのは自然だった。

ところが、欲しかった答えは出てこない。
ここが大きい。
ペルギウスはヒトガミという名前を知る。
ラプラスとのつながりも知る。
それでも、ヒトガミの全貌へ届いているわけではない。
第8話で感じた「何でも知っていそうな人物」という印象とは、少し違う姿が見えてくる。

オルステッドと並べると、ペルギウスの立ち位置が見えやすい

ヒトガミとの距離を見るなら、オルステッドと比べると分かりやすい。
オルステッドは、初対面からヒトガミという名前へ強く反応した。
赤竜の下顎。
ルーデウス、エリス、ルイジェルドの前に現れた龍神。
そこでルーデウスがヒトガミを知っていると分かった瞬間、状況が一変する。

オルステッドはルーデウスへ容赦なく攻撃する。
ルイジェルドも止められない。
エリスも通用しない。
ルーデウスは胸を貫かれ、死の寸前まで追い込まれた。
ナナホシの言葉がなければ、そのまま命を失っていてもおかしくなかった。
ヒトガミという名前が、命に直結した瞬間だった。

だからルーデウスにとって、ヒトガミの名は軽く口にできない。
誰がヒトガミを知っているのか。
その人物がヒトガミをどう見ているのか。
答えを間違えれば何が起こるのか。
オルステッドとの遭遇が強烈すぎるから、ケイオスブレイカーでも警戒する。
シルヴァリルの質問に素直に答えられないのも当然になる。

一方のペルギウスは少し違う。
彼の人生で最大級の敵として立っているのは、魔神ラプラス。
ラプラス戦役を戦い、生き残った英雄。
そして今もラプラスの復活を警戒している。
ヒトガミを直接倒そうとしているオルステッドとは、向いている方向が違う。

うおお、同じ龍族へ連なる人物でも全然同じではない。
オルステッドはヒトガミそのものを見ている。
ペルギウスはラプラスを見ている。
ただ、そのラプラスの背後を辿るとヒトガミの名が出てくる。
だからペルギウスも、ヒトガミと完全に無関係ではいられない。
ここが二人の大きな違いになる。

第8話では、まだこの差が見えにくい。
空中城塞。
古代龍族を思わせる壁画。
ヒトガミという名前。
ラプラスへ連なる反応。
情報が一気に出るから、全部が一つの秘密へ向かっているように見える。
でも後まで追うと、それぞれが持っている知識にはかなり差がある。

ペルギウスは何も知らない人物でもない。
全部知っている人物でもない。
古い時代から残った情報を持ち、ラプラスを通してヒトガミへ触れている。
その中間にいる。
この立ち位置こそ、ペルギウスとヒトガミの関係を見る時の一番大きなポイントになる。

★第2章 第8話で突然出たヒトガミの名前|シルヴァリルは何を確かめていた?

ケイオスブレイカーへ入城
ルーデウスとシルフィから白い粒子が現れる
シルヴァリルが「ヒトガミを知っているか」と確認
さらに「怒りや殺意が湧くか」を尋ねる
白い粒子とヒトガミへの反応から
ラプラスへ連なる特徴を警戒していた

白い粒子が現れた直後、ただの城案内ではなくなった

ケイオスブレイカーへ向かったルーデウスたち。
ナナホシにとっては、以前から交流のあるペルギウスを訪ねる機会でもある。
ルーデウスにとっては、空を飛ぶ巨大城塞へ入る初めての体験。
ザノバやクリフも同行する。
シルフィも一緒に城内へ入っていく。

最初の空気は、かなり違う。
巨大な城。
古い建築。
珍しい装飾。
ザノバなら目を輝かせるものがいくつも並ぶ。
ルーデウスも、伝説級の人物が住む城へ来た高揚感を持っている。
まだヒトガミの気配は前面に出ていない。

ところが、門を通ったところで変化が起きる。
ルーデウスとシルフィ。
二人の体から、白い粒子のようなものが現れる。
ルーデウス自身にも、それが何なのか分からない。
ただ、シルヴァリルは見逃さなかった。
そこで一行の足が止まる。

うおお、ここから空気が変わる。
ただの入城確認ではない。
シルヴァリルは二人を見ている。
何かを確かめている。
ルーデウスも当然、不安になる。
この城へ入ってはいけない体質なのか。
何か危険なものを持っているのか。
本人には何も分からない。

シルヴァリルは、大きな問題ではないように話す。
似た特徴を持つ者は地上にもいる。
だから、その場で追い出されるわけではない。
しかし直後。
まったく別の話に見える名前が飛び出す。
ヒトガミ。

ここでルーデウスの警戒が一気に強くなる。
ヒトガミなら知っている。
何度も夢の中で会っている。
助言も受けてきた。
ルイジェルドとの出会い。
魔大陸での行動。
その後の人生にも、ヒトガミの言葉は何度も入り込んでいる。

でも正直には答えられない。
なぜなら一度、それで死にかけた。
オルステッドへヒトガミを知っていると話した時。
相手は明確に敵意を見せた。
ルーデウスは胸を貫かれた。
あまりにも強烈な体験が残っている。

同じ質問を、今度はペルギウスの城でされる。
ルーデウスからすれば怖すぎる。
もし「知っている」と答えた瞬間、また敵と判断されたらどうなるのか。
目の前にいるのはシルヴァリル。
その奥には、魔神ラプラスを倒した英雄ペルギウスがいる。
簡単に本当のことを言える状況ではない。

シルフィはヒトガミを知らない。
だから、そのまま知らないと答えられる。
ルーデウスは違う。
知っている。
夢で会っている。
助言まで受けている。
それでも、その事実を隠す。
第8話では、この小さな嘘にも過去の恐怖がつながっている。

「怒りや殺意が湧くか」という質問がラプラスへつながる

さらに不思議なのは、その後の質問。
シルヴァリルはヒトガミを知っているかだけで終わらない。
その名前を聞いた時。
激しい怒りが湧くか。
殺意を抱くか。
そこまで確認する。

ここがかなり重要。
ヒトガミの味方かどうかを見るだけなら、別の聞き方もできる。
知っているか。
会ったことがあるか。
どんな存在だと思うか。
でもシルヴァリルが確認したのは、感情だった。
しかも怒りと殺意という強烈な反応になる。

この質問の先にいるのがラプラス。
魔神ラプラスは、ヒトガミという名前へ強烈な反応を示したとされる。
理屈で嫌っているという程度ではない。
名前そのものが、強い怒りを呼び起こす。
だからシルヴァリルは、白い粒子が現れた二人へヒトガミの名をぶつける。
そこで同じ反応が出ないかを見る。

うおお、二つの出来事がここでつながる。
白い粒子。
ヒトガミという質問。
一見すると別々の確認に見える。
でも、どちらもラプラスへ近い特徴を確かめる流れになる。
ペルギウス側が強く警戒しているのは、やはりラプラス。
ヒトガミの名前も、その確認材料として使われている。

ルーデウスには、そんな事情までは分からない。
むしろ逆に考える。
ヒトガミの名前へ怒る人物。
それならオルステッドではないか。
以前会ったオルステッドも、ヒトガミへ強烈な敵意を持っていた。
そこからペルギウスとオルステッドの関係まで疑い始めても不思議ではない。

視聴者側も同じところで迷いやすい。
ペルギウスはヒトガミを嫌っているのか。
オルステッドと同じ側なのか。
壁画の人物と関係があるのか。
なぜラプラスの話につながるのか。
第8話では、答えより疑問の方が一気に増える。

でも、ここで見ている方向は少し違う。
ペルギウスが最も警戒しているのは、復活する可能性が残るラプラス。
オルステッドが追っているのはヒトガミ。
同じヒトガミという名前へ反応しても、そこへ至る道が違う。
この違いが後の物語で効いてくる。

第8話の短いやり取りは、ただの伏線では終わらない。
ルーデウスが過去に殺されかけた体験。
ペルギウスが四百年前に戦ったラプラス。
オルステッドが追うヒトガミ。
三つの時間が、空中城塞の廊下で一度重なる。
だから数分の会話なのに、妙に不穏さが残る。

そして、この場面を見たあとに壁画を見るとさらに気になる。
ペルギウスはヒトガミをどこまで知っているのか。
ラプラスはなぜヒトガミへ激しく反応したのか。
オルステッドとは何が違うのか。
第8話で出たヒトガミという一言は、ペルギウス自身の立ち位置を探る入口になっている。

★第3章 壁画を嫌うペルギウス|ヒトガミを知っているように見える最大の場面

第8話で見えるもの そう見えやすい 実際には
壁画を嫌う ヒトガミへの憎悪に見える 古代龍族や過去への複雑な感情も重なる
白い人物が描かれる ヒトガミだと知っていそう ペルギウス自身は断定していない
古代龍族とつながる 昔の真相を全部知っていそう さらに古い時代には大きな空白がある
ヒトガミの名も知る 直接の宿敵に見える ラプラスを介して知った存在に近い

古代龍族の壁画を前にした時だけ、ペルギウスの空気が変わる

ケイオスブレイカーで特に引っ掛かるのが、あの巨大な壁画。
古い龍族の歴史を思わせる絵が残されている。
ルーデウスたちは、その前でペルギウスから話を聞く。
普段のペルギウスは堂々としている。
客を値踏みするような威圧感もある。
ところが壁画を前にすると、少し様子が違う。

ペルギウスは壁画を好んでいない。
眺めて楽しいものではない。
息苦しい。
やるせない。
そんな感覚を口にするほど、明確な不快感を持っている。
単なる古い絵なら、ここまで感情は動かない。

うおお、ここでヒトガミが気になる。
壁画には、龍族を思わせる者たちと共に白い人影のような存在も描かれている。
すでにヒトガミを知っているルーデウス。
その姿を見れば、どうしても夢の中へ現れる白い男を連想してしまう。
しかも少し前には、シルヴァリルからヒトガミについて尋ねられたばかり。
視聴者から見ても、二つがつながって見える。

だったらペルギウスは知っているのか。
壁画の白い人物が誰なのか。
古代龍族に何が起きたのか。
ヒトガミがその時代に何をしたのか。
壁画を嫌うほどなら、その裏側まで知っているのではないか。
そう感じるのは自然になる。

でも、ペルギウスはそこで答えを明かさない。
白い人物を指してヒトガミだとも言わない。
ヒトガミが古代龍族へ何をしたとも語らない。
ただ壁画そのものに対して、嫌なものを見るような反応を残す。
ここが妙に引っ掛かる。
知っているようで、核心までは語らない。

しかもペルギウスは、古代龍族と無縁の人物ではない。
甲龍王という名を持つ。
空中城塞ケイオスブレイカーを居城とする。
召喚術にも通じている。
古い龍族の遺産へ触れられる場所に、ずっと生きている。
それでもヒトガミの全貌まで知っているわけではない。

壁画を嫌っていることと、壁画の全歴史を知っていることは別になる。
ペルギウスが感じているのは、古い龍族へつながる重さ。
失われた時代。
自分へ連なるもの。
そしてラプラスまで続く巨大な因縁。
その全部が壁画の前で重くのしかかっているように見える。

だから第8話だけを見て、
「ペルギウスはヒトガミの正体を知っている」
と決めてしまうと少し早い。
知っている情報はある。
ヒトガミという名前も知っている。
ラプラスがその名へ異常な反応を示したことも知っている。
でも、そこから先には大きな空白が残っている。

壁画の不快感とヒトガミへの知識は、同じものではない

ここで分けて見たいのが、ペルギウスの二つの反応。
一つは壁画そのものへの不快感。
もう一つはヒトガミという名前を知っていること。
第8話では近い場面で出てくる。
だから同じ秘密から出ているように感じやすい。
でも、後まで追うと完全には重ならない。

ペルギウスには、ラプラス戦役を生きた記憶がある。
魔神ラプラスと戦った。
仲間と共に封印へ追い込んだ。
それでも終わっていない。
ラプラスは転生によって再び現れる可能性がある。
だから現在も復活を警戒している。

そのラプラスがヒトガミという言葉へ激しく反応した。
ペルギウスにとって重要なのは、まずここ。
ヒトガミそのものを深く理解しているからではない。
最大級の敵だったラプラスが、その名へ異常な感情を見せた。
だから覚えている。
だから無視できない。

うおお、この順番なら第8話の質問も見え方が変わる。
ヒトガミを調べるためにルーデウスたちへ質問したのではない。
ラプラスへつながる危険がないかを見る中で、ヒトガミという名前を使っている。
ペルギウス側が見ている中心には、やはりラプラスがいる。
ヒトガミは、そのさらに奥にちらつく存在になる。

一方、ルーデウスからすると順番が逆。
先にヒトガミを知った。
ヒトガミから助言を受けた。
その後にオルステッドと出会い、ヒトガミが危険な争いの中心にいると知る。
そして今度は、ペルギウスの城で同じ名前を聞く。
だからルーデウスには、何もかもヒトガミへ向かっているように見える。

視点が違う。
ルーデウスはヒトガミからペルギウスを見る。
ペルギウスはラプラスからヒトガミを見る。
同じ名前を知っていても、そこへ辿り着いた道が違う。
この違いがあるから、二人の知識量にも大きな差が生まれる。

壁画の前でペルギウスが見せた嫌悪も、そのままヒトガミへの憎悪とは言い切れない。
古代龍族の歴史。
ラプラスへ連なる過去。
自分自身の出自。
失われたものへの感情。
複数の重さが混ざった反応として見る方が、ペルギウスという人物には合っている。

だから壁画は不気味。
答えを全部教える絵ではない。
むしろ、ペルギウスですらすべてを語れないほど古い出来事が残っている。
ヒトガミらしき存在が描かれているのに、現在のペルギウスはその全貌を知らない。
その時間の深さが、ケイオスブレイカーの異様さを強めている。

ケイオスブレイカーの壁画に描かれた人物や、古代龍族とのつながりについては、こちらで詳しく触れています。
【無職転生Ⅲ】ケイオスブレイカーの壁画には何が描かれている?ヒトガミらしき影と古龍の物語

 

★第4章 ペルギウスが本当に警戒しているのはラプラス|ヒトガミの名はそこから出てきた

ペルギウス
四百年前のラプラス戦役で魔神ラプラスと直接戦う
ラプラスが「ヒトガミ」の名へ激しく反応することを知る
ヒトガミという存在を無視できなくなる
ただし、ラプラスとヒトガミの古い因縁までは知らない

四百年前のラプラス戦役が、現在のペルギウスを作っている

ペルギウスを見る時に外せないのが、四百年前のラプラス戦役。
現在では空中城塞に座る高貴な人物に見える。
しかし、その名を世界へ刻んだのは戦いだった。
魔神ラプラス。
世界規模の戦乱を起こした怪物。
ペルギウスは、そのラプラスと直接戦った側にいる。

戦ったのは一人ではない。
龍神ウルペン。
北神カールマン。
そして甲龍王ペルギウス。
後に三英雄と呼ばれる者たちが、魔神ラプラスへ挑んだ。
その戦いの末、ラプラスは封印される。
世界はようやく巨大な戦乱から抜け出した。

うおお、ペルギウスにとっては昔話ではない。
自分自身がそこにいた。
ラプラスの脅威を知っている。
戦場で何が起きるかも知っている。
多くの命が失われることも知っている。
だから数百年が過ぎても、ラプラスの復活を軽く考えられない。
現在の警戒心は、実体験から来ている。

ケイオスブレイカーでルーデウスとシルフィが調べられたことも、ここにつながる。
二人から白い粒子が出る。
ラプラスへ連なる特徴が見える。
しかも夫婦。
ペルギウスが二人を見て、簡単には流さないのも当然になる。
彼にとってラプラスは、いつか再び現れるかもしれない災厄だからだ。

さらにペルギウスは、シルフィとの会話で子供についてまで聞く。
娘だけだと知ると、もし息子が生まれたなら自分のもとへ連れてくるよう告げる。
一見すると唐突。
でもラプラスの復活を警戒する人物だと分かると、妙な緊張が残る。
家族の話なのに、どこか普通の祝福とは違う。

キツ…。
ルーデウスたちにとっては、まだ実感しにくい。
ラプラス戦役は何百年も前の歴史。
教科書の中に出てくるような出来事。
でもペルギウスには過去ではない。
自分が戦った敵。
そして将来また現れる可能性がある敵。
この時間感覚の違いが大きい。

だからペルギウスは、魔族全体を一括して見ているわけでもない。
ただラプラスへ連なるものには非常に敏感になる。
シルヴァリルも同じ。
城へ入る者に異変が出れば止める。
必要なら確認する。
ヒトガミという言葉まで使う。
数百年待ち続ける側には、それだけの警戒がある。

ペルギウスの人生を一本通しているのは、ヒトガミへの復讐ではない。
魔神ラプラスとの戦い。
そして次の復活への備え。
第8話でヒトガミという名前が出ても、中心が急にヒトガミへ移ったわけではない。
ラプラスを追った先で、ヒトガミという奇妙な名前が浮かび上がっている。

ラプラスが「ヒトガミ」と聞いて激高した事実だけが残っていた

では、ペルギウスはどうしてヒトガミという名前を覚えているのか。
ここに、かなり不気味な話が残っている。
魔神ラプラスは、その名前を聞くと激しく反応した。
ただ嫌な顔をする程度ではない。
激高する。
そこまで強烈な反応だったことを、ペルギウスは知っている。

普通なら妙に思う。
世界を戦乱へ巻き込むほど強大な魔神ラプラス。
そのラプラスが、たった一つの名前へ感情を乱される。
ではヒトガミとは何なのか。
ラプラスに何をしたのか。
なぜそこまで憎まれているのか。
当然、知りたくなる。

でもペルギウスには、その先の答えがない。
これが面白い。
ラプラスがヒトガミへ激しく反応する。
その事実は知っている。
しかし二人の間に何があったのかまでは分からない。
巨大な事件の痕跡だけを持ち、肝心の過去が抜け落ちている。

うおお、だから後のルーデウスも行き詰まる。
未来のルーデウスは、ヒトガミへ辿り着こうと必死になる。
古代龍族の遺跡を調べる。
転移魔術を追う。
無の世界へ入る手段を探す。
そこで召喚術に詳しいペルギウスへ期待する。
長く生きる龍族なら、何か知っていると思う。

ところが、求めていた答えはない。
ペルギウスが持っていたのは、ラプラスがヒトガミという言葉へ激高したという情報。
それ以上へ進めない。
未来のルーデウスにとっては、かなり痛い。
大きな手掛かりを持つ人物へ辿り着いたと思ったのに、道がまた途切れる。

ここで第8話へ戻ると、見え方が変わる。
シルヴァリルがヒトガミを口にした。
ペルギウスが壁画を嫌った。
だから彼らはヒトガミの秘密を知っているように見えた。
でも実際には、彼ら自身も巨大な謎の外側にいる。
知っている情報は古い。
しかも断片だけ。

キツ…。
ペルギウスほどの人物でも届かない。
何百年も生きる。
ラプラスと直接戦った。
空中城塞に住む。
召喚術にも詳しい。
それだけの条件を持っていても、ヒトガミの正体までは見えない。
ヒトガミという存在の異常さが、逆に浮き上がる。

そしてラプラスにも別の不気味さが残る。
なぜヒトガミの名だけで激高したのか。
魔神となったラプラスの中に、何が残っていたのか。
本人すら失った古い記憶が、感情だけになって噴き出していたのか。
この部分は、ペルギウスが知る歴史だけでは埋まらない。

だからペルギウスとヒトガミの関係は、直接の宿敵同士ではない。
ペルギウスが追い続けるラプラス。
そのラプラスが激しく憎むヒトガミ。
一本挟んだ先にヒトガミがいる。
この距離があるから、第8話の「知っていそうなのに語れない」という不思議な立ち位置が生まれている。

★第5章 未来のルーデウスがペルギウスを頼っても、ヒトガミへの道は見つからなかった

未来のルーデウスが求めたもの ペルギウスが持っていたもの
ヒトガミの正体 十分な答えは持っていない
ヒトガミへ辿り着く方法 直接の方法は分からない
古代龍族の情報 五龍将や秘宝などの知識を持つ
召喚術・転移術の手掛かり 専門的な知識を持つ
ラプラスとヒトガミの接点 ラプラスがヒトガミの名へ激高したことを知る

召喚術に詳しいペルギウスなら知っていると思った

後のルーデウスは、ヒトガミについて今より遥かに深く追うことになる。
ただ名前を知りたいのではない。
どこにいるのか。
どうすれば辿り着けるのか。
ヒトガミへ直接届く方法を探す。
そのために古代龍族の遺跡まで調べ始める。

そこで見つけるのが、無の世界へつながる古い痕跡。
古代龍族は、世界の中心へ辿り着く方法を研究していた。
壁画も残っている。
召喚術。
転移魔術。
ヒトガミへ近づくための手掛かりが、少しずつ見えてくる。

うおお、そこで名前が出るのがペルギウス。
召喚術なら、ルーデウスより遥かに詳しい。
空中城塞そのものにも古代龍族の遺産が残る。
長い年月を生きている。
ラプラスとも戦った。
これだけ条件が揃えば、何か知っていると思うのは当然になる。

未来のルーデウスも同じだった。
遺跡を調べても、最後の部分が分からない。
無の世界へどうやって入るのか。
古代龍族は何を作ろうとしていたのか。
そこで召喚術に詳しいペルギウスを思い出す。
今度こそ答えが出るように見える。

でも、出てこない。
ペルギウスへ聞いても、ヒトガミそのものについて大きな情報は得られなかった。
知っていたのは、ラプラスがヒトガミという言葉を聞いて激高したこと。
そこから先へ進めない。
未来のルーデウスは、再び別の手掛かりを探すことになる。

キツ…。
ここまで来ても届かない。
古代龍族の遺跡を見つけた。
壁画も調べた。
召喚術の第一人者にも聞いた。
それでもヒトガミが何者なのか、どう近づくのかが見えない。
ヒトガミがどれだけ遠い場所にいる存在なのかが分かる。

しかも未来のルーデウスは、ただ好奇心で調べているわけではない。
人生を壊されている。
家族を失い。
仲間を失い。
ヒトガミへ直接手を伸ばしたいほど追い詰められている。
だから一つの手掛かりが途切れるたびに、重さが違う。

第8話のペルギウスを見ると、何でも知っているように感じる。
天空に浮かぶ巨大な城に住む。
十二の使い魔を従える。
何百年も前の戦争を知っている。
召喚術にも古代の歴史にも詳しい。
ルーデウスから見れば、知識の底が見えない人物になる。

でもヒトガミの前では、そのペルギウスですら止まる。
ここがかなり大きい。
ヒトガミという名前は知っている。
ラプラスとの不穏なつながりも知っている。
古代龍族へ連なる遺産も持っている。
それでも全貌までは届いていない。

だからペルギウスは、ヒトガミの秘密を握る答えそのものではない。
答えへ近づく途中にいる人物。
古い時代と現在をつなぐ人物。
ラプラスとヒトガミの間に残された欠けた情報を持つ人物。
この位置にいるからこそ、逆に存在感が強くなる。

それでもペルギウスが何も知らないわけではない

ただし、ここには少し複雑なところもある。
未来のルーデウスは、ペルギウスからヒトガミについて十分な答えを得られなかった。
だから一度は行き詰まる。
でも、その後またペルギウスのもとへ戻る。
すると今度は別の情報が出てくる。

古代龍族が作った五つの秘宝。
それを五龍将がそれぞれ持っていたこと。
世界の中心へ至る扉には、龍神の秘術が関わること。
ヒトガミそのものについて詳しくなくても、古代龍族側の情報は持っている。
ここでペルギウスの知識の形が見えてくる。

うおお、全部知らないのに重要。
ヒトガミの正体を説明することはできない。
でも古代龍族の遺産なら知っている。
五龍将なら知っている。
ラプラスなら知っている。
召喚術なら知っている。
それぞれの断片が、後になって一本の道へ変わっていく。

未来のルーデウスからすれば、もどかしい。
最初に聞いた時は、欲しかった答えがなかった。
それでも調査を進めて戻ってくると、ペルギウスの知識が別の形で役に立つ。
まったくの無知ではない。
ただ、ルーデウスが欲しがっている答えと、ペルギウスが持つ知識が噛み合っていなかった。

しかも未来のルーデウスは、ペルギウスがまだ何か隠しているのではないかとも感じる。
長く生きている人物。
含みのある言い方をする人物。
全部を簡単には語らない人物。
それだけに、どこまで知らないのかすら見えにくい。
ここもペルギウスらしい。

知識があるからこそ疑われる。
何も知らない人物なら、そこで話は終わる。
でもペルギウスは一部を知っている。
重要な名前も知っている。
古代龍族の遺産も知っている。
だから「本当はもっと知っているのでは」と思わせる。

第8話の壁画でも同じ。
壁画を嫌う。
古い龍族へつながっている。
ヒトガミという言葉も知っている。
なのに白い人物について詳しく語らない。
この距離感が、後の未来でもそのまま残っている。
分かりそうで分からない。

そしてペルギウス自身にも、触れたくない過去があるように見える。
古代龍族。
五龍将。
ラプラス。
自分へつながる血と歴史。
何百年も生きているからといって、昔の出来事を全部知っているわけではない。
知っていても、全部を語るとも限らない。

ペルギウスとヒトガミの関係が面白いのはここ。
知っている。
でも届いていない。
手掛かりを持っている。
でも答えそのものではない。
だからルーデウスは、最後にはもっと深くヒトガミを知る人物へ向かわなければならなくなる。

★第6章 オルステッドは何が違う?ヒトガミを巡る知識量には大きな差がある

比較 ペルギウス オルステッド
最も強く警戒する相手 魔神ラプラス ヒトガミ
ヒトガミとの距離 ラプラスを介した間接的な接点 直接倒すべき宿敵
知る歴史 ラプラス戦役を中心とする時代 初代龍神まで遡る古い因縁
ラプラスの見え方 四百年前に戦った魔神 古代龍族の使命へつながる存在
ルーデウスに与える情報 古い歴史へ入る手掛かり ヒトガミとの戦いそのもの

オルステッドはヒトガミを倒すために存在している

ペルギウスと対照的なのがオルステッド。
二人とも龍族へ深くつながる。
どちらも圧倒的な力を持つ。
どちらも長い時間の中で生きている。
ルーデウスから見れば、人間の常識から外れた存在。
でもヒトガミとの距離はまるで違う。

オルステッドにとってヒトガミは、遠い謎ではない。
倒すべき相手。
人生の中心にいる敵。
初対面のルーデウスへヒトガミを知っているか聞いたのも、そのため。
ヒトガミの使徒かもしれない。
そう判断した瞬間、容赦なく攻撃へ移る。

赤竜の下顎での遭遇は、ルーデウスにとって悪夢だった。
オルステッドが近づくだけで、エリスやルイジェルドの体が震える。
強い。
しかも何を知っているのか分からない。
エリスのことも知っている。
ルイジェルドのことも知っている。
なのにルーデウスだけは知らない。

そこへヒトガミの名前が出る。
ルーデウスが知っていると分かった瞬間。
オルステッドは敵と判断する。
ルーデウスの魔術を破る。
近づく。
胸を貫く。
あまりにも力の差が大きく、戦いと呼ぶことすら難しいほど一方的だった。

うおお、この時点からヒトガミへの温度が違う。
ペルギウスはヒトガミの名を確認材料として使う。
オルステッドは、その名が出た瞬間に殺意へ変わる。
ペルギウスの中心にはラプラスがいる。
オルステッドの中心には最初からヒトガミがいる。
同じ龍族側でも、ここまで違う。

後にルーデウスがオルステッド側へ入ると、その差はさらに大きくなる。
ヒトガミは初代龍神の仇。
ヒトガミ打倒は古代龍族の悲願。
歴代の龍神は、その目的を受け継いできた。
オルステッド自身も、その戦いを終わらせるために現在へ送られた存在になる。

つまりオルステッドは、たまたまヒトガミを知った人物ではない。
生まれた時からヒトガミとの戦いへ置かれている。
どうすればヒトガミへ辿り着けるのか。
何が必要なのか。
誰が邪魔をするのか。
何度も試し続けてきた。

ここまで来るとペルギウスとの違いが大きい。
ペルギウスは四百年前の英雄。
ラプラスを倒した側。
オルステッドはもっと古い因縁を背負う。
ラプラスがまだ一つの存在だった時代までつながる。
見ている歴史の長さが違う。

だから、未来のルーデウスがペルギウスで行き詰まった後。
本当にヒトガミへ近づくなら、オルステッドへ行くしかなくなる。
ペルギウスが持っているのは途中の情報。
オルステッドが持っているのは、戦いそのものへつながる情報。
この差が決定的になる。

ラプラスの正体まで知るオルステッドだから、三者の線をつなげられる

さらにオルステッドは、ラプラスについてもペルギウスとは違う角度から知っている。
現在の世界で知られているのは魔神ラプラス。
四百年前に大戦を起こした存在。
ペルギウスたち三英雄によって倒された。
そこだけなら歴史上の大敵になる。

でもオルステッドが語るラプラスは、もっと古い。
もともとは一つの存在。
龍族へ連なる人物。
ヒトガミを倒すため、長い時間をかけて技と術を磨いていた。
その力を未来へ伝える役目まで持っていた。
ここでラプラスとヒトガミが直接つながる。

ところが第二次人魔大戦。
ラプラスは闘神との戦いによって魂を二つへ割かれる。
記憶も失われる。
そして魔神ラプラスと技神ラプラスへ分かれていく。
ペルギウスが四百年前に戦ったのは、その後の魔神ラプラス。
すでに本来の記憶を失った側だった。

うおお、これで「ヒトガミ」と聞いて激高したことも重くなる。
魔神ラプラスは、かつて何があったのかを完全には覚えていない。
でも何かが残る。
ヒトガミへの強烈な感情。
名前を聞いただけで噴き出す怒り。
記憶が壊れても消えなかったものがあるように見える。

ペルギウスが知っているのは、その反応。
目の前のラプラスがヒトガミという言葉へ激高する。
それを記憶している。
でも、そのラプラスが遥か昔に何者だったのか。
なぜヒトガミを打倒しようとしていたのか。
そこまでは別の歴史になる。

オルステッドは、その古い線をつなげられる。
初代龍神。
古代龍族。
ラプラス。
ヒトガミ。
五龍将。
現在では分断されて見える名前が、同じ戦いへつながっていたことを知っている。
だから情報量がまるで違う。

ペルギウスから見ると、ラプラスは自分が倒した魔神。
オルステッドから見ると、ラプラスはもっと古い使命を背負った龍族側の人物でもある。
同じラプラスを見ているのに、見えている姿が違う。
ここがヒトガミを巡る話を複雑にしている。

そしてルーデウスも、最初から全部を知るわけではない。
第1期ではヒトガミに助言をもらう。
オルステッドには殺されかける。
第3期ではペルギウスの城でヒトガミの名を聞く。
ラプラスとのつながりが出る。
その後にようやく、古代龍族まで遡る巨大な争いが見えてくる。

だから第8話のペルギウスは、答えを持つ最終地点ではない。
むしろ大きな歴史へ入る門に近い。
ヒトガミを知っているようで、すべては知らない。
ラプラスを知っているからこそ、ヒトガミへ少しだけ触れている。
その先へ進むと、オルステッドが背負う古代龍族の戦いへつながっていく。

ペルギウスとオルステッド。
二人ともヒトガミの名を知る。
二人とも龍族へつながる。
でも、ペルギウスはラプラスからヒトガミを見る。
オルステッドはヒトガミそのものを追っている。
この違いを押さえると、第8話で見えにくかった二人の立ち位置がかなりはっきりしてくる。

★第7章 ペルギウスはヒトガミ側でも討伐側でもない|古い因縁のすぐ近くにいる人物

古代龍族・初代龍神・ヒトガミの古い因縁
ラプラスへ受け継がれた過去

ペルギウス

古い情報と遺産を持つが、すべてを知るわけではない

ラプラスの復活を現在も警戒
ヒトガミの名は知るが、オルステッドのように直接追う立場ではない

ヒトガミを知っているからといって、オルステッドと同じ立場ではない

ここまで見ると、ペルギウスの立ち位置はかなり独特。
ヒトガミという名前を知っている。
ラプラスが激しく反応したことも知っている。
古代龍族へつながる遺産も持っている。
壁画を前にして強い不快感も見せる。
それでも、ヒトガミ討伐へ直接動いている人物ではない。

ここが大きい。
オルステッドはヒトガミを倒すために行動している。
未来を何度も繰り返す。
使徒を警戒する。
必要な秘宝を集める。
最後にはヒトガミへ辿り着くことを見据えている。
人生そのものが、ヒトガミとの戦いへ向いている。

一方のペルギウスは違う。
彼が今も警戒しているのはラプラス。
四百年前に自分が戦った相手。
再び転生して現れる可能性がある存在。
だからラプラス因子へ反応する。
ラプラスにつながる者を警戒する。
ヒトガミの名も、その延長線上で出てくる。

うおお、同じ名前を知っていても温度が違う。
オルステッドにとってヒトガミは現在進行形の宿敵。
ペルギウスにとっては、ラプラスの奥に見える古い名前。
無視できない。
でも、自分が直接追っている相手でもない。
この半歩引いた位置が、逆にペルギウスらしい。

第8話では、そこまで細かくは見えない。
シルヴァリルがヒトガミの名を出す。
壁画がある。
ペルギウスが嫌う。
ラプラスの話が出る。
全部が近くに置かれるから、ペルギウスもヒトガミと直接戦っているように感じる。
でも後まで追うと、線のつながり方が違う。

キツ…。
ペルギウスは古い歴史の中心にいそうなのに、実はさらに古い時代には届いていない。
自分が戦ったラプラス。
自分が受け継いだ龍族の名。
自分が住むケイオスブレイカー。
そこには古い歴史が残っている。
でも初代龍神とヒトガミの時代は、さらに奥になる。

だから知らないことがある。
だからこそ壁画の前でも、全部を説明できない。
ヒトガミの名前を知っていても、その正体を断言しない。
ラプラスが怒ったことは知っていても、その感情の出発点までは見えない。
何百年も生きるペルギウスですら、歴史の途中にいる。

この距離感が面白い。
古い人物だから何でも知っているわけではない。
英雄だから世界の真相まで届いているわけでもない。
むしろ、自分が体験した時代と、そのさらに前の時代の間に大きな空白がある。
ペルギウスは、その空白を抱えたまま現在を生きている。

壁画・ラプラス・ヒトガミをつなぐと、ペルギウスの立ち位置が見えてくる

第8話で出てきた要素をもう一度並べる。
空中城塞ケイオスブレイカー。
古代龍族を思わせる壁画。
白い人物。
シルヴァリルが口にしたヒトガミ。
そして、ラプラスへつながる白い粒子。
これだけ見ると、一つの巨大な秘密へ近づいたように感じる。

でも、ペルギウス自身は秘密の中心ではない。
むしろ中心の周囲に残った痕跡を持つ人物。
古代龍族から受け継いだもの。
ラプラス戦役で体験したもの。
ラプラスから聞いたもの。
その断片を持っている。
だからルーデウスにとって重要になる。

うおお、ここがペルギウスの魅力でもある。
答えを全部教える人物ではない。
でも会うたびに世界が古くなる。
ラプラス戦役より前。
古代龍族。
五龍将。
召喚術。
無の世界。
それまで見えていなかった時代へ少しずつ扉が開く。

ルーデウスは転生してから、目の前の人生を生きてきた。
家族。
魔大陸。
学校。
結婚。
子供。
その一方で、ヒトガミとオルステッドによって世界の裏側へ触れ始める。
ペルギウスとの出会いは、その裏側がさらに古い歴史へ伸びていると分かる場面になる。

しかもペルギウス自身は、ルーデウスへすべてを語ろうとはしない。
必要なことを話す。
興味があることには反応する。
嫌うものには露骨な態度を見せる。
それでも、自分から長い歴史を全部説明する人物ではない。
だから一つの反応が妙に重く見える。

キツ…。
壁画を嫌う。
ヒトガミの名前を知っている。
ラプラスを警戒している。
この三つが並ぶと、何かを全部知っているように見える。
でも実際には、それぞれが別の時代から来た断片。
ペルギウスは、その断片が集まっている場所にいるだけ。
そこを混ぜない方が、彼の立ち位置は見えやすい。

そしてラプラスを深く追うと、さらにヒトガミへ近づく。
ラプラスは昔から単なる魔神だったわけではない。
古い龍族の時代へつながる。
そこには初代龍神がいる。
その先にヒトガミがいる。
ペルギウスが知るラプラスから、一気に世界の起源級の因縁へ広がっていく。

だから第8話の壁画は、ペルギウスがヒトガミの正体を知っている証拠ではない。
むしろ逆。
これほど古いものに囲まれたペルギウスですら、ヒトガミの全貌までは届いていない。
その事実が、ヒトガミという存在の遠さを強くする。

ペルギウスはヒトガミの味方ではない。
だからといって、オルステッドと同じ討伐側でもない。
ラプラスを倒した英雄として、古代龍族の因縁へ最も近い場所の一つに立っている。
そのためヒトガミの名も知っている。
でも、本当の戦いの中心へ立っているのは別の人物になる。

第8話で感じる「ペルギウスは何を知っているんだ」という違和感。
その答えは、何でも知っている人物だからではない。
古い情報を断片的に持ちながら、そのさらに奥には届いていない人物だから。
壁画、ラプラス、ヒトガミ。
三つの間に立つペルギウスを見ると、『無職転生』の世界が想像以上に長い歴史を抱えていることが見えてくる。

無職転生Ⅲまとめ

『無職転生Ⅲ』の記事を、第3期の放送範囲・ナナホシと転移事件・ペルギウスと空中城塞・未来ルーデウス・オルステッド・魔導鎧・エリスとの再会・ルーデウスの家族などに分けてまとめています。
ルーデウス、エリス、シルフィ、ロキシー、ナナホシ、ペルギウス、オルステッド、ゼニス、アリエル、クリフ、エリナリーゼなど、気になる人物や物語の謎はこちらから探せます。

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