PR

【無職転生Ⅲ】オルステッドはなぜルーデウスを生き返らせた? ナナホシの一言で変わった第1期21話の結末

記事内に広告が含まれています。

オルステッドがルーデウスを助けた直接のきっかけは、同行していたナナホシの進言だった。
彼女はルーデウスだけが普段の敵と様子が違うと感じ、立ち去ろうとする龍神を引き止めた。
殺した相手を治療するまでに、山道で何が起きたのかを追う。

オルステッド×ルーデウス関連記事


▶オルステッドはなぜルーデウスを殺そうとした?

第1期21話で突然襲った背景と、ヒトガミの使徒と判断した流れを知りたい人向け。


▶オルステッドはなぜルーデウスを生き返らせた?(この記事です)

一度殺した直後になぜ治療したのか、ナナホシとの関係まで知りたい人向け。


▶ルーデウスはなぜオルステッドと再戦する?

第3期で再び戦う背景・再戦の結果・その後の関係を知りたい人向け。

第1章 オルステッドはなぜルーデウスを生き返らせたのか

命をつないだのは、同行していたナナホシの進言だった

第1期第21話でルーデウスの胸を貫いたのは、
龍神オルステッド自身だ。ところが同行者の
ナナホシが声を掛けると、彼は瀕死の相手に
治療魔術を施す。襲った者と助けた者は同じ。
この急な変化を生んだのは、ルーデウスの
戦い方でも、エリスの剣でもなく、ナナホシの進言だった。

原作では、オルステッドが立ち去った後、
ルーデウスの意識が途切れる寸前に、
ナナホシが彼を生かした方がいいのではないかと
声を掛ける。目覚めたルーデウスには
治療中の記憶がない。胸に空いたはずの穴が
塞がった経緯を、そばにいたエリスから聞かされる。

ここで「オルステッドが突然優しくなった」と
受け取ると、場面の肝心な順序が消えてしまう。
龍神はルーデウスを殺すつもりで攻撃し、
動けなくなった相手へさらに致命的な一撃を
与えた。その後に第三者が割って入り、
初めて命を残す選択へと動いたのだ。

第21話の山道でナナホシは仮面を着け、
オルステッドの傍らにいる。エリスと
ルイジェルドは龍神を前にして震えるが、
ルーデウスは同じようには反応しない。
龍神が三人のうち彼だけを知らない様子も、
出会いの初めから奇妙な空気を作っていた。

しかし、その場でナナホシがルーデウスの
前世まで見抜いたわけではない。第2期の
ラノア魔法大学で再会した後、彼女は
龍神が普段倒す相手とルーデウスだけは
様子が違ったため、進言したと明かす。
山道で抱いた違和感と、後から知る彼の素性は分けて見る必要がある。

そもそもオルステッドは、ルーデウスが
ヒトガミを知っていると聞いて襲い掛かった。
ただ、ナナホシには龍神と同じ判断を
そのまま受け入れずに済む立場があった。
彼女は横で戦いを見ており、倒れた少年を
今ここで死なせるべきか、別の問いを投げられた。

エリスもルーデウスを救おうとする。
剣を振って止めようとし、胸を貫かれた後は
声を張り上げて助けを求めた。だが、
彼女が強いから助かったわけでも、
その叫びだけで龍神の考えが変わった
わけでもない。実際に彼へ提案したのはナナホシだ。

原作の目覚めの場面で、ルーデウスは
エリスの膝の上にいる。目を赤くした彼女に
抱え起こされ、言葉を発そうとして血を吐く。
ローブには穴が残り、胸の地肌にも
治療の痕がある。あれほどの傷を負った
身体がここにあることを、本人もすぐには呑み込めない。

エリスは、仮面の女が何かを言った後、
オルステッドが治療魔術を使ったと伝える。
ルーデウスにとっては、自分を殺そうとした
男に自分を助けられたという、受け入れがたい話だ。
助けた人物への感謝と、龍神への恐怖は、
同じ胸の傷から同時に生まれている。

エリスの証言から分かるのは、
ナナホシが声を掛け、その後に
オルステッドが治療したという順序だ。
龍神が最初から見逃すつもりだったとは
読み取れない。彼は少年を倒して
立ち去ろうとしたところで呼び止められている。

この一件の主役を、龍神の気まぐれだけで
片付けることもできない。同行していた少女が
違和感を覚え、殺した相手を生かすよう
申し出る。龍神はそれを拒まず、
自分の手で負わせた傷を自分で治す。
第21話の結末を変えたのは、この二人のやり取りだった。

治療は、ヒトガミの使徒という疑いを消した証拠ではない

胸の穴が塞がったからといって、
オルステッドがその場でルーデウスを
完全に信用したとは言えない。彼は
ヒトガミとのつながりを問い、戦闘では
ルイジェルドとエリスを退けたうえで、
ルーデウスに死を覚悟させる傷を負わせた。

その相手を治療する行動は、判断の一部を
変えたことを示す。殺して去るはずだった
少年を、今回は生かしておく。そこには
ナナホシの指摘を聞き入れる余地があった。
だが、なぜヒトガミと接触しているのかを
本人から確かめて納得した場面は、山道にはない。

ルーデウスも、助かったから龍神への
警戒を解いたわけではない。目覚めて
ルイジェルドの無事を確かめた後も、
三人そろって何もできなかった戦いを
思い返す。救命は二人の和解でも、
ルーデウスが負った恐怖の終わりでもなかった。

第2期第9話で白い仮面の人物と
ラノア魔法大学で向き合う時、ルーデウスに
とっては胸を貫かれた山道が蘇る。
その人物が命をつなぐ提案をした当人だと
分かっても、龍神に襲われた過去まで
消えるわけではない。助けられた事実と襲われた事実が並ぶ。

さらに第2期でナナホシと話すようになると、
ルーデウスは彼女と自分が元は同じ世界に
いたと知る。だがこれは後の再会で分かることだ。
第21話に戻って、ナナホシが初対面の
ルーデウスを同郷人と確信して救ったと
説明することはできない。彼女自身の話はもっと慎重だ。

彼女の進言に含まれていたのは、
「この相手まで今までと同じように
扱ってよいのか」というためらいである。
なぜ様子が違うと感じたのかは、
その場の台詞だけでは言い尽くせない。
確かなのは、違いを見た者が声を上げ、龍神が治療したことだ。

ここに、この遭遇の大きなねじれがある。
ルーデウスにはオルステッドが恐ろしい敵で、
ナナホシは顔も知らない同行者だった。
ところが命を守った提案は、その仮面の
人物から出る。初対面の人間を信じて
立ち止まったのは、ほかならぬ襲撃者自身だった。

だから「なぜ生き返らせたのか」の答えは、
ルーデウスが戦いで龍神の心を動かした、
という話ではない。ナナホシが見過ごさず、
オルステッドがその言葉に従って
治療に戻った。殺意を向けられた少年の
生死は、戦闘が終わった後の短いやり取りで変わった。

第2章 オルステッドが去る直前、山道で何が起きたのか

倒れたルーデウスの前で、エリスは助けを求めた

第1期第21話の一行は、リーリャと
アイシャを送り出し、故郷へ向かう途中だった。
険しい道で出会った男を見た瞬間、
ルイジェルドとエリスの顔色が変わる。
相手は二人を知り、パウロの名まで知る。
しかしルーデウスのことだけは知らない。

その出会いが戦闘へ変わってからも、
ルーデウスには守ってくれる二人がいた。
魔大陸で共に戦い、スペルド族への
偏見が向けられる中でも旅を支えた
ルイジェルド。そしてギレーヌから
剣を習い、前衛として何度も斬り込んだエリスだ。

だが山道では、ルイジェルドの槍が
龍神を止められない。エリスは彼が
倒れた直後、ルーデウスの前へ出て
剣を振るう。死角から踏み込んだ一撃も
返され、岩壁へ飛ばされた。二人とも
ルーデウスを守ろうとして、先に動けなくなる。

ルーデウス自身も抵抗を続けた。
肺を痛めつけられ、詠唱しにくく
なっても岩砲弾を放つ。龍神は拳で
その岩を砕き、後には魔術そのものを
乱して封じる。初めは質問だけだった
男が、傷を負った少年を追い詰めていった。

原作では、龍神はいったん踵を返す。
ルーデウスはその背へ岩砲弾を撃つが、
拳で砕かれる。さらに魔術を封じられ、
最後は胸を貫かれる。助けられた場面を
思い出す時、この途中の反撃を省くと、
龍神がどこで決着を付けようとしたかが見えなくなる。

胸を貫かれたルーデウスは地面へ
崩れる。肺にも傷があり、治癒魔術の
詠唱はできない。それでも意識の中では
魔力を集め、自分で何とか塞ごうとする。
魔術に頼って生き延びてきた少年が、
最も必要な時に自分の傷を治せなかった。

オルステッドはエリスに、ルーデウスが
大切な相手だったのかと問い掛ける。
すでに彼女が必死に斬り掛かり、
倒れた少年へ目を向けた後だ。それでも
龍神はその場を離れようとする。
この段階では、情に訴えれば治してくれる状況ではない。

エリスには仲間を呼ぶ手段もない。
ルイジェルドは倒れ、ルーデウスは
胸に傷を負い、龍神には剣が通じなかった。
彼女はギレーヌや家族、パウロの名を
呼び、誰でもいいから助けてほしいと叫ぶ。
魔大陸を越えてきた剣士が、山道では
目の前の一人を救うために声を上げるしかない。

ここでエリスの叫びとナナホシの進言を
一つにしてはいけない。エリスが求めたのは
ルーデウスの命を助けること。
一方のナナホシは、去ろうとする
オルステッド本人へ、あの少年を
生かしておいた方がよいのではないかと向き直った。

ルーデウスの意識はその直後に途切れる。
治療を受けた手応えも、龍神が戻った
様子も彼の視点には残らない。読者が
覚えているのは、エリスの必死の声と、
ナナホシの短い提案だ。命がどうなったかは、
次に目覚めるまで伏せられている。

ナナホシが声を掛け、殺した龍神が治療に戻った

次にルーデウスが意識を取り戻すと、
見上げた先にはエリスの顔がある。
膝枕をした彼女の目は赤い。口を開くと
血が出て、エリスは慌てて抱き起こす。
傷が塞がった後でも、倒れた瞬間の
恐怖が二人からすぐ消えたわけではない。

ローブの胸元には穴が開いたままだ。
地肌には治した痕があり、傷だけが
前と違っている。ルーデウスはなぜ
生きているのか分からず、そばで
見ていたエリスに尋ねる。彼女は
仮面の女が何かを言い、龍神が治療したと答える。

その「仮面の女」がナナホシである。
この時のルーデウスにとっては、
山道でオルステッドの横にいた人物に
すぎない。名を聞いても、なぜ初対面の
自分を生かそうとしたのかまでは
分からない。助かった当人だけが、治療の瞬間を見ていない。

原作では、目覚めたルーデウスは
ルイジェルドの安否も確かめる。
彼はまだ意識を取り戻していないが、
道端に寝かされている。馬車も寄せられ、
火が焚かれていた。三人が一緒に
生き残った現実を、ようやく周囲から確かめる。

それでもルーデウスは、龍神に治された
ことへすぐ納得できない。胸を貫かれた
感触と、治った身体がつながらないからだ。
自分たちを圧倒した男が、致命傷を
負わせる技だけでなく、それを塞ぐ
魔術まで使えたことにも驚かされる。

この場面を「死者を自由に蘇らせる能力」
として広げすぎると、傷の描写から
離れてしまう。ルーデウスは意識を失い、
自分では死んだと思うほど追い込まれた。
一方、目覚めた後に確かめられるのは、
龍神が治療魔術で胸の傷を塞いだという経緯だ。

山道の結末を変えたのは、戦いの勝敗では
ない。ルイジェルドの槍もエリスの剣も、
ルーデウスの魔術も龍神を止められなかった。
勝負が終わり、オルステッドが背を向けた
ところでナナホシが口を開いた。戦場では
傍らにいた人物の声が、最後の判断を変えた。

第2期でルーデウスが仮面の人物と
再会するまで、この出来事は
「なぜ助けられたのか分からないまま
生き残った」記憶として残る。
彼の胸に開いた穴は塞がっても、
オルステッドとナナホシの間で何が決め手に
なったかは、まだ本人には聞けていない。

第3章 ナナホシはルーデウスの何を気にしたのか

龍神が倒してきた相手と、この少年は様子が違った

ナナホシが山道で何を見たかは、
第1期第21話の最後だけでは分からない。
仮面の奥の表情は見えず、彼女も長い
説明を始めない。だが、第2期で
ルーデウスと再会した後、あの時の
進言について本人が口を開く。

原作で彼女が話すのは、オルステッドと
共に旅をしていた間、彼には多くの敵が
現れたという経験だ。龍神は強く、
襲ってきた相手を大抵一撃で倒した。
ルーデウスとの戦いも同行中に見た
出来事の一つだが、彼だけは様子が違ったという。

ナナホシが着目したのは、戦闘の勝敗では
ない。龍神の前ではルイジェルドも敗れ、
エリスの剣も返される。最後に残った
ルーデウスまで倒された以上、力比べを
続けても何も変わらない。それでも
倒れた少年を、今までの敵と同じ結末にしてよいのか疑った。

第21話の出会いを振り返ると、
ルーデウスは初めから周囲の二人と違う。
龍神を見たルイジェルドとエリスが
震える一方、ルーデウスは相手の名も
知らずに話をする。オルステッドの側も
パウロらを知りながら、その息子だけを知らない。

原作では、龍神が顔を近づけても
ルーデウスは視線を逸らさない。
本人は目つきが怖いと感じているが、
立ち尽くして震える仲間と同じ反応では
ない。オルステッドはそこに目を留め、
恐怖を覚えていないのかと確かめる。

ただし、これらの一つ一つを
「ナナホシが進言した決め手」と
断定してはいけない。彼女が後から
明かすのは、ルーデウスだけは
どうにも様子が違ったというところまでだ。
具体的にどの動作を見てそう思ったかは語られない。

魔術を使う姿も、山道では目立つ。
原作のルーデウスは肺に傷を負ってからも
岩砲弾を放ち、龍神がその魔術を
拳で砕く。さらに別の魔術を試み、
使い慣れた方法では止められない相手に
傷だらけのまま食らいついていく。

岩砲弾を受けたオルステッドの手には、
わずかだが傷も残る。ルーデウスには
勝つ力がない一方、ただ黙って
倒される相手でもない。龍神はその
威力と無詠唱の使い方に目を向ける。
戦いの最中でさえ、彼を測りかねていた。

オルステッド自身も、肺を傷つけた
相手が魔術を使うことに反応している。
無詠唱で攻撃できるのかと問い、
ほかにも何ができるのか探ろうとする。
ルーデウスがただの通行人ではないのは
明白だ。しかし、それだけで彼が何者かまで決まるわけではない。

むしろ山道には、分からないことが
複数重なっている。龍神の恐怖を
受けた様子がない。龍神の記憶には
ない。強い魔術を使い、ヒトガミの名には
反応する。オルステッドは最後の一点から
危険な相手と見たが、ナナホシはそこで判断を止めなかった。

彼女の進言は、ルーデウスに罪がないと
証明する言葉ではない。何を知っていて、
この先どう動くかも、ナナホシには
分からない。ただ、いつもと違う少年を
殺したまま通り過ぎれば、後から
確かめる機会は失われる。彼女が止めたのは、その瞬間だった。

第2期でこの話を聞くルーデウスは、
自分がなぜ助かったのかをようやく知る。
山道で意識を失った彼には、ナナホシの
観察も進言も見えていなかった。
エリスから聞いた「仮面の女が何かを言った」
という話に、初めてその後の言葉がつながる。

彼が日本から来たと見抜いたから、とは言い切れない

後のナナホシとルーデウスには、
大きな共通点がある。ナナホシは
日本から姿を変えずに転移し、
ルーデウスは前世の記憶を持って
この世界に生まれた。第2期の二人は
日本語で話せるため、特別な接点が生まれる。

この事実を知ってから第21話を見返すと、
ナナホシが同郷の相手だと気づいて
助けたように見えるかもしれない。
だが山道でルーデウスは、彼女へ
日本語で話し掛けていない。仮面の少女も
自分の過去を明かしていない。

ラノア魔法大学で白い仮面を外した
ナナホシと対面した時、ルーデウスは
龍神との遭遇を思い出し、警戒する。
最初から互いを同郷人と知っていた
二人が再会した場面ではない。
日本から来た者同士だと話すのは、その後だ。

原作ではナナホシ自身、ルーデウスが
自分と同じ転移者だと決めつけて
いたわけではない。話を交わして初めて、
一方は転生者、一方は転移者という
違いが明らかになる。彼女が山道で
救ったのは、まだ素性を知らない少年だった。

ルーデウスも同じだ。目を覚ました時、
エリスからナナホシの名を聞いても、
どこかで耳にした気がする程度で
終わっている。仮面の内側にいるのが
誰か分からないまま命をつながれた。
二人が日本語で向き合うのは、ずっと後のことだ。

ナナホシには元の世界へ帰る目標がある。
日本から来たと分かれば、ルーデウスは
彼女にとって重要な相手になる。
しかし、それは後から築かれた関係を
説明する話だ。第21話の進言を
将来の協力者を確保する計画へ変えてはいけない。

オルステッドについても同じだ。
彼がルーデウスの正体や将来の役割を
すべて把握し、計算して治したという
説明は、第21話の場面からは出てこない。
むしろ本人が、目の前のルーデウスを
知らないことが、最初の違和感になっている。

確実なのは、ナナホシがほかの敵と
異なるものを見て、殺す判断に
待ったを掛けたことだ。正体を
知っていたかどうかを埋めるより、
未知の相手だからこそ生かすよう
提案したという順序を押さえる方が、山道の変化を追える。

第4章 ナナホシの言葉はなぜオルステッドに届いたのか

異世界へ来た彼女を保護したのはオルステッドだった

第1期第21話でナナホシが龍神の横に
立っているのは、偶然同行したからでは
ない。第2期で彼女が語る過去には、
日本から突然この世界へ来て、
何もない草原で立ち尽くす少女と、
その前へ現れたオルステッドの姿がある。

ナナホシは、自分がいた場所を
後からアスラ王国だと知る。
言葉も土地も分からず、帰り道さえ
見当たらないところを、龍神が保護した。
彼女を異世界へ呼び出したのは
オルステッドではない、と本人は話している。

ルーデウスは赤子として育ち、
ロキシーから魔術を教わる時間があった。
ナナホシは日本での姿のまま、
言葉の通じない土地に放り出された。
最初に頼れる相手が龍神だったことは、
彼女とオルステッドの距離を見るうえで大きい。

しかも龍神には、周囲から嫌悪や
恐怖を向けられる呪いがある。
山道でルイジェルドとエリスが震える
様子は、その異様さを伝えていた。
ナナホシは、その男と一緒に歩き、
呼び掛け、意見を伝えられる位置にいた。

彼女はオルステッドの全てを知る
腹心でも、ヒトガミとの戦いを
指揮する人物でもない。第2期で
ルーデウスに話す時も、龍神と
ヒトガミが争う詳しい事情までは
知らないと明かしている。

それでも少女は龍神へ遠慮なく
話し掛ける。彼女の目標は彼と同じ
敵を倒すことではなく、日本へ帰ること。
守られた恩はあっても、山道で
ルーデウスをどうするかについては
自分の目で見たことから言葉を選んだ。

つまり山道の進言は、龍神の計画を
熟知した者が下した命令ではない。
助けられて以来行動を共にした少女が、
隣で見た戦いへ自分の言葉を差し挟んだ。
オルステッドが耳を貸したことからも、
二人が一方的な護衛と被護者だけではなかったと分かる。

原作でナナホシは、龍神の力を借りて
言葉や生活を覚えながら、自分でも
生きる手段を探している。料理や
衣服に関する日本の知識で金を稼ぎ、
帰還へ向けた足場を築いた。守られるだけで
動かずにいた少女ではない。

ここを押さえると、第21話で彼女が
黙って従わなかった姿も浮かぶ。
オルステッドが殺すと決めた相手について、
自分は違う考えを持つ。その考えを
仮面の内側へ閉じ込めず、
龍神が去る寸前に伝えたのである。

ただし、オルステッドが何を考え、
どの条件で進言を受け入れたか、
第21話で詳しい独白は与えられない。
分かるのは保護した少女の声に
立ち止まり、実際に治療を行ったことだ。
彼の内心を断定するより、その行動を見る方が確かだ。

共に世界を巡る間、ナナホシは龍神の戦いを見てきた

ナナホシの目標は、日本へ帰ることだった。
元の世界で別れた知人も、この世界に
来ているかもしれない。彼女は
オルステッドと共に各地を巡り、
帰還の手掛かりと、知人につながる
情報を探している。

原作では、彼女たちの旅は一年ほどに
及ぶ。ルーデウスが魔大陸から
戻るまで長い月日を掛けたのに対し、
ナナホシは龍神と転移魔法陣を
使いながら各地を回る。遠くの土地へも
足を運べたからこそ、さまざまな人間と出会った。

龍神に敵が多いことも、彼女は
道中で身をもって知った。戦いが
起こるたびにオルステッドが相手を
倒す姿を見てきたから、山道の
ルーデウスが今までの相手と
どこか違うと感じた時、それを見過ごせなかった。

ナナホシが訪ね歩いたのは、単に
旅先の街だけではない。元の世界へ
戻る方法を探すため、召喚魔術を
知る人物にも会っている。やがて
ラノア魔法大学で研究を続ける道を
選ぶのも、この旅で手掛かりを集めた先にある。

その間、オルステッドの戦いは
ナナホシの目的とは別に起きていた。
倒した相手の名前や立場を彼女が
全員知る必要はない。それでも何度も
横にいたからこそ、ルーデウスの時だけ
違うと感じた経験を後に本人へ語れた。

二人の旅では龍神の名が扉を開く。
本人は呪いのため恐れられても、
その手紙があれば高名な魔術師や
騎士団長、王に会うことができたと
ナナホシは語る。彼女が求める情報に、
龍神の力と名は実際につながっていた。

一方でナナホシは、龍神の敵を
自分の敵と決めて動いているわけではない。
第2期でルーデウスがヒトガミとの
争いを尋ねても、彼女が知るのは
個人的な恨みだと聞いた程度だ。
使徒を放置すると強くなる、という龍神の考えも伝聞として話す。

この距離感が、第21話の一言を
際立たせる。オルステッドが危険と
見た相手を、ナナホシは別の目で
見ることができた。しかも遠くから
叫ぶだけの通行人ではない。草原で
助けられてから旅を共にした同行者だった。

第2期第9話の白い仮面は、ルーデウスに
とって龍神の横にいた不気味な姿だ。
しかし、彼女が歩いてきた道を知ると、
山道の立ち位置が変わって見える。
帰る手段を探しながら龍神と各地を巡り、
その戦いを見てきた者が、あの少年だけは止めた。

オルステッドがナナホシの提案を
受け入れたことは確かでも、
「彼女に言われれば何でも従う」と
いう話にはならない。この時は
ルーデウスを殺したままにせず、
治療する選択をした。二人の長い旅が見えるのは、その一点だ。

後にルーデウスは、ナナホシから
帰還への執念も、オルステッドと
歩いた年月も聞く。山道では名前しか
分からなかった仮面の少女が、
自分の命を残すよう求めた当人だった。
なぜ彼女の声が龍神へ届いたかを考える時、この旅が支えになる。

第5章 殺した相手を治療して、何が変わったのか

オルステッドは使徒への警戒を解いたわけではない

第1期第21話の治療を、龍神が
ルーデウスを無害だと見抜いた証拠に
してしまうと、あの時の二人の距離が
見えなくなる。オルステッドは
ナナホシの進言を聞き入れたが、
その場で少年と向き合って誤解を解いたわけではない。

原作で龍神が初めに不審がったのは、
ルーデウスと出会った記憶がないことだ。
パウロ、エリス、ルイジェルドの名は
口にできるのに、目の前の少年だけは
知らない。しかもルーデウスは
近づく龍神から目を逸らさず、仲間のように震えもしない。

続いてヒトガミの名を尋ねると、
ルーデウスは夢に出てくると答えかける。
その途端に攻撃が始まった。襲撃の
発端はここにある。
今回確かめたいのは、その判断が
治療後に覆ったと示す会話が存在するかどうかだ。

戦闘中のオルステッドは、ルーデウスの
力にも戸惑う。肺を傷つけて詠唱を
妨げたはずなのに岩砲弾が飛び、
龍神の拳に傷を付ける。さらに魔力の
大きさを見て、なぜ自分で肺を治さないのかと
問い掛ける。彼の技を見ても、素性まではつかめない。

ルーデウスには攻撃魔術を詠唱なしで
使う技術がある。だが、同じ方法で
致命傷を治せるわけではない。
肺に空気を送り込もうとする苦しい
試みを、オルステッドは別の意図が
あるのかと疑う。二人の間では、能力についてさえ認識が食い違う。

龍神が最後に胸を貫く時も、
ルーデウスが何者なのか、詳しく
聞き終えた後ではなかった。オルステッドは
強大な魔力を見ても、闘気を纏えない
相手だったことへ意外そうに反応する。
危険視していた相手の全てを把握していたわけではない。

この意外さは、ナナホシの声を聞く
前から龍神の側にもあった。
知っているはずの人物を知らず、
魔力が大きいのに身体は闘気で守れない。
観察の結果も一つの像に収まらない。
だからこそ、彼女の見た違いが割り込む余地はあった。

この状態でナナホシの声が入る。
彼女の提案は「ヒトガミとの関係は
ないと証明できた」という報告ではない。
龍神がいつも倒してきた相手とは
様子が違うから、命を残してはどうか。
原作で後から分かる彼女の観察はそこまでだ。

したがって治療後のオルステッドを、
ルーデウスの味方と呼ぶことはできない。
山道で少年を生かしても、二人が
握手する場面はない。ヒトガミへの
警戒を取り下げる宣言もない。龍神は
傷を塞いだ後、同行者と共にその場を去る。

一方のルーデウスは、目覚めた直後に
エリスから治療の経緯を聞いても、
オルステッドへの恐怖を捨てられない。
ルイジェルドでさえ倒され、自分は
胸を貫かれた。その相手が突然
命を助けたと聞かされても、安心より先に戸惑いが来る。

第2期にラノア魔法大学で仮面の
ナナホシと向き合った時も、彼の
身体は山道の記憶に反応する。
彼女が助命を申し出た当人だと分かるまで、
あの仮面は龍神と一緒にいた
人物の印でしかなかった。治療は恐怖の記憶まで消さない。

オルステッドにとっても、あの場で
変わったのは目の前の少年への
一つの処遇である。疑いを解くことと、
いま殺さずにおくことは別の判断だ。
ナナホシの言葉によって後者を選び、
自ら負わせた傷を治した。山道で確かめられるのはそこまでだ。

その場で命を奪う判断だけを引き返した

この判断の変化を際立たせるのは、
オルステッドがルーデウス以外の
二人をどう倒したかだ。ルイジェルドには
槍の間合いを潰し、動きを封じる。
エリスの剣も受け流して岩壁へ
飛ばすが、その二人には止めを刺していない。

一方ルーデウスには肺を傷つけ、
なお抵抗する相手の魔術を封じ、
最後は心臓を貫く。三人とも
龍神に逆らったから同じように
殺そうとしたわけではない。
少年だけが、ヒトガミと接触する者として命を狙われた。

ナナホシが止めたのは、その最後の
線引きだった。ルイジェルドと
エリスの無力化は終わり、ルーデウスも
立てない。今さら戦いを止めて
敗北を認めさせる必要はない。
それでも、命を奪ったまま去るかどうかは変えられた。

第21話をルーデウスの側から見ると、
この変化は急すぎる。魔術を乱され、
貫手を受けて意識を失った後に、
敵の手で治されて目覚める。本人が
判断を変えるよう説得したのではなく、
意識の外で別の会話が交わされたからだ。

エリスも同じ会話の全てを知っている
わけではない。彼女が後で話せるのは、
仮面の少女が何か言い、龍神が
治療したという目撃した順序だ。
ナナホシの胸中も龍神の計算も、
そこで長々と説明されたわけではなかった。

原作で後にナナホシと再会すると、
ルーデウスは助かった件について
礼を言う。彼女が声を掛けなければ
死んでいたと受け止めているからだ。
感謝の向け先がナナホシになる一方、
オルステッドへの複雑な感情は残り続ける。

龍神を善人に変えるための場面でも、
ナナホシを万能な救済者にする場面でも
ない。彼女は一人の命を残す提案をし、
龍神はそれを実行できる力を持っていた。
どちらか一方だけでは、あの胸の傷は
塞がらなかった。二人の行動がつながった瞬間である。

この一度の処遇変更が後の関係を
保証したわけではない。山道を離れた
二人は別々に歩き、ルーデウスは
龍神との再会を望まないまま生きる。
治療の直後に確認できるのは、
死ぬはずだった少年がもう一度息をしたという事実だけだ。

第6章 ルーデウスは本当に生き返ったのか

胸の傷を塞いだ治療魔術と、目覚めた後に残った痕

「生き返らせた」という言葉が
第21話に合うのは、ルーデウスが
心臓を貫かれ、本人も死んだと
思うほど追い詰められたからだ。
ただし、何年も前に死亡した人間を
呼び戻す術が使われた場面ではない。

原作では貫手が心臓を貫き、
ルーデウスは立とうとしても身体が
動かない。その少し前には肺を
痛めつけられ、詠唱もできなくなっていた。
地面に崩れてから、治癒魔術を
使おうと意識を集中するが、間に合わない。

彼の意識が途切れた後に行われたのは、
オルステッドによる治療魔術だ。
エリスはその一部始終を見ている。
ルーデウス自身には手当ての記憶が
なく、目覚めた時に自分の身体を
確かめて初めて、胸の穴が塞がったと分かる。

だが、何もかも元どおりではない。
服の中央には貫かれた穴が開いたまま。
その奥の地肌には、傷を急いで
塞いだような痕がある。意識を
取り戻した直後に口から血も出る。
死にかけた出来事を、身体の細部が伝えている。

ルーデウスは治療の腕前にも驚く。
自分の知る中級の治癒魔術では、
重大な臓器の損傷まで戻せないと
考えるからだ。オルステッドが
どの段階の術を使ったかを本人が
見たわけではないが、致命傷を塞ぐ力を確かに持っていた。

この点は、第21話の戦いそのものと
つながる。ルーデウスは攻撃魔術を
無詠唱で使えても、肺や心臓を
自力で治せなかった。一方の龍神は
少年の魔術を封じ、身体を貫いた上で、
その損傷を治すこともできた。力の差は治療にも現れる。

ルイジェルドの状態も対照的だ。
彼は龍神に倒されても生きており、
目覚めたルーデウスが様子を尋ねると、
道の端で横になっていると分かる。
エリスも生き残った。だがルーデウスは
三人の中で、龍神による救命を必要とする傷を負った。

殺害と蘇生という言葉で語れるほど、
ルーデウスが負った傷は深かった。
それでも場面の具体的な動きは、
致命傷を負わせた直後、ナナホシの
進言を受けて治療魔術を施したものだ。
読者が「生き返った」と言う時も、まずこの順序を見たい。

エリスの膝の上で目を開けた瞬間、
ルーデウスは自分の生存を喜ぶ前に
血を吐く。エリスは背中をさすり、
無理に話さないよう気遣う。
治療によって胸は塞がっても、
周囲が受けた恐怖まで同時に治ったわけではなかった。

白い空間で死を覚悟した本人だけが、治療を見ていない

原作では意識を失ったルーデウスが、
ヒトガミと会う白い空間へ移る。
そこでも彼の胸には穴がある。
いつものように前世の姿へ戻り、
目の前に現れたヒトガミを見て、
自分はもう死んだのだと思い込む。

普段なら前世の姿を見るだけで
自己嫌悪や後悔が押し寄せる。
ところがこの時のルーデウスは、
胸を貫かれた喪失感に意識を
奪われている。白い空間に入った
直後から、いつもの夢とは違う切迫がある。

この場面は、山道で倒れた身体と
意識の中の出来事が重なっている。
ルーデウスはオルステッドとの遭遇を
ヒトガミに問い、あらかじめ危険を
教えてくれなかったことへ不満を漏らす。
助かったとはまだ知らず、最後の会話をするつもりでいる。

第1期第8話の転移事件後にも、
ルーデウスは白い空間でヒトガミと
向き合った。あの時は魔大陸で
どう生き延びるかを告げられ、
目覚めた先でエリスを連れた旅が
始まった。今回は胸に穴を抱え、先の生活を想像できない。

かつての助言に従ってルイジェルドと
出会い、デッドエンドとして共に
魔大陸を進んだ。リーリャとアイシャも
救い、ようやく故郷へ向かえる。
それだけ歩いてきた後に倒れたからこそ、
白い空間でのルーデウスには失うものが具体的にある。

胸を貫かれた瞬間には、エリスとの
約束をまだ果たしていないことも
思い出していた。転移後の長い旅で
彼女を守ろうとしてきた少年が、
目の前の彼女を残して死ぬと考える。
治療を知らないまま交わすヒトガミとの会話は重い。

ヒトガミとのやり取りの末、
ルーデウスは自分が死んだと
言い切る。ところが相手から、
まだ死んでいないと告げられる。
胸の穴は消え、意識が戻った先には
エリスがいた。本人の思い込みと身体に起きたことがずれる。

ここでヒトガミが、治癒魔術を
ルーデウスへ掛けた描写はない。
白い空間の会話が終わる頃には、
外で身体の傷が塞がっている。
先ほどまであった穴が消える変化を
見て、本人もようやく生存へ引き戻される。

そのずれが「本当に生き返ったのか」
という疑問を生む。ルーデウスは
死を覚悟し、白い空間でも死んだと
信じた。だが、意識のない間に
オルステッドが治療したため、
目覚めた時には心臓の傷が塞がっていた。

ヒトガミのもとへ行ったから
生還できたのではない。エリスが
直接治療魔術を使ったのでもない。
山道にいたナナホシが命を残すよう
求め、致命傷を負わせた龍神本人が
治した。この身体に起きた行動が、生還へつながっている。

ルーデウスは後でエリスから聞き、
さらに再会したナナホシ本人の話で
進言の経緯を知る。死を覚悟した者が、
自分の命をつないだ瞬間だけを
見ていない。その空白を埋めるのが、
エリスの目撃とナナホシの証言だった。

第21話の「殺した直後に助けた」は、
一度死んだ人間を気まぐれに戻した
奇跡として片付けられない。心臓を
貫いた男にしか、その場で傷を
治せなかった。そして彼を
引き返させたのは、仮面の少女の一言だった。

第7章 白い仮面との再会で、第21話の見え方はどう変わるのか

ラノア魔法大学で、命を救ったナナホシと再会する

第2期第9話でルーデウスが訪ねるのは、
召喚魔術を研究する特別生
サイレント・セブンスターだ。
フィットア領転移事件を調べるには、
召喚と転移の知識が要る。相手が誰か
知らないまま、研究室の扉を開ける。

原作の研究室には本や紙束、魔道具、
魔力結晶が積まれている。その奥で
振り向いた人物は、黒髪の少女。
そして顔には、山道で龍神の横に
立っていた白い仮面がある。
助けを求めて来た場所で、死にかけた記憶に出会う。

ルーデウスは相手の顔を見て悲鳴を上げ、
研究室から逃げ出す。肺を潰された
苦しさ、どの魔術も通らなかった無力感、
胸を貫かれた痛みが戻ってくる。
大学で多くの生徒から恐れられるほど
名が知られた彼が、仮面一つで足を乱す。

ここで彼が最初に思い出すのは、
ナナホシに救われた事実ではない。
彼女の横にいたオルステッドだ。
山道では治療を受ける瞬間を
見ていなかったため、目に焼き付いた
仮面は、命の恩人より先に龍神へつながる。

原作では逃げる途中で階段の下に
フィッツを見つけ、気が緩んだところへ
ナナホシに追いつかれる。驚いた
ルーデウスは足を滑らせ、階段から
転げ落ちる。剣や魔術の攻撃を
受けたわけではない。それほど記憶の傷が深い。

だが、彼女と話せば山道で見えなかった
部分が埋まり始める。ナナホシは
元の世界へ帰ろうとしており、
オルステッドに保護されてから
共に旅をしていた。ルーデウスは
自分が気絶している間に生かすよう進言したのも彼女だと知る。

原作の二人は日本語で話し、
ルーデウスは前世を持つ転生者、
ナナホシは姿を変えずに来た転移者だと
確かめる。だが彼女にとっても、
目の前の魔術師が日本から来たと
初対面の山道で分かっていたわけではない。

やがてナナホシは、龍神が倒してきた
ほかの敵とルーデウスだけは
様子が違ったので進言したと話す。
ルーデウスは、彼女の一言が
なければ自分は死んでいたと受け止め、
礼を伝える。白い仮面に結び付いていた記憶が変わる。

もっとも、恐怖が感謝に置き換わって
消えるわけではない。ナナホシに
命を救われたことと、オルステッドに
胸を貫かれたことは両方とも事実だ。
ルーデウスはその二つを抱えたまま、
山道の少女と向き合うことになる。

助けた命が、後の共同研究へつながっていく

ナナホシは日本へ帰るために
召喚魔術を研究する。ルーデウスには
フィットア領転移事件を知りたいという
目的がある。原作で彼女が求めるのは、
大きな魔力を持つ彼に実験を手伝って
もらうこと。二人は互いにできることを持ち寄る。

第2期第10話では、ルーデウスも
ナナホシと共に転移事件や召喚魔術を
調べるようになる。第1期の山道で
彼女がルーデウスの命を残すよう
求めなければ、大学の研究室で
魔力を貸す者も、前世の言葉で話す相手もいない。

しかしナナホシの目標は、ルーデウスを
助けることへ変わったわけではない。
彼女は自分の帰還を強く望み、
ルーデウスはこの世界で生きようとする。
同郷でも進む方向は違う。だからこそ
二人の協力は、恩返しだけで成立した関係ではない。

原作ではナナホシが、ルーデウスの
魔力を借りる代わりに、彼の知りたい
情報を調べると持ち掛ける。
ルーデウスは白い仮面から逃げた
直後に、その相手と向かい合って
条件を聞き、協力を引き受ける。

この対話は二人だけで閉じていない。
原作ではフィッツも同席し、
転移事件とナナホシがこの世界へ
来た時期のつながりを聞いて激昂する。
ルーデウスはフィッツを止める。
命の恩人だから何でも信じるのではなく、
大切な人が負った傷も目の前で確かめている。

彼自身、フィットア領の事件で
エリスと魔大陸へ飛ばされ、
家族と長く離れていた。ナナホシも
望んで転移したわけではない。
双方の話を聞き、協力を続ける選択には、
同じ世界から来たというだけでは済まない重さがある。

第3期では立場がもう一度動く。
ナナホシが体調を崩すと、今度は
ルーデウスが治療法を求めて動く。
ドライン病に効くとされるソーカス草を
手に入れるため魔大陸へ向かい、
危険な相手とも向き合う。

山道では仮面の少女が龍神へ声を掛け、
倒れたルーデウスの命をつないだ。
後には病に倒れた彼女のため、
生き残ったルーデウスが手を尽くす。
これを最初から約束された恩返しと
呼ぶことはできない。共に過ごした時間が二人をそこへ運んだ。

第1期第21話だけを見れば、
ナナホシは正体の分からない同行者だ。
第2期では仮面を外し、日本から来た
少女として話し始める。第3期では
病から救おうとする相手になる。
同じ人物との距離が、ルーデウスの側で変わっていく。

それでも山道の結末そのものは
変わらない。オルステッドが
ルーデウスを殺そうとし、
ナナホシが気に掛けたため治療した。
後に二人が協力できたことを、
龍神が初めから見通していた証拠にはできない。

「なぜ生き返らせたのか」と
問い直す時に残るのは、
戦闘の最後で判断を止めた一言だ。
ナナホシは知らない少年の様子が
いつもと違うと感じ、龍神に告げた。
その声を聞いたオルステッドが、胸の傷を自分で塞いだ。

ルーデウスはその場で礼を言えず、
治療した龍神の姿も見ていない。
後からエリスの証言を聞き、
大学でナナホシの話を聞いて、
ようやく自分が生き残った経緯を知る。
白い仮面は、恐怖の印であると同時に命をつないだ人物の印になった。

無職転生Ⅲまとめ

『無職転生Ⅲ』の記事を、第3期の放送範囲・ナナホシと転移事件・ペルギウスと空中城塞・未来ルーデウス・オルステッド・魔導鎧・エリスとの再会・ルーデウスの家族などに分けてまとめています。
ルーデウス、エリス、シルフィ、ロキシー、ナナホシ、ペルギウス、オルステッド、ゼニス、アリエル、クリフ、エリナリーゼなど、気になる人物や物語の謎はこちらから探せます。

▶【無職転生Ⅲ】記事一覧ページはこちら

▶ 無職転生Ⅲの記事一覧ページを見る

あなたは映画やドラマを思いっきり楽しみたいですか?

 

  • 「観たい映画があっても、配信サービスごとに探すのが面倒…」
  • 「ドラマやアニメを楽しみたいけれど、作品数が少なくてすぐ見終わってしまう…」
  • 「マンガや雑誌まで楽しみたいのに、別々に契約するのは大変…」
  • 「せっかく登録しても、観たい作品が見つからないことがある…」
  • 「休日に何を観るか迷って時間が終わってしまう…」

など、動画配信サービスを利用したいけれど、
自分に合ったサービス選びで悩んでいる方は多くいらっしゃいます。

家族や友人に相談しても、
自分に合った作品が見つからず困ってしまうこともありますよね。

そんな方に注目されている動画配信サービスが♪

⇒ U-NEXT(ユーネクスト)

 

●U-NEXT(ユーネクスト)の魅力

映画・ドラマ・アニメはもちろん、
マンガや雑誌などの電子書籍まで楽しめる
総合エンタメサービスです。

幅広いジャンルの作品がそろっており、
話題作から定番作品まで楽しめるため、
さまざまなエンタメをまとめて楽しみたい方に人気があります。

さらに、
ライブ配信やスポーツ中継、
韓流ドラマや独占配信作品なども充実しているのが特徴です♪

作品数やジャンルの幅広さが魅力のサービスとして、
多くのユーザーに利用されています。

31日間無料トライアルを実施しています♪

まずは実際に使ってみて、
自分に合った作品を探してみるのも楽しいと思います。

幅広い作品を楽しみたい人には、
使いやすい動画配信サービスですよ♪

⇒ U-NEXT(ユーネクスト)

 

●さらに便利なポイントも!

スマホ・タブレット・テレビなど、
さまざまな端末で視聴できるため、
外出先や自宅など、好きな場所で楽しめます♪

さらに、
独占配信作品やライブ配信も多数あるため、
いろいろなジャンルを楽しみたい方にも向いています。

エンタメ好きの方は、
ぜひチェックしてみてください♪

⇒ U-NEXT(ユーネクスト)

コメント

タイトルとURLをコピーしました