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【片田舎のおっさん剣聖II】2期最終回と原作の違いは? モーリス戦の決着と「我が家に帰る」のその先

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第2期最終回は教都での戦いに決着をつける。だが原作では、教皇との戦闘が終わった後も、傷を負った仲間たちと剣を失ったアリューシアの話が続く。
アニメの最終回で見えた結末と原作で描かれる帰還後をつなぐと、ベリルが「我が家に帰る」場面で何を持ち帰り、何がまだ終わっていないのかが見えてくる。

第1章 2期最終回と原作の違いは?結末は変わった?

教都での戦いは、アニメと原作でどこまで重なる?

第2期最終回と原作で、まず共通するのは
ベリルたちが教都でモーリス教皇と対峙する流れだ。
ロゼがホワイト・メイデンとして姿を現し、
アリューシアとスレナはキマイラを撃破。
分かれて戦っていた四人が合流して、
追い詰められたハノイのいる場所へ向かう。

そのため「アニメでは別の敵が最後に現れた」
という種類の変更ではない。知りたいのは、
同じ教都の事件をどこまで見せたかだ。
最終回は教皇との決戦を中心に迎える一方、
原作は戦いへ至る各人の動きから、
終わった後に残る傷まで続いていく。

第2期第11話を思い出すと、決戦までの
道筋がつながる。大聖堂へ傭兵団が乱入した時、
ベリルはまず彼らへ剣を向けた。
居合わせたイブロイが味方だと告げ、
王子と王女を守りながら宮殿へ移動する。
途中ではベリルとハノイも激しく衝突した。

宮殿に到着しても危険は終わらない。
教皇が造り出したキマイラが現れ、
護衛する者たちは一か所で戦えなくなる。
アリューシア、スレナ、ベリル、ロゼが
それぞれ目の前の敵へ対応することが、
最終回で再び合流する場面につながる。

原作では、モーリスの前へ着いた時にも
ベリルはすぐ斬りかかれない。
ハノイが膝をつき、ロゼは緊張している。
一見穏やかな教皇を前に、なぜ腕の立つ
ハノイが動けないのか。ベリルはその異様さを
見て、安易に踏み込まない。

アリューシアは騎士団長として前へ出て、
モーリスへ拘束と連行を告げる。
教皇はキマイラを使ったことをうかがわせる
発言までしている。それでも彼女たちは、
相手を捕らえれば終わると考えるには、
ハノイの状態が気にかかる。

その直後、ハノイの警告が届くのとほぼ同時に、
二人の冒険者が教皇へ襲いかかる。
ところが攻撃した側が弾き飛ばされ、
ベリルにも何をされたのか見えない。
彼がアリューシアへ確かめても、
彼女も攻撃の正体を見切れていなかった。

ここが原作の決戦を読む手応えだ。
ベリルとアリューシアが揃っていても、
相手の動きが分からなければ剣は届かない。
ハノイを追い詰めた教皇の怖さが、
強いという一言ではなく、二人にも
見えない攻撃を通して伝わってくる。

最終回の後も続く、アリューシアの剣と仲間たちの傷

教皇との戦いが終われば、全員が
何事もなかったように帰れるわけではない。
原作では戦闘後に負傷者へ対応し、
ハノイには受けた打撃が蓄積していると分かる。
アリューシアも攻撃を受け、
プリムは一撃で動けなくなっていた。

アリューシアの傷は、時間がたてば
回復する程度に収まった。だがベリルには、
彼女の表情が晴れないことも気にかかる。
教皇の攻撃を受けたことに加え、
長年使ってきた剣が傷んだことも、
彼女には小さくない出来事だった。

あの剣は、ベリルが道場を出る弟子へ
贈った餞別だ。第1期第1話で村へ迎えに来た
アリューシアは、すでに騎士団長だった。
それほどの地位と実力を得ても、
先生から受け取った剣を携えてきた。
教都では、その一本が戦いに耐えきれなかった。

ベリルも、彼女の剣が傷んだことを
人ごととして見ていない。原作では
自分にも責任があると考え、
何らかの形で埋め合わせたいと思う。
教皇を止めた後に残るのは、
勝利の喜びだけではないのだ。

したがって第2期最終回と原作を比べる時、
注目したいのは戦闘の勝敗だけではない。
教都の危機が去っても、負傷した人がいて、
アリューシアは使い続けた剣を失う。
その出来事をベリルがどう引き受けるかまで、
原作の物語は次へつながっている。

第2章 ホワイト・メイデンの正体がロゼだと分かった後、何が変わる?

第1期第10・12話でベリルとロゼが交わした剣

最終回でロゼがベリルと並んでいる姿は、
第1期を思い出すと見え方が変わる。
第1期第10話、隣国の使節団とともに現れた
教会騎士団副団長が、ベリルの元弟子ロゼだった。
師弟は久しぶりの再会を喜ぶが、
それぞれ背負う立場は昔とは違う。

ロゼがビデン村の道場で過ごした期間は
長くない。それでもベリルは、
彼女の守りの巧さを覚えている。
大盾と細い剣を使い、相手の攻撃を受けて
崩れない剣士となった元弟子が、
隣国の騎士団を率いる側に立っていた。

再会したからといって、第1期の二人は
そのまま同じ側へ立てなかった。
第12話で王族を狙う刺客が押し寄せた件には、
ロゼの行動が関わっていた。
ベリルは彼女と対峙して真意を問い、
最後には互いに剣を構える。

目の前にいるのは、道場に通っていた頃の
ロゼではない。彼女には隣国の騎士として
守りたいものと、引き受けた役目がある。
ベリルも元弟子だからと問いを引っ込めない。
二人が剣を向け合った場面には、
昔の親しさだけでは越えられない溝があった。

だから第2期の仮面姿を見て、
ベリルがすぐ安心できるはずもない。
ホワイト・メイデンがロゼだと分かれば、
なぜ正体を隠して傭兵団に加わったのか、
教都で何を守ろうとしているのかが
次に気になる。正体判明だけでは終わらない。

ここで第1期の対決が生きてくる。
ベリルはロゼを知っているが、
昔の彼女を知るだけで今の行動まで
すべて分かるわけではない。
ロゼもまた、先生に顔を見せれば
無条件で信じてもらえるとは考えられない。

第2期最終回では、かつての師弟がどう協力する?

第2期最終回、ベリルとロゼは、
キマイラを退けたアリューシア、スレナと合流する。
その後に向かうのは、教皇の前で
追い詰められているハノイのもとだ。
第1期には剣を向け合った師弟が、
今度は同じ危険へ踏み込んでいく。

ただし「仲直りしたから協力した」と
一言で済ませると、ロゼの選択が見えなくなる。
彼女は隣国の教会騎士団で副団長を務めた。
その教会の頂点にいるモーリスを相手に、
先生たちとともに戦うことになる。
元弟子としての親しさだけで選べる行動ではない。

原作で教皇を前にしたロゼからは、
強い緊張がベリルにも伝わっている。
ハノイの負傷を見たうえで、
彼女は敵の危険を知りながらその場を離れない。
ベリルも、ロゼが警戒する相手ならば、
見た目だけで教皇を判断しない。

二人の関係は、先生が前に立って
弟子を守る形だけではなくなっている。
第1期にはベリルがロゼの真意を問い、
剣を交えて、彼女の今の立場と向き合った。
第2期の教都では、そのロゼが
自分の判断で先生たちと歩調を合わせる。

アリューシアとスレナの合流も、
この変化をはっきりさせる。
村でベリルに教わった三人が、
今は別々の場所で剣を振っている。
騎士団長、冒険者、隣国の教会騎士。
立場の違う元弟子たちが教都で揃う。

原作で教皇が冒険者を弾き飛ばした時、
ベリルはアリューシアにも攻撃が見えたか聞く。
誰か一人の剣だけで押し切れない相手を前に、
彼らは互いの見たものを確かめながら戦う。
ロゼとの協力も、昔の師弟へ戻るためではなく、
今いる仲間を守るための選択になっている。

最終回でロゼの仮面の下に見えるのは、
懐かしい元弟子の顔だけではない。
先生と戦った過去を持ち、それでも
教都では自分の意志で先生の傍に立つ騎士だ。
第1期第12話の対決を覚えていれば、
二人が並ぶ場面には別の重さが生まれる。

第3章 モーリス教皇との戦いは、原作でどう描かれる?

ハノイが追い詰められた時、冒険者たちに何が起きた?

モーリス教皇との対決で、原作がまず
描くのは、敵の強さが分からない怖さだ。
第2期最終回でベリルたちが向かった先には、
すでに膝をついたハノイがいる。
その前に立つモーリスは穏やかで、
剣を持つ強敵には見えない。

ベリルが教皇を前にして警戒するのは、
ハノイの姿と、隣にいるロゼの緊張だ。
第2期第11話、ベリルとハノイは
王子王女を守る途中で激しく衝突した。
それでもハノイの戦う力まで
軽く見ていたわけではない。

その男が動けずにいる。しかも教会の
内部を知るロゼも、容易に踏み込まない。
二人の反応を見たベリルは、
教皇の静かな外見だけを信じない。
原作では、何が危険か分からないまま
距離を測る時間が続く。

そこへスレナと冒険者たちが到着し、
ほぼ同時にアリューシアも馬で駆けつける。
アリューシアは騎士団長として前へ出て、
教皇を拘束し連行すると告げた。
ベリル、ロゼ、スレナも揃っている。
人数と剣の腕だけなら、十分な戦力だ。

それでもハノイは教皇へ近づく者に
注意を促す。警告が届いた直後、
先に飛び込んだ二人の冒険者が
教皇に触れる前に弾き飛ばされた。
相手はプラチナムランクの冒険者だ。
ただ足を滑らせたとは考えられない。

ベリルは教皇から視線を外していない。
だが、何をされたかが見えなかった。
アリューシアにも確認するが、
彼女の目でも攻撃を捉えられていない。
剣士二人の視線を逃れた一撃が、
教皇の強さを一気に際立たせる。

倒れた冒険者たちは腹を押さえている。
血が流れていないことから、
ベリルは斬撃よりも打撃を疑う。
しかし教皇は武器を持たず、
強く殴れる構えにも見えない。
目の前の結果と姿が、どうしても合わない。

そこでベリルの考えが、強化魔法へ届く。
第1期には、レビオス司教を捕らえる際、
教会騎士団とも戦っていた。
あの時に見た力の使い方が、
モーリスの打撃を考える手がかりになる。
以前の戦いが、教都での判断へつながる。

モーリスは自分の力を、魔法ではなく
神から授かった奇跡として語る。
けれど名称を言い換えても、
冒険者が吹き飛んだ事実は変わらない。
原作ではベリルが目の前の傷と動きを追い、
攻撃へ踏み込むための手がかりを探していく。

ベリルとアリューシアにも見えなかった教皇の攻撃

相手の力を推し量ったベリルは、
スレナとアリューシアに合わせるよう告げる。
ロゼも剣を構え、四人が同時に動き出す。
第1期第12話には互いへ剣を向けた
ベリルとロゼが、ここでは
同じ敵を倒すために間合いを詰める。

原作で最初に踏み込むのはベリルだ。
下からの斬撃を教皇が半歩下がって避けると、
スレナが左から、ロゼが右から攻める。
二人の攻撃を続けて避けた教皇の背後へ、
今度はアリューシアが回り込む。
四人の剣が、一つの流れを作る。

アリューシアの剣は、この時すでに
先端が傷んでいる。それでも剣身は残り、
彼女なら当てる部分を変えて斬れる。
ベリルもその技量を信じている。
ところが教皇は、不自然な姿勢から
蹴りを放ち、彼女を吹き飛ばしてしまう。

ここで際立つのは、モーリスが
達人の剣を振るう敵ではないことだ。
強化された身体で、普通なら次の動作へ
移れない姿勢からも攻撃してくる。
ベリルたちの剣筋が合っていても、
相手の身体が予想外の動きをする。

最終回の戦いを原作と比べるなら、
攻撃の順番と、ベリルが何を見て
次の手を選ぶかに注目したい。
二人の冒険者が吹き飛び、
四人の連携でもアリューシアが倒れる。
原作は、その一手ごとに危険を増していく。

ベリルは最終的に剣で教皇を捉えるが、
相手には回復魔法もある。
深手を負わせただけでは、再び動かれる
可能性を消せない。そこで剣を教皇の
肩へ通し、地面に押さえつける。
勝利を確実にするための、厳しい選択だ。

これで教皇が動けなくなっても、
ベリルには尋ねたいことが残る。
人を傷つけ、教都を危険にさらしてまで、
モーリスは何を求めたのか。
剣で戦いを止めた後に交わす会話も、
原作の決戦を締めくくる場面になる。

第4章 教皇を止めた後、ハノイと仲間たちはどうなった?

※ここからは、原作における教皇戦の結末と、その後の出来事に触れる。

原作で描かれる負傷者への対応とハノイの状態

原作ではベリルが剣でモーリスを
地面に押さえた後も、事件は終わらない。
教皇は自分の考えをベリルへ語り、
その後、命を落とす。
宮殿へ運ばれるのは、戦いで傷ついた者と
教皇の遺体だ。勝利だけが残ったのではない。

負傷者の中で、ハノイは戦いの前から
教皇と向き合っていた。ベリルたちが
駆けつけた時には、すでに膝をついていた。
戦闘後には、アリューシアと同じく
何度も打撃を受け、その傷が
体に残っていると分かる。

第2期第11話にベリルとぶつかった
ハノイを覚えていると、その変化は大きい。
傭兵団を率い、王子王女を巡る混乱の中でも
引かずに動いていた男が、
教皇の前では簡単に踏み込めなかった。
最終回での危機は、言葉だけの演出ではない。

プリムも教皇の一撃で動けなくなる。
アリューシアも攻撃を受けたが、
幸い骨や内臓に及ぶ傷ではなかった。
時間がたてば回復すると分かっても、
ベリルは彼女の表情が晴れないことを
見逃していない。

アリューシアは騎士団長として、
数々の戦いを越えてきた剣士だ。
それでも、目の前で相手の攻撃を見切れず、
一撃を受けて倒れた事実は残る。
さらに長年使ってきた剣も傷んだ。
体だけ治れば元通りとは言えない。

ベリル自身も、彼女の剣の損傷を
重く受け止めている。第1期第1話に
村まで迎えに来たアリューシアは、
先生から贈られた剣を騎士団長になっても
使い続けていた。その剣を教都で失った。
戦闘後、ベリルはその埋め合わせを考える。

こうした傷を一人ずつ見ていくと、
教皇を倒した後の印象も変わってくる。
ハノイには蓄積した打撃があり、
プリムは倒れ、アリューシアは剣を失った。
誰かが一人で勝った戦いではなく、
それぞれが損傷を負って終えた戦いだ。

グレン王子がベリルたちへ告げたこと

ベリルたちは負傷者を伴って宮殿へ戻り、
グレン王子へ教都で起きたことを報告する。
教皇を生きて捕らえられなかったと伝えても、
王子は事態を収めた働きを認めた。
さらに功労者たちへ、
報奨を用意すると申し出る。

ハノイが望むのは、名誉や肩書ではなく金だ。
王子を前にしても、彼は取り繕わない。
ベリルも報奨を受け取る立場だが、
教皇が命を落とした後味の悪さが残り、
素直に喜ぶことはできなかった。
二人の反応にも、戦いとの関わり方が表れる。

グレン王子には、さらに重い仕事が待つ。
国教の頂点にいたモーリスが死んだことを、
人々へどう知らせるのか。
王子と王女を巻き込んだ事件の後、
教会と国をどう立て直すのか。
剣士たちが去っても、教都の問題は残る。

原作では、教皇が動けなくなった後の
ロゼの行動も、軽く扱われていない。
誰が教皇の命を奪ったのかを明かせば、
彼女自身の立場にも関わる。
ベリルは宮殿での報告に際し、
その事実をどう伝えるか迷う。

第1期第12話でロゼの真意を問い、
剣を交えたベリルは、再び彼女の
選択と向き合うことになった。
教都で同じ敵と戦えたからといって、
その後の責任まで消えるわけではない。
ロゼの物語も、決戦後に続いている。

第2期最終回を見て、原作での続きが
気になるなら、勝敗の先を追うといい。
負傷した仲間への対応、王子への報告、
教皇の死を巡る難しい判断がある。
ベリルたちが帰路につくまでの時間には、
教都での戦いが残したものが詰まっている。

第5章 アリューシアの餞別の剣を、原作はどう扱う?

戦いの中で、ベリルが剣の損傷を気にかける場面

アリューシアの剣が傷んだのは、
モーリス教皇にとどめを刺された時ではない。
原作では、その前のキマイラ戦で
剣の損耗が進んでいく。
教皇戦だけを振り返ると見落としやすいが、
剣のその後は、別の戦場から始まっていた。

第2期最終回でベリルとロゼが
アリューシアのもとへ駆けつけた時、
彼女はキマイラを相手に戦っていた。
動きでは押していても、硬い外皮に
剣を通すことが難しい。ベリルは
戦況とともに、彼女の得物も見ている。

アリューシアが振るうのは、
ベリルから昔贈られた餞別の剣だ。
村の鍛冶師が打った普通のロングソードで、
彼女は騎士団長になっても使い続けた。
持ち慣れた一本とはいえ、剣そのものが
硬いキマイラへ対応できるとは限らない。

ベリルは彼女へ、剣が通るかを尋ねる。
返ってきたのは、通らないという答えだ。
傷を付けられないまま打ち合えば、
刃の損耗ばかりが進んでいく。
大切な剣を守ろうとして振り切れないなら、
アリューシアの強さまで抑えられてしまう。

そこでベリルは、戦いが終わったら
新しい剣を贈るとアリューシアに伝える。
彼女はその言葉を受け、
キマイラへ思い切って踏み込む。
先生がもう一度剣を贈ると言ったことが、
目の前の戦い方まで変えた場面だ。

その後、ベリルとアリューシアが
正面からキマイラを引き受け、
ロゼは尾の大蛇に対応する。
キマイラは獅子の頭だけを倒しても、
尾への警戒を解けば危険が残る。
ベリルは得た情報も二人へ伝えて戦った。

キマイラを退け、スレナたちと
合流した後、アリューシアは
先端が傷んだロングソードを見つめる。
それから鞘へ収め、ハノイのもとへ向かう。
原作では、戦闘が続く途中にも
彼女が剣へ向ける気持ちが見えている。

さらにモーリス戦でも、その剣を使う。
教皇の背後へ回り込み、剣身の残る部分で
斬りつけようとするが、反撃を受けた。
剣はすでに傷んでいても、
騎士団長として退くわけにはいかない。
この時の彼女は、体も剣も万全ではなかった。

第1期から持ち続けた一本を失い、二人に何が残る?

餞別の剣は、ただの思い出の品ではない。
道場で学び、皆伝を得た弟子へ、
ベリルが卒業の際に渡した一本だ。
アリューシアは第1期第1話で村へ戻った時、
すでに王国騎士団長になっていた。
それでも先生の剣を携え続けていた。

より強い武器を手に入れられる立場で、
なぜ古い剣を使うのか。
彼女にとっては、ベリルに剣士として
認められた時の証だからだ。
第1期第2話で描かれた少女時代から、
先生との時間がその一本に残っている。

だが教都では、その気持ちだけで
キマイラの硬い体を斬ることはできない。
ベリルも、自分が渡した普通の剣では
今のアリューシアの力に追いつかないと知る。
昔の贈り物を守らせるために、
彼女の剣まで鈍らせたくはない。

戦闘後、ベリルはアリューシアの
晴れない表情を気にかける。
教皇から攻撃を受けたこともあるが、
長年使った剣が傷んだことも重い。
彼は剣について、自分にも大きな責任が
あると考え、埋め合わせを心に決める。

最初の剣を贈った頃、ベリルは
彼女が騎士団長になるとは知らなかった。
次に剣を贈る時には違う。
彼女の速さも、教都での戦いも、
古い剣を守りながら戦った姿も見ている。
だから同じ剣を渡すだけでは済まない。

第2期最終回と原作のつながりを見るなら、
剣の損傷を教皇戦の後日談だけで
済ませないほうが分かりやすい。
キマイラを前にしたアリューシアへ、
ベリルは先に新しい剣を約束していた。
その約束を実行する話が、帰還後に始まる。

第6章 「我が家に帰る」で、原作の物語は終わる?

ミュイの待つ暮らしへ戻るベリルに残ったもの

第2期最終回の題名は
「片田舎のおっさん、我が家に帰る」。
今のベリルが帰る家を持つまでを
思い出すと、この題名は重くなる。
第1期第1話の彼は、ビデン村の道場で
静かに暮らしていた剣術師範だった。

アリューシアに迎えられて都へ来て、
騎士団の特別指南役になった。
第1期にはミュイとも出会い、
第7話からは与えられた家で
二人の同居生活が始まる。
都は任務のためにいる場所だけではなくなった。

その第7話でベリルは、学院の寮を
ミュイが使えると知って迷う。
自分と暮らすことと、設備の整った
寮で生活すること。どちらが彼女に良いかを
決められずに考え続ける姿には、
後見人としての責任が表れていた。

第1期第9話には、通学用の鞄がないと
気づいて店へ向かう場面もある。
値段を見て困り、スレナから
報酬の得られる仕事を紹介される。
剣を振って危険を退けることだけでなく、
ミュイの毎日を支える用事も増えている。

そんな暮らしを持つベリルが、
第2期では隣国の教都まで向かった。
王子王女の護衛からキマイラとの戦いへ進み、
最後はモーリス教皇と対峙する。
無事に帰れるか分からない場所へ出た後で、
戻る家がある。その変化が題名に重なる。

だが原作では、教都を離れたところで
すべての話が閉じるわけではない。
モーリスが命を落とした後、
ベリルたちは負傷者を連れて宮殿へ向かい、
グレン王子へ起きたことを報告する。
教都には、その後の対応が残る。

ベリル自身にも、持ち帰る約束がある。
キマイラ戦でアリューシアへ告げた、
新しい剣を贈るという約束だ。
危険を脱して家へ戻れたからこそ、
戦いの最中に口にした言葉を、
今度は日々の暮らしの中で果たせる。

小説8巻へ続く、アリューシアの新しい剣

帰還後の原作では、ベリルは
元弟子バルデルの鍛冶屋を訪れる。
アリューシアに合う剣を探し、
店に並んだロングソードを手に取って
振ってみる。どれも悪くはない。
しかし、それだけでは決めきれない。

アリューシアほどの剣士なら、
店の優れた剣も使いこなせるだろう。
ベリルが求めるのは、それより先だ。
彼女が剣に合わせて力を抑えるのではなく、
今の実力を十分に発揮できる一本。
教都で古い剣が限界を迎えたからこその注文だ。

候補の素材を考える時、ベリルは
自分の剣に使われたゼノ・グレイブルも
思い浮かべる。アリューシアは先生と
同じ剣を持つ話に心を動かされるが、
あの素材は簡単に手に入らない。
二人でバルデルと相談しても、すぐ決まらない。

原作では、その後ベリルが
以前の戦いで得た別の素材を思い出す。
第2期前半、魔術師学院で影の狼に
襲われた出来事が、ここにつながる。
教都編の次に使う剣の手がかりは、
すでに第2期の中で登場していた。

小説8巻は、アリューシアが
隣国で餞別の剣を失った後を受け、
ベリルが新たな武器を贈ろうとする。
第2期最終回を見て気になるのが
「教皇との戦いは終わったのに、
二人の話はどう続くのか」なら、ここが答えだ。

「我が家に帰る」は、教都で負ったものを
なかったことにして元の日常へ戻る話ではない。
ベリルにはミュイとの暮らしがあり、
アリューシアには傷んだ剣がある。
家へ戻った先生が、新しい一本を
弟子へ贈るために動き出すところまで続く。

第7章 アニメ最終回を見た後、原作のどこを読むとつながる?

教皇戦の前後を読むなら小説7巻

第2期最終回を見て、教都で何が起きたかを
原作でも追いたいなら、小説7巻へ進むといい。
サラキア王女とグレン王子の婚儀を控え、
ベリルが騎士団とともに隣国へ向かうところから、
教都ディルマハカの動乱までが描かれる。
最終決戦だけを切り離した巻ではない。

第2期第7・8話でベリルが訪ねた
フルームヴェルク辺境伯領も、この遠征の途中だ。
ウォーレンの妹シュステと出会い、
夜会ではベリルが彼女と並んで客に向き合う。
そこでの滞在を経て、王女を守る一行は
隣国へ向かっていく。

婚儀の日には、王族を狙う動きが表面化する。
第2期第10話の大聖堂での混乱、
第11話の王子王女を守る移動を経て、
ベリルたちはキマイラとも戦うことになった。
小説7巻から読めば、教皇の前に
仲間たちが揃うまでの流れも追いやすい。

特にベリルとロゼを見直したいなら、
第1期の出来事も思い出してほしい。
第10話で元弟子のロゼと再会し、
第12話では刺客を巡って真意を問い、
二人は互いに剣を構えた。
教都での協力は、その続きにある。

原作では、ホワイト・メイデンとして
現れたロゼが、キマイラの尾の大蛇から
ベリルを盾で守る場面もある。
続いてアリューシアの戦場へ向かい、
先生と元弟子二人でキマイラに立ち向かう。
ロゼとの再会を、助け合う動きで確かめられる。

モーリス教皇の戦いが気になる人にも、
7巻から読む価値がある。原作では、
ハノイが膝をつく姿をベリルが見て、
教皇の穏やかな外見を疑う。
冒険者が弾き飛ばされた後には、
アリューシアと攻撃を見たか確かめ合う。

教皇が何をしたのか分からないまま、
ベリル、スレナ、ロゼ、アリューシアが動く。
ベリルの初撃に続き、左右から二人が攻め、
アリューシアが背後へ回る。
それでも反撃を受けるから、
教皇を押さえ込むまで気を抜けない。

戦いが終わった後まで読みたい時も、
そのまま7巻を進めればいい。
負傷者と教皇の遺体を宮殿へ運び、
ベリルたちはグレン王子に報告する。
勝った者たちにも傷が残り、
教都には教皇の死に向き合う仕事が残る。

帰還後の続きと新しい剣を追うなら小説8巻

教都から帰った後のベリルを読みたいなら、
次の入り口は小説8巻だ。
隣国で餞別の剣を失ったアリューシアに、
ベリルが新しい武器を贈ろうとする。
キマイラ戦で彼女に伝えた約束が、
日常へ戻ってから実際の行動になる。

この続きは、第2期最終回の出来事と
離れた話ではない。キマイラの硬い体に
古い剣が通らず、ベリルは剣を守るために
力を抑えるアリューシアを見た。
先生が次を贈ると言ったからこそ、
彼女は目の前の敵へ踏み込めた。

帰還後、ベリルは元弟子バルデルの
鍛冶屋で、店にある剣を手に取る。
良い品でも、アリューシアの力を
十分に出せるかとなると決めきれない。
かつて道場を出る少女へ贈った剣と、
今の騎士団長へ贈る剣は違ってくる。

素材を探す中では、ベリル自身が使う
ゼノ・グレイブルの剣も話題になる。
アリューシアは先生と同じ剣という言葉に
強く反応するが、同じ素材は簡単に手に入らない。
ベリルはそこで別の素材を考え、
第2期前半の学院で起きた戦いにもつながる。

小説の7巻と8巻を選ぶ時は、
漫画の巻数と混同しないようにしたい。
ここでいう7巻は、教都の動乱を描く
佐賀崎しげるの小説。8巻は、
アリューシアの新しい剣から先へ進む
同じ小説の続巻を指している。

第2期最終回は、教都での危機に
決着をつけてベリルを家へ帰す。
原作を続けて読むと、帰る場所ができた彼にも、
戦場から持ち帰った約束があると分かる。
まず7巻で決戦とその後を確かめ、
8巻でアリューシアとの新しい剣を追える。

片田舎のおっさん、剣聖になるIIまとめ

『片田舎のおっさん、剣聖になるII』の記事を、大聖堂襲撃・モーリス教皇とスフェン教・ロゼとホワイト・メイデン・ハノイとヴェルデアピス傭兵団・アリューシア・スレナ・ミュイなどに分けてまとめています。
ベリル、アリューシア、ロゼ、ハノイ、モーリス、ガトガ、ヴェスパー、スレナなど、気になる人物や物語の謎はこちらから探せます。

▶【片田舎のおっさん、剣聖になるII】記事一覧ページはこちら

▶ 片田舎のおっさん剣聖IIの記事一覧ページを見る

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