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【片田舎のおっさん剣聖II】ベリルの結婚相手は誰? アリューシアとシュステ、先に動いたのはどっち?

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ベリルの結婚相手はまだ決まっていない。それでも、先生への想いを抱えたアリューシアの前に、結婚を自分から持ちかけるシュステが現れ、二人の距離はこれまでと違って見え始めた。
スレナの深い恩義やルーシーとの気安い関係も確かめながら、ベリルが誰と結婚する可能性があるのか、実際に動いた人物の場面から追う。

第1章 ベリルは結局誰と結婚する?

現時点で結婚相手は決まっている?

ベリルが最後に誰と結婚するかは、まだ決まっていない。
第2期では求婚を受けるところまで進んだものの、
ベリルが相手を選び、結婚を約束したわけではない。
先生への想いを抱くアリューシア、実際に動いたシュステ、
長い縁で結ばれたスレナたちが、それぞれ近くにいる。
今知りたいのは、誰の想いが結婚へ近づいているかだ。

最も長くベリルを想い続けているのは、アリューシアだ。
第1期第1話、彼女は王国騎士団長となって村を訪れ、
かつての先生を騎士団の特別指南役に迎えた。
再会して喜ぶだけなら、村まで行く必要はあっても、
都で一緒に働ける立場まで用意する必要はない。
十年ぶりの再会を、次の毎日へつなげた行動だった。

だが、ベリルと過ごす時間が増えたことと、
彼に想いが伝わったことは、同じではない。
第1期第8話では、要人警護に必要な服を選ぶため、
二人で店へ出かける。並んで服を見る時間は、
アリューシアにとって嬉しいひとときでも、
ベリルには任務の準備として受け取られやすい。

そこへ第2期で現れたのが、シュステだった。
第7話、ベリルとアリューシアが夜会のために訪れた
フルームヴェルク辺境伯領で、二人は彼女と出会う。
シュステはベリルの元弟子ウォーレンの妹。
第8話ではベリルへ積極的に近づき、
アリューシアがその様子を気にするほどになった。

第8話の題名は「片田舎のおっさん、求婚される」。
夜会でベリルが見せた振る舞いは、シュステの心も動かす。
ここで恋の動きは、これまでよりはっきりした。
アリューシアが胸に抱えてきた想いに対して、
シュステは結婚という言葉を伴う接近を見せる。
先生の隣にいる時間だけでは、安心できなくなった。

アリューシアが有力でも、シュステの参入で何が変わった?

アリューシアの強みは、ベリルと積み重ねた年月だ。
少女の頃に剣を教わり、皆伝を得た後も、
先生を忘れずに騎士団長の地位まで進んできた。
第1期第2話では、ベリルとの出会いから現在までを
彼女が振り返る。指南役への推薦も、
再会して突然思いついた話ではないと伝わる。

さらにベリルは、アリューシアの実力を知っている。
彼女は先生に守られるだけの少女ではなく、
騎士団を率い、危険な任務にも立つ剣士になった。
第2期終盤の教都でも、混乱の中で魔物に対処し、
ベリルたちと合流した後も戦いへ向かう。
再会から先、二人は同じ危険を越えてきた。

ただ、ベリルの目には「大切な元弟子」という
昔からの見方も残っている。アリューシアが
先生を特別に想うほど、ベリルも彼女を
恋人として見ているとは、まだ言い切れない。
ここが二人の距離を考える時に気になるところだ。
長い付き合いは強みでも、答えそのものではない。

シュステは、その隙間へ結婚の話を持ち込んだ。
最初の接近を、すべて恋心からだったと決めるのは早い。
第2期第8話では、兄ウォーレンの考えと
シュステ自身の思惑が、アリューシアにも語られる。
そのうえで夜会のベリルを見て、彼女の心が動く。
接近の始まりと、その後の気持ちは分けて見たい。

スレナも、ベリルとの縁が浅い相手ではない。
幼い頃に彼の実家で世話になり、剣も教わった。
第1期第3話で二人が立ち合う時には、
最高ランクの冒険者になった彼女の中に、
先生へ向けた強い想いが残っていると分かる。
ただし深い恩義だけで、求婚と同じ位置には置けない。

今のところ、結婚相手を一人に決める場面はない。
それでもアリューシアが長い時間をかけて築いた関係と、
シュステが起こした急な変化は、見比べる価値がある。
この先の鍵は、誰が先に近づいたかだけではない。
ベリルが相手を元弟子や知人として見るところから、
共に生きる人として向き合えるかどうかにある。

第2章 アリューシアは、いつからベリルを特別に見ている?

第1期第1話、村まで先生を迎えに来たのはなぜ?

アリューシアの想いは、騎士団長になってから
急に生まれたものではない。第1期第2話では、
少女の頃にベリルと出会い、剣を教わってから
今に至るまでを、彼女自身が振り返っている。
王国騎士団長という肩書の奥には、
道場で先生を見上げていた頃からの記憶がある。

そのため、第1期第1話の村への訪問も重い。
彼女は出世した姿を先生に見せに来たのではない。
ベリルを特別指南役として推薦し、承認されたと
直接告げるため、十年ぶりに道場へ現れた。
村で静かに教えていた人を、騎士団の前へ迎える。
自分が知る先生の剣を、都でも必要とした。

一方のベリルは、自分を高く買っていない。
若くして騎士団長になった元弟子から大役を告げられ、
自分のような田舎の師範に務まるのかと戸惑う。
アリューシアが信じている実力と、
ベリルが自分に向ける評価には大きな差がある。
だからこそ彼女は、口で褒めるだけで終わらなかった。

推薦を通して、ベリルが剣を教える場所を作った。
都へ来れば、騎士団の稽古で顔を合わせられる。
剣士として先生を必要とする判断と、
少しでも近くにいたい気持ちが重なる行動だ。
ただベリルからすれば、教え子が自分の腕を
評価してくれた出来事としても受け取れる。

アリューシアにとって惜しいのは、まさにそこだ。
彼女が大きな行動を取っても、ベリルはまず
騎士団長としての推薦や、元弟子の信頼を見る。
本人が抱いている感情は、行動だけでは伝わりきらない。
仕事の中で近くにいられるほど、
気持ちを言葉にする機会が遠のいてしまう。

第1期第8話、服選びで二人の距離は縮まった?

第1期第8話の服選びは、そのすれ違いが
分かりやすく見える場面だ。隣国の使節団を迎え、
ベリルも要人警護に加わることになる。
アリューシアは任務にふさわしい着衣が必要だと
説明し、彼を店へ連れていく。
仕事の準備だから、ベリルも同行しやすい。

ところが二人で服を見て回る時間には、
護衛任務だけでは収まらない親しさがある。
普段は騎士団長と指南役として接する二人が、
剣を置き、ベリルに似合う服を選ぶ。
アリューシアには先生と過ごす時間でも、
ベリルには警護の前に身なりを整える時間だ。

第1話で都へ招いた時と同じことが起きている。
アリューシアは行動を起こし、二人の距離を縮める。
一方で、その行動には仕事上の用件があるため、
ベリルは彼女の本心を知らなくても応じられる。
服を選びに出かけたからといって、
二人が恋人に近づいたと即断はできない。

しかも翌日、アリューシアはベリルへ
改めて申し入れをする。彼女は同じ場所に
いるだけで満足していたわけではない。
先生を頼り、二人で動く機会を作りながら、
その先へ踏み出そうともしている。
ただ、決定的な想いはまだ彼に届かない。

第2期第8話でシュステの接近を気にしたのも、
アリューシアが先生を誰より近くで見てきたからだ。
自分は村まで迎えに行き、都で共に働き、
何度も危険な任務を越えてきた。
それでも、結婚については答えを得ていない。
そこへ別の女性が、ためらわず前へ出てくる。

アリューシアはベリルを想うだけの人ではない。
騎士団長として先生の力を信じ、実際に推薦し、
任務では彼の隣に立てるだけの腕も持っている。
だからこそ見たいのは、シュステとの勝ち負けより、
仕事の用件を離れた時に何を伝えるかだ。
長年続いた想いが、ベリル本人に届く日は来るのか。

第3章 シュステは本当に恋のライバルになった?

第2期第7話、辺境伯領でベリルを迎えたシュステの立場

シュステの登場が厄介なのは、アリューシアより
先にベリルと親しくなったからではない。
第2期第7話、ベリルとアリューシアは夜会に備え、
フルームヴェルク辺境伯領を訪れる。
そこで迎えたのが、ベリルの元弟子ウォーレンの妹、
シュステ・フルームヴェルクだった。

ベリルは貴族の夜会に慣れていない。
騎士団の特別指南役として招かれた以上、
一人だけ気楽に食事を楽しむわけにもいかない。
国境を守る辺境伯家の人々や、夜会の客と接する。
シュステはその場で、会話や振る舞いを
支えられる立場にいる。出会いの場から近い。

アリューシアも同行しているが、彼女には
騎士団長としての役目がある。王女の輿入れに
備え、隣国へ向かう経路を確かめる訪問でもある。
夜会でベリルの傍に立ち続けるだけでは済まない。
そこでシュステが自然に隣へ入れる。
長年の想いだけでは埋められない場面だ。

しかもシュステを連れてきたのは、
かつてベリルから剣を教わったウォーレンだ。
見知らぬ貴族が突然結婚の話を持ちかけるのとは、
ベリルの受け止め方も違ってくる。
彼はウォーレンを知り、辺境伯家に招かれ、
その家の娘と夜会を過ごすことになる。

原作では、妹の話が出た段階で
アリューシアが強い反応を見せる。
ベリルはその様子を見て、彼女が自分に
抱く気持ちを、まったく知らないわけではない。
ここは「ベリルは恋心に一切気づかない」と
見てしまうと、二人の距離を読み違える。

彼がまだ答えを出していないのは、
アリューシアの気持ちを知らないからだけではない。
昔から知る弟子の想いにどう応えるか、
自分も伴侶を求めるのかを決めていない。
その間に、シュステという別の相手との
出会いが形になっていく。そこが苦しい。

第2期第8話、夜会と求婚を経て気持ちはどう動いた?

第2期第8話では、シュステがベリルへ
積極的に近づき、アリューシアが気を揉む。
ただ、最初の接近を見てすぐ、彼女が以前から
ベリルに恋していたと決めることはできない。
ウォーレンには考えがあり、シュステにも
この出会いを受け入れた時の思惑がある。

転機は夜会だ。シュステと並んで出席した
ベリルは、貴族の夫人から向けられる
彼女への圧力を目にする。社交に詳しくない
ベリルだが、相手の言葉を放置せず、
自分なりのやり方でシュステをかばう。
彼女はその姿を、すぐ傍で見ている。

この場面は、剣を抜いて敵を倒す時とは違う。
慣れない夜会で、ベリルにも守るべき立場がある。
それでも彼は、目の前で困っているシュステへ
手を差し伸べた。強い剣士だと聞かされるより、
自分が苦しい時にどう振る舞ったかを見るほうが、
相手への印象を大きく変えることもある。

シュステの強みは、この変化を胸の内だけに
しまわないところだ。求婚という形で
ベリルとの将来へ踏み込む。アリューシアは
先生と長い時間を過ごしてきたが、
シュステは短い出会いから、結婚という話を
ベリルの前へ持ち出した。進め方が違う。

だからといって、求婚した時点で
シュステが結婚相手に決まるわけではない。
ベリルが夜会で彼女を助けたことと、
彼女と夫婦になりたいと決めることの間には
まだ距離がある。ただ、彼女の行動によって
ベリルも返答を考える立場になった。

アリューシアが気にしているのも、
シュステの若さや家柄だけではないはずだ。
自分もベリルの傍にいながら、
結婚の話を本人へまっすぐ届けてはいない。
そこへ現れた相手が、短い時間で
先生の隣に立ち、将来の話まで進めてしまった。

シュステはアリューシアの想いを奪ったのではない。
長い間そのままになっていた二人の関係に、
別の未来があり得ることを見せた。
ベリルが誰かと結婚するなら、相手は必ずしも
昔からの弟子とは限らない。夜会で起きた変化は、
その事実をアリューシアにも突きつけている。

第4章 スレナもベリルの結婚相手になり得る?

第1期第3話、立ち合いでベリルに向けた想いは何だった?

スレナは、アリューシアともシュステとも
違う形で、ベリルの人生につながっている。
幼い頃にベリルの実家で養われ、
その家で剣術の手ほどきも受けた。
今は最高ランクの冒険者「竜双剣のリサンデラ」。
立派になった姿で、先生と再び向き合った。

第1期第3話、スレナは新人冒険者の育成を
ベリルへ頼むため、騎士団までやって来る。
ベリルが依頼を引き受けるに足るかを
冒険者ギルドへ示すことになり、二人は立ち合う。
スレナには、ただ腕を試したいだけでは
済まない想いがある。先生の剣を知る人だからだ。

目の前にいるのは、村で世話になった頃の
ベリルではない。都へ来てもなお、
自分の力を控えめに見積もる先生だ。
スレナは彼と剣を交え、その強さを示せる。
昔の恩人を懐かしむだけで終わらず、
今のベリルにも役目があると行動で伝える。

その関係が温かいのは確かだが、
立ち合いをそのまま恋の告白にはできない。
スレナが抱く恩義には、幼い頃に
ベリルの家で過ごした記憶も含まれている。
先生に認められたい気持ち、助けたい気持ち、
再会できた喜びが、剣の場面で重なる。

アリューシアは先生と働く場所を作り、
シュステは結婚を自分から持ちかける。
スレナが最初に選んだのは、
ベリルの腕を必要とする仕事を持ってくることだ。
三人とも彼を高く評価しているが、
近づくために取った行動は同じではない。

第1期第9話、ミュイの鞄を買うために二人が動いた場面

スレナとの関係が、剣の勝負以外にも
つながっていると分かるのが第1期第9話だ。
ミュイの魔術師学院入学が近づき、
ベリルは通学用の鞄がないことに気づく。
店へ急いだものの、まともな鞄は高い。
彼はすぐに買えず、その場で迷う。

そこへスレナが、報酬を得られる仕事を
持ちかける。ベリルにとっては、
ミュイの鞄を買うための助けになる。
ただし仕事の中身は、高ランクの冒険者でも
達成できていない難しい討伐だった。
先生の力を信じるからこそ、彼女は話を持ってきた。

注目したいのは、スレナがベリルと
ミュイの暮らしを横から見ているだけでは
ないことだ。鞄を必要とする先生に、
自分が知る仕事をつなぐ。ベリルが
親代わりとして困っている時、
冒険者である彼女だからできる助け方をした。

しかし、ミュイを気にかけているから
スレナが結婚相手に近い、とも言い切れない。
幼い頃に自分もベリルの家で世話になった。
彼が今、別の子のために動く姿を見て、
手を貸すことには、家族に近い温かさもある。
その温かさと恋心は、同じものとは限らない。

スレナは長く離れていても、先生の強さを
信じ、必要な場面では力を貸せる。
ベリルも彼女の仕事を受け、共に動く。
二人の間に厚い信頼があることは、
第3話の立ち合いと第9話の討伐を
並べてみると、よく伝わってくる。

結婚相手として見るなら、残るのは
その信頼がどこへ進むかだ。恩人への感謝や
先生への尊敬だけでは、夫婦になる答えは出ない。
スレナの強さは、ベリルの暮らしにも
剣士としての仕事にも寄り添えること。
その距離が恋へ変わるかは、まだ別の話だ。

第5章 ルーシーやロゼは、恋の相手としてどう見える?

ルーシーはベリルと対等に話せる相手?

ルーシーは、ベリルを慕う元弟子たちとは
違う場所から、彼の生活へ入ってきた。
王国魔法師団長であり、魔術師学院にも関わる。
ベリルより長く生き、多くの人を動かせる立場だ。
先生と教え子だった昔の関係がないため、
彼に必要な仕事を遠慮なく持ちかけられる。

第1期には、ミュイを巡る事件で
ルーシーの判断が強く表れる。第6話では、
事件の背後にいる者を引き出すため、
しがらみの少ないベリルの力が必要だと伝える。
彼は新しい剣を携え、ミュイの今後を
守るための戦いへ向かった。

ルーシーはベリルを、元弟子たちが
慕う先生としてだけ見ていない。
剣を振れば何ができるかを見込み、
自分にはできない役目を彼へ任せる。
ベリルの側も、彼女から得る情報を聞き、
危険な仕事を引き受ける。判断を預け合える。

第2期では、ルーシーの提案によって
ベリルが魔術師学院でも教えることになる。
騎士団の稽古場とは違い、学院には
ミュイを含む若い生徒たちがいる。
剣士が魔術師へ何を教えられるのか。
その難しい場へ彼を送り出したのもルーシーだ。

学院で影の狼が現れ、周囲で魔術が
使えなくなった第2期第3話では、
剣で戦えるベリルとフィッセルが学舎へ入る。
ルーシーが剣術師範を学院へ呼んだことは、
生徒の成長だけにとどまらず、
危機に対処できる人を増やすことにもつながった。

こうした場面を見ると、二人の関係は
一緒に仕事を担う大人同士として強い。
ルーシーはベリルの力を見抜いて頼み、
ベリルは彼女の知識と判断を頼りにする。
相手に過度な遠慮をせず話せる距離は、
アリューシアとは違う魅力を持っている。

ただし、その近さを恋愛の進展と
そのまま受け取ることはできない。
ミュイの件でも学院の件でも、
ルーシーがまず動くのは人を守るためだ。
ベリルへの信頼が厚いことと、
夫婦になりたいと望んでいることは別になる。

ルーシーが結婚相手として気になるのは、
ベリルが元弟子への遠慮を外して話せる相手
だからだ。誰かに頼られるだけではなく、
自分も迷いや判断を話せるのか。
今後そこが変われば、仕事上の信頼も
別の近さを帯びるかもしれない。

ロゼとの再会に、昔の師弟を超える進展はある?

ロゼも、ベリルにとっては忘れがたい
元弟子の一人だ。第1期第10話、
隣国の使節団とともに現れた教会騎士団の
副団長がロゼだと分かり、二人は再会する。
昔の教え子が、別の国で人を率いる騎士に
なっていた。喜びだけでは済まない再会だった。

第1期第12話では、王族を狙う刺客が
押し寄せた一件を巡り、ベリルが
ロゼの行動を問いただす。二人は剣を構え、
師と弟子として戦うことになる。
思い出話ができる相手であると同時に、
今は互いの立場を背負って向き合う相手だ。

ロゼには人懐っこいところがあり、
ベリルとも昔からの親しさがある。
それでも、再会と対決の中心にあるのは
隣国の騎士として彼女が何を選ぶかだ。
ベリルに会いたかったかどうかだけでは、
あの剣を交えた場面は語れない。

ロゼを結婚相手の候補として見るなら、
まず越えなければならないのは国と職務の距離だ。
第1期の再会は、二人がすぐ同じ暮らしへ
向かえる関係には見えなかった。
先生との絆は確かに残っているが、
恋愛へ進んだと分かる行動はまだ乏しい。

ルーシーは同じ都で仕事を任せ合い、
ロゼは国を隔てて再会し、剣を交えた。
ベリルとの関係はどちらも濃い。
しかし、その濃さだけで二人を
求婚したシュステと同じ位置には置けない。
誰と結婚するかを見るには、親しさの先も必要だ。

※ここから先は、原作で描かれるベリルの考え方にも触れる。

第6章 ベリル自身は結婚をどう考えている?

第1期第7話、ミュイとの暮らしで見えた家庭への姿勢

ベリルの結婚を考える時、女性たちの
気持ちだけでは答えに届かない。
ベリル自身が、誰かと暮らすことを
どう受け止めているかが欠かせない。
その手がかりは、恋の場面より先に、
第1期第7話のミュイとの暮らしにある。

ベリルは与えられた家で、ミュイと
一緒に生活を始める。ところが彼女の通う
魔術師学院には、設備の整った学生寮がある。
自分と暮らすほうが楽しいはずだと
決めつけず、ミュイにはどちらが良いか、
本気で迷う。その迷い方に親らしさがある。

第1期第9話には、通学用の鞄がないと
気づき、急いで店へ行く姿もある。
値段を見て買うのをためらっても、
必要な物を忘れたままにはしない。
スレナから仕事を紹介されれば引き受け、
ミュイのために自分で動こうとする。

暮らしを共にするとは、危険な敵から
一度守れば終わるものではない。
住む場所、通学、鞄、日々の食事まで続く。
ベリルは不器用でも、そうした小さな用事を
自分のこととして考える人だ。
家庭を持つ姿を想像できるのは、このためだ。

ただしミュイとの同居は、そのまま
「母親になる人が必要」という話ではない。
ベリルが守ろうとしているのは、
まずミュイ自身の生活と将来だ。
結婚相手を選ぶために彼女がいるのではない。
ベリルが誰を選んでも、この順番は大切になる。

第2期第6話、ビデン村の祭りでは、
若者たちを眺めていたベリルが、
年を重ねた自分の本心と向き合う。
その後、父モルデアに道場へ連れられ、
親子は剣を交えることになる。
剣士としての生き方も揺さぶられた。

モルデアという大きな相手を前にすると、
ベリルは父を剣士としてだけでなく、
家族と生きてきた人としても見る。
自分はこの先、剣を教えること以外に
どんな暮らしを望むのか。
結婚の話は、そこから離れた話ではない。

相手からの好意に、ベリルはいつ自分の答えを出す?

原作では、ベリルも伴侶探しを
少し考えてみようという気持ちになる。
父からの働きかけもあり、故郷にいた頃とは
違う将来へ目を向け始めている。
だからシュステの接近を、ただ迷惑な話として
退けるわけではない。

一方で、相手が自分を好いてくれたから、
すぐ結婚しようとも考えていない。
彼はアリューシアが抱く気持ちにも
気づいている。それでも応えてはいない。
第1章で見た「結婚相手が未定」という状態には、
ベリル側の迷いも含まれている。

原作でシュステと改めて向き合った際も、
ベリルは彼女を良い人だと認めながら、
今すぐには結婚を考えられないと伝える。
向けている好意は、アリューシアたちへ
抱く親しさとも重なる。相手を大切に思うだけでは、
夫婦になる決心までは進めない。

ここで見えるのは、シュステだけを
避けているわけではないということだ。
アリューシアとの長い付き合いも、
ルーシーとの気安い会話も、
スレナと積んだ信頼も、そのまま結婚の
約束に変えることはできない。

ベリルには、ミュイを育てる今の生活があり、
剣士として進みたい道も残っている。
第2期第6話で父と向き合った後なら、
自分の剣をどこまで磨けるかも
簡単には手放せないはずだ。
誰かを迎えるなら、その生活ごと考える。

女性たちが動くほど、ベリルは
返事を迫られる。けれど彼が最後に
選ばなければならないのは、
一番長く待った人への褒美でも、
一番早く求婚した人への返礼でもない。
その人と共に生きたいという、自分の答えだ。

第7章 最後にベリルの隣へ立つのは誰?

アリューシアとシュステ、二人に残る一歩の違い

ベリルの結婚相手を一人だけ予想するなら、
今もアリューシアを推したくなる。
第1期第1話に村まで迎えに来た時から、
彼女は先生を自分の人生へ呼び戻してきた。
剣を教わった少女が騎士団長となり、
今度は先生と同じ場所で働いている。

けれど「長く想っているから最後に選ばれる」
というほど、二人の関係は簡単ではない。
第1期第8話に一緒に服を選んだ時も、
二人で過ごす時間には警護任務という用件があった。
騎士団の稽古でも、アリューシアは団長、
ベリルは指南役として向き合うことができる。

仕事があれば自然に会える。剣を握れば、
昔のように先生と弟子として話せる。
その近さがあるために、仕事を離れた後の
自分の気持ちは、かえって言い出しにくい。
第2期第8話でシュステの接近に動揺したのは、
ベリルの隣が約束された場所ではないからだ。

シュステには、アリューシアと過ごした
年月も、道場で教わった記憶もない。
その代わり、フルームヴェルク領の夜会では
ベリルが不慣れな社交の場を支え、
彼が貴族の夫人から自分をかばう姿を見た。
二人の距離は、短い間にはっきり変わった。

シュステの強さは、変わった気持ちを
そのまま行動へ移せることだ。
最初の接近には家の思惑もあったが、
ベリルと接した後の想いまで、
誰かに言われたままのものではない。
彼女は結婚を望む相手として彼に向き合う。

ただし原作では、ベリルはその好意に
すぐ応じられないと、シュステへ伝えている。
彼女を良い人だと思う気持ちはあっても、
今の自分には結婚を決められない。
シュステが先に求婚したことは大きいが、
返事を急がせて結婚が決まるわけではない。

ではアリューシアが有利になったのか。
ここも、そう簡単には決められない。
ベリルは彼女の想いに、まったく
気づいていないわけではない。
昔、彼女が先生との結婚を口にしたことも
覚えている。それでも返事は出していない。

アリューシアに残る一歩は、
先生と弟子として近くにいることから、
大人になった自分の望みを伝えることだ。
シュステに残る一歩は、伝えた想いを
ベリルが自分の未来として受け取れるまで、
相手の生活と気持ちに向き合うことになる。

結婚相手が決まる時、ベリルは何を自分で選ぶ?

ベリルが返答を急がないのは、
ただ優柔不断だからではない。
原作でシュステと話す時、彼はミュイを
大切な娘として見ていることを伝える。
今は自分の幸せよりも、
ミュイが安心して暮らせる未来を気にしている。

第1期第7話で学生寮の存在を知った時も、
ミュイを手元に置くことだけを考えなかった。
寮で暮らすほうが彼女のためになるのか、
自分との同居を続けるほうが良いのか迷う。
誰かを大切にするほど、自分の望みだけでは
決められなくなる。それがベリルという人だ。

だから結婚相手に、ミュイの母親という
役目を先に求めることにも慎重になる。
一緒に暮らす女性を探すとしても、
その人自身を見ず、子育てを助けてくれるか
だけで選ぶのは違うと、ベリルは考える。
この点は、どの候補にも同じように関わる。

剣士として進みたい気持ちも残っている。
第2期第6話、村の祭りで若者たちを眺めた後、
ベリルは父モルデアと道場で向き合った。
長く目標にしてきた父の剣を前にして、
自分の道をどこまで進めるのかを考える。
結婚を選ぶ時にも、その生き方は続いていく。

もしアリューシアを選ぶなら、
昔から慕ってくれた弟子だからでは足りない。
騎士団長として自分の足で立つ彼女と、
これからも一緒に暮らしたいと思えるか。
彼女もまた、先生の後を追うだけでなく、
自分の望む関係を言葉にできるかが残る。

もしシュステを選ぶなら、求婚されたから
応じるのではなく、彼女の率直さや気遣いを
知ったうえで、自分から隣にいてほしいと
思えるかが問われる。スレナやルーシーにも、
長く培った信頼や気安さがある。
そこから先へ進むには、ベリルの意志が要る。

現時点で、結婚相手の名前は確定していない。
それでも見通せることはある。
アリューシアには長年の想いがあり、
シュステは求婚まで踏み込んだ。
二人ともベリルの答えを待つだけの
同じ場所には、もう立っていない。

最後に知りたいのは、誰が一番早く
ベリルの心を動かすかだけではない。
道場の先生、騎士団の指南役、
ミュイの後見人として人を支えてきた彼が、
自分の望む暮らしを誰に伝えるのか。
その言葉が出る時、結婚相手も初めて決まる。

片田舎のおっさん、剣聖になるIIまとめ

『片田舎のおっさん、剣聖になるII』の記事を、大聖堂襲撃・モーリス教皇とスフェン教・ロゼとホワイト・メイデン・ハノイとヴェルデアピス傭兵団・アリューシア・スレナ・ミュイなどに分けてまとめています。
ベリル、アリューシア、ロゼ、ハノイ、モーリス、ガトガ、ヴェスパー、スレナなど、気になる人物や物語の謎はこちらから探せます。

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