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【ぐらんぶる3期】Peek a Booとはどんなサークル?全裸で酒を飲む集団が海では本気になる瞬間

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ぐらんぶる Peek a Booは、全裸で酒を飲む姿ばかりが目立つが、海へ潜る時には仲間の安全を最優先する本格的なダイビングサークルでもある。

伊織は異常な歓迎から逃げようとした一方、泳げない自分を見捨てず、海の楽しさを教えてくれた先輩たちから離れなかった。

この記事では、ぐらんぶる サークルの酒宴、全裸、ダイビングをSeason1からSeason3まで追い、Peek a Booがただの飲み仲間では終わらない姿を伝える。

  1. 第1章 結論|Peek a Booは、地上では全裸で騒ぎ、海中では命を預け合うサークル
    1. 酒宴の印象は強烈だが、本当にスキューバダイビングへ取り組んでいる
    2. 伊織が何度逃げても戻ってくるのは、仲間として受け入れられたから
  2. 第2章 Peek a Booへ入った初日、伊織は異常な歓迎を受ける
    1. グランブルーの扉を開けた瞬間、爽やかな大学生活が崩れた
    2. 逃げようとした伊織は、耕平と一緒に騒動の中心へ入っていく
  3. 第3章 なぜ全裸になるのか|野球拳と悪乗りがPaBの日常へ変わっていく
    1. 最初は野球拳の敗者が脱ぎ、やがて勝敗すら関係なくなる
    2. 服を脱ぐと、会長も新入生も同じ馬鹿騒ぎの中へ入る
  4. 第4章 酒ばかりに見えるPeek a Booが、海では別人になる
    1. 水を怖がる伊織へ、器材と呼吸から一つずつ教えていく
    2. 講習では命を預けるための合図を覚え、沖縄で本気の海へ進む
  5. 第5章 Peek a Booのメンバーは、騒動を起こす人物と海へ導く人物がそろっている
    1. 時田と寿は全裸宴会の中心にいながら、海では後輩を支える先輩になる
    2. 伊織・耕平・千紗・愛菜が加わり、サークルは失敗を共有する場所へ変わる
  6. 第6章 Peek a Booは、失敗した仲間を笑っても一人にはしない
    1. 愛菜の失恋や伊織の失敗を、慰めるだけではなく次の騒動へ連れていく
    2. Season3のパラオでも、初対面の人物を巻き込みながら同じ輪を広げていく
  7. 第7章 まとめ|Peek a Booは、酒と全裸の奥に海への信頼があるサークル
    1. 異常な宴会だけを見れば危険だが、海へ入る時には誰より真剣になる
    2. 失敗を笑っても見捨てないから、伊織にとって大学生活そのものになった

第1章 結論|Peek a Booは、地上では全裸で騒ぎ、海中では命を預け合うサークル

酒宴の印象は強烈だが、本当にスキューバダイビングへ取り組んでいる

ぐらんぶる Peek a Booは、伊織たちが所属する大学のダイビングサークル。
略称は「PaB」。
屈強な男たちが酒を酌み交わし、野球拳の末に全裸で騒ぐ姿ばかりが目立つため、初見では危険な飲みサークルにしか見えない。

実際、伊織が初めてダイビングショップ「グランブルー」へ入った時も、海や器材の説明から始まったわけではない。
店内にいた時田信治と寿竜次郎たちは、服を脱ぎ、酒を飲みながら野球拳へ熱中していた。
爽やかな大学生活を夢見ていた伊織は、その光景を見た瞬間、何も言わず扉を閉めようとする。

ところがPeek a Booは、酒だけを目的に集まったサークルでもない。
海へ入る場面になると、時田と寿は新入生へ器材の扱いを教え、水中で呼吸する方法や仲間との合図を丁寧に伝える。
普段は伊織を脱がせて笑う先輩たちが、ダイビングでは安全を軽く扱わない。

伊織は、入学時点では泳げないうえ、水へ顔を入れることにも強い抵抗があった。
ダイビングショップへ居候していても、自分が海中へ潜る未来など想像していない。
千紗が海を好きだと知っても、最初は自分とは関係のない世界だと考えていた。

その伊織へ、時田たちはいきなり深い海へ潜れとは言わない。
まず器材を背負い、マスクを着け、レギュレーターから空気を吸う。
水中でも呼吸できる感覚を確かめ、足の届く場所から少しずつ慣れさせていく。

地上では、相手の都合など無視して酒宴へ引き込む。
海中では、新入生の呼吸や動きを確認し、無理をさせない。
この極端な落差こそ、ぐらんぶる サークルの中心にあるもの。

Season1第2話「水の中で」では、水を怖がる伊織に対し、千紗がダイビングの魅力を言葉だけで説得しようとはしない。
水中で撮影された写真を見せ、海の中にどのような景色が広がっているのかを伝える。
そこには、地上の馬鹿騒ぎとは正反対の、静かな青い世界が映っている。

伊織はすぐに海を好きになったわけではない。
水への恐怖は残っている。
それでも、千紗が夢中になっている景色を自分の目でも見てみたいという気持ちが生まれる。

Peek a Booは、伊織へ無理に海を好きだと言わせる場所ではない。
怖がっていることを笑いながらも、本人が一歩踏み出すまで付き合う。
そのため伊織は、酒宴からは何度も逃げようとしても、サークルそのものからは離れなかった。

Season1の沖縄合宿では、新入生たちがダイビングライセンスの取得へ進む。
伊織、耕平、千紗、愛菜が講習を受け、海中で行動するための知識と技術を身に付けていく。
普段の宴会とは違い、ここでは一人の失敗が仲間の危険にもつながる。

水中では大声で助けを呼べない。
呼吸に使う空気にも限りがある。
相手の表情、残圧、手の合図を見ながら、同じ速度で進む必要がある。

だからこそ、時田と寿の頼もしさが見えてくる。

陸上では酒を勧め、服を奪い、伊織と耕平を騒動の中心へ放り込む。
しかし海へ入れば、経験の浅い後輩を置き去りにしない。
筋肉の大きさではなく、周囲を確認する落ち着きによって先輩らしさを見せる。

ぐらんぶる ダイビングの場面が強く残るのは、日常との落差があるから。

昨日まで全裸で騒いでいた男が、器材を背負った途端、後輩の命を守る側へ回る。
酒の銘柄を当てることに全力だった人物が、水中では空気の残量や仲間の位置を確かめる。
馬鹿騒ぎの中では見えなかった信頼が、海へ入った瞬間に表へ出てくる。

Peek a Booは、模範的な大学サークルとは言い難い。
飲み方は激しく、伊織の学業は崩れ、妹の栞から心配されるほど生活へ影響を与えている。
それでも伊織にとっては、海を怖がる自分を笑うだけで終わらず、新しい景色へ連れていった場所でもある。

全裸と酒宴は、Peek a Booの強烈な外見。
ダイビングと仲間への信頼は、その奥にある変わらない部分。
どちらか一方だけでは、伊織がこのサークルへ染まっていった姿を説明できない。

伊織が何度逃げても戻ってくるのは、仲間として受け入れられたから

伊織はPeek a Booへ自分から入会を申し込んだわけではない。
入学初日、時田と寿に目を付けられ、酒宴へ引き込まれ、気付けばサークルの一員として扱われていた。
本人の感覚では、最初から最後まで巻き込まれた形に近い。

しかも、最初に受けた歓迎は最悪。

服を脱がされる。
酒を飲まされる。
翌朝には裸のまま大学へ向かい、千紗から強烈な軽蔑の視線を浴びる。
夢見ていた男女共学の生活は、入学初日から大きく崩れてしまう。

それでも時田たちは、伊織を一度騒ぎへ巻き込んだだけで放置しない。
大学で顔を合わせれば声をかけ、グランブルーへ戻れば当然のように輪の中へ入れる。
伊織が嫌がっていても、最初から部外者として扱わない。

耕平が加わった時も同じ。

耕平は整った顔立ちを持ち、女性の前では伊織より遥かに好印象を得やすい。
ところがアニメや声優の話になると周囲が見えなくなり、自分の情熱を止められない。
普通の集団なら距離を置かれてもおかしくない性格を持っている。

Peek a Booでは、その偏りまで含めて受け入れられる。

伊織と耕平は互いの弱点を暴き、女性の前で相手を陥れようとする。
どちらか一人が良い思いをしそうになると、残された側が必ず足を引っ張る。
友情より嫉妬が先へ出る場面も多い。

それでも二人は、講習、合宿、学園祭、旅行を一緒に経験する。
酒宴の翌日には互いを罵りながら、また同じ場所へ集まっている。
仲が良いと言葉で確認しなくても、離れずに行動する時間が関係を作っていく。

愛菜がPeek a Booへ近づいた時にも、このサークルの性格が表れた。

愛菜は青海女子大学のテニスサークル「ティンカーベル」で、派手な化粧をした姿から「ケバ子」と呼ばれていた。
本人は周囲へ溶け込もうと努力していたが、工藤たちは愛菜を仲間として尊重せず、笑いの対象として扱っていた。

伊織たちは愛菜の化粧を見て驚き、容赦なく反応する。
優しい言葉だけをかけるわけではない。
それでも、工藤たちが愛菜を傷つけたと知ると、仕返しのために動き出す。

女性から好かれる可能性を失っても構わない。
自分たちまで馬鹿だと思われても構わない。
愛菜を笑った側へ、さらに大きな恥を返そうとする。

その行動によって、愛菜はPeek a Booの輪へ入っていく。

このサークルは、悩んでいる人物を静かに慰める集団ではない。
失敗すれば笑う。
恥ずかしい姿を見れば容赦なく触れる。
しかし外から一方的に傷つけられた仲間を、そのまま置き去りにはしない。

伊織が残ったのも、同じ空気を感じたから。

時田と寿は乱暴だが、伊織が泳げないことを理由に追い出さない。
千紗は冷たい言葉を向けるが、海を見たいと言った伊織にはダイビングの入口を示す。
奈々華は騒動に呆れながらも、グランブルーへ帰ってきた伊織を受け入れる。

全員が同じ性格ではない。
酒を好む人物もいれば、騒ぎを遠くから見る人物もいる。
海へ強い情熱を持つ千紗と、当初はダイビングへ関心が薄かった伊織も、同じサークルにいる。

Peek a Booは、全員を同じ人物へ変える場所ではない。
違う性格のまま同じ海へ入り、地上へ戻れば同じ騒動へ巻き込まれる。
その繰り返しによって、伊織は部外者ではなくなっていった。

Season2第1話で、伊織が妹の栞へ大学生活を報告しようとした時、その変化がよく分かる。

手紙へ書けるような立派な出来事を思い出そうとする。
ところが浮かぶのは、酒を飲んだ場面、裸で騒いだ記憶、試験で苦しんだ出来事ばかり。
伊織自身も、まともな大学生活ではないと理解している。

それでも、Peek a Booへ入ったことを後悔して離れようとはしない。

栞から生活を監視され、実家へ連れ戻されそうになっても、伊豆へ戻ろうとする。
パスポートを隠された時には、家族へ頭を下げてでも取り返そうとする。
Season3で海外のパラオへ向かう時も、その中心にはダイビングと仲間たちがいる。

入学初日には、扉を閉めて逃げようとした。
数か月後には、海外まで同じ仲間と海へ潜りに行こうとしている。
この変化だけでも、Peek a Booが伊織にとって何になったのかが伝わる。

地上では、全裸で酒を飲む異常なサークル。
海中では、互いの呼吸と安全を確かめるダイビング仲間。
伊織にとってPeek a Booは、その両方を含めて初めて得た大学の居場所になっている。

第2章 Peek a Booへ入った初日、伊織は異常な歓迎を受ける

グランブルーの扉を開けた瞬間、爽やかな大学生活が崩れた

Season1第1話「ディープブルー」で、伊織は期待に満ちた状態で伊豆へやって来る。

海辺の大学。
男女共学のキャンパス。
叔父が経営するダイビングショップでの生活。
かわいい従姉妹である奈々華と千紗との再会。

男子校で過ごしてきた伊織にとって、すべてが新しい青春の入口に見えていた。

朝の光が差し込む海辺を歩き、伊織はダイビングショップ「グランブルー」の前へ立つ。
店名から想像できるのは、青い海、整然と並んだ器材、爽やかなダイバーたち。
扉の向こうに、理想の大学生活が待っているように感じられる。

ところが伊織が扉を開けると、目の前には全裸の男たちがいる。

時田と寿を中心としたPeek a Booの男性陣は、朝から店内で酒を飲み、野球拳へ熱中している。
鍛えられた巨大な身体。
床へ並ぶ酒。
服を着ることへ何の未練もない男たち。

伊織は声を上げて驚くより先に、静かに扉を閉める。

見間違いだったことにしたい。
店を間違えたことにしたい。
何も見なかったまま別の場所へ行きたい。

しかし一度開いた扉は、簡単には閉じられない。

中から伊織へ声が飛ぶ。
時田と寿は、怯えている新入生を遠ざけるどころか、待っていた仲間のように迎える。
伊織が拒絶するほど、先輩たちは笑顔で距離を縮めてくる。

伊織は、自分は店へ住みに来ただけだと伝えたい。
ダイビングサークルへ入るとは言っていない。
酒を飲むとも、服を脱ぐとも言っていない。

ところが時田たちの前では、その説明がほとんど役に立たない。

酒を渡される。
野球拳へ加えられる。
断ろうとすると、別の言葉で乗せられる。
気付けば伊織も、屈強な先輩たちの輪の中へ入っている。

ここで重要なのは、伊織が完全に被害者のまま終わらないこと。

最初は嫌がっていた。
危険な集団から離れようとしていた。
それでも酒宴が始まると、負けたくないという気持ちが出てくる。

野球拳で勝ちたい。
先輩たちに舐められたくない。
自分だけ弱いと思われたくない。

その意地によって、伊織は逃げる側から騒ぐ側へ変わっていく。

翌朝、伊織が目を覚ますと、自分がどのような状態にいるのかすぐには理解できない。
前夜の酒が残り、服もまともに着ていない。
大学へ向かう時間だけが迫っている。

爽やかな入学初日になるはずだった。
新しい友人と出会い、女性とも自然に会話するはずだった。
ところが伊織は、酒宴の痕跡を残したまま大学へ向かうことになる。

そこで千紗と再会する。

伊織にとって千紗は、幼い頃に会ったかわいい従妹。
同じ大学へ通うと分かれば、青春への期待も膨らむ。
しかし千紗が見たのは、理想的な新入生ではない。

酒臭い。
服を着ていない。
屈強な男たちと一緒に騒いでいた。
何を説明しても、まともな大学生には見えない。

千紗の視線は冷たい。
怒鳴り続けるのではなく、伊織を理解できないものとして見る。
伊織が言い訳を重ねるほど、その視線はさらに厳しくなる。

Peek a Booとの出会いによって、伊織は初日から多くのものを失った。

千紗からの信用。
爽やかな新入生という印象。
理想のキャンパスライフ。
自分は常識的な人間だという立場。

それでも、この最悪の出会いが伊織の大学生活の始まりになる。

逃げようとした伊織は、耕平と一緒に騒動の中心へ入っていく

大学で伊織が出会う今村耕平は、最初だけ見ればPeek a Booとは無縁に見える。

整った顔立ち。
爽やかな雰囲気。
女性から注目されても不思議ではない外見。
全裸で酒を飲む時田たちとは、正反対の大学生に見える。

伊織は耕平を見て、自分が求めていた大学生活へ近づける相手だと期待する。

ところが耕平が大学へ来た目的は、青春を広く楽しむことではない。
声優の水樹カヤが演じるキャラクターと同じ服装をした女性へ出会うこと。
その目的のため、服装まで強いこだわりを持っている。

女性へ自然に声をかけられる容姿を持ちながら、話題がアニメへ向かうと周囲が見えなくなる。
伊織は耕平を常識人だと思いかけるが、会話を続けるほど別の危険性に気付いていく。

そこへ時田と寿が現れる。

伊織一人だけなら、先輩たちから逃げ切るのは難しい。
しかし新しく出会った耕平を利用すれば、自分への注意を逸らせるかもしれない。
伊織は耕平の容姿や性格を見ながら、Peek a Booへ差し出す方法を考える。

一方の耕平も、伊織を純粋な友人として信じているわけではない。
自分の目的に役立たないと分かれば容赦なく態度を変える。
二人の友情は、出会った瞬間から裏切りを含んでいる。

伊織は自分だけ助かろうとする。
耕平は罠に気付き、伊織も巻き込もうとする。
時田と寿は、二人まとめてサークルへ引き込む。

誰か一人が勝つ形にはならない。

伊織は耕平を犠牲にしたつもりで、自分も捕まる。
耕平は伊織へ仕返ししたつもりで、自分まで酒宴へ加えられる。
先輩たちだけが楽しそうに笑い、二人の逃げ道を塞いでいく。

この場面から、伊織と耕平の関係が始まる。

二人は互いに信用できない。
女性が関われば、平気で相手を売る。
片方だけが良い印象を得ようとすれば、もう片方が過去や弱点を暴露する。

それでも、Peek a Booの異常さへ同時に巻き込まれた仲間でもある。

時田と寿の筋肉に囲まれた時。
強い酒を前にした時。
千紗から冷たい視線を浴びた時。

伊織と耕平は、互いに相手を盾にしながらも、同じ恐怖と恥を共有していく。

Season1第1話の終盤では、伊織は既にPeek a Booの騒動から離れられなくなっている。

最初は全裸の先輩たちを見て扉を閉めた。
次は耕平を差し出して逃げようとした。
それでも最後には、自分も同じ輪の中で酒を飲み、声を上げ、服を失っている。

誰かから強制されただけなら、伊織は常に怯えたままになる。
しかし実際には、負けず嫌いな性格や男子校時代の悪乗りが刺激され、本人も騒動を楽しみ始めている。
時田たちは、伊織の中にある自分たちと似た部分を早い段階で見抜いていた。

Season2になると、その変化はさらに明確。

栞へ大学生活を報告しようとしても、伊織の記憶にはPeek a Booの酒宴ばかりが浮かぶ。
先輩に無理やり巻き込まれた出来事だけではない。
自分から耕平を陥れ、女性陣の前で騒ぎ、酒を選んだ記憶まで混じっている。

Season3では、伊織は全裸の男たちを見て逃げる新入生ではなくなった。

夏にやり残したことを皆で挙げ、浴衣やたこ焼きを楽しもうとしても、最後にはPaB式の酒宴へ進む。
伊織は嫌な予感を覚えながら、その場を離れない。
耕平と張り合い、先輩たちの勢いへ乗り、自分から騒ぎを大きくする。

Season1第1話では、Peek a Booが伊織を捕まえた。
その後は、伊織自身がPeek a Booの騒動を完成させる人物へ変わっている。

最初の全裸宴会は、単なる一度きりの衝撃場面ではない。
伊織がどこまでサークルへ染まったのかを測る出発点になっている。

扉を閉めて逃げようとした新入生。
翌朝には裸で大学へ現れた新入生。
数か月後には、自分から酒宴へ参加する中心人物。

その変化を追うことで、ぐらんぶる Peek a Booが伊織の大学生活へどれほど深く入り込んだのかが見えてくる。

第3章 なぜ全裸になるのか|野球拳と悪乗りがPaBの日常へ変わっていく

最初は野球拳の敗者が脱ぎ、やがて勝敗すら関係なくなる

ぐらんぶる 全裸の場面は、Peek a Booに古くから伝わる厳格な決まりとして描かれているわけではない。
伊織が初めてグランブルーの扉を開けた時、時田と寿たちは酒を飲みながら野球拳へ熱中していた。
じゃんけんに負けた者が一枚ずつ服を脱ぎ、宴会が進むほど店内から衣服が消えていく。

伊織は、全裸の男たちを見た瞬間に扉を閉めようとする。
まだサークルへ入っていない。
先輩の名前すら知らない。
それでも時田たちは、伊織を見学者として眺めるのではなく、次の参加者として輪へ迎え入れる。

酒を渡され、野球拳へ誘われ、負ければ服を脱ぐ。
伊織は拒絶しながらも、勝負を前にすると意地が出る。
先輩たちへ一方的に負けたくないという感情が、逃げたい気持ちを少しずつ上回っていく。

翌朝、伊織はパンツ一枚の状態で大学初日を迎える。
前夜の勝敗を冷静に振り返る余裕などない。
服を失った経緯より、時間に遅れる焦りが先へ立ち、そのまま学内へ向かってしまう。

ここから伊織にとって、全裸は一度きりの事故ではなくなる。

Peek a Booの飲み会が始まれば、時田と寿は迷いなく服を脱ぐ。
伊織と耕平も最初は止めようとするが、酒が入り、勝負を挑まれ、互いに張り合ううちに同じ姿になる。
毎回誰かから強制されるというより、本人たちの負けず嫌いと悪乗りが脱衣を加速させていく。

Season1第2話では、伊織と耕平がPaBへ加わった直後から、先輩たちの宴会文化へ巻き込まれる。
伊織は女子大学との交流会があると聞けば、危険なサークルだという警戒を忘れる。
耕平も女性やアニメに関わる話題が出れば、普段の冷静さを失ってしまう。

二人とも、酒宴そのものを心から嫌っているわけではない。

全裸になることは避けたい。
千紗や奈々華へ見られれば恥ずかしい。
大学で悪評が広がることも困る。

それでも、勝負から逃げたと思われることはもっと我慢できない。

伊織が耕平へ酒を飲ませようとする。
耕平が伊織を先に潰そうとする。
時田と寿は、後輩同士の争いを止めるどころか、さらに強い酒を用意して眺めている。

この流れが続くうちに、全裸は敗者だけが受ける罰ではなくなる。
誰が勝ったのか。
誰が先に服を脱いだのか。
なぜ宴会が始まったのか。

酒が進めば、その境界まで曖昧になる。

Season1第10話の沖縄合宿でも、PaBの男性陣は宿泊先へ着くと早々に騒ぎ始める。
目の前には青い海が広がり、本来なら着替えてダイビングへ向かう場面。
しかし貸切に近い場所だと分かると、男たちは人目を気にせず服を脱ごうとする。

女性陣は、その展開を予想している。
千紗は驚くより先に呆れ、愛菜は止めようとして声を上げる。
奈々華や梓も、PaBの男たちが酒と解放感を得た時にどうなるかを知っている。

だから一行は、人がいるビーチへ移動する。

全裸を避けるために、あえて周囲の目がある場所へ向かう。
普通なら人目を避けて静かな場所を選ぶ旅行で、PaBは逆の判断を必要とする。
男たちの自制心より、他人の視線へ期待した方が安全だから。

それでもビーチへ移動すれば、今度はバナナボートで勝負が始まる。

誰が最後まで落ちないか。
誰が弱いか。
誰を海へ落とすか。

服を着ていても、勝敗へ執着する性格は変わらない。
全裸はPaBの騒ぎを象徴する姿だが、その前にあるのは、酒、競争心、悪乗り、仲間への遠慮のなさになる。

服を脱ぐと、会長も新入生も同じ馬鹿騒ぎの中へ入る

Peek a Booの全裸には、人物の立場を一度見えなくする働きもある。

時田はサークル会長。
寿はダイビングの知識が豊富な三年生。
伊織と耕平は入学したばかりの一年生。

大学の中では、学年も経験も大きく違う。

ところが酒宴が始まれば、会長だから上座で静かに見守るという形にはならない。
時田自身が最も大きな身体で騒ぎ、後輩と同じ勝負へ参加する。
寿も先輩らしい説教をするより、自分から酒を飲み、野球拳へ加わる。

新入生へ恥をかかせ、自分たちだけ服を着たまま笑うわけではない。
先輩も同じ姿になり、同じ失敗をし、翌朝には同じように酒の影響を残している。
上下関係はあっても、宴会の中では全員が馬鹿になる。

伊織がPaBへ馴染んでいったのも、この遠慮のなさが大きい。

時田と寿は、伊織を丁寧に客扱いしない。
初日から酒を渡し、容赦なく勝負へ入れる。
しかし同時に、自分たちも安全な場所へ逃げず、伊織以上の勢いで恥を晒している。

伊織だけが失敗する宴会なら、ただの嫌がらせになる。
先輩も耕平も全員が同じ姿になり、翌日になれば互いの失敗を笑う。
そのため伊織は腹を立てながらも、自分だけが見下されたとは感じにくい。

Season2第1話では、妹の栞が隠しカメラを通して伊織の大学生活を監視していたことが明らかになる。

伊織は妹へ、真面目に授業を受け、充実した毎日を送っていると伝えたい。
しかし栞が実際に見ていたのは、PaBの先輩たちと酒を飲み、服を失い、騒ぎへ加わる兄の姿。
伊織がどれほど言葉を飾っても、映像として残った生活はごまかせない。

ここで見えるのは、伊織が既に「無理やり脱がされた新入生」ではないこと。

時田たちが近くにいなくても、耕平と勝負を始める。
自分から酒を用意する。
女性の前で格好をつけようとして失敗し、最後には服まで失う。

全裸は、先輩から受けた一方的な洗礼ではなく、伊織自身の行動へ変わっている。

Season3第1話の納涼祭でも、同じ変化が表れる。

浴衣を着る。
たこ焼きを作る。
夏にやり残したことを全員で楽しむ。

始まりだけを見れば、爽やかな大学サークルの催しに近い。

ところが「PaB式」という条件が加わると、普通の納涼祭では終わらない。
時田と寿が酒を持ち出し、伊織と耕平が張り合い、女性陣が冷たい視線を向ける。
浴衣姿を楽しむはずの夜が、いつもの脱衣と酒宴へ近づいていく。

伊織はSeason1第1話のように、扉を閉めて逃げようとはしない。
危険を察しながら座り続ける。
耕平が悪乗りすれば言い返し、自分から騒動を大きくする。

全裸で酒を飲む理由に、深い理念が語られているわけではない。

野球拳を始める。
酒が進む。
負けず嫌いが刺激される。
先輩も後輩も悪乗りを止めない。

その積み重ねが、PaBの恒例になっている。

ただし、誰か一人を裸にして笑うだけの集団でもない。
会長も三年生も新入生も、最後には同じ姿で騒ぐ。
全員が格好を失うから、酒宴の中では立場も体裁も残らない。

ぐらんぶる 全裸の場面が繰り返されても可笑しいのは、服を脱いだ姿そのものだけではない。
そこへ至るまで、伊織と耕平が互いを陥れ、先輩たちが火を付け、千紗たちが呆れる。
全員の性格が重なった結果として、また同じ異常な光景へ戻っていくから。

第4章 酒ばかりに見えるPeek a Booが、海では別人になる

水を怖がる伊織へ、器材と呼吸から一つずつ教えていく

ぐらんぶる ダイビングの場面で最初に大きく変わるのは、寿竜次郎の見え方。

グランブルーの店内では、時田と並んで酒宴を始める屈強な先輩。
伊織を野球拳へ引き込み、服を失わせた人物でもある。
初対面だけなら、ダイビングより飲酒へ情熱を注ぐ男に見える。

ところがSeason1第2話から第3話へ進むと、寿は海について話す時だけ別の表情を見せる。

伊織は泳げず、水中へ入ることを怖がっている。
海辺の店で暮らし始めても、ダイビングは千紗や奈々華たちが楽しむもの。
自分は陸から眺めていればよいと考えていた。

その伊織へ、寿は水泳とダイビングが同じではないことを伝える。

ダイビングでは、レギュレーターから空気を吸える。
浮力を調整する器材がある。
泳ぎの上手さだけで海中へ進むわけではない。

水が怖いという伊織の弱点を、根性が足りないと切り捨てない。

まずマスクを着ける。
口へレギュレーターをくわえる。
地上で息を吸い、本当に空気が入ってくることを確かめる。

器材の重さや見慣れない形へ戸惑う伊織に、寿は役割を一つずつ示していく。

Season1第3話「新世界」で、伊織と耕平はウェットスーツを着て海へ向かう。

伊織の目の前にあるのは、これまで遠くから眺めていた水面。
足を入れるだけならできても、顔を沈め、水中で呼吸を続けることには恐怖が残る。
周囲が楽しそうだからといって、身体がすぐに動くわけではない。

ここで時田と寿は、伊織を笑って海へ投げ込まない。

器材が正しく着いているかを見る。
呼吸が乱れていないか確認する。
足の届く場所で、水中から息を吸う感覚へ慣れさせる。

地上の酒宴では後輩の嫌がる顔を楽しむ二人が、海中では嫌がる理由を見極める。

伊織が水へ顔を入れる。
反射的に身体へ力が入る。
レギュレーターから空気が来ると分かっても、すぐには落ち着けない。

何度か呼吸を繰り返すうちに、耳へ届く音が変わる。

地上の会話は遠くなる。
自分の呼吸音が大きく響く。
水面の下へ光が揺れ、目の前を小さな魚が通り過ぎる。

伊織は、恐怖が完全に消えたから潜れたわけではない。
怖さを残したまま、それより少しだけ強い好奇心へ動かされる。
千紗が見ている海を、自分も見たいという感情が背中を押している。

この瞬間、Peek a Booは初めて伊織にとって本物のダイビングサークルになる。

酒を飲ませる集団。
服を脱がせる先輩。
大学初日を台無しにした男たち。

その印象の奥から、海の入口へ連れていく仲間の姿が見えてくる。

講習では命を預けるための合図を覚え、沖縄で本気の海へ進む

Season1第6話「初バディ」では、新入部員となった愛菜も加わり、ダイビングの基礎を学ぶ。

愛菜はPeek a Booの歓迎会へ参加し、普通の大学サークルではないことをすぐに思い知る。
酒を前にすると男たちは騒ぎ、伊織と耕平は互いを犠牲にし、先輩たちは止める気配を見せない。
新しい居場所へ期待していた愛菜は、ここにも普通の人物がいないと気付く。

しかしダイビング講習が始まると、空気が変わる。

水中では、口を使って会話できない。
相手へ伝えるためには、決められたハンドサインを使う。
問題がない。
浮上する。
空気が少ない。
助けてほしい。

一つ一つの合図が、仲間の状態を知る手段になる。

伊織と耕平は、地上では相手を平気で裏切る。
女性の前で自分だけ良く見せようとし、相手の弱点を暴露する。
金や酒が絡めば、友情より自分の利益を選ぶ。

ところが水中では、その関係を続けられない。

ダイビングでは、二人一組で行動するバディ・システムが基本。
自分だけ先へ進まない。
相手の器材を見る。
空気の残量や体調を確かめる。

命を預ける相手を、地上と同じ感覚で陥れることはできない。

Season1第7話「ダブルス」では、時田と寿がバディ同士の信頼を養うという話を持ち出し、伊織と耕平をテニスの試合へ参加させる。
実際には伊豆春祭を巡る仕返しが混じっており、PaBらしい悪乗りへ進んでいく。
それでも「海では二人一組で動く」という前提自体は、本物のダイビングへつながっている。

地上では、バディという言葉さえ勝負の口実になる。
海中では、その関係が安全そのものになる。

この落差があるから、沖縄合宿へ進んだ時の緊張感も強くなる。

Season1第10話で、PaB一行は沖縄へ到着する。
到着直後は、立派な別荘と青い海に興奮し、バナナボートの勝負へ熱中する。
男たちは騒ぎ、女性陣は呆れ、本来の目的が見えなくなるほど遊び続ける。

しかし翌日には、ダイビング講習が待っている。

学科で覚えた内容を海で使う。
器材を装着する。
耳抜きをする。
水中で異常が起きた時の対応を確かめる。

遊びの旅行ではなく、ライセンスを得るための実習へ入る。

伊織はここでも、順調に進むだけではない。
水への苦手意識を乗り越え始めても、すべての課題を簡単に終えられるわけではない。
耕平、千紗、愛菜が先へ進む中、自分だけ思うように結果を残せない状況も経験する。

Season1第12話では、ライセンスを取得した仲間たちが宮古島の海へ潜る一方、伊織は同じ形で参加できない。
船の上から送り出す立場になり、海中へ消えていく仲間たちを見つめる。

水中にはサンゴ礁が広がる。
色とりどりの魚が泳ぎ、陽光が海の中へ差し込む。
ウミガメがゆっくりと進み、地上の騒音とは別の時間が流れている。

伊織が最初に怖がっていた海が、今では自分も入りたい場所へ変わっている。

ここで大切なのは、失敗した伊織をPaBが追い出さないこと。

ライセンスを取れなかったから、ダイビングへ向いていないと切り捨てない。
仲間が海へ潜る間も同じ旅行へ参加し、地上では一緒に騒ぐ。
次の機会へ進める場所を残している。

そして夜になれば、宮古島の飲酒文化であるオトーリへ触れ、昼間の幻想的な海から一転して酒宴が始まる。

昼はサンゴ礁とウミガメ。
夜は酒と全裸に近い狂騒。
同じ一日の中に、Peek a Booの両方が詰まっている。

酒宴だけを見れば、本当にダイビングをしているのか疑いたくなる。
海中だけを見れば、普段の異常な姿が信じられない。

しかしPaBは、どちらかを演じているわけではない。

地上では遠慮なく騒ぐ。
海中では仲間の命を軽く扱わない。
失敗すれば笑うが、挑戦する場所は奪わない。

ぐらんぶる サークルの強さは、普段の立派さではなく、海へ入った時に信頼できること。
全裸で酒を飲む姿を何度見ても、伊織が最後まで離れなかったのは、その真剣な一面を実際に知ったからになる。

第5章 Peek a Booのメンバーは、騒動を起こす人物と海へ導く人物がそろっている

時田と寿は全裸宴会の中心にいながら、海では後輩を支える先輩になる

Peek a Booを外から見た時、最も目立つのは時田信治と寿竜次郎。
二人とも身体が大きく、酒宴が始まれば真っ先に服を脱ぎ、伊織と耕平を逃がさない。
Season1第1話で伊織がグランブルーの扉を閉めようとしたのも、店内を占拠する二人の姿があまりにも異様だったから。

時田はPaBの会長でありながら、威厳を保つことへほとんど関心がない。
新入生を静かに迎え、規則を説明し、入会届を書かせるような人物ではない。
伊織を見つければ酒宴へ引き込み、耕平が現れれば二人まとめて仲間へ加えてしまう。

寿も、地上では時田と同じ勢いで騒ぐ。
酒を前にすれば冷静な制止役へ回らず、伊織たちの悪乗りをさらに大きくする。
大学の先輩というより、身体の大きな危険人物として最初の印象を残す。

しかし、ダイビングへ向かう時の二人は違う。

器材を乱暴に扱わない。
海へ入る前には、後輩の装備と体調を確認する。
水中では自分だけ先へ進まず、経験の浅い伊織たちが付いて来ているかを見る。

特に寿は、ダイビングの知識を言葉にして伝える役割が強い。

泳げない伊織へ、水泳とスキューバダイビングは同じではないと話す。
レギュレーターを使えば水中でも呼吸できること。
器材によって浮力を調整し、海中を移動できること。

伊織が怖がっている部分を、精神論だけで押し切らない。

時田は細かな説明を続ける人物ではないが、実際に海へ入ると頼もしさが表れる。
大きな身体で先頭に立ち、後輩たちが安心して付いて行ける位置を作る。
普段の騒ぎを知っている伊織だからこそ、その落ち着いた背中が別人のように見える。

Season1の沖縄合宿でも、到着直後はいつものPaBに戻る。

別荘へ着けば解放感から騒ぐ。
人目が少ないと分かれば服を脱ごうとする。
バナナボートへ乗れば、仲間同士で勝敗を競い、相手を海へ落とすことへ熱中する。

ところが講習が始まると、酒宴の勢いは持ち込まない。

新入生が覚えるべき手順を飛ばさない。
海中で問題が起きた時の合図を確認する。
一人の失敗が全員へ影響することを理解したうえで動く。

この切り替えがあるから、時田と寿は単なる全裸の先輩では終わらない。

伊織と耕平は、普段なら二人から逃げようとする。
酒を持って近づけば警戒する。
野球拳が始まりそうになれば、互いを犠牲にしてでも助かろうとする。

それでも海へ潜る時には、二人の指示へ従う。

冗談ではなく命が関わる場所で、伊織たちが時田と寿を信用している証拠になる。
普段から立派な言葉を並べるのではなく、本当に必要な場面で先輩の姿を見せる。
それがPeek a Booの男性陣を支えている。

一方、千紗はPaBの酒宴と距離を取りながら、ダイビングへの情熱を見せる人物。

伊織が全裸で騒ぐ姿を見れば、容赦なく軽蔑する。
言い訳を聞いて慰めることもない。
酒宴へ誘われても、男たちと同じ勢いで加わろうとはしない。

しかし海の話になると、千紗の表情は変わる。

魚や珊瑚の写真を見る。
器材へ触れる。
海中の景色を思い出す。
普段は感情を大きく表へ出さない千紗が、ダイビングだけは隠せないほど好きだと分かる。

伊織が水を怖がっている時も、無理に励まし続けない。

海中で撮影された写真を見せる。
自分が何を好きなのかを示す。
伊織自身が興味を持つまで、決断を奪わない。

伊織が初めて水中の景色へ触れた時、その中心には千紗が見ていた世界がある。

千紗は宴会の中心人物ではない。
それでも、Peek a Booがダイビングサークルであることを最も強く示す人物になる。
千紗が海を愛しているから、酒宴だけではない集団の姿が見える。

奈々華も、PaBを支える重要な存在。

グランブルーで伊織たちを迎え、騒動が起きれば呆れながら見守る。
時田や寿と同じように騒ぎを大きくするのではなく、店と生活を保つ側へ回る。
伊織が失敗を重ねても、帰る場所そのものを失わせない。

奈々華は優しいが、何でも許しているわけではない。

店内での騒動。
伊織の生活態度。
千紗へ近づく人物への視線。

穏やかな笑顔の奥に、譲れない部分を持っている。

梓は、男性陣の馬鹿騒ぎへ最も自然に入れる女性。

時田や寿と同学年で、酒宴にも動じない。
伊織と耕平が女性の前で格好をつけようとしても、すぐに本性を見抜く。
男女の間に線を引かず、PaB全体を同じ仲間として扱う。

梓がいることで、Peek a Booは男子だけの閉じた集団ではなくなる。

千紗のように酒宴から距離を取る人物もいる。
奈々華のように生活を支える人物もいる。
梓のように騒動へ加わりながら、周囲を広く見る人物もいる。

全員が同じ態度を取らないから、PaBの場面は一方向へ偏らない。

伊織・耕平・千紗・愛菜が加わり、サークルは失敗を共有する場所へ変わる

伊織と耕平がPeek a Booへ加わったことで、騒動の中心は先輩たちだけではなくなる。

Season1第1話では、二人とも時田と寿に捕まる側。
酒宴へ巻き込まれ、逃げ道を探し、最後には服を失う。
まだ新入生であり、先輩たちの異常さへ振り回される立場だった。

ところが話数が進むと、伊織と耕平自身が騒動を起こす。

女性の前で自分だけ良く見せようとする。
相手の秘密を暴露する。
片方が得をしそうになると、もう片方が必ず邪魔をする。

先輩たちが何もしなくても、二人だけで場面を壊せるようになる。

伊織は、最初から悪意の強い人物ではない。

困っている人物を見れば放っておけない。
相手が大切にしている趣味を、簡単には否定しない。
千紗や愛菜が傷ついている時には、自分なりの方法で動こうとする。

しかし女性や恋愛が関わると、急に欲望が前へ出る。

自分だけ好かれたい。
耕平より上に立ちたい。
男子校生活で得られなかった青春を取り戻したい。

その焦りが、毎回の失敗へつながっていく。

耕平も、伊織と似ていないようで似ている。

整った外見を持ちながら、アニメと声優への情熱を隠せない。
周囲から引かれても、自分が好きなものを手放さない。
伊織から馬鹿にされれば、倍にして返そうとする。

二人は互いを尊敬しているとは言わない。

むしろ普段は罵り合う。
女性の前では敵になる。
相手が苦しむ姿を見れば笑う。

それでも、どちらかの大切なものが本気で傷つけられた時には、同じ側へ立つ。

Season1で愛菜が工藤たちから傷つけられた時も、その関係が表れる。

愛菜は派手な化粧をし、「ケバ子」と呼ばれていた。
青海女子大学のテニスサークルへ馴染もうとしていたが、工藤たちは愛菜を対等な仲間として見ていない。
表では近くに置きながら、裏では笑いの対象へしていた。

伊織たちは愛菜の化粧を見て、最初から優しく受け止めたわけではない。
驚き、言葉を失い、容赦なく反応する。
PaBへ来れば絶対に傷つかないという静かな場所でもない。

それでも、愛菜が一方的に利用されたと分かると態度が変わる。

工藤たちへ仕返しする。
自分たちも馬鹿だと思われる方法を選ぶ。
愛菜だけを笑いものにした相手へ、さらに大きな恥を返そうとする。

この行動によって、愛菜はPaBへ加わる。

愛菜が素顔を見せた時も、関係は切れない。
化粧を落とせば印象は大きく変わる。
周囲の男性が急に態度を変えても、PaBで過ごした騒動まで消えるわけではない。

愛菜は最初、PaBの酒宴を理解できない。

男たちが服を脱げば止めようとする。
伊織と耕平の裏切り合いへ呆れる。
千紗へ近づきたい伊織の下心も、すぐに見抜く。

それでも何度も同じ場へいるうちに、自分も輪の一部になる。

Season2では、愛菜自身の恋愛感情が強くなり、伊織を巡る場面で千紗や桜子を意識する。
最初は外からPaBを眺めていた人物が、今度は自分の感情によって騒動を起こす側へ近づいていく。

この変化は、伊織と同じ。

最初は異常な集団へ巻き込まれる。
次第に自分から意見を言う。
最後には、その人物がいなければ騒動が成立しないほど深く関わる。

Peek a Booは、新入生を従順な後輩へ変える場所ではない。

伊織は欲望と優しさを抱えたまま。
耕平はオタクとしての情熱を捨てないまま。
千紗は酒宴へ距離を置いたまま。
愛菜は常識的な反応を残したまま。

違う性格の人物が、同じ海と同じ騒動を共有している。

だからPaBは、誰か一人の性格だけで動くサークルではない。

時田と寿が酒宴を始める。
伊織と耕平が互いを陥れる。
千紗が冷たい視線を向ける。
愛菜が止めようとして巻き込まれる。

奈々華が見守り、梓が面白がる。

全員の反応が重なることで、Peek a Booの日常が完成する。

第6章 Peek a Booは、失敗した仲間を笑っても一人にはしない

愛菜の失恋や伊織の失敗を、慰めるだけではなく次の騒動へ連れていく

Peek a Booの仲間は、失敗した人物へ優しい言葉を並べる集団ではない。

伊織が女性の前で失言すれば笑う。
耕平がアニメへの情熱を暴走させれば引く。
愛菜が感情を隠せず慌てれば、周囲はすぐに気付く。

弱点や失敗を、見なかったことにはしない。

それでも、笑った後に相手を輪の外へ置き去りにしない。

Season1で愛菜が工藤たちから馬鹿にされた時、PaBの面々は静かな慰めだけで終わらなかった。
愛菜が傷ついたまま帰るのを見送り、翌日から何事もなかったように振る舞うこともできた。
しかし伊織と耕平は、自分たちなりの仕返しへ動く。

その方法は立派とは言い難い。

工藤たちより下品な騒動を起こす。
周囲の視線を集める。
愛菜を傷つけた側が、今度は恥をかく状況を作る。

問題を穏やかに解決するのではなく、馬鹿騒ぎで押し返す。

それでも愛菜にとっては、自分のために動いた人物がいることが大きい。

テニスサークルでは、愛菜は笑われる側だった。
Peek a Booでは、愛菜を笑うことがあっても、外から一方的に傷つけられれば同じ側へ立つ。
この差によって、愛菜はPaBを居場所として選ぶ。

Season2では、伊織と愛菜の関係も変わっていく。

愛菜は伊織を意識する。
しかし伊織は、愛菜の気持ちへ簡単には気付かない。
千紗との距離が近づけば、愛菜は平静を装いながら焦りを見せる。

周囲も、愛菜の感情を完全には見逃さない。

梓は人間関係の変化へ早く気付く。
千紗は恋愛へ鈍いようで、伊織と愛菜の間に流れる空気を無視できなくなる。
耕平は自分の欲望を優先しながらも、伊織の鈍感さへ呆れる。

PaBの中では、恋愛も一人きりでは進まない。

二人で静かに話そうとしても、誰かが入ってくる。
気持ちを隠そうとしても、宴会や旅行で表情へ出る。
失恋しそうになっても、次の騒動が始まり、同じ仲間と行動することになる。

愛菜が感情を抱え込んだまま孤立しにくいのは、この近さがあるから。

伊織の失敗も同じ。

Season1の沖縄合宿で、伊織は仲間と同じ形でライセンス取得を終えられない。
千紗、耕平、愛菜が海へ潜る一方、自分だけ船上へ残る。
ダイビングへ興味を持ち始めた後だからこそ、悔しさは大きい。

入学当初の伊織なら、海へ入らなくて済んだと喜んでいたはず。

しかし仲間たちが水中へ消えていく姿を見て、自分も同じ景色を見たいと感じる。
泳げないから仕方がないと諦めるのではなく、次の機会へ進みたいと思う。
失敗によって、ダイビングへの気持ちがはっきりする。

PaBの仲間は、伊織の失敗を重い空気だけで包まない。

特別扱いして腫れ物のように触れることもない。
夜になれば、いつものように酒宴へ巻き込む。
海へ潜れなかった伊織も、地上では同じ仲間として騒ぎへ加わる。

失敗したから、その旅行から外されるわけではない。

ダイビングの結果と、仲間としての立場を分けている。
課題を終えられなくても、次に挑戦できる。
その間もPaBの一員であることは変わらない。

Season2第1話では、栞が伊織の生活を見て、兄を実家へ連れ戻そうとする。

学業は悪化。
生活は酒宴中心。
全裸で騒ぐ姿まで隠しカメラへ残っている。

栞から見れば、Peek a Booは兄を駄目にした集団にしか見えない。

伊織自身も、妹へ胸を張れる大学生活ではないと分かっている。
手紙へ書こうとしても、まともな出来事が思い浮かばない。
酒、全裸、失敗、騒動ばかりが蘇る。

それでも伊織は、PaBを捨てて実家へ帰る選択をしない。

学業が悪いなら勉強すればよい。
生活態度は改善を迫られても仕方がない。
しかしダイビングと仲間まで失うことは望んでいない。

栞とのやり取りには、伊織がどれほどPaBへ染まったのかが表れている。

入学初日は、全裸の先輩たちから逃げた。
数か月後には、その先輩たちがいる伊豆へ戻るために妹と向き合う。
自分の意思で居場所を選ぶ人物へ変わっている。

Season3のパラオでも、初対面の人物を巻き込みながら同じ輪を広げていく

Season3では、Peek a Booの関係が伊豆の外へ広がる。

奈々華から、パラオに作られたダイビングショップ「ドルフィン」の支店を手伝ってほしいと頼まれる。
伊織にとっては、初めての海外へ向かう機会。
美しい海で潜れるだけでなく、新しい環境で仲間と過ごす旅行になる。

しかし全員が素直に喜ぶわけではない。

耕平は、海外へ行けばアニメをリアルタイムで見られないと拒絶する。
一般的には小さな問題に見えても、耕平にとっては重要。
伊織も、その情熱を頭から否定して説得することはできない。

耕平が大切にしているものを知っているからこそ、別の方法で連れ出そうとする。

ここにも、PaBの関係が表れている。

相手の趣味を理解しなくても、存在そのものは否定しない。
水樹カヤへの情熱を馬鹿にしながら、その情熱を利用して行動へつなげる。
真正面から説教するより、本人が動きたくなる条件を作る。

パラオへ向かうまでには、パスポートを巡る騒動も起きる。

伊織は実家へ戻り、栞からパスポートを取り返そうとする。
兄として威厳を見せたい。
家族には大学生活が順調だと思わせたい。

ところが栞は、伊織の本性を既に知っている。

全裸で騒ぐ兄。
酒宴へ染まった兄。
女性との青春を期待しながら、毎回失敗する兄。

伊織がどれほど格好をつけても、栞の前では通用しない。

最後には頭を下げ、パラオへ行くために必死になる。
Season1第1話でダイビングから逃げようとしていた伊織が、海外の海へ行くために家族へ屈する。
この変化そのものが、PaBで過ごした時間を示している。

パラオへ到着しても、伊織たちは観光客として海を眺めるだけではない。

ドルフィン支店を手伝う。
現地で働く人物と関わる。
新しい客や仲間を前にしながら、ダイビングショップの一員として動く。

伊豆では先輩に支えられていた伊織たちが、今度は外から来た人物へ接する側へ回る。

もちろん、場所が変わっても騒動は消えない。

耕平は自分の趣味を優先する。
伊織は女性へ目を向ける。
千紗は海を前にすると集中する。
カリーナの日本文化への情熱が加わり、会話は思わぬ方向へ進んでいく。

新しい人物が加わっても、PaBの空気は変わらない。

相手が強い個性を持っていれば、無理に普通へ直さない。
カリーナが日本文化について熱く語れば、その勢いへ驚きながら聞く。
価値観が違っても、一緒に海へ入り、同じ時間を過ごすことで距離が縮まる。

Peek a Booは、最初から相性の良い人物だけを集めたサークルではない。

泳げなかった伊織。
アニメを最優先する耕平。
酒宴を嫌う千紗。
別のサークルで傷ついた愛菜。
先輩として騒動を起こす時田と寿。

全員が違う方向を向いている。

それでも、海へ入る時には同じ器材を背負う。
地上へ戻れば同じ卓を囲む。
誰かが失敗すれば笑い、次の場面ではまた隣にいる。

Season3のパラオ編で舞台が海外へ広がっても、この関係は変わらない。

伊豆のグランブルーがなくても、酒宴と悪乗りは始まる。
初対面の人物がいても、気付けば騒動へ巻き込まれる。
海へ潜る時には、場所が変わっても互いの安全を確認する。

Peek a Booは、建物や大学の中だけにあるサークルではなくなっている。

伊織たちが集まり、海へ向かい、同じ失敗を笑う。
その場所にPaBの空気が生まれる。

酒と全裸は、その空気を一瞬で分からせる目立つ姿。
しかし本当に続いているのは、失敗しても次の旅行へ誘われ、次の海へ一緒に向かえる関係になる。

第7章 まとめ|Peek a Booは、酒と全裸の奥に海への信頼があるサークル

異常な宴会だけを見れば危険だが、海へ入る時には誰より真剣になる

ぐらんぶる Peek a Booは、全裸で酒を飲む姿があまりにも強烈なダイビングサークル。
伊織が初めてグランブルーへ入った時も、目の前にいたのは器材を整える爽やかな先輩ではなかった。
酒を囲み、野球拳を続け、服を失った時田と寿たちだった。

伊織は、その光景を見た瞬間に扉を閉めようとする。
これから始まる大学生活を守るためにも、見なかったことにしたかった。
しかし一度PaBへ捕まると、酒宴、勝負、全裸、翌朝の後悔まで一気に巻き込まれていく。

その後も、ぐらんぶる 全裸の場面は何度も続く。

先輩に無理やり脱がされるだけではない。
伊織と耕平が互いを陥れ、勝負へ熱くなり、自分から騒動を大きくする。
時田と寿が酒を持ち出せば、結末が分かっていても誰も完全には止められない。

ただし、服を脱ぐことに特別な決まりがあるわけではない。

野球拳で負ける。
酒が進む。
誰かが悪乗りを始める。
相手だけ格好を保つことが許せず、全員が同じ姿になる。

その積み重ねが、Peek a Booの恒例へ変わっている。

会長の時田も、新入生の伊織も、宴会では同じように恥を晒す。
寿だけが服を着たまま後輩を笑うこともない。
耕平も整った顔立ちを台無しにし、最後には伊織と同じ場所へ落ちていく。

全裸になると、先輩と後輩の差も、格好をつけたい気持ちも残らない。

昨日まで初対面だった相手と、同じ失敗を共有する。
翌朝になれば互いを責めながら、また同じ店へ戻る。
PaBの宴会は、恥を隠し合うのではなく、全員で恥を抱える時間になっている。

それだけなら、ただの危険な飲みサークルで終わる。

しかし、ぐらんぶる ダイビングの場面へ入ると印象が大きく変わる。
水を怖がる伊織へ、時田と寿は無理に根性を求めない。
マスク、レギュレーター、浮力調整装置の役割を見せ、足の届く場所から呼吸へ慣れさせる。

水中では、地上のように言葉を交わせない。

問題がない。
浮上したい。
空気が少ない。
助けが必要。

決められた合図を使い、相手の表情と器材を見ながら進む。

伊織と耕平は、陸上では平気で裏切り合う。
女性の前で自分だけ助かろうとし、相手の秘密を暴露する。
しかし海へ入れば、自分だけ先へ進むことはできない。

バディとして相手の状態を確認し、同じ速度で動く必要がある。

時田と寿も、海中では後輩を笑いものにしない。
呼吸が乱れていないかを見る。
器材に問題がないか確かめる。
経験の浅い人物を置き去りにせず、自分たちの後ろへ付かせる。

この姿を見たから、伊織はPeek a Booから離れなかった。

入学初日には、全裸の男たちから逃げようとした。
Season1の沖縄合宿では、自分も仲間と同じ海へ潜りたいと思うようになる。
Season2では、栞から生活を監視されても、伊豆へ戻ることを選ぶ。

Season3では、パラオの海へ向かうためにパスポートを取り返そうとする。

最初はダイビングへ関心がなかった。
水へ入ることすら怖かった。
それでもPaBで過ごすうちに、海外まで仲間と潜りに行きたい人物へ変わっている。

この変化は、酒だけでは生まれない。

千紗が見せた海中写真。
寿が教えた器材と呼吸。
時田が海で見せた落ち着き。
沖縄で仲間だけが潜っていく姿を船上から見た悔しさ。

一つ一つの場面が、伊織を海へ近づけている。

失敗を笑っても見捨てないから、伊織にとって大学生活そのものになった

Peek a Booの仲間は、失敗した人物へ静かに寄り添う集団ではない。

伊織が女性の前で失言すれば笑う。
耕平がアニメへの情熱を暴走させれば呆れる。
愛菜が感情を隠せず慌てれば、すぐに周囲へ気付かれる。

弱点を見逃してもらえる場所ではない。

それでも、本当に傷ついた人物を一人にはしない。

愛菜がテニスサークルで笑いものにされた時、伊織たちは穏やかな慰めだけで終わらなかった。
自分たちまで恥をかく方法を選び、工藤たちへ仕返しする。
立派な解決ではなくても、愛菜のために同じ側へ立った。

その後、愛菜はPeek a Booへ加わる。

男たちが全裸になれば止める。
酒宴の異常さへ何度も呆れる。
伊織の鈍感さや耕平の暴走へ苛立ちながら、それでも同じ旅行と講習へ参加する。

最初は外から見ていた人物が、やがて騒動を完成させる一人になる。

伊織も同じ。

Season1第1話では、PaBから逃げる新入生だった。
その後は、耕平を陥れ、酒宴へ加わり、自分から騒ぎを起こすようになる。
時田と寿がいなくても、伊織と耕平だけで場面を壊せるほど染まっていく。

それでも、伊織の中にある優しさまで消えたわけではない。

愛菜が傷つけば動く。
千紗が大切にしているダイビングを軽く扱わない。
耕平が本気で大切にしている趣味も、馬鹿にしながら完全には否定しない。

PaBは、伊織を別人へ変えたのではない。

負けず嫌い。
下心。
悪乗り。
困っている人物を放っておけない性格。

伊織の中に最初からあったものを、すべて隠せない場所にした。

千紗も、愛菜も、耕平も、自分の性格を捨ててはいない。

千紗は酒宴へ距離を置いたまま海を愛する。
愛菜は常識的な反応を残したまま騒動へ巻き込まれる。
耕平はアニメへの情熱を守ったまま、伊織と同じ海へ向かう。

全員が違うまま、一つのサークルへいる。

だからPeek a Booは、単なる仲良し集団ではない。
互いの嫌な部分も、恥ずかしい部分も知っている。
それでも次の講習、次の旅行、次の酒宴へ同じ顔ぶれで集まる。

Season3のパラオでも、その関係は変わらない。

伊豆から離れ、海外のダイビングショップへ向かう。
新しい人物と出会い、違う文化へ触れる。
場所が変わっても、伊織たちの悪乗りと海への真剣さは続く。

地上では、また騒ぐ。
誰かが失言する。
耕平が暴走し、伊織が巻き込まれ、千紗が呆れる。

海へ入れば、同じ器材を背負い、同じ景色を見る。

ぐらんぶる サークルとしてのPeek a Booが長く続くのは、普段から立派な人物だけを集めているからではない。
失敗しても戻れる。
笑われても次の輪へ入れる。
海へ潜る時には、互いを信用できる。

その関係があるから。

酒と全裸は、PaBを初めて見た時に最も強く残る姿。
しかし伊織が本当に手に入れたのは、服を脱いで騒ぐ習慣だけではない。
怖かった海へ一緒に入れる仲間と、失敗しても帰れる場所になる。

Peek a Booとはどんなサークルなのか。

地上では、常識を失うほど騒ぐ。
海中では、仲間の命を預かる。
失敗すれば笑うが、次の海へ向かう時には同じ輪へ入れる。

その激しい落差こそ、『ぐらんぶる』という作品全体を支えるPeek a Booの姿になる。

ぐらんぶるまとめ

『ぐらんぶる』のキャラ解説・2期感想・原作比較・OP考察など記事タイトル一覧をまとめています。

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