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【アニメ |とある暗部の少女共棲】絹旗最愛はなぜ実験体にされた?暗闇の五月計画とアイテム加入まで

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『とある暗部の少女共棲』の絹旗最愛は、第一位の能力再現を目指す「暗闇の五月計画」の被験者として研究施設にいた。
あの絹旗にもこんな過去があったのかと驚く一方、施設へ来た麦野たちの目的が証拠隠滅と分かり、素直に安心できなくなる。
盾役として選ばれてアイテムの新人になるまでをたどると、いつもの四人がそろうまでの、物騒すぎる出会いが見えてくる。

この先はアニメ第2話までのネタバレあり。
関連漫画の研究設定にも短く触れる。

第1章 絹旗が実験体にされていたのは、 第一位の能力を再現するため

絹旗を実験体にした目的と、
アイテムへ迎えた目的
出来事 誰が、何のために?
実験体として研究施設に 研究者たちが、
第一位・一方通行の能力再現を目指す
「暗闇の五月計画」の被験者として、
絹旗を実験に用いていた。
麦野たちが施設を破壊 麦野・滝壺・フレンダの三人が、
計画の証拠隠滅という任務で
研究施設へ来た。
絹旗がアイテムへ加入 三人に不足していた盾役として、
窒素装甲を持つ絹旗が選ばれた。

あの絹旗も「暗闇の五月計画」の被験者に

絹旗にも、こんな過去があったのか。
麦野たちと一緒にいる姿から先に知ると、
研究施設で実験を受ける側にいたという話に足が止まる。
いつもの四人が最初からそろっていたわけではなく、
絹旗には、そこへ加わる前の暮らしがある。
第2話は、その出会いへ戻っていく話になる。

絹旗が施設にいたのは、
第一位の能力再現を目指す「暗闇の五月計画」の
被験者として実験を受けていたため。
第一位とは、学園都市の一方通行を指す。
研究者たちは、突出した力を持つ能力者へ近づくため、
別の子どもたちを使って研究を進めていた。
絹旗もその中の一人に含まれている。

学園都市なら、能力を伸ばすための授業や研究は珍しくない。
けれど、絹旗のいた場所は、
普通に学校へ通う毎日の話とはずいぶん違う。
麦野たちが引き受けるのは、その実験の証拠隠滅。
少女を被験者にしていたことだけでなく、
後から痕跡まで消そうとするところに、
嫌なものが残る。

第1話から絹旗を知った場合も、
既に四人で動く姿を見た後なので、
ここで一人だけ研究施設にいることに驚く。
あの会話へ普通に混じっていた子が、
少し前には別の場所で能力を調べられていた。
初登場の時には見えなかった過去が、
二話目で急に近くなる。

学園都市は、能力を学べる場所として学生を集めている。
その表の顔を知っていると、
研究施設と少女という組み合わせにも、
初めは授業の延長のような響きがある。
ところが、後始末へ暗部が来る時点で、その期待は崩れる。
子どもの能力を育てる話が、
ここでは大人の隠したい研究になっている。

第一位の能力を再現したいという言葉だけなら、
すごい研究のようにも聞こえる。
でも、その目標のために施設へ置かれた子のことを知ると、
話が変わってくる。
絹旗は、研究の成果を楽しみに見に来た人ではなく、
自分の能力を調べられ、使われる側にいる。
その立場から第2話を見ると、
華やかな学園都市の景色が遠くなる。

しかも、施設へ来たのは麦野、滝壺、フレンダ。
絹旗と一緒にいる姿を知っていれば、
ここで出会うのかとうれしくなる顔ぶれでもある。
ところが、三人の目的を聞くと素直には喜べない。
実験を止めて子どもを助けるために来た、
という出会い方ではないところが、
アイテムらしくて落ち着かない。

どうして絹旗が、という疑問も残る。
研究の目的は第一位の再現でも、
彼女個人がどう選ばれたか、
その細かな事情までは分かっていない。
家族のことや施設へ来る前の暮らしも気になるところ。
ただ、第2話で初めて知る過去は、それだけでも重い。
今見ている少女に、この研究を受けていた時間がある。

選ばれた過去と、 アイテムへ選ばれる時は別の話

第2話では、絹旗は施設にいる被験者の中から、
アイテムの盾役として選ばれる。
実験体として選ばれた事情と、
麦野たちが連れ出した事情は、
ここで一つにはならない。
研究者には研究者の目的があり、
三人にはチームに足りない役目がある。
どちらの側も、まず彼女の能力へ目を向けている。

麦野たちが絹旗を見つけた時、
彼女はもう窒素装甲という能力を持っている。
だから、アイテムに入るために
研究施設で実験を受けていたわけではない。
研究に使われていた少女が、
そこで初めて別の用途を見つけられる。
出会いのきっかけまで能力次第というところが、
少し寂しくも感じられる。

それでも、絹旗が三人に加わると、
知っているアイテムの顔ぶれがそろう。
あの一緒にいる姿には、
こんな物騒な始まりがあった。
出会えてよかったと思う気持ちと、
もっと普通の出会い方でもよかったのにという気持ちが、
同時に湧いてくる。

計画の名前には一方通行、
施設を壊す側には麦野。
強い能力者の名前が並ぶ中で、
絹旗はまだ実験を受けた側にいる。
知っている人物が出てきたうれしさと、
少女の置かれた立場のつらさが、
なかなか同じ気分にならない。
シリーズのつながりが分かるほど、
ただの新しい出会いとしては通り過ぎられない。

研究のために見つけられることと、
仲間の役目を任されること。
その間に、絹旗が何を好きで、
どんな話をする子かを知る時間が入ってくる。
最初は能力から始まる関わりでも、
そこで終わらないのがうれしい。
被験者という呼び方から、
いつもの名前で呼び合う四人へ近づいていく。

実験の名前だけを聞いていた時より、
被験者として絹旗の顔があると、
研究の話がぐっと身近になる。
誰か分からない大勢の話ではなく、
これから映画にこだわったり、
仲間へ気を配ったりするあの少女の過去になる。
知っている人の前にも、
こんな時間があったことがつらい。

絹旗自身は、戻る場所がなくなっても、
衣食住さえ確保できればいいという調子を見せる。
そこは彼女らしい淡さもある。
ただ、こちらはその言葉を聞いても、
すっかり安心とはいかない。
行き先が麦野たちのいる場所なら、
食事と寝床の先に、
また別の物騒な毎日が待っていそう。

被験者として施設にいた絹旗が、
盾役の絹旗になり、
やがて四人の一人として会話へ混じる。
第2話で気になるのは、研究の怖さだけではなく、
その呼び方の変わるところにもある。
施設の中にいた少女が、
知っている三人のそばへ来るまでを見られるのが、
この出会いのうれしさになる。

第2章 「第一位」とは一方通行のこと? 絹旗との接点はどこにある?

学園都市の第一位を、 別の能力者で再現しようとした

暗闇の五月計画に一方通行の名前がつながると、
シリーズを見てきた人には、
またあの人の力を使う研究なのかと
思い当たるところがある。
あれほど突出した能力なら、
研究者が目を向けるのも想像はできる。
けれど、その研究に別の少女たちが使われるとなると、
驚きだけでは済まなくなる。

学園都市では、能力がレベル0から
レベル5までの六段階で評価される。
レベル5は超能力者と呼ばれ、
その中で第一位にいるのが一方通行。
絹旗はレベル4の大能力者なので、
第一位の力を目指す研究にいたことと、
彼女自身が同じ地位にいることは別になる。

絹旗も十分に強いのに、
さらに上の能力を再現するための被験者にされている。
能力があるから安心して暮らせる、
というだけでは済まないのが学園都市の怖いところ。
役に立つ力があるほど研究へ目を付けられそうで、
強い子を見ても、それだけでは安心できなくなる。

第一位という呼び方は、
レベル1のことではなく、
レベル5の中での順位になる。
レベル4の絹旗より数字が小さいから弱い、
という話ではない。
強さの段階と、
その上位にいる人たちの順位が重なっている。
絹旗と一方通行の紹介に違う数字が出てくると、
最初は少し紛らわしい。

一方通行を知る人には、
研究の目標にされるほどの力という言葉だけでも、
物騒な展開を想像させる。
けれど、絹旗の過去として出てくると、
関心は戦いの強さだけには向かない。
他人が持つ強大な力へ近づくために、
目の前の少女がどんな時間を過ごしてきたのか。
研究の名前を聞く顔が、そこで少し変わる。

第一位の力を再現すると言われても、
何をどう写すのかが気になる。
関連漫画『とある科学の未元物質』の出版社紹介には、
暗闇の五月計画の被験者を通じて、
一方通行の演算パターンのデータを
得ようとする話がある。
演算パターンは、
能力を扱うための計算の仕方に関わるものになる。

名前の付いた技を教えるだけではなく、
能力を動かす仕組みにまで研究が及んでいる。
その響きが、普通の訓練とは違って怖い。
誰かの戦い方を見て真似するのと、
研究施設でその人のデータを扱われるのとでは、
子どもが置かれる立場も違ってくる。

絹旗と一方通行の接点は、その研究の中にある。
二人が仲よく修業した過去を想像するような関係ではなく、
第一位を目指す研究へ、
別の少女が被験者として置かれている。
知っている強い能力者の名前が、
こんなところで一人の過去につながるのも、
このシリーズらしい苦さになる。

絹旗の窒素装甲は、 そのまま一方通行の能力ではない

一方通行に関わる研究を受けていたなら、
絹旗も同じことができるのか。
ここは気になりやすい。
絹旗の能力として紹介されるのは、
空気中の窒素を操る窒素装甲になる。
第一位の名が出ても、
彼女の力がそのまま一方通行の能力へ
置き換わる話ではない。

窒素装甲という名前には、
絹旗自身の能力の使い方がある。
麦野たちが必要としたのも、その防御を担える力。
研究が第一位を目標としていたとしても、
三人が見ているのは、
今この少女が何をできるかになる。
絹旗の加入には、研究の大きな目標より、
目の前のチームの事情が直接つながっている。

その違いがあるので、
一方通行の小さい版というだけでは、
絹旗の姿が薄くなってしまう。
窒素を扱う能力を持ち、
本人なりの口調や好みもあり、
三人との会話へ加わっていく。
実験の背景を知っても、
彼女の全部が他の誰かの写しになるわけではない。

関連漫画の紹介からは、
この計画で扱われるデータが、
ほかの暗部の人間にも狙われるものと分かる。
別作品の事件の先までは広げなくても、
少女の身体や能力の情報が、
周囲から価値のあるものとして見られていることが怖い。
絹旗の施設にも、
本人が普通に暮らすことより研究を優先する空気が重なる。

一方通行が目標とされるほど、
絹旗本人の能力が
未完成の誰かとして扱われそうで、
そこにも引っ掛かる。
アイテムに必要とされたのは、
今の彼女が持つ防御の力になる。
研究の到達点を待つより先に、
その力で別の場所へ進む。
その順番には、
少しだけほっとできるものがある。

また、研究で名前やデータが使われていることと、
一方通行本人が絹旗へ指示を出していたことはつながらない。
第2話で絹旗の目の前に来るのは麦野たちであり、
実験を行った人たちと第一位も同じ立場ではない。
名前の大きさに引かれる一方、
絹旗のいた場所にいる人の動きが気になる。

シリーズを先に知っていると、
一方通行のどの部分が絹旗へ関わるのかまで考えたくなる。
ただ、第2話でまず胸に残るのは、
その研究の中に少女が一人いたということ。
強い能力への興味と、
子どもが実験を受ける場面のつらさが並んでいる。

絹旗の能力が具体的にどう守り、
どこまで届くのかは、
窒素装甲そのものの面白さにもなる。
今回の過去を知ると、
いつも頼もしく見える防御の後ろに、
研究施設の時間が重なる。
強くてよかったと簡単に喜べない一方、
その力が後で外へ出るきっかけになることには、
少し救われる。

第3章 実験が終われば、 絹旗の帰る場所までなくなってしまう

計画が消えた後、少女の暮らしはどうなる?

実験が終わったなら、ようやく帰れるのではないか。
そう思いたくなるところを、
絹旗の境遇はあっさり越えてくる。
能力開発の計画自体がなくなり、
戻るべき場所もない。
研究の終了と、少女の安心が
同じところへ着地しないのがつらい。

施設がどんな場所でも、
その中にいた子には、
そこを出た後の暮らしが要る。
食べる物、眠れる場所、明日どうするか。
研究者にとって計画を終えるだけの話でも、
被験者の毎日はそこで終わらない。
絹旗の過去が分かると、
計画の名前より、
出た後にどこへ行けるかのほうが気になってくる。

戻る場所がないと聞いて、
家族はどうしたのか、
普通の学校へ戻れないのかと知りたくなる。
ただ、今確認できる紹介では、
その細かい来歴までは語られていない。
分からない家族の物語を考えるより、
今の絹旗に帰る場所がないという短い説明だけでも、
十分に重いものがある。

研究施設を出ることと、
暮らしが立て直されることが、
別々に残る。
このずれが、絹旗の紹介では短い言葉で出てくる。
普通なら家や学校へ戻る話になりそうなところで、
戻る場所がないと言われる。
その後の行き先が気になるのは、
能力がどう育ったかより先に、
今日をどこで過ごすかが心配になるから。

もし三人と出会わなければ、
というところまで細かく想像することはできない。
それでも、この時に盾役として見つけられた偶然は大きい。
次の居場所があると知っている側から見ても、
最初からその席が用意されていたわけではない。
あの四人の並びに、
ぎりぎりでつながったような怖さがある。

学園都市は、
多くの学生が暮らす場所として紹介される。
能力を学び、学校へ通う子どもたちの都市。
その同じ場所に、
研究が終われば戻る先まで失う少女がいる。
校舎や街の明るい景色を知っているほど、
この違いが嫌でも目に入る。

絹旗は、施設から外へ出たら
何でも自由にできる子としては登場しない。
自分の生活を一から選び直せるだけの支えも、
すぐには見えてこない。
そこで出会う相手がアイテムになる。
出られてよかったと喜びたいのに、
その先の安心を確かめる間もなく、
別の暗部へ入っていく。

しかも、麦野たちは
彼女の帰る家を探してあげようとしているわけではない。
自分たちに足りない盾役として選ぶ。
絹旗にとって行き先ができたことは大きくても、
優しい保護者が迎えに来たような出会いにはならない。
助かったという気持ちが、
どこか引っ掛かったまま進む。

衣食住さえあればいい、 という絹旗の淡い調子

本人は、衣食住さえ確保できれば
どこでもよいと考えている。
これほど物騒な過去の話なのに、
当人の調子はずいぶん淡い。
その落差には絹旗らしさもあって、
少し笑ってしまいそうになる。
でも、食べることと寝る場所が、
行き先を決める大きな条件になっていることも気になる。

絹旗が淡々としていると、
本人がそれほど気にしていないならいいのかと
思いたくもなる。
ただ、帰る場所がなくても平気そうに振る舞うことと、
帰る場所があることは違う。
彼女が泣かないから、
生活の心配までなくなるわけではない。
その静かな感じが、かえって印象に残る。

何よりつらいのは、研究が終わったことを、
本人の新しい門出として祝える雰囲気ではないこと。
計画の証拠が消される中で、
少女も別の場所へ移っていく。
周りの大人が何を決めても、
その中で暮らす本人の食事は翌日も必要になる。
その当たり前の部分が、
絹旗の言葉から見えてくる。

本人が大げさに嘆かない分、
麦野たちとの日常へ話が進んでいく軽さもある。
そこでずっと過去の説明をして立ち止まるのではなく、
絹旗は新しい相手の中で過ごし始める。
気の毒な被験者としての顔だけが残らず、
淡々とした返事まで含めて
一人の少女になっていくのがうれしい。

ただ衣食住が要るという言葉は、
能力者という肩書から少し離れたところで身近に感じる。
どれほど強くても、食事も寝床も要る。
彼女の希望がそこにあると分かると、
研究者が語る大きな目標より、
そちらを先に用意してあげてほしくなる。
強い能力を持つ子も、
一人で全部を満たして暮らせるわけではない。

一方、絹旗をずっと悲しそうな子として見るのも
しっくりこない。
彼女にはやる気の薄いところもあり、
好きな映画へこだわる一面もある。
過去が厳しいからといって、
いつでもその話だけをして生きる人物ではない。
そのあっさりした感じまで含めて、
知っている絹旗へつながっている。

衣食住という小さく見える希望が、
麦野たちとの出会いではひとまず行き先になる。
何でも願いがかなうわけではなく、
まずは今日から過ごす場所がある。
その程度でいいのかとも思うし、
何もないまま施設の外へ残されるより
よかったとも思う。
絹旗の加入には、
そんな割り切れなさが付いてくる。

研究施設から出られたことを喜ぶ気持ちと、
この子が安心して暮らせる場所はないのかという心配が残る。
そこで、先に見ていた四人のやり取りを思い出すと、
少しだけ気持ちが軽くなる。
物騒な集まりでも、
絹旗が会話へ混じる姿を知っている。
その顔へたどり着くまでを見ているから、
次の出会いが気になる。

第4章 麦野たちは助けに来た? 施設を壊す目的が物騒すぎる

三人の任務は、 子どもの救出ではなく証拠隠滅

麦野たちが来たなら、絹旗は助かる。
四人を知っていると、
そんなふうに先の姿を思い浮かべたくなる。
ところが、三人が施設へ来たのは、
暗闇の五月計画の証拠を消すため。
研究者を告発し、
子どもを保護するための登場ではないところで、
早くもアイテムの物騒さが出ている。

施設を壊している姿だけなら、
ひどい研究を止めているようにも見える。
けれど、実験が行われた痕跡を消す仕事なら、
その破壊はまた別の怖さを持つ。
そこで何をされた人がいたのかまで、
外から分かりにくくなってしまう。
絹旗がいると知った後では、
建物の破壊を気持ちよいだけでは眺められない。

被験者にとっては、
自分が過ごしていた場所が、
誰かの都合で壊されていく。
その任務の途中に、絹旗を見つける場面がある。
最初から彼女一人を捜して来たのではなく、
仕事のついでに必要な能力者を選ぶ。
いつもの四人の始まりにしては、
ずいぶん身も蓋もない。

第1話で四人が向かった相手は、
難病の治療を隠れ蓑に能力開発をする組織。
第2話の研究施設とは任務も時点も違うけれど、
子どもの力へ手を伸ばす大人たちが、
序盤から続けて出てくる。
絹旗自身の過去を知ると、
初回の仕事の景色にも、
同じ街の裏側という嫌な近さが加わる。

ただ、三人はその裏側の外から来た人たちでもない。
彼女たちも暗部として依頼を受け、
表へ出せない仕事をする。
だから、施設を壊す相手が研究者にとって敵でも、
被験者全員にとって味方になるとは限らない。
麦野たちが格好よく動くほど、
その目的を聞いた時の落差が大きくなる。

それでも、そんな出会い方なのが、
この作品の顔ぶれには似合ってしまう。
麦野たちが突然、
全員へ優しい救いの手を伸ばす人として登場したら、
かえって別の集まりのように感じそう。
絹旗を連れ出してくれるうれしさと、
三人のやり方への怖さが、
一つの場面でぶつかる。

第1話でも、アイテムは
表に出せない依頼を引き受けていた。
第2話で過去へ戻っても、
三人はやはり暗部の仕事をしている。
絹旗が入ったから物騒になったのではなく、
物騒な三人の中へ、彼女が加わっていく。
その順番が分かると、
新人になる側の大変さが見えてくる。

施設を出られてよかったという気持ちは、消えない。
けれど、麦野たちのしたことを
全部まとめて救助と呼ぶには、
周りへ起きたことが引っ掛かる。
絹旗の行き先ができる一方、
任務は任務として進んでいる。
その二つを同時に見せられるところに、
気楽には笑えないアイテムらしさがある。

ほかの被験者が、 犯人役にされてしまう後味

三人は絹旗を選び、
ほかの被験者たちを犯人役に仕立てて逃げる。
ここは、出会えてよかっただけでは
終われなくなる部分になる。
同じ施設にいた子たちでも、
麦野たちに必要とされたかどうかで、
向かう先が変わってしまう。
研究に使われた後で、
今度は別の仕事の都合まで背負わされる。

絹旗が連れ出されるのは、
三人の欲しかった役目を担える能力があったから。
その偶然のかみ合いで一人が連れ出され、
他の被験者は残る。
助かる側に好きな人物がいるほど、
その選ばれ方まで気になってしまう。

被験者たちが計画の始まりを決めたわけではないのに、
終わりの始末にも利用される。
その扱いの軽さが怖い。
絹旗がそこから外へ出られることにはほっとする一方、
同じ場所にいた人たちのことが残る。
あの四人がそろったうれしさを、
作品が簡単には明るいものにしてくれない。

研究施設で実験を受けた側には、
なぜその研究が始まり、
なぜ終わるかを決める力が見えにくい。
そこへ証拠隠滅のための仕事が重なる。
始まりだけでなく終わりまで、
子どもの都合で動いていない。
絹旗がその場から連れ出されるうれしさの裏に、
残る被験者のことまで引っ掛かるのはそのため。

それでも、絹旗を連れ出す三人を見ると、
ようやく出会ったという気持ちは抑えにくい。
正しい救出ではないと分かっていても、
知っている顔ぶれがそろう瞬間はうれしい。
そのうれしさだけで終われないことも含めて、
この作品の出会い方になっている。
普通の仲間集めより、ずっと苦い始まりになる。

麦野たちにとっては、仕事を片付け、
必要な戦力も手に入れる流れになる。
絹旗にとっては、
その仕事の途中で自分の暮らしが変わる。
三人と被験者では、この一件の重さが違う。
仕事の手際がよいほど、
使われる側の人の行き先が
置いていかれる感じがして、落ち着かない。

ここで絹旗の性格を、
他の被験者と比べてよかったから選ばれたと
決めることはできない。
第2話で示される勧誘の事情は、
盾役が欲しかったというものになる。
誰のほうが助かる資格があるかではなく、
今このチームに何が要るかで話が進む。
その冷たさが、いかにも暗部の出会いになっている。

だから、施設の外へ出た絹旗を見る時には、
よかったという気持ちのそばに、
少し複雑なものも残る。
怖い場所から出た先が、
正しい人たちのいる場所とは限らない。
それでも彼女は三人へ加わり、
いつもの会話をするようになる。
その始まりの苦さまで知って、
四人の姿へ戻ってくる話になる。

第5章 被験者の中から、 麦野たちが絹旗を選んだのはなぜ?

当時のアイテムには、盾役が足りなかった

絹旗が新人になるまで

研究施設の被験者
→証拠隠滅に来た三人と出会う
→盾役として選ばれる
→アイテムへ加入

絹旗が選ばれた事情は、
ここでははっきりしている。
麦野たちに足りなかったのは、
攻撃を受け止める盾役。
その役目を任せられる能力者として、
絹旗が被験者の中から選ばれる。
彼女を知っていると、
窒素装甲がこんなところで加入につながるのかと
納得できる出会いになる。

麦野、滝壺、フレンダの三人には、
それぞれ得意な仕事がある。
強い攻撃を担う人、相手を追う人、
爆発物や罠を使う人。
その中へ、防御を任せられる少女が入る。
誰かと同じことができるからではなく、
三人にない役目を持っていたことが、
絹旗を連れ出すきっかけになる。

三人が既に強そうなので、
さらに守る人が必要なのかと少し意外にも感じる。
けれど、相手を攻撃する力と、
攻撃から身を守る力は同じではない。
全員が同じ方向へ力を使うより、
守る役目を持つ人がいるほうが動きやすい。
絹旗の加入で、チームの形にも変化が生まれる。

三人の役目を並べると、
盾役が入る変化も見えやすい。
麦野が強いから全部が済む、
という組み合わせにはなっていない。
追跡や罠のように、
相手を見つけたり動きを変えたりする仕事もある。
その中へ守る力が加わるので、
絹旗は既にいる誰かの代わりとして来たわけではない。

攻撃を受け止める役目は、
仲間の近くで頼られることにもつながる。
盾が必要な時、
その力を使える人がそばにいることが大切になる。
施設で調べられていた能力が、
三人と動く中では一緒に生き延びるための力になる。
その用途の変化を知ると、
絹旗の防御が少し違って見える。

絹旗の能力は、
空気中の窒素を操る窒素装甲。
名前だけでも、
身体のそばを守る力が想像しやすい。
彼女を盾役として扱うのは、
その防御が三人の助けになるから。
研究施設で能力を見られていた子が、
今度は一緒に動く相手から、
防御を任される側へ移っていく。

ただ、その任され方にも物騒さがある。
普通なら得意なことを認めてもらえるのは
うれしい話でも、
アイテムの盾役なら戦いの中で働くことになる。
施設を出て安全な暮らしへ、
という話にはそのまま進まない。
能力を必要としてくれる相手が、
よりによって麦野たちというところが落ち着かない。

それでも、絹旗の力が、
実験の中にとどまるためではなく、
外へ出るきっかけになったことにはほっとする。
三人の都合で選ばれているとしても、
彼女の今後につながる出会いにはなっている。
窒素装甲の強さを聞く時、
この過去を知っていると、
ただ頼もしいだけではないものが重なる。

研究者が欲しがったものと、 三人が欲しがったもの

研究者たちが目指していたのは、
第一位の能力再現。
麦野たちが欲しかったのは、
自分たちを守れる盾役になる。
同じ絹旗の能力へ目を向けていても、
そこで求められるものが違う。
だから、なぜ実験体になったのかという疑問と、
なぜアイテムへ入ったのかという疑問には、
それぞれ違う答えがある。

実験では、目標となる別の能力者がいる。
アイテムでは、
目の前の三人へ足りない役目がある。
その違いがあるので、
絹旗が第一位の完全な再現に成功していなくても、
三人が必要とする力を持っていれば加入へつながる。
研究者の大きな目標と、
絹旗の行き先が決まる場面は、同じものにならない。

三人に選ばれたことを、
最初から絹旗の人柄を気に入った出会いとするのも少し違う。
まず能力が役立つ相手として見つけられている。
それでも、加入した後には
彼女の気配りや好みが会話へ出てくる。
必要な戦力として拾われた子が、
名前のある仲間としてそばにいる。
その変化が見られることがうれしい。

絹旗個人が研究へ選ばれた基準が分からなくても、
麦野たちに選ばれた事情には答えがある。
そこが分かるだけで、
加入がたまたま運よく拾われた話だけではなくなる。
仕事の途中にいた偶然と、
彼女の能力が求められていたこと。
その両方がそろって、
新人になる道ができている。

だから、窒素装甲が強いという紹介は、
単なる戦いの説明以上に感じられる。
あの時、盾役を必要とする相手と会った。
その力があったから、
彼女は三人のそばへ来た。
いつもの絹旗が仲間を守る場面へ進むほど、
出会いのきっかけになった防御の力を思い出せる。

絹旗の能力そのものにも、
まだ知りたくなることが残る。
どんなふうに窒素を操るのか、
盾役としてどこまで守れるのか。
第2話の出会いでは、
その細かい数値より、
三人が彼女の防御を欲しがったことが大きい。
能力の説明が、
仲間へ入る場面と直接つながっている。

また、絹旗は自分を仲間に入れてほしいと、
最初から三人へ会いに来たわけではない。
研究施設にいたところへ仕事中のアイテムが現れ、
役目を見つけて連れ出す。
本人の将来が、
自分の外で進んでいた仕事へ急につながる。
その慌ただしい加入が、
新人として振り回される時間へ続いていく。

守る力を持つ少女が、
その力を買われて暗部の三人へ加わる。
言葉だけなら格好よく聞こえるけれど、
本人が落ち着いて行き先を選んだような出会いではない。
その忙しさと物騒さがあるから、
後で四人が普通に話している姿には、
不思議な親しみがある。
始まりからずっと、
きれいには収まらない仲間たちになる。

第6章 研究施設を出たと思ったら、 今度はアイテムの新人に

麦野・滝壺・フレンダの三人へ、 絹旗が加わる

第1話では、
絹旗を含む四人のアイテムが既に動いていた。
その後に第2話で、
まだ三人の頃へ戻る。
話数は進んでいるのに、
仲間の出会いは前へさかのぼる。
その順番があるので、
絹旗が連れ出される場面では、
あの四人になるまでの最後の一人を見ている楽しさがある。

麦野たち三人だけでいると、
知っている並びから一人が欠けているようにも感じる。
そこへ、施設にいる絹旗が出てくる。
いつもの組み合わせがそろうと分かっていても、
初めて会う時にはどんな話になるのかが気になる。
後の気安いやり取りにも、
最初のぎこちなさがあったはずと思うと楽しい。

絹旗は、三人から見れば後から入った新人になる。
同じチームで動くようになっても、
初めから同じ立場で気楽に話せるわけではない。
既にできあがった三人の調子へ、一人で入っていく。
しかも、その先輩が麦野たち。
新しい場所へ来た不安とは別に、
相手の顔ぶれだけでも少し身構えてしまう。

第2話の題名では、
絹旗最愛の名前に「しんいり」という読みが重なる。
その呼び方だけでも、
今回は彼女がどんな立場で三人と出会うのかが伝わる。
四人で動く姿を先に見ていると、
新人の頃の顔を見られること自体が楽しい。
あの絹旗も、
初めは三人の調子を知らない側にいた。

三人には既に、
一緒に仕事をしてきた距離の近さがある。
その中へ新しい一人が入ると、
同じ言葉でも受け止め方が違いそう。
前から知っている側にはいつもの調子でも、
絹旗には初めての先輩になる。
日常の一言にまで、
その顔ぶれへ混じる大変さが出てきそうで、
つい反応を見たくなる。

研究施設で被験者と呼ばれていた少女が、
今度は新人として扱われる。
呼ばれ方が変わっても、
すぐに自分の思いどおりへ進める毎日にはならない。
三人には三人の流れがあり、
絹旗はその中へ混じることになる。
施設を出たところでひと息つきたいのに、
加入の話はもう動いている。

それでも、ここでは同じ相手と行動し、
言葉を交わす時間が始まる。
能力を見られるだけの子としてではなく、
麦野、滝壺、フレンダのそばに絹旗がいる。
その一つの変化が、
先に見た四人の日常へつながる。
出会いの目的が物騒でも、
知っている顔がそろうとうれしくなる。

第1話の四人を知ってから第2話を見ると、
絹旗の一言や反応にも、
新人の頃という見え方が加わる。
最初からずっと一緒にいた集まりではなかった。
そんな当たり前のことが、
研究施設での出会いによって急に重くなる。
あの会話へたどり着く前に、
この子には別の時間があった。

待っているのは、 先輩たちからの容赦ない洗礼

加入してすぐ、
絹旗には先輩からの洗礼が待っている。
研究施設を出て、
ようやく落ち着けるのかと思うところへ、
その言葉が来るのがアイテムらしい。
歓迎されているのか、振り回されるのか。
どちらにしても、
普通に席を用意してもらうだけの新人生活ではなさそう。

三人の中へ入る絹旗を見ると、
能力の強さだけでここを切り抜けるのも
大変そうに思える。
守りを任される力があっても、
先輩の調子に合わせるのはまた別のことになる。
戦う時に頼られることと、
日常のやり取りで好きに振る舞えることは、
同じようにはいかない。

麦野たちは、
絹旗が来たことで急に穏やかな先輩へ変わるわけではない。
もともとの三人の調子があるところへ、
新しい一人が加わる。
だから、絹旗があの四人の会話へ
収まっていくのが気になる。
加入したという出来事より、
その後に一緒に過ごせるようになる時間のほうが、
仲間らしさを感じさせる。

入ったばかりの絹旗を知ると、
後から気配りをしている姿にも、
最初からこの役目を担っていたわけではないという時間が加わる。
いきなり三人を分かり切っていたのではなく、
一緒に過ごす中で今の関係へつながる。
役目が先に決まり、
人との距離はその後からついてくるところに、
出会いの面白さがある。

絹旗の過去が重いからこそ、
三人に交じっていつもの調子で話せる時間があると
少し救われる。
もっと安全な人たちのそばならとも思うけれど、
ここでできる関係はこの三人とのものになる。
物騒さの中に気安い会話が生まれる、
その変わった日常へ、彼女も入っていく。

その始まりを、
すっかり幸せな救出の続きとして見ることはできない。
三人は仕事の都合で彼女を選び、
これからも暗部の任務をする。
それでも、その物騒な相手と会話をし、
一緒に食べたり暮らしたりする時間へ進んでいく。
怖さと気安さが同じ顔ぶれの中にあるのが、
この作品の面白いところになる。

絹旗も、
ただ三人に守ってもらうだけの子として加わるのではない。
盾役として必要とされ、
自分の能力で働く側にいる。
そのうえで先輩から振り回されるので、
強いのに新人という立場が可笑しい。
実力があることと、
最初から全部を分かっていることは違うのが、
彼女の反応にも重なる。

後からいつもの四人を見れば、
この人たちはこんな出会い方をしたのかと思い出せる。
施設の被験者から暗部の新人へ。
言葉にすると安心しにくい変化なのに、
一緒にいる姿には親しみもある。
絹旗が加わったうれしさと、
その居場所の物騒さが、
どちらも残ったまま第2話の出会いになる。

第7章 実験体にされた絹旗が、 いつもの四人の一人になるまで

盾役だけでは終わらない、 気配り上手な絹旗

絹旗の過去を知ると、
つい実験体という言葉が頭に残る。
けれど、いつもの彼女には、
それだけでは思い浮かばない顔がある。
仲間へ気を配り、面倒を見て、
好きな映画には独特のこだわりを見せる。
研究のための能力者という説明の外に、
ちゃんとその子自身の好みや調子がある。

アイテムの中では比較的まともと
紹介されるところにも、少し笑ってしまう。
比べる相手が麦野たちなので、
その言葉だけで安心し切れるわけでもない。
それでも、気配り上手な一人がいることで、
四人のやり取りはまた違ったものになる。
盾役として入った後も、
能力以外のところで彼女の顔が出てくる。

窒素装甲が必要だから連れ出された絹旗を知ると、
後から気配りをしている姿まで少しうれしくなる。
三人が最初に欲しがったのは守る力でも、
一緒にいるうちには、
その子がどう話し、何を気にするかが見えてくる。
研究施設で能力を見られていた時とは違うところで、
彼女を知れる時間がある。

絹旗は、面倒を見ている相手のそばに、
自分もいたい子として紹介される。
頼れる盾役と寂しがり屋が
一人の中にあるところが可愛い。
守る力があるから心まで一人で平気、とはいかない。
帰る場所のなかった過去を知った後だと、
四人でいる時間にも、
少し違う温かさが加わる。

映画の好みも、
能力の強さの順番では測れない
絹旗自身のこだわりになる。
ほかの三人と同じ方向ばかり向いていないところに、
彼女らしさがある。
研究施設へいた子の説明から始まった話が、
変な映画を好きな少女の話へもつながる。
その広がりがあるから、
いつもの会話をもっと見たくなる。

一方、面倒見がよいだけでなく、
寂しがり屋な一面も紹介されている。
帰る場所のなかった子が、
誰かと一緒にいることへ気持ちを寄せる。
そのつながりにはうなずきたくなる。
ただ、過去を知ったから全ての行動を
寂しさで説明できるわけでもなく、
彼女の淡い調子や変な好みも一緒に残っている。

特に映画好きというところは、
絹旗を身近にする。
防御の強い能力者で、
暗部の仕事をする少女でも、
何を面白がるかには個性がある。
B級やC級と呼ばれる、
どこか癖のある映画へこだわる。
物騒な設定を聞いていたところへ趣味の顔が加わると、
ふっと人との距離が近くなる。

実験の話が重いほど、
そうした普段の好みがあることに救われる。
過去のためにいつも深刻な顔をしているのではなく、
本人は今の暮らしの中で好きなものを持っている。
研究者が何を目指していたかとは別のところで、
絹旗の毎日が続いている。
そのことが、施設を出た先の小さなうれしさになる。

あの四人は、この出会いから始まる

絹旗が実験体にされていたのは、
第一位の能力再現を目指す計画に使われていたため。
そしてアイテムへ加わったのは、
三人が不足していた盾役を必要としたから。
二つの出来事は能力を通じてつながっていても、
そこにいた本人の暮らしは、
研究施設から三人との時間へ大きく変わっている。

その始まりは、
優しい人たちが助けに来る話ではない。
証拠を消し、
他の被験者へ犯人役を押し付け、
必要な少女を連れて逃げる。
出会えたことを喜ぶだけでは済まないやり方になる。
それでも、その仕事の途中で
絹旗と三人が同じ場所にいたことが、
知っている四人を作るきっかけになっている。

施設から出られてよかった。
けれど、行き先がそこなのかとも思う。
その二つの気持ちが、
最後まで同じところに残る。
絹旗が能力を見込まれたことにはほっとしても、
これからの任務は安全な仕事ではない。
彼女自身は衣食住があればよいという調子でも、
見ている側の心配まで簡単にはなくならない。

あの四人が好きだから、出会ったことはうれしい。
でも、そのために絹旗の研究施設での時間まで
必要な幸運とは思えない。
つらい過去が先にあり、
その後に三人と会った。
後で仲間ができたから、
前の扱いまでよかったことには変わらない。
その苦さも一緒に残る出会いになる。

研究の名前を聞いた最初の驚きから、
三人に選ばれ、
新人としてそばへ来るところまで、
絹旗の立場は何度も変わる。
けれど、その途中にいるのはずっと同じ少女になる。
能力を調べられる人としてだけでなく、
好きなものや苦手そうな場面を持つ子として見られる。
そのことが、
四人になった姿を少しうれしくしている。

だからこそ、
四人が話している普段の場面が少し違って見える。
最初から当たり前にあった並びではなく、
物騒な仕事の最中に一人が加わってできた集まりになる。
絹旗がそこへ混じっているだけでも、
施設の中にいた姿との違いがある。
盾役としての強さ以外に、
隣の人へ向ける表情まで見たくなってくる。

研究の成果として絹旗を見れば、
計画が何を目指し、
どこまでできたかが気になる。
アイテムの一人として彼女を見ると、
麦野たちへどう返し、
何を好きになり、
どんな時に気を配るかが気になる。
同じ少女のことを知るのでも、
後者にはその子の言葉を聞ける楽しさがある。

第2話の出会いを知った後なら、
絹旗がいつもの調子で話すだけでも、
そこへ来た時間を思い出せる。
施設で被験者として過ごした子が、
物騒な先輩たちの中で自分の調子を持つようになる。
すっかり安心な居場所とは呼びにくくても、
少なくとも、彼女が名前のある一人として
四人の会話へ混じっている。
その変化が、この出会いの後に残っている。

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