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【BLEACH 千年血戦篇】リジェ・バロはなぜ最初の親衛隊なのか?能力と最強格に選ばれた背景

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『BLEACH 千年血戦篇』のリジェ・バロは、最初に親衛隊へ入ったと明かされた人物ではなく、ユーハバッハから最初に聖文字を授けられた滅却師。
この記事では、BLEACHのリジェが親衛隊のリーダーを任された背景を、能力「万物貫通」と二枚屋王悦・京楽春水との戦いから追っていく。
さらに、リジェ・バロはBLEACH最強候補に入るのか、ジェラルドやアスキンとは異なる強さの核心まで伝える。

  1. 第1章 結論|リジェ・バロの「最初」は親衛隊への加入順ではない
    1. 最初に与えられたのは、親衛隊の席ではなく聖文字
    2. ユーハバッハに近い立場は、強さだけでは得られない
  2. 第2章 BLEACHのリジェ・バロは何者?親衛隊リーダーとしての立場
    1. 霊王宮で見せたのは、王の前に立つ狙撃手の仕事
    2. 倒されても役目へ戻る姿が親衛隊の特別さを示す
  3. 第3章 リジェ・バロの能力「万物貫通」は何が恐ろしいのか
    1. 弾丸を防ぐ戦いではなく、射線から逃げる戦いになる
    2. 両目を開いた瞬間、リジェ自身にも攻撃が届かなくなる
  4. 第4章 ユーハバッハがリジェを親衛隊の頂点に置いた背景
    1. 王へ近づく敵を、接触前に消せる能力が親衛隊に合っている
    2. 最初に聖文字を受けた誇りと絶対的な忠誠が重なっている
  5. 第5章 京楽春水戦で見えたリジェ・バロの最強格
    1. 花天狂骨の遊びを越え、総隊長へ卍解を使わせた
    2. 卍解で首を落とされても、戦いは終わらなかった
  6. 第6章 BLEACH親衛隊でリジェ・バロは本当に最強なのか
    1. 防御不能に近い一撃と攻撃を通さない身体は親衛隊でも異質
    2. 護衛戦と集団戦では最強候補へ近づく
  7. 第7章 最初に選ばれた誇りが、神へ近づきすぎた結末
    1. リジェ・バロは「最初」という事実を自分の特別さへ変えた
    2. 神の裁きを放った男が、自分の光を返されて崩れた

第1章 結論|リジェ・バロの「最初」は親衛隊への加入順ではない

最初に与えられたのは、親衛隊の席ではなく聖文字

リジェ・バロが「最初の親衛隊」と呼ばれる時、最も注意したいのは、最初に親衛隊へ加入した人物と明かされているわけではない点。
公式に示されているのは、ユーハバッハから初めて聖文字を与えられた滅却師であり、現在は親衛隊のリーダーを務めているという二つの事実となる。

つまり、リジェの特別さは加入時期の早さより、ユーハバッハが滅却師へ能力を授ける仕組みの初期から選ばれていたことにある。
星十字騎士団には多くの強者が並ぶ。
その中で最初に聖文字を受けたという経歴は、王の力を託す最初の成功例に近い重みを持つ。

ユーハバッハは、配下へ文字を刻む。
その者の内側に眠る力へ名を与える。
リジェに与えられたのは聖文字「X」、万物貫通。
銃弾を飛ばして標的を撃ち抜く通常の狙撃とは異なる。

銃口から狙った地点までを一直線に貫く。
盾も壁も装甲も通じにくい。
敵が構えた防御を、正面から破壊する必要さえない。
守りの向こう側へ直接届く異質な力となる。

この能力を最初に授かった者が、長い時を経て親衛隊の先頭に立っている。
そこには、単に古くから仕えているだけでは届かない、実戦能力と忠誠の積み重ねが見えてくる。

ユーハバッハがリジェを選んだ瞬間や、親衛隊リーダーへ任命した場面は作中で細かく描かれていない。
それでも、霊王宮で零番隊と向き合った姿がある。
真世界城で護廷十三隊を遠方から削った姿がある。
京楽春水との死闘もある。

一つ一つの戦いを追うと、任された役目に必要な力がはっきり現れる。
敵の接近を許さない。
遮蔽物の向こう側まで貫く。
王へ近づく戦力を、接触される前に落とす。

攻撃を受ければ両目を開き、自身の身体へ万物貫通を及ぼして斬撃を通過させる。
攻める時も守る時も、相手の常識を崩せる。
この厄介さが、リジェを親衛隊の中心へ押し上げた大きな要素と考えられる。

ユーハバッハに近い立場は、強さだけでは得られない

親衛隊は、敵陣へ突撃するだけの戦闘部隊ではない。
ユーハバッハと共に霊王宮へ上がる。
王の進路を開く。
零番隊の迎撃を受け止める。

敗北すれば、ユーハバッハ本人へ刃が届く。
そのため、能力の派手さだけで選べる場所ではない。
圧倒的な戦闘力だけでなく、王の命令を確実に遂行する資質も必要になる。

リジェは大声で仲間を鼓舞する型でも、前へ出て殴り合う型でもない。
巨大な銃ディアグラムを構える。
標的の位置を測る。
届かないと思われた距離から急所を射抜く。

静かな立ち姿のまま、戦況を変える。
敵からすれば、誰が狙われているのかさえ分からない。
気づいた時には身体を貫かれている。
そこに、親衛隊リーダーとしての恐ろしさがある。

霊王宮へ進軍した親衛隊には、巨大な身体と「奇跡」を持つジェラルド・ヴァルキリーがいる。
霊王の左腕であるペルニダ・パルンカジャスもいる。
致死量を操るアスキン・ナックルヴァールも並ぶ。

とりわけアスキンは、霊王宮進軍の際に親衛隊へ加わった人物。
選抜された時期が公式に示されている。
一方のリジェには、最初に聖文字を与えられた経歴と、親衛隊を率いる立場が重なっている。

この差から見えるのは、リジェがその場で急に選ばれた切り札ではないこと。
ユーハバッハの力を、長く体現してきた存在ということ。
王の力を授かった最初の滅却師として、その期待に応え続けてきた可能性が高い。

リジェ自身も、戦いが進むほど自分を神に近い側へ置く。
敵へ裁きを下す者として振る舞う。
自らを特別な存在として疑わない。
その自信は、大げさな虚勢だけではない。

万物貫通で零番隊の防御を破る。
完聖体となった後には、京楽の攻撃さえ通さない。
護廷十三隊総隊長となった京楽を追い込み、卍解を引き出すところまで到達している。

ただし、最初に聖文字を得たことだけで親衛隊の頂点が決まったとは言い切れない。
古参であることは入口にすぎない。
その後も王の期待を裏切らず、戦場で結果を残し続ける必要がある。
だからこそ、リーダーの位置まで届いたと見る方が自然となる。

最初に選ばれた誇り。
敵の防御を許さない能力。
遠距離から戦力を削り、王へ近づく者を止める役割。

この三つが重なった時、リジェ・バロは親衛隊の中でも代えの利かない存在へ変わる。

第2章 BLEACHのリジェ・バロは何者?親衛隊リーダーとしての立場

霊王宮で見せたのは、王の前に立つ狙撃手の仕事

リジェ・バロの立場が最も分かりやすく表れたのは、ユーハバッハ親衛隊と零番隊が霊王宮で激突した場面。
ユーハバッハが兵主部一兵衛と向き合う。
その一方で、リジェたちは王の前段に立つ。

二枚屋王悦。
麒麟寺天示郎。
曳舟桐生。
修多羅千手丸。
霊王を守る零番隊の進撃を、親衛隊が受け止める。

ここで先に圧倒したのは二枚屋王悦。
王悦は鞘に収められないほど滑らかな刀「鞘伏」を手にし、親衛隊へ一気に踏み込む。
リジェがディアグラムを構えて狙いを定めるより早く、間合いを詰める。

次の瞬間には斬撃が走る。
撃つ側だったリジェが、銃口を合わせる前に斬られる。
親衛隊リーダーであっても、不意を突かれれば倒れる。
あの速攻には、一瞬で立場が逆転する緊張が走る。

リジェだけが特別に守られ、後方から安全に撃っていたわけではない。
ジェラルドも斬られる。
ペルニダも崩れる。
親衛隊は、零番隊の速度と技量の前で一度崩壊する。

王悦の踏み込みは鋭い。
狙撃手へ銃口を向ける時間さえ与えない。
どれほど強力な万物貫通でも、撃つ動作へ入る前なら止められる。
リジェの能力が万能ではないことも、この場面で見えてくる。

ところが、ユーハバッハが聖別を行うと空気が一変する。
瀞霊廷に残された星十字騎士団から力が吸い上げられる。
その光が、倒れた親衛隊へ注がれる。
選ばれなかった者の力が、選ばれた四人へ集まっていく。

光を受けた親衛隊は、完聖体となって再び立ち上がる。
倒れていたリジェも起き上がる。
王悦とリジェの戦いは、ここから第二段階へ入る。
先ほどまでとは、攻撃の通り方そのものが変わる。

この再起後、リジェは単なる銃の使い手ではなくなる。
王悦が刃で射撃を受けようとしても、万物貫通は弾丸のように刃へぶつかって止まらない。
銃口から標的までの間を丸ごと貫く。
受け止めるという動作そのものが成立しにくい。

壁で塞ぐことも難しい。
刀で弾くことも難しい。
硬い防具で耐えることも難しい。
銃口と標的が一直線につながった瞬間、間にあるものが貫かれる。

王悦の胸を光が抜ける。
零番隊の一人が、リジェの一撃で戦線から落ちる。
少し前まで一方的に斬られていたリジェが、聖別後には王悦の防御を越えて反撃する。

あの逆転は強烈。
ユーハバッハから与えられた力が、どれほど残酷なものかが伝わる。
味方の命と力を切り捨て、選んだ親衛隊だけを強化する。
その力を受けたリジェは、零番隊を貫く銃口へ変わる。

倒されても役目へ戻る姿が親衛隊の特別さを示す

霊王宮でのリジェは、最初から最後まで余裕を保った無敗の怪物ではない。
王悦の速攻に対応できず、一度は親衛隊ごと崩されている。
銃を構える前に踏み込まれ、攻撃へ移る時間を奪われている。

それでも、ユーハバッハの聖別で立ち上がった後は別物。
敗北直前の姿から、一気に圧力が増す。
王悦の刀でも止められない一撃を放つ。
攻撃を防ぐという常識まで壊していく。

この落差が、リジェと通常の星十字騎士団を分ける。
瀞霊廷に残された騎士団は、ユーハバッハの聖別によって力を奪われる。
一方の親衛隊は、その力を受け取る。
王の進路を守るために、選ばれた者だけが強化される。

ユーハバッハが誰を残し、誰へ力を集めたのか。
その冷酷な選別の中で、リジェは受け取る側に置かれている。
これは単なる回復ではない。
親衛隊として、王に必要と判断された証しにも見える。

しかも、リジェは蘇っただけで満足しない。
すぐに王悦へ銃口を戻す。
倒された恐怖を見せない。
距離を取り直し、万物貫通が防御できないことを戦場で突きつける。

王のために敵を排除する。
その役目へ、迷わず戻る。
そこには強い忠誠がある。
同時に、自分は再び選ばれる側だという傲慢さもにじむ。

親衛隊リーダーという肩書は、会議を仕切る立場だけを表していない。
ユーハバッハが前へ進む間、最も危険な敵を狙う。
味方が崩れた後も戦線を立て直す。
王の道を塞ぐ者を、接近される前に撃ち抜く。

真世界城で京楽たちを待ち構えた時も、その戦い方は変わらない。
姿を見せて名乗り合う前に、高所から万物貫通を放つ。
進軍する死神を、一人ずつ狙う。
敵の人数を遠方から削っていく。

遮蔽物へ隠れても安心できない。
壁の裏側へ逃げても、射線から外れなければ貫かれる。
銃声を聞いてから避ける戦いでもない。
撃たれた瞬間より先に、身体へ穴が開いたような恐怖が隊列全体へ広がる。

誰が撃たれるのか。
どこから狙われているのか。
どの壁なら防げるのか。
その答えが見えないまま、仲間が倒れていく。
遠距離から隊列を崩すリジェの戦い方が、ここで最大限に生きる。

霊王宮の王悦戦は、リジェの強さを見せるだけの場面ではない。
先に倒される。
王の力で立ち上がる。
同じ相手へ、もう一度狙いを定める。
今度は防御ごと貫く。

その執念と役割の徹底が、最初に聖文字を与えられた滅却師から、親衛隊リーダーへ至った歩みを最も具体的に伝えている。

第3章 リジェ・バロの能力「万物貫通」は何が恐ろしいのか

弾丸を防ぐ戦いではなく、射線から逃げる戦いになる

リジェ・バロに与えられた聖文字は「X」。
能力名は「万物貫通」。
巨大な銃ディアグラムを構える姿から、初見では高威力の霊子弾を撃つ狙撃手にも見える。
しかし、実際に起きている現象は、通常の射撃とは大きく異なる。

銃口から弾丸が飛び、空中を移動し、標的へ着弾するわけではない。
リジェが狙った銃口の先まで、一直線上に存在するものが貫かれる。
敵の前に壁がある。
刀を構えている。
頑丈な防具で身を覆っている。
それでも、射線上にいれば守り切れない。

ここが恐ろしい。
通常の狙撃なら、弾丸の軌道を読み、盾や障害物で防ぐことができる。
撃たれた瞬間に身体を動かし、弾道から外れる戦い方も考えられる。
ところが万物貫通は、銃口と標的の間にある物体をまとめて貫く。
防御力の高さを競う戦いそのものが崩れてしまう。

霊王宮で二枚屋王悦と再戦した時、この違いが鮮明に現れる。
最初の激突では、王悦が鞘伏を手に一瞬で距離を詰めた。
リジェは銃を構えて撃つ前に斬られ、親衛隊の仲間と共に倒れている。
能力が強くても、発動する余裕を奪われれば止められる場面となった。

だが、ユーハバッハの聖別を受けて復活すると、流れが完全に変わる。
リジェは再び王悦へディアグラムを向ける。
王悦は迫る攻撃を刀で受けようとする。
斬る。
弾く。
受け流す。
これまで数多くの敵を倒してきた剣士として、当然の反応となる。

しかし、刃と弾丸が衝突する音は響かない。
万物貫通には、受け止める弾そのものが存在しない。
銃口から王悦までの直線が貫かれ、光が胸を抜ける。
少し前まで親衛隊を圧倒していた王悦の身体に、大きな穴が開く。
攻撃の仕組みを知らなければ、防御動作がそのまま無駄になる。

真世界城へ侵入した護廷十三隊も、同じ恐怖へ落とされる。
霊子で足場を作ることさえ難しい空間を、京楽春水たちは慎重に進んでいく。
周囲には巨大な建造物が並ぶ。
高低差もある。
視界を遮る壁も多い。
狙撃から身を隠せそうな場所はいくつも見える。

そこへ、遠方から万物貫通が走る。
リジェは正面に姿を現し、名乗ってから撃つわけではない。
高所から隊列を観察し、狙った死神を遠距離から貫く。
どこから撃たれたのか。
誰が次に狙われるのか。
どの壁なら身体を守れるのか。
京楽たちは答えが見えないまま進まなければならない。

厳しい。
敵へ近づかなければ攻撃できないのに、近づく途中で一人ずつ撃たれる。
障害物へ身体を隠しても、射線上に入れば壁ごと貫かれる。
盾を持つ者が前へ出ても、その後ろまで攻撃が届く。
大人数で進めば標的が増え、散開すれば仲間同士の援護が薄くなる。

リジェと戦う時に必要なのは、頑丈な防具ではない。
銃口がどこを向いているかを読み、射線そのものから外れる動きとなる。
しかも、離れた場所から狙われているため、銃口の向きを目で追うことさえ難しい。
撃たれてから避けるのでは遅い。
撃たれる前に狙いを外させる必要がある。

京楽が正面から突進せず、花天狂骨の遊びを使いながら接近したのも、この厄介さがあるから。
影へ入り込む。
相手の視線を利用する。
姿を見失わせる。
ただ速く走るだけではなく、リジェが正確に狙えない状況を作りながら距離を縮めていく。

万物貫通の本当の怖さは、攻撃力の数字だけでは測れない。
敵がこれまで身につけてきた防御方法を使えなくする。
刀で防ぐ戦士。
盾で仲間を守る戦士。
頑丈な身体で攻撃を耐える戦士。
その全員へ、同じように穴を開ける可能性を持っている。

両目を開いた瞬間、リジェ自身にも攻撃が届かなくなる

万物貫通は、相手を撃ち抜くためだけの能力ではない。
リジェが両目を開くと、その力を自分の身体にも及ぼせる。
外から飛んできた攻撃が、リジェの肉体へぶつかるのではなく、そのまま通過する状態へ変わる。
攻撃と防御が一つの能力で成立している。

普段のリジェは、特徴的な紋様のある左目を閉じている。
両目を開くのは、戦闘中に危機へ追い込まれた時。
自ら定めた条件として、戦いの中で三度目に目を開いた後は、その状態を維持できる。
そこからリジェの厄介さが一段階上がる。

京楽春水との戦いでは、この変化が強烈に描かれる。
京楽は真正面から撃ち合わない。
影鬼を使い、相手の影へ刃を差し込む。
だるまさんがころんだでは、相手に見られていない間に距離を詰める。
影送りでは、自分の残像を別の位置へ見せ、狙撃地点を迷わせる。

遊びの規則を戦闘へ変える花天狂骨。
京楽は軽い口調を崩さないまま、少しずつリジェの射程内へ入り込む。
さっきまで遠くにいたはずの京楽が、視線を外した隙に近づいている。
振り向けば姿が消える。
銃口を向ければ、別の場所に影が立つ。

リジェの顔から余裕が薄れていく。
遠距離から一方的に撃つはずだった狙撃手が、相手の位置を見失う。
京楽はその一瞬を逃さず、背後や死角から斬撃を入れる。
刃がリジェの身体を捉えたように見える。
通常の敵なら、ここで深い傷を負っている場面となる。

ところがリジェが両目を開くと、京楽の刃は肉体を通り抜ける。
血が噴き出さない。
骨へ当たる感触もない。
斬ったはずの刀が、そこに身体など存在しないように抜けていく。
万物貫通が、リジェ自身を貫通する身体へ変えている。

うおお、ここで攻防が反転する。
遠距離から近づけば撃ち抜かれる。
工夫して接近しても、斬撃が身体を通り抜ける。
離れても危険。
近づいても倒せない。
京楽ほど経験を積んだ隊長であっても、通常の始解だけでは決着へ届かない。

しかも、リジェは両目を開いた状態で万物貫通を放てる。
敵の攻撃は自分をすり抜ける。
自分の攻撃は敵の防御を貫く。
相手だけが傷つき、リジェには刃が届かない。
戦いの公平さが完全に消えてしまう。

ただし、最初から常に無敵というわけではない。
左目を閉じている間は、王悦の斬撃を受けて倒れている。
京楽の遊びにも翻弄されている。
リジェ自身が能力を使う前に攻撃する。
両目を開かせないまま仕留める。
ここには、わずかな突破口が残されている。

その突破口を逃すと、状況は急激に悪化する。
リジェは危機へ追い込まれるほど、目を開く回数を重ねる。
三度目を迎えれば、常時両目を開いた状態になる。
敵が善戦した結果、リジェの防御が完成するという残酷な流れが生まれる。

京楽が始解の遊びを重ねても、最後には卍解を使わなければならなかったのはこのため。
撃ち合いでは勝てない。
斬撃も通らない。
通常の駆け引きだけでは、リジェの生命へ届かない。
総隊長が周囲の仲間を遠ざけ、花天狂骨枯松心中を解放するほど追い込まれていく。

万物貫通は、ただ何でも撃ち抜く能力ではない。
相手の防御を無視し、自分への攻撃まで通過させる。
攻撃する側と攻撃される側の両方で、「触れる」という戦闘の基本を消してしまう。
そこに、リジェ・バロがBLEACH最強候補へ挙げられる最大の根拠がある。

第4章 ユーハバッハがリジェを親衛隊の頂点に置いた背景

王へ近づく敵を、接触前に消せる能力が親衛隊に合っている

ユーハバッハがリジェを親衛隊のリーダーへ選んだ場面は、作中で詳しく描かれていない。
候補者を並べた試験もない。
任命の言葉もない。
それでも、リジェが任された役目と戦闘場面を重ねると、親衛隊に必要とされた強さが見えてくる。

親衛隊の役目は、敵を派手に倒して名を上げることではない。
ユーハバッハへ近づく者を排除する。
王が進む道を開く。
危険な敵を早い段階で見つけ、接近される前に戦力を削る。
この任務に、万物貫通は極めて合っている。

近距離戦を得意とする者が王を守る場合、敵が目の前まで来るのを待たなければならない。
激しい衝突が起きれば、流れ弾や斬撃が王の位置まで届く可能性もある。
守る側が押し込まれれば、王との距離が一気に縮まる。
だが、リジェは戦闘が始まる場所そのものを遠くへ置ける。

敵が王の姿を確認する前に狙う。
侵入経路を進んでいる途中で撃つ。
遮蔽物へ隠れた相手も壁ごと貫く。
一人を撃ち抜けば、残った者は足を止める。
隊列が乱れれば、王へ到達する時間をさらに遅らせられる。

真世界城で護廷十三隊を迎え撃った場面は、その役目をそのまま見せている。
京楽たちはユーハバッハのいる本殿を目指し、足場の悪い空間を進んでいく。
その途中で、リジェの狙撃が始まる。
王の姿へ近づく前に、護廷十三隊の進軍そのものが止められる。

撃たれた仲間を助けるのか。
狙撃地点を探すのか。
本殿へ急ぐのか。
隊長たちは瞬時に選ばなければならない。
リジェは一発撃つだけで、敵の進路と判断を同時に乱している。
単なる攻撃力ではなく、軍勢を足止めする力として機能している。

リジェ自身も、集団の中で最も危険な人物を見極めている。
ただ近くにいる者へ発砲するのではない。
指揮を執る者。
接近能力を持つ者。
自分の位置を探ろうとする者。
戦況を変えそうな相手へ銃口を向ける。

狙撃手には、冷静さが必要になる。
敵が迫っても慌てず、最も価値の高い標的を選ぶ。
仲間が戦っていても、射線を判断する。
一発外せば位置が知られる状況でも、撃つ瞬間を待つ。
リジェの落ち着いた態度は、この役目に向いている。

霊王宮では、王悦の速攻によって一度倒された。
それでも聖別後は、同じ相手へ正確に万物貫通を通している。
敗北の直後に感情を乱し、無差別に銃を撃つことはない。
王悦の刀では防げない角度と時機を捉え、確実に胸を貫いている。

この冷静さは、ユーハバッハを守る立場では大きい。
ジェラルドのように正面から敵を押し潰す力も強烈。
ペルニダのように接触した相手へ神経を侵入させる力も危険。
アスキンのように致死量を変え、相手の身体を内側から崩す能力も厄介となる。

その中でリジェは、戦闘が始まる距離を支配できる。
敵が能力を使う前に撃つ。
相手の得意な間合いへ入らない。
王と敵の間に、目に見えない射線を張る。
親衛隊の先頭に置かれる力として、これほど扱いやすいものは少ない。

最初に聖文字を受けた誇りと絶対的な忠誠が重なっている

ユーハバッハへ最初に聖文字を与えられた滅却師。
この経歴は、リジェにとって過去の記録で終わっていない。
自分がほかの滅却師とは違うこと。
王から早く価値を認められたこと。
特別な力を託されたこと。
その誇りが、戦い方や言葉の端々へ現れている。

リジェは自分を、神に最も近い男として扱う。
万物貫通を神から与えられた力のように受け止め、敵を倒す行為を単なる殺し合いではなく裁きへ変えていく。
相手と同じ場所に立って競うのではない。
高い位置から見下ろし、罪ある者へ光を落とすように銃を向ける。

この傲慢さは危険。
しかし、ユーハバッハにとっては扱いやすい面もある。
リジェは、自分の力の源が王にあることを疑わない。
王へ選ばれた自分は特別。
王の命令を遂行することが、自分の価値を証明する。
その考えが崩れない限り、反逆へ向かう可能性は低い。

星十字騎士団には、それぞれ強い欲望や感情を持つ者が多い。
戦いを楽しむ者。
自分の美しさや力へ執着する者。
仲間との関係を優先する者。
ユーハバッハに従っていても、全員が同じ忠誠を持つわけではない。

聖別が行われた時、その違いは残酷な形で表れる。
瀞霊廷に残された騎士団から力が奪われる。
仲間が倒れ、命を失っていく。
その力は霊王宮の親衛隊へ注がれる。
ユーハバッハは、全員を救う王ではなく、必要な者だけを残す王として振る舞う。

それでもリジェは、王の判断を疑って立ち止まらない。
自分へ注がれた力を受け取り、再び王悦へ銃を向ける。
力を奪われた仲間へ意識を向けるより、目の前の零番隊を排除する。
王から選ばれた者としての役割を、迷わず優先している。

キツい忠誠。
仲間を思う感情より、ユーハバッハの進路を守る使命が上にある。
親衛隊リーダーには、王の決断へ反発せず、最後まで命令を実行する人物が必要となる。
リジェの冷たい信仰は、その条件を満たしている。

最初に聖文字を与えられたことも大きい。
ユーハバッハが配下へ文字を刻み、眠る能力を呼び起こす仕組み。
その最初の対象となったリジェは、王にとって自らの力を分け与えた特別な滅却師となる。
長く仕え、力を使い続け、親衛隊を率いる位置へ上がった流れには重みがある。

ただ古いだけではない。
最初に受けた力を、実戦で証明してきた。
遠距離から王の敵を撃ち抜く。
倒されても聖別で立ち上がる。
自分へ攻撃を通さず、敵の防御だけを貫く。
総隊長の京楽に卍解まで使わせる。

実績があり、能力が役目に合い、忠誠も揺らがない。
さらに、自分は王に選ばれた存在という強烈な誇りを持つ。
この四つが重なることで、リジェはジェラルド、ペルニダ、アスキンが並ぶ親衛隊の中でも、先頭に立つ人物となった。

同時に、その誇りは後の危うさへつながっていく。
力が通じるたびに、自分は人間や死神より高い存在だと確信する。
両目を開き、完聖体へ変わり、京楽の刃さえ通さなくなる。
追い詰められるほど姿は神へ近づくように変化し、人の輪郭から離れていく。

最初に選ばれたという誇り。
王へ尽くす絶対的な忠誠。
万物を貫き、自らには攻撃を通さない能力。
そのすべてが、リジェを親衛隊リーダーへ押し上げた。
そして同じものが、やがて自分を神の使いと信じ切る危うさまで育てていく。

第5章 京楽春水戦で見えたリジェ・バロの最強格

花天狂骨の遊びを越え、総隊長へ卍解を使わせた

リジェ・バロの強さが最も濃く表れたのが、護廷十三隊総隊長となった京楽春水との戦い。
真世界城へ侵入した死神たちを、高所から万物貫通で狙い撃つ。
京楽は仲間を先へ進ませ、自ら狙撃手の足止めを引き受ける。
総隊長と親衛隊リーダーが、一対一で向き合う形となった。

戦いの始まりから、距離は完全にリジェのもの。
建造物の陰へ隠れても、壁ごと万物貫通で撃ち抜かれる。
普通の銃撃なら弾道を読み、刀で弾き、障害物で防ぐこともできる。
しかし万物貫通は、銃口から標的までの直線上にあるものをまとめて貫く。

京楽の斬魄刀は、刃を相手へ届かせなければ決定打にならない。
一方のリジェは、京楽の刀が届かない場所から攻撃できる。
接近するまでの道筋そのものが射程。
立ち止まれば狙われ、正面へ出れば身体へ穴を開けられる。

そこで京楽は、花天狂骨が作る遊びの規則を戦闘へ持ち込む。
影送りで残像を見せる。
だるまさんがころんだで、視線が外れた隙に距離を詰める。
リジェが残像へ銃口を向けた瞬間、本体は別の位置へ滑り込む。

うおお、京楽の老獪さが光る。
速さだけで避けるのではない。
狙撃手が正しく照準を合わせられない状況を作り、見ること自体を弱点へ変えていく。
遠距離を支配していたリジェの懐へ、京楽が少しずつ入り込む。

ついに京楽の刃がリジェの身体を捉える。
普通の敵なら、ここで勝負が大きく傾く。
ところがリジェは両目を開き、自分の肉体にも万物貫通を及ぼす。
斬撃は身体を傷つけず、そのまま向こう側へ通り抜ける。

キツ…。
遠くにいれば撃ち抜かれる。
近づいても斬れない。
苦労して接近した京楽の策が、最後の一撃で止められる。
狙撃手へ近づけば有利という戦いの定石まで崩される。

さらにリジェは、滅却師完聖体「神の裁き」を解放する。
頭上に光輪が現れ、白く巨大な異形へ変貌する。
一人を狙う細い射線だけでなく、建造物や足場を巻き込む巨大な光を放つ。
京楽が身を隠せる場所そのものが消えていく。

京楽は周囲に仲間がいないことを確かめる。
自分の卍解が、敵だけでなく味方まで巻き込む危険を持つから。
軽い笑みが消え、空気が沈む。
花天狂骨枯松心中が始まる。

卍解で首を落とされても、戦いは終わらなかった

花天狂骨枯松心中は、巨大な斬撃で押し切る卍解ではない。
京楽と相手を、逃げ場のない悲劇へ巻き込む。
京楽が負った傷がリジェへ分けられ、黒い斑点が身体へ広がる。
最後には二人が深い水へ沈み、霊圧を削られていく。

そして京楽の指から伸びた糸が、リジェの喉へ絡みつく。
指を引いた瞬間、首が切り落とされ、光が弾ける。
総隊長が命を削って放った卍解。
ここで決着したように見える。

ところがリジェは終わらない。
巨大な鳥を思わせる異形へ変わり、再び空へ上がる。
京楽は深手を負い、卍解も使い切っている。
勝ったはずの総隊長が、今度は光の裁きから逃げる側へ回る。

そこへ伊勢七緒が現れる。
京楽が長く隠していた伊勢家の神剣・八鏡剣。
神の力を受けて返す性質を持つ刀が、リジェを退ける最後の鍵となる。
七緒が刀を掲げ、京楽が背後から身体を支える。

リジェの光が八鏡剣へ当たり、そのまま本人へ返る。
万物を貫くはずの裁きが、自分自身を崩していく。
それでも完全には消えず、鳥型の分体となって尸魂界へ落下する。
最後は吉良イヅルまで戦場へ立ち、分体を迎え撃つ。

総隊長の卍解。
伊勢家の神剣。
七緒の覚悟。
吉良の迎撃。
これだけの力が重なって、ようやくリジェの戦いが終わりへ近づく。

リジェの最強格は、攻撃力だけでなく、決着を何度も拒む異常な生存力にも表れている。

第6章 BLEACH親衛隊でリジェ・バロは本当に最強なのか

防御不能に近い一撃と攻撃を通さない身体は親衛隊でも異質

ユーハバッハ親衛隊には、通常の隊長格では止めにくい怪物がそろっている。
ジェラルド・ヴァルキリー。
ペルニダ・パルンカジャス。
アスキン・ナックルヴァール。
そして親衛隊リーダーのリジェ・バロ。

誰が絶対に一番強いのかは、単純には決められない。
戦う場所。
相手との相性。
能力が発動する順番。
長期戦か、最初の一撃で決まるか。
条件が変われば、優劣も大きく動く。

ジェラルドは、受けた損傷を「奇跡」へ変えて巨大化する。
更木剣八が斬る。
日番谷冬獅郎が凍らせる。
朽木白哉が粉砕する。
それでも倒したはずの攻撃を力へ変え、さらに巨大な姿で戻ってくる。

ペルニダは、触れた相手へ神経を伸ばし、身体を捻じ曲げる。
更木剣八の腕や脚さえ、自分の意思とは関係なく壊していく。
戦いながら相手の情報を取り込み、言葉や動きまで成長する。
接触した時の危険では、親衛隊でも異常な存在となる。

アスキンは、致死量を操って相手の身体を内側から崩す。
黒崎一護を地面へ伏せさせ、夜一や浦原喜助まで追い込んだ。
相手の霊圧へ耐性を作り、同じ攻撃を通じにくくする。
派手さより、条件を握った後の厄介さが際立つ。

その中でリジェは、戦闘開始直後から危険。
敵が能力を見極める前に撃つ。
卍解を出す前に撃つ。
壁へ隠れた相手も貫く。
さらに接近されても、両目を開けば斬撃を通過させる。

ジェラルドは、倒すほど大きくなる怪物。
ペルニダは、触れた相手を変える怪物。
アスキンは、身体の条件を変えて殺す怪物。
リジェは、防御という条件そのものを消して撃つ怪物となる。

護衛戦と集団戦では最強候補へ近づく

リジェの本領が最も発揮されるのは、高所からの狙撃戦。
王へ近づく敵を待ち構える護衛戦。
複数の敵が同じ経路を進む集団戦となる。
真世界城では、姿を見せないまま護廷十三隊の進軍を止めている。

一人が撃たれる。
仲間が足を止める。
負傷者を助ければ進軍が遅れる。
無視して進めば、次の者が狙われる。
たった一人の狙撃手が、集団全体の動きを縛っている。

しかも、狙撃地点へ到達すれば終わりではない。
京楽のように視線を欺き、死角へ入っても、両目を開いたリジェには刃が通らない。
遠距離では撃ち抜かれ、近距離では攻撃が通過する。
二つの距離に別々の壁がある。

もちろん弱点もある。
二枚屋王悦は、銃を構える前に踏み込み、一度リジェを斬り伏せた。
能力を深く開く前なら、物理攻撃でも倒せる。
だが、その短い隙を逃すと、完聖体、異形化、分体化と段階が増えていく。

だから、親衛隊最強を一人へ絞るのは難しい。
破壊規模ならジェラルド。
成長力ならペルニダ。
能力戦ならアスキン。
それでも王を守る場所で考えると、リジェの狙撃と透過は極めて完成度が高い。

敵を近づけない。
防御を許さない。
接近されても斬られない。
倒されても別の姿で戦場へ残る。
親衛隊リーダーとして必要な条件を、リジェは実際の戦いで見せている。

そのため、リジェ・バロは親衛隊で絶対の一位と断定できなくても、最強候補から外せない。
特に護衛戦と集団戦では、ユーハバッハへ刃を届かせないための存在として、最も厄介な一人となる。

第7章 最初に選ばれた誇りが、神へ近づきすぎた結末

リジェ・バロは「最初」という事実を自分の特別さへ変えた

リジェ・バロは、ユーハバッハから最初に聖文字を与えられた滅却師。
この経歴は、ただ古くから仕えているという話では終わらない。
自分こそ王に認められた存在。
ほかの滅却師より早く、特別な力を託された存在。
その誇りが、リジェの言葉と戦い方を支えている。

リジェは敵と同じ場所へ立とうとしない。
高所から銃口を向ける。
壁の陰へ隠れた相手も貫く。
反撃されれば肉体へ攻撃を通過させる。
自分だけが傷つかず、相手だけへ裁きを与える形を作る。

うおお、この一方的な戦い方が、リジェの自信をさらに強くする。
二枚屋王悦の胸を万物貫通で撃ち抜く。
護廷十三隊の進軍を遠方から止める。
京楽春水の斬撃まで通過させる。
強敵へ力が通じるたび、自分は選ばれた存在だという確信が深まっていく。

滅却師完聖体「神の裁き」へ変わると、その自信は姿にまで現れる。
頭上には光輪。
身体は白く巨大化。
翼を思わせる部分から、広範囲へ光を放つ。
銃を持つ兵士ではなく、空から人間へ裁きを落とす神の使いへ近づいていく。

キツ…。
力を開くほど、人間らしい輪郭が消えていく。
京楽の卍解で首を落とされた後には、巨大な鳥のような異形へ変わる。
表情も身体も、人間の姿から遠ざかる。
最初に聖文字を授かった誇りが、最後には自分を神に近い存在だと思わせている。

ただし、ユーハバッハから見れば、リジェも力を与えた配下の一人。
聖別によって救われ、力を受け取り、戦場へ戻った存在となる。
自分だけで神へ近づいたわけではない。
王から与えられた力を、自分自身の神聖さとして受け止めたところに危うさがある。

神の裁きを放った男が、自分の光を返されて崩れた

リジェの最後は、単純に京楽の斬撃で倒される形ではない。
花天狂骨枯松心中で首を落とされても、さらに巨大な異形へ変わる。
京楽は深手を負い、卍解も使い切っている。
勝ったはずの総隊長が、再び追われる側へ回る。

そこへ伊勢七緒が現れる。
京楽が長く隠していた神剣・八鏡剣を手に取る。
八鏡剣は、神と向き合い、その力を受けて返す刀。
通常の敵を斬り伏せる武器ではなく、神の力を映すための剣となる。

リジェが巨大な光を放つ。
七緒が八鏡剣を掲げる。
京楽が背後から七緒の身体を支える。
鏡のような刀身へ当たった光は、そのままリジェ自身へ返っていく。

うおお、ここで立場が完全に反転する。
これまでリジェは、敵の防御を許さなかった。
刀も壁も貫き、自分への攻撃だけを通過させてきた。
ところが最後には、誰にも防げないはずの光が、自分自身へ向かって戻ってくる。

神の裁きを名乗った力。
神に近いと信じた姿。
選ばれた者としての絶対的な自信。
そのすべてが、神の力を返す八鏡剣によって崩される。
強さの象徴だった光が、敗北を運ぶ一撃へ変わる。

それでもリジェは、すぐには消えない。
複数の鳥型の分体となって尸魂界へ落下する。
瀞霊廷へ光を放ち、最後まで死神たちを襲う。
一人の身体を失っても、王の敵を排除する動きは止まらない。

最後に立ちはだかるのが吉良イヅル。
胸に大きな穴を残し、死者に近い姿となった吉良が、空から降りてきた分体へ斬魄刀を向ける。
神を名乗ったリジェの残骸と、死から戻った吉良が向き合う。
静かで不気味な対決となる。

リジェ・バロは、最初に聖文字を与えられた誇りによって親衛隊の頂点へ立った。
万物貫通という圧倒的な能力で、零番隊と護廷十三隊を追い詰めた。
その一方で、選ばれたという確信が強くなるほど、自分を神へ近い存在と思い込んでいった。

だから最後は鮮烈。
敵の防御を貫き続けた男が、自分の光を返される。
攻撃を通過させ続けた男が、避けられない自分自身の力で崩される。
リジェ・バロの結末は、最初に選ばれた誇りと、神へ近づきすぎた危うさが同時に現れたものとなっている。

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