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【無職転生Ⅲ】ラプラスとは何者?魔神と技神に分かれた正体・七大列強・復活まで解説

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ラプラスは、最初から人族を滅ぼす魔神だったのではなく、もともとはヒトガミを倒すため未来へ技術と知識を残そうとしていた魔龍王だった。
その魂が分かれたことで、膨大な魔力を持つ魔神ラプラスと、七大列強第一位の技神ラプラスという正反対の存在が生まれる。
ラプラス戦役、復活、オルステッドとの因縁まで追うと、「世界最大級の敵」に見える人物が、実は物語全体の戦いをつなぐ中心人物だったことが見えてくる。

  1. 第1章 ラプラスとは何者?魔神と技神はもともと一人だった
    1. アニメではまず「400年前に人族と戦った魔神」として名前が出てくる
    2. 原作では、魔神と技神のさらに前に「魔龍王ラプラス」がいたと分かる
  2. 第2章 魔神ラプラスと技神ラプラスは何が違う?
    1. 魔神ラプラスには膨大な魔力が残り、「人族への憎悪」が暴走していく
    2. 技神ラプラスには戦闘技術が残り、七大列強そのものを作った
    3. 原作では「一人の使命が二つに割れ、どちらも不完全になった」と見えてくる
  3. 第3章 ラプラスはどれくらい強い?七大列強1位と4位に名を残す異常さ
    1. 第1期で登場した七大列強では、技神が1位、魔神が4位に並んでいる
    2. 原作では、七大列強そのものを技神ラプラスが作ったと明かされる
  4. 第4章 魔神ラプラスは何をした?ラプラス戦役とルイジェルド・ペルギウスの因縁
    1. ルイジェルドにとってラプラスは、スペルド族の誇りを壊した張本人
    2. 原作補足では、ラプラス討伐へルイジェルド自身も一撃を加えていた
    3. ペルギウスはラプラス戦役を生き残った側だから、現在も復活を待ち構えている
  5. 第5章 ここから原作ネタバレ|ラプラスはなぜ二つに分かれた?
    1. 分裂前のラプラスは、ヒトガミを倒すため未来へ知識を残そうとしていた
    2. 闘神との戦いで魂と力が裂け、魔神と技神へ分かれた
    3. オルステッドがラプラスを倒す必要があるのは、分裂前の使命が今も残っているから
  6. 第6章 ラプラスは復活する?ラプラス因子と転生の仕組み
    1. 魔神ラプラスは完全に消えず、未来で再び生まれる準備を残している
    2. ルーデウスの膨大な魔力量にも、ラプラス因子が関係している
    3. 復活はルーデウスの時代より先だからこそ、次世代の戦いへつながる
  7. 第7章 ラプラスは本当の敵なのか?オルステッドとヒトガミまでつながる正体
    1. 魔神ラプラスは倒すべき敵だが、分裂前はヒトガミへ対抗する側だった
    2. オルステッドはラプラスを憎んでいるから倒すのではなく、ヒトガミへ進むために必要としている
    3. ルイジェルド、ペルギウス、ルーデウスまで、別々の人物の人生がラプラスでつながっている
    4. ラプラスの核心は「世界最大級の敵」ではなく、壊れた使命が未来まで残り続けること

第1章 ラプラスとは何者?魔神と技神はもともと一人だった

アニメではまず「400年前に人族と戦った魔神」として名前が出てくる

『無職転生』でラプラスという名前が最初に強く残るのは、
現在の物語へ本人が登場する場面ではない。
第1期の魔大陸編でルイジェルドがスペルド族の過去を語る中、
約400年前に人族との大戦を起こした存在として、
「魔神ラプラス」の名前が何度も出てくる。

ルイジェルドにとってラプラスは、
歴史上の有名人という程度の存在ではない。
スペルド族へ呪われた槍を与え、
戦士たちを狂戦士のような状態へ変え、
仲間同士や家族まで殺させた張本人である。

第1期ではルイジェルド自身が、
息子に槍を折られたことでようやく正気へ戻った過去を語る。
それまで誇り高い戦士だったスペルド族は、
ラプラスの策略によって世界中から恐れられる存在となり、
戦争が終わった後まで「悪魔」と呼ばれ続けることになった。

このためアニメだけを見ている段階では、
ラプラスは「人族へ戦争を仕掛け、スペルド族まで利用した大悪人」に見える。
実際、魔神ラプラスが起こしたラプラス戦役は、
現在のルイジェルドやペルギウスの人生にまで傷を残しており、
400年前の出来事なのに物語から消えていない。

第1期第8話「ターニングポイント1」では、
ルーデウスたちがフィットア領転移事件へ巻き込まれる直前、
空に浮かぶ城からペルギウスらしき人物の姿も描かれる。
後に明かされる空中城塞ケイオスブレイカーと合わせると、
ラプラス戦役を生きた側の人物も現在まで残っていることが分かる。

さらに第3期ではペルギウス本人が物語へ深く入り、
現在もラプラスの復活を警戒している。
つまり魔神ラプラスは400年前に倒されて終わった敵ではなく、
「再び現れること」が現在の人物たちにも知られている存在であり、
ルーデウスの時代と未来をつなぐ大きな脅威になっている。

原作では、魔神と技神のさらに前に「魔龍王ラプラス」がいたと分かる

ここからは原作で補足される大きな設定になる。
実は魔神ラプラスと技神ラプラスは、
最初から別々に生まれた二人ではない。
さらに古い時代には「魔龍王ラプラス」という一人の人物が存在し、
そこから二つのラプラスへ分かれている。

魔龍王ラプラスは、
龍族の中でも特別な立場にいた人物だった。
五龍将の一人として初代龍神へ仕え、
後には二代目龍神となるほどの力と知識を持ち、
現在のオルステッドへ続く龍族の歴史に深く関わっている。

しかも分裂前のラプラスは、
人族を滅ぼすことを最初から目的にしていたわけではない。
初代龍神から託された使命を受け、
ヒトガミへ対抗するための技術や知識を後世へ残し、
未来の龍神を助けるために動いていた。

ここが魔神ラプラスだけを知っていると驚くところである。
ルイジェルドの一族を破滅させた魔神と、
ヒトガミを倒すために力を残そうとしていた魔龍王は、
完全に無関係な同名人物ではない。
同じ存在が途中で壊れた結果、まったく違う方向へ進んでいる。

だからラプラスという人物を知るには、
「魔族を率いた悪の魔神」だけでは足りない。
魔龍王だった時代、分裂後の魔神、もう一方の技神、
この三つをつなげて見る必要がある。
ここまで分かると、七大列強や復活の話も一本につながってくる。

第2章 魔神ラプラスと技神ラプラスは何が違う?

魔神ラプラスには膨大な魔力が残り、「人族への憎悪」が暴走していく

分裂後の一方が、
アニメでも名前が先に出ている魔神ラプラスである。
こちらには元のラプラスが持っていた膨大な魔力や、
魔術に関する高い能力が強く残り、
後に魔族をまとめて人族との大戦を起こすことになる。

魔神ラプラスの恐ろしさは、
本人一人が強いことだけではない。
スペルド族を自分の戦力として利用し、
彼らが使っていた槍へ呪いを仕込み、
正常な判断を失わせた上で戦場へ送り込んでいる。

第1期でルイジェルドが語った光景を思い返すと分かりやすい。
スペルド族は自分たちが誰を殺しているかも分からなくなり、
敵だけでなく味方まで襲うようになる。
ルイジェルド自身も息子を手にかけかけ、
その息子が命懸けで父の槍を折ったことで正気へ戻った。

魔神ラプラスが倒された後も、
スペルド族についた悪評だけは消えなかった。
ルイジェルドがルーデウスやエリスと旅する目的も、
「スペルド族は悪魔ではない」と世界へ伝えることにあり、
400年前のラプラスの行動が現在の旅へ直接つながっている。

また魔神ラプラスは、
ラプラス戦役で七人の英雄と戦い、最終的に倒されている。
その一人がペルギウスであり、
だからこそ現在のペルギウスも復活を他人事として見ず、
再び現れる時へ備え続けている。

技神ラプラスには戦闘技術が残り、七大列強そのものを作った

もう一方の存在が技神ラプラスである。
こちらは魔神とは反対に、
元のラプラスが持っていた膨大な魔力を失う一方、
戦闘技術や知識を強く受け継ぎ、
「技を後世へ残す」という方向へ進んでいく。

技神ラプラスが重要なのは、
『無職転生』で何度も出てくる七大列強と直接つながるからだ。
世界でも特に強い七人を示す七大列強という仕組みを作り、
その頂点である第一位へ、
技神自身の名前が刻まれている。

第1期の魔大陸編では、
ルーデウスが七大列強の石碑を見る場面がある。
当時は技神、龍神、闘神、魔神など、
名前だけを聞いても正体まではほとんど分からない。
しかし原作まで進むと、その第一位と第四位が同じ人物から分かれた存在だと判明する。

つまりラプラスは、
分裂した後の二人が両方とも七大列強へ入っている。
技神は第一位、魔神は第四位。
元が一人だったことまで考えると、
分裂してなお世界最上位の二人を生み出した異常な存在だと分かる。

ただし技神と魔神は、
同じ記憶を完全に共有する双子のような存在ではない。
分裂によって能力だけでなく目的や記憶まで欠け、
それぞれが元のラプラスの一部分を持ったまま動いている。
そのため行動も思想も大きく違っていく。

原作では「一人の使命が二つに割れ、どちらも不完全になった」と見えてくる

原作で分裂前の事情まで知ると、
魔神と技神が正反対に見える背景も分かってくる。
元の魔龍王ラプラスには、
ヒトガミへ対抗する力を未来へ残すという大きな使命があり、
魔術と技術の両方を持っていた。

ところが分裂した結果、
一方には強大な魔力と人への憎悪が強く残り、
もう一方には技術と「技を伝える」という方向が残る。
本来一つだった力と目的が別々になったため、
どちらも元の魔龍王そのものではなくなった。

その結果、魔神は人族との戦争へ進み、
技神は技を極め、七大列強を作る。
同じラプラスという名前なのに、
片方はルイジェルドやペルギウスにとって宿敵となり、
もう片方は世界の強者を測る仕組みそのものを残した。

だから「魔神ラプラスと技神ラプラスはどちらが本物か」と考えるより、
どちらも元の魔龍王ラプラスの欠けた一部と見る方が分かりやすい。
魔力と技術、憎悪と使命が引き裂かれたことで、
世界を救う側にもなれた存在が、
世界を再び戦争へ巻き込む存在へ変わってしまったのである。

第3章 ラプラスはどれくらい強い?七大列強1位と4位に名を残す異常さ

第1期で登場した七大列強では、技神が1位、魔神が4位に並んでいる

ラプラスの強さが分かりやすく見えるのが、
第1期の魔大陸編で登場する「七大列強」である。
ルーデウスたちが聖剣街道を進む途中、
世界最強とされる七人の紋章が刻まれた石碑を見つけ、
ギースとルイジェルドからその存在を教えられる。

そこに並ぶのは、序列一位の技神、
二位の龍神、三位の闘神、四位の魔神、
五位の死神、六位の剣神、七位の北神。
つまり「ラプラス」から分かれた二つの存在が、
七人しかいない世界最高峰の中へ二人とも入っている。

しかも技神は第一位である。
龍神オルステッドより上の位置へ名前が置かれ、
魔神ラプラスも第四位として上位側へ残っている。
分裂して力や記憶を失った後でさえこの位置なのだから、
元の魔龍王ラプラスがどれほど規格外だったかも想像しやすい。

ただし七大列強の順位は、
単純な「一位なら必ず二位より強い」という表ではない。
技神が作った仕組みの中で紋章と序列が受け継がれており、
実際の戦闘では相性、装備、戦う状況によって結果が変わる。
順位だけを見て一対一の勝敗まで断定するのは危険である。

それでも上位四人が別格なのは、
第1期の旅の中でも少しずつ見えてくる。
ルイジェルドは赤竜の縄張りについて話した際、
七大列強上位なら突破できるほどの力があると説明しており、
四位の魔神と五位以下の間にも大きな壁があることが示される。

第1期第21話「ターニングポイント2」では、
序列二位の龍神オルステッドがその格を実際の戦闘で見せる。
ルイジェルドもエリスもほとんど相手にならず、
ルーデウスも胸を貫かれて一度は命を失いかける。
この龍神と同じ上位列強へラプラスの名が二つ残っているのである。

原作では、七大列強そのものを技神ラプラスが作ったと明かされる

原作ではさらに、
七大列強という仕組みを作った人物そのものが技神ラプラスだと分かる。
魔力を失った技神には、
元のラプラスが持っていた膨大な戦闘技術と、
「その技を誰かへ伝える」という目的が残っていた。

そのため技神は世界を回りながら技を磨き、
強者を示す七大列強を作り上げた。
そして自分自身が第一位へ位置している。
単に昔強かった人物ではなく、
現在まで残る「世界の強者を測る仕組み」を作った張本人でもある。

一方の魔神ラプラスは、
技術の多くを失う代わりに膨大な魔力と魔術知識を持つ。
さらに不死身に近い性質まで備え、
後のラプラス戦役では人族側が総力を挙げても、
簡単には倒せない存在として立ちはだかった。

原作後半では、
魔神ラプラスにも致命傷へつながる弱点があることが明かされる。
その弱点を見抜けるのが、額に第三の眼を持つスペルド族だった。
ルイジェルドが400年前の戦いでラプラスへ一撃を入れられたことも、
単なる偶然ではなかったことが後になってつながってくる。

だからラプラスの強さは、
「七大列強で何位か」だけを見ても全体像は分からない。
技神は世界最高峰の技術、魔神は膨大な魔力と魔術を持ち、
二つに割れた後もそれぞれ別方向で最上位に達している。
元が一人だったことこそ、この人物の異常さを最もよく表している。

第4章 魔神ラプラスは何をした?ラプラス戦役とルイジェルド・ペルギウスの因縁

ルイジェルドにとってラプラスは、スペルド族の誇りを壊した張本人

魔神ラプラスが現在の物語へ残した傷を、
最も早く見せる人物がルイジェルドである。
第1期の魔大陸編では、
スペルド族がなぜ「子供を食べる悪魔」のように恐れられているのかを、
ルイジェルド自身がルーデウスへ語っている。

約400年前のラプラス戦役で、
スペルド族はラプラス軍の精鋭として戦っていた。
額の第三の眼による索敵能力と高い身体能力を持ち、
奇襲や夜襲を得意とする戦士団として、
当時は恐怖だけでなく尊敬も集める種族だった。

その関係を壊したのが、
ラプラスから渡された黒い「悪魔の槍」である。
本来スペルド族は、自分の身体から生まれる槍を魂のように扱うが、
戦士団長だったルイジェルド自身が忠誠を優先し、
仲間たちへ新しい槍を使わせてしまった。

悪魔の槍は使用者の身体能力を大きく高め、
魔術への抵抗まで与える強力な武器だった。
しかし戦い続けるほど精神を侵し、
スペルド族は敵と味方の区別さえ失い、
老人や子供まで無差別に襲う集団へ変わっていった。

ルイジェルド自身も正気を失っていたが、
最後に止めたのは自分の息子だった。
息子は父が持つ悪魔の槍を折り、
自分の命と引き換えに本来の槍を残した。
ここでルイジェルドはようやくラプラスに利用されていたと気づく。

だから第1期でルイジェルドが、
スペルド族の名誉回復へ異常なほどこだわるのも当然だった。
ルーデウスが石像を配り、善行を積み、
子供を助けるたびに「スペルド族は悪魔ではない」と伝えようとする旅は、
400年前にラプラスが残した汚名を消すための旅でもある。

原作補足では、ラプラス討伐へルイジェルド自身も一撃を加えていた

原作ではさらに、
正気へ戻ったルイジェルドがラプラスへの復讐へ向かったことも描かれる。
息子を失い、同族まで壊された後、
ラプラスと戦う英雄たちの戦場へ入り、
魔神本人へ一矢報いるところまで進んでいる。

後の原作では、
この一撃にも大きな意味があったことが分かる。
魔神ラプラスには弱点があり、
第三の眼を持つスペルド族だからこそそれを見抜ける。
ルイジェルドは戦力で劣っていても、魔神へ致命傷を与え得る種族だった。

そう考えると、
ラプラスがスペルド族へ呪いを押しつけ、
種族そのものを破滅へ追いやった行動も違って見える。
ただ便利な兵士として使い潰しただけではなく、
自分を倒せる可能性を持った種族を壊す結果にもなっている。

ペルギウスはラプラス戦役を生き残った側だから、現在も復活を待ち構えている

魔神ラプラスと現在をつなぐもう一人が、
甲龍王ペルギウス・ドーラである。
アニメでは第1期第8話「ターニングポイント1」で、
空中城塞からフィットア領の異変を見る人物として先に姿を見せ、
後の物語でルーデウスたちと本格的に関わっていく。

400年前のラプラス戦役では、
人族側が七人の英雄を中心に決戦へ挑んだ。
その戦いでは多くの犠牲が出たが、
最終的に龍神ウルペン、北神カールマン、甲龍王ペルギウスが生き残り、
後世で「魔神殺しの三英雄」と呼ばれるようになる。

つまりペルギウスにとってラプラスは、
歴史書で読んだ昔の敵ではない。
自分自身が同じ戦場で戦い、
仲間を失いながら討伐へ関わった相手であり、
その魔神が再び転生すると知っている。

だから現在も空中城塞ケイオスブレイカーに構え、
ラプラスの復活へ備え続けている。
ルーデウスから見れば遥か昔の戦争でも、
長命なペルギウスやルイジェルドにとっては、
自分の人生を直接変えた事件としてまだ終わっていない。

ラプラス戦役を見ると、
魔神ラプラスが現在まで恐れられる訳も分かる。
本人を倒してもスペルド族への差別は残り、
生き残ったペルギウスは次の復活へ備え、
400年後のルーデウスたちまでその後始末へ関わることになる。

魔神ラプラスは過去のラスボスではない。
ルイジェルドの旅、ペルギウスの使命、七大列強の変動、
そして未来に起こる復活まで一本につながっている。
姿を見せていない時期から世界中の人物を動かしているところに、
ラプラスという存在の大きさが表れている。

第5章 ここから原作ネタバレ|ラプラスはなぜ二つに分かれた?

分裂前のラプラスは、ヒトガミを倒すため未来へ知識を残そうとしていた

ここからは原作で明かされる、
魔神ラプラスと技神ラプラスのさらに前の話になる。
分裂前のラプラスは魔龍王ラプラスと呼ばれ、
五龍将の一人として初代龍神へ仕え、
後には二代目龍神となるほどの存在だった。

この時代のラプラスは、
現在知られている魔神とは目的そのものが違う。
人族を滅ぼそうとしていたわけではなく、
ヒトガミへ対抗するための知識や技術を残し、
未来に現れる龍神へ受け渡そうとしていた。

つまり本来のラプラスは、
オルステッドへつながる側の人物だった。
自分一人でヒトガミを倒すのではなく、
後の時代へ情報や戦闘技術を残し、
未来の龍神が戦える状態を作る役目を持っていた。

この設定を知ると、
第1期から登場していた「魔神ラプラス」という印象が大きく変わる。
ルイジェルドを苦しめ、スペルド族を破滅させた魔神は、
最初から同じ目的で生きていた人物ではない。
途中で人格と使命そのものが壊れている。

闘神との戦いで魂と力が裂け、魔神と技神へ分かれた

その大きな転機になるのが、
さらに古い時代に起きた大戦である。
ラプラスはヒトガミへ対抗する準備を続ける中、
闘神との激しい戦いへ巻き込まれ、
そこで存在そのものが大きく損なわれる。

戦いの結果、ラプラスは一人の人物として残らず、
力と魂が二つへ引き裂かれる。
その片方に残ったのが膨大な魔力や魔術知識、
もう片方に残ったのが戦闘技術や知識であり、
それぞれが別々の人格として動き始めた。

魔力側へ寄った存在が魔神ラプラス。
技術側へ寄った存在が技神ラプラスである。
ただし能力だけが綺麗に半分ずつ分かれたのではなく、
記憶や目的まで欠けた状態になり、
どちらも元の魔龍王ラプラスとは違う人物になった。

特に魔神側には、
人族への強い憎悪や「人を殺す」という歪んだ方向だけが残る。
その結果、ヒトガミへ対抗するために力を残すはずだった存在が、
人族を滅ぼす側へ進み、
後のラプラス戦役を引き起こすことになる。

一方の技神には、
技を磨き、それを誰かへ伝えるという方向が残る。
そのため世界中の強者を知り、
七大列強という仕組みを作り、
自分自身も第一位として名を残すことになる。

この二つを並べると、
ラプラスの悲劇がかなり分かりやすい。
本来は魔術も技術も一人で持ち、
ヒトガミへ対抗する使命まで理解していた人物が、
分裂後には片方ずつ不完全な存在になってしまった。

オルステッドがラプラスを倒す必要があるのは、分裂前の使命が今も残っているから

原作後半では、
オルステッドがラプラス復活を待つ背景も明かされる。
単に強敵だから倒したいのではなく、
ヒトガミのいる場所へ進むために必要なものを、
ラプラス側が持っているからである。

オルステッドは長い時間を繰り返しながら、
ヒトガミへ到達するための条件を一つずつ揃えている。
その中にはラプラスを倒して得るべきものも含まれ、
だから魔神が復活する時代そのものを、
避けるのではなく待つ必要がある。

ここでも皮肉なのは、
分裂前のラプラスなら本来ヒトガミへ対抗する側だったことだ。
未来の龍神を助けるため準備していた人物が、
分裂後には倒さなければ先へ進めない相手になっている。
役割が完全にねじれてしまった形である。

だからラプラスの分裂は、
単なる「二人に増えた」という設定ではない。
ヒトガミへ対抗するはずだった重要人物が壊れ、
その後何千年にもわたって世界の戦争や七大列強、
オルステッドの行動まで変えてしまった事件なのである。

第6章 ラプラスは復活する?ラプラス因子と転生の仕組み

魔神ラプラスは完全に消えず、未来で再び生まれる準備を残している

ラプラス戦役で魔神ラプラスは倒されるが、
それで存在そのものが完全に消えたわけではない。
魔神ラプラスは自分が再び生まれるための仕組みを残し、
未来のどこかで条件を満たした身体へ転生するよう、
世界へ自分の因子を広げている。

これが原作で語られる「ラプラス因子」である。
因子を持つ者すべてがラプラスになるわけではない。
身体、魔力、性質など複数の条件が重なり、
魔神ラプラスを受け入れられる器が生まれた時、
そこへ転生が成立する可能性が高まっていく。

つまり復活は、
倒された本人がそのまま墓から起き上がる形ではない。
未来に生まれる別の身体を使い、
再び魔神として現れる転生に近い。
だからペルギウスも長い年月をかけて復活を警戒している。

アニメでペルギウスが、
ラプラス復活へ強い警戒を向けているのもこのためである。
400年前に一度倒したから安心できる相手ではなく、
次にどこで、どの身体として現れるか分からない。
長命な人物ほど、その危険を現実のものとして見ている。

ルーデウスの膨大な魔力量にも、ラプラス因子が関係している

ラプラス因子は、
ルーデウス自身にも無関係ではない。
原作では、ルーデウスの異常に多い魔力量について、
本人の幼少期からの訓練だけでなく、
ラプラス因子を持って生まれたことも関係していると分かる。

ルーデウスは幼い頃から魔術を使い続け、
魔力量を成長させてきた。
しかし普通の人間なら、
同じ方法を取っても必ず同じ規模まで増えるわけではない。
元々持っていた素質そのものが大きかった。

一方でルーデウスは、
闘気をまとえないという大きな弱点も持っている。
この性質もラプラス因子と関係しており、
膨大な魔力という長所と、
身体強化を使えない短所が同時に存在している。

だからルーデウスは、
魔神ラプラスそのものではない。
因子の一部を持って生まれたことで、
元のラプラスに近い性質がいくつか現れているだけであり、
人格や記憶を受け継いでいるわけではない。

ここを混同すると、
「ルーデウス=ラプラスの転生」という誤解が生まれる。
実際にはラプラス因子を持つ人物は他にも存在し、
その中から条件を満たす器が現れるまで、
魔神ラプラスの本格的な復活は起こらない。

復活はルーデウスの時代より先だからこそ、次世代の戦いへつながる

原作で重要なのは、
魔神ラプラスの復活がルーデウスの若い時代に起こらないことだ。
オルステッドも復活時期を先の未来として見ており、
現在のルーデウスたちはその瞬間へ向けて、
長期的な準備を進める立場になる。

つまりルーデウス自身が、
魔神ラプラスとの最終決戦へ必ず参加するとは限らない。
彼が作る人間関係、子供たち、同盟、
オルステッドとの協力関係そのものが、
未来の戦いへ残される資産になっていく。

ここで第1期の魔大陸編まで振り返ると面白い。
ルイジェルドは400年前のラプラス戦役の被害者であり、
ペルギウスはその時代の討伐側、
ルーデウスはラプラス因子を持つ次世代の人物。
三人が別々の時代から同じ存在へつながっている。

だから魔神ラプラスの復活は、
未来に出てくる新しい敵というだけではない。
過去の戦争、現在の因子、未来の転生が一本につながり、
『無職転生』の世界が世代をまたいで続いていくことを示す。
ラプラスはその中心に置かれている存在なのである。

第7章 ラプラスは本当の敵なのか?オルステッドとヒトガミまでつながる正体

魔神ラプラスは倒すべき敵だが、分裂前はヒトガミへ対抗する側だった

現在の世界から見れば、
魔神ラプラスは明確に危険な存在である。
400年前にラプラス戦役を起こし、スペルド族を利用し、
人族へ大きな被害を与え、
未来でも再び復活すると見られている。

だからペルギウスが復活を警戒し、
オルステッドも将来の戦いを前提に動いている。
ルーデウスたちの側から見ても、
復活した魔神ラプラスを放置できる状況ではなく、
再び大規模な戦争を起こす前に対処する必要がある。

ただし原作で分裂前までさかのぼると、
ラプラスという人物の見え方は大きく変わる。
元の魔龍王ラプラスは、人族を滅ぼすためではなく、
ヒトガミへ対抗する技術や知識を未来へ残すために動いていた。
現在の魔神とは目的がほとんど逆だった。

つまり「ラプラスは悪なのか」と聞かれれば、
魔神ラプラスだけを見れば敵と言える。
しかし元の魔龍王まで含めると、
最初から世界を壊そうとしていた人物ではなく、
途中で分裂して使命そのものが歪んだ存在になる。

この違いが分かると、
魔神と技神が別々に動いていることも理解しやすい。
元の一人から、魔力と憎悪を強く残した存在、
技術と伝承を残した存在へ分かれ、
どちらも本来のラプラスを完全には受け継いでいない。

オルステッドはラプラスを憎んでいるから倒すのではなく、ヒトガミへ進むために必要としている

原作後半では、
オルステッドがラプラス復活を待つ姿勢も重要になる。
普通なら世界を滅ぼしかねない存在が復活する前に、
何とか阻止した方が安全に見える。
しかしオルステッドは、あえてその時代を見据えて行動している。

その背景には、
ヒトガミのいる場所へ到達するために、
ラプラス側が持つものを回収する必要があるという事情がある。
オルステッドにとってラプラスは、
単なる過去の宿敵ではなく次へ進むための条件でもある。

ここが非常に皮肉なところである。
分裂前のラプラスは本来、
未来の龍神がヒトガミと戦えるよう力を残そうとしていた。
ところが分裂した結果、
未来の龍神はそのラプラスを倒さなければ先へ進めなくなった。

オルステッド自身も、
第1期第21話ではルーデウスを一度殺しかけるほど恐ろしい存在として登場した。
しかし原作が進むと、
その行動の根にはヒトガミを倒すという長い目的があり、
ラプラスもその計画の中へ組み込まれていることが分かる。

そのためラプラスとオルステッドは、
単純な「悪の魔神」と「正義の龍神」という関係ではない。
もともとは同じヒトガミへ向かう流れの中にいた存在が、
時代と分裂によって敵対する形になった。
このねじれが『無職転生』世界の大きな因縁になっている。

ルイジェルド、ペルギウス、ルーデウスまで、別々の人物の人生がラプラスでつながっている

ラプラスという存在が大きいのは、
本人がまだ現在へ完全復活していなくても、
すでに多くの人物の人生を動かしているところだ。
第1期から振り返るだけでも、
ルイジェルドの旅そのものがラプラス戦役の後始末から始まっている。

スペルド族は悪魔ではないと証明するため、
ルイジェルドは何百年も旅を続けてきた。
その原因を作ったのが魔神ラプラスであり、
ルーデウスが石像を配ったり善行を積んだりした行動まで、
遠くたどれば400年前の戦争へつながっている。

ペルギウスも同じである。
ラプラス戦役を生き残った英雄として、
空中城塞ケイオスブレイカーから長い年月を過ごし、
現在も復活へ備えている。
彼にとってラプラスは歴史ではなく、まだ終わっていない戦いである。

さらにルーデウス自身も、
ラプラス因子によって無関係ではいられない。
膨大な魔力量や闘気をまとえない性質に影響があり、
本人がラプラスの転生ではないにもかかわらず、
身体の一部にその痕跡を持って生まれている。

つまりラプラスは、
過去ではルイジェルドとペルギウスを動かし、
現在ではルーデウスの能力へ影響し、
未来ではオルステッドの計画へ関わる。
一人の人物の歴史が複数の時代を貫いている。

ラプラスの核心は「世界最大級の敵」ではなく、壊れた使命が未来まで残り続けること

魔神ラプラスだけを見れば、
人族を滅ぼそうとした強大な敵である。
技神ラプラスだけを見れば、
七大列強を作り技術を極めた謎の強者になる。
しかし本当の姿は、その二つを分けて見るだけでは足りない。

もともとの魔龍王ラプラスには、
ヒトガミへ対抗するという明確な使命があった。
その人物が戦いによって壊れ、
魔力と技術、憎悪と使命が別々に残ったことで、
世界の歴史そのものが大きく狂っていった。

その結果、魔神はラプラス戦役を起こし、
技神は七大列強を作り、
オルステッドは未来の復活を待ち、
ルーデウスたちはその間に次の時代へ備える。
分裂の影響は何百年たっても終わっていない。

だからラプラスは、
「いつ復活する敵なのか」だけで見ると小さくなる。
過去の戦争、現在の七大列強、未来のヒトガミ戦までを、
一人の壊れた使命がつないでいる。
そこがラプラスという人物の一番大きな特徴である。

魔神と技神がなぜ二人いるのか。
七大列強へ二つの名前が残るのはなぜか。
ペルギウスが復活を待ち、オルステッドがその先を見ているのはなぜか。
それらをたどると、ラプラスは単なる過去の強敵ではなく、
『無職転生』世界の過去・現在・未来をつなぐ中心人物だと見えてくる。

無職転生Ⅲまとめ

『無職転生Ⅲ』の記事を、第3期の放送範囲・ナナホシと転移事件・ペルギウスと空中城塞・未来ルーデウス・オルステッド・魔導鎧・エリスとの再会・ルーデウスの家族などに分けてまとめています。
ルーデウス、エリス、シルフィ、ロキシー、ナナホシ、ペルギウス、オルステッド、ゼニス、アリエル、クリフ、エリナリーゼなど、気になる人物や物語の謎はこちらから探せます。

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