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【無職転生Ⅲ】ペルギウス・ヒトガミ・ラプラス・オルステッドの関係|誰が誰の敵なのか?

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ペルギウスはラプラスを倒した英雄、オルステッドはヒトガミを倒そうとする龍神だが、この二人が単純な味方同士というわけではない。
さらに魔神ラプラスも、分裂前まで遡ればヒトガミと戦う側にいたため、「ペルギウス対ラプラス」「オルステッド対ヒトガミ」という二本線だけでは四者の関係はつかめない。
ラプラス戦役、ヒトガミへの激怒、龍族の秘宝までつなぐと、誰が誰を倒そうとしていて、なぜ元は同じ側だった者同士まで敵になるのかが一本につながる。

  1. 第1章 ペルギウス・ヒトガミ・ラプラス・オルステッドは誰が誰の敵?
    1. 現在は「ペルギウス対ラプラス」「オルステッド対ヒトガミ」が大きな二本線
    2. ただし分裂前のラプラスまで遡ると敵味方が一度ひっくり返る
  2. 第2章 ペルギウスとラプラスはなぜ敵?400年前のラプラス戦役から続く因縁
    1. ペルギウスは三英雄の一人として魔神ラプラスを倒した
    2. 空中城塞ケイオスブレイカーから今もラプラス復活を警戒している
  3. 第3章 ペルギウスはヒトガミの敵?名前を知っているように見えた場面の真相
    1. シルヴァリルが「ヒトガミを知っているか」と聞いたのは、ラプラスにつながる確認だった
    2. 老デウスが訪ねても、ペルギウスはヒトガミの正体をほとんど知らなかった
  4. 第4章 ラプラスとヒトガミはどんな関係?魔神になる前まで戻ると見え方が変わる
    1. 分裂前の魔龍王ラプラスは、ヒトガミと戦う使命を引き継いでいた
    2. 魂が分かれたことで、ヒトガミを憎んだ記憶と本来の使命まで崩れていく
  5. 第5章 オルステッドとヒトガミは完全な敵同士|龍神が何度も戦い続ける相手
    1. ターニングポイント2でヒトガミの名を聞いた瞬間に空気が変わった
    2. オルステッドの最終目標は無の世界へ到達してヒトガミを倒すこと
  6. 第6章 オルステッドとラプラスは敵?本来は同じヒトガミ打倒へ続く存在だった
    1. ラプラスは本来、未来のオルステッドへ技術と知識を残す側だった
    2. 現在では龍族の秘宝を巡り、オルステッドがラプラスを倒さなければ先へ進めない
  7. 第7章 ペルギウスとオルステッドも完全な仲間ではない|四者の関係がねじれる最後の一点
    1. ペルギウスはオルステッドを嫌うが、必要な場面では会話も協力もする
    2. ヒトガミへ辿り着く道を追うと、ペルギウスまで将来の対立候補になってしまう

第1章 ペルギウス・ヒトガミ・ラプラス・オルステッドは誰が誰の敵?

現在は「ペルギウス対ラプラス」「オルステッド対ヒトガミ」が大きな二本線

結論から言えば、
現在の四者関係は「ペルギウス対ラプラス」と「オルステッド対ヒトガミ」が大きな二本線になる。
ただし、この二本をそのまま二組の敵同士として覚えると途中で必ず混乱する。
なぜならペルギウスが倒した魔神ラプラスと、
本来ヒトガミ打倒へ技術を残そうとしていた分裂前のラプラスは、同じ名前でも立場が違うからである。

アニメで一番分かりやすいのはペルギウス側。
彼は約400年前のラプラス戦役で、
北神カールマン、七星の勇者とともに魔神ラプラスを封印した「魔神殺しの三英雄」の一人。
現在も空中城塞ケイオスブレイカーから復活を警戒している。

だからペルギウスにとって、
目の前の最大の宿敵はヒトガミではなくラプラスである。
第3期でルーデウスがヒトガミの名を持ち出した時も、
ペルギウス自身がヒトガミの正体を詳しく知っているわけではない。
老デウスの日記では「ラプラスがヒトガミという名を聞いた途端に激高した」という情報程度しか持っていなかった。

一方のオルステッドは、
ターニングポイント2でルーデウスからヒトガミの名を聞いた瞬間、
それまで以上に空気を変えた人物。
後に明かされる最終目標も一貫してヒトガミ打倒であり、
そのために何度も同じ時代をやり直し、ヒトガミへ届く条件を積み上げている。

ここだけ見れば、
ペルギウスはラプラス、オルステッドはヒトガミという別々の敵を追う二人に見える。
ところが原作先では、
オルステッドもラプラスを殺さなければならない相手として扱うため、
二本の敵対線が途中から交差し始める。

ヒトガミへ到達するには、
龍族が残した秘宝やラプラスに関わる条件を突破する必要がある。
オルステッドにとってラプラスは、
本来なら力を受け取る相手でありながら、
現在では倒すべき相手にもなっている。

四人を現在だけで見るなら、
ペルギウスはラプラスを警戒。
オルステッドはヒトガミを討つ。
魔神ラプラスは人族を滅ぼそうとする。
ヒトガミはオルステッドを最大級に警戒する。
まずはこの四本を押さえると、敵味方の大枠は見失いにくい。

ただし分裂前のラプラスまで遡ると敵味方が一度ひっくり返る

ややこしさの中心にいるのはラプラスである。
オルステッドがルーデウスへ説明したところでは、
分裂前のラプラスは「ヒトガミを打倒するための術と技」を研鑽し、
未来へ送られたオルステッドへ力を渡すため、
長い時間をかけて龍族の技術を残していた。

ところが第二次人魔大戦で、
ラプラスはヒトガミの使徒となった闘神と戦い、
魂を真っ二つに割かれる。
そこから生まれたのが、
人を憎む「魔神ラプラス」と、
神を倒す技だけを受け継いだ「技神ラプラス」だった。

ここで立場が大きくねじれる。
分裂前のラプラスなら、
ヒトガミを倒したいという点ではオルステッド側に近い。
しかし魔神ラプラスは記憶を失い、
「人を殺す」という目的だけを残して魔族をまとめ、
後にラプラス戦役を起こす側へ変わった。

だからペルギウスは、
本来ヒトガミと戦う使命を持っていた存在の片割れと戦い、
400年前に封印したことになる。
さらにオルステッドも、
本来なら自分へ技術を残すはずだったラプラスを、
現在では討つべき相手として扱わなければならない。

ここが四者関係の核心である。
過去では同じ方向を向いていた龍族側の存在が、
分裂と記憶喪失によって互いに敵へ回っている。
ラプラスの分裂を中央に置くと、
ペルギウス、ヒトガミ、ラプラス、オルステッドの関係が一気につながって見える。

第2章 ペルギウスとラプラスはなぜ敵?400年前のラプラス戦役から続く因縁

ペルギウスは三英雄の一人として魔神ラプラスを倒した

ペルギウスとラプラスの関係は、
四者の中では最も分かりやすい直接対立である。
約400年前に起きたラプラス戦役で、
魔神ラプラスは魔族を率いて人族へ戦争を仕掛け、
人族側を追い詰めるほど勢力を拡大した。

その魔神ラプラスへ立ち向かった一人がペルギウス。
現在は空中城にいるが、
過去には北神カールマン、七星の勇者と並び、
魔神ラプラスを封印した当事者だった。

だから第3期でラプラスの名が出た時、
ペルギウス側の反応が重くなる。
彼にとってラプラスは歴史上の人物ではなく、
自分が実際に戦った相手。
しかも完全に消滅した存在ではなく、
いつか転生して復活すると知っているため、戦争は終わった過去ではない。

ここはヒトガミとの距離と大きく違う。
老デウスがヒトガミの情報を求めてペルギウスを訪ねても、
本人はヒトガミそのものをほとんど知らなかった。
一方ラプラスについては、
戦役を経験し、
復活時期を警戒し、
現在まで備え続けている。

つまりペルギウスの中では、
「ヒトガミという謎の存在」より、
「復活する魔神ラプラス」の方が遥かに現実的な脅威だった。
ここを逆にすると、
ペルギウスがヒトガミの黒幕性まで全部理解しているように見えてしまう。

空中城塞ケイオスブレイカーから今もラプラス復活を警戒している

現在のペルギウスが空中城塞ケイオスブレイカーに住み、
12の使い魔を従えていることも、
単なる権威の演出ではない。
彼はそこからラプラス復活を警戒し、
400年前に一度倒した相手を今も「終わった敵」と見ていない。

そのためペルギウスは、
ラプラス因子や転生の可能性にも敏感になる。
後にはシルフィとの子供がラプラスではないかという疑いまで出て、
ルーデウスも「この子はラプラスではない」と確認してから対面へ進む。
復活は遠い伝説ではなく、家族の出生にまで影を落とす脅威なのである。

一方でオルステッドも、
ラプラス復活を無関係とは見ていない。
原作ではルーデウスへ、
未来のラプラスと戦う者を事前に集める方針を取らせ、
ルイジェルドや北神カールマン三世ら、
後にラプラスと対立する人物まで味方として確保しようとする。

つまりペルギウスとオルステッドは、
立場も感情も同じではないが、
「復活した魔神ラプラスを放置できない」という一点では重なる。
ペルギウスは400年前から続く宿敵として。
オルステッドはヒトガミへ進むために排除すべき存在として。
同じラプラスを見る二人でも、戦う動機が違うのである。

だから四者の関係を追う時、
まずペルギウス対ラプラスを一本目の柱にすると分かりやすい。
その上で「なぜラプラスはヒトガミの名に激怒したのか」
「なぜオルステッドまでラプラスを倒す必要があるのか」へ進むと、
ばらばらに見えた四人の敵対関係が、一つの過去から枝分かれしたものだと見えてくる。

第3章 ペルギウスはヒトガミの敵?名前を知っているように見えた場面の真相

シルヴァリルが「ヒトガミを知っているか」と聞いたのは、ラプラスにつながる確認だった

ペルギウスとヒトガミの関係が分かりにくいのは、
ペルギウス側がヒトガミの名前へ反応するため、
最初から正体や目的まで知っているように見えるからである。
しかし実際にペルギウスが強く警戒している相手はラプラスであり、
ヒトガミについて持っている情報はかなり限られている。

第3期でルーデウスが空中城塞ケイオスブレイカーを訪れた時も、
ペルギウス本人だけでなくシルヴァリルがヒトガミという名前へ反応する。
ここだけ切り取れば、
「やはりペルギウス陣営もヒトガミを敵として知っているのか」と思いやすい。
だが、その反応の根にあるのはヒトガミ本人との直接対決ではない。

ペルギウスが知っていたのは、
400年前に戦った魔神ラプラスが、
「ヒトガミ」という名前を聞いた瞬間に激高したという過去だった。
自分が命を懸けて倒した宿敵が、
普段とは違うほど強く反応した名前。
だからペルギウス側にとってヒトガミは、
「正体を知る敵」ではなく「ラプラスが異常な反応を示した謎の存在」に近い。

ここで第2章のラプラス戦役が効いてくる。
ペルギウスは北神カールマン、七星の勇者とともに魔神ラプラスと戦い、
その後も転生による復活を警戒し続けている。
だからラプラスの言葉や反応は、
数百年後になっても捨てていい情報ではない。
ヒトガミという名前だけが、宿敵の過去から残った異物として引っ掛かっている。

つまりシルヴァリルが確認したかったのも、
「ヒトガミは我々の敵です」と共有するためではない。
ラプラスと関係する名前をルーデウスがなぜ知っているのか、
どこからその言葉を持ってきたのか、
そこを確かめる意味合いが強い。

この差を押さえないと、
ペルギウスとオルステッドが同じ立場に見えてしまう。
オルステッドはヒトガミの存在を知り、
直接そこへ到達して倒すために動いている。
ペルギウスはラプラスを知り、
そのラプラスが異常に反応した名前としてヒトガミを覚えている。
同じ「ヒトガミを知っている」でも、知識の深さがまるで違うのである。

老デウスが訪ねても、ペルギウスはヒトガミの正体をほとんど知らなかった

この違いを決定的にするのが、
第3期第13話「日記」で描かれる老デウスの行動である。
未来のルーデウスは、
ヒトガミへ復讐するため何十年も情報を集め、
古代龍族の遺跡まで調べ、
無の世界へ到達する方法を探し続ける。

古代龍族の遺跡では、
召喚や転移魔術へつながる痕跡を見つける。
ヒトガミがいる世界の中心へ届くには、
通常の移動では足りない。
そこで老デウスが思い出したのが、
召喚魔術へ詳しいペルギウスだった。

未来のルーデウスから見れば、
ペルギウスは古代龍族につながり、
召喚術にも詳しく、
しかもラプラス戦役を生きた英雄。
ヒトガミへ近づく情報を持っていても不思議ではない人物だった。
だから老デウスは期待して訪ねる。

しかし答えは外れる。
ペルギウスはヒトガミが何者なのかを知らない。
持っていたのは、
「ラプラスがヒトガミという単語を聞いて激高した」という情報だけ。
老デウスはそこで手掛かりを失い、
次に「ラプラスが知っているなら、オルステッドも何か知っているのでは」と考える。

この場面を見ると、
四人の知識差がかなりはっきりする。
ペルギウスはラプラスの当事者。
ラプラスはヒトガミへ強い反応を残した人物。
オルステッドはヒトガミを直接倒そうとしている人物。
老デウスはその情報を外側から一つずつ拾っている。

だからペルギウスとヒトガミを、
単純な宿敵同士として扱うのは違う。
ペルギウスはヒトガミへ直接復讐しているわけでも、
その居場所を探しているわけでもない。
彼の最大の関心は今もラプラス復活であり、
ヒトガミはそこから枝分かれして出てきた謎なのである。

第4章 ラプラスとヒトガミはどんな関係?魔神になる前まで戻ると見え方が変わる

※ここからは原作後半と『古龍の昔話』につながる重大な内容に触れます。

分裂前の魔龍王ラプラスは、ヒトガミと戦う使命を引き継いでいた

ラプラスとヒトガミの関係が最もややこしいのは、
現在の魔神ラプラスだけを見ると、
本来どちら側だったのかが分からなくなるからである。
分裂前まで遡ると、
ラプラスはヒトガミと戦う側にいた存在だった。

ラプラスはもともと魔龍王と呼ばれ、
古代龍族の技術や知識を受け継いでいた。
未来へ送られたオルステッドが、
いつかヒトガミへ到達して戦うため、
必要な術や技術を残す役割も持っていた。

つまり分裂前のラプラスは、
ペルギウスが400年前に戦った「人族を滅ぼす魔神」とは別の顔を持つ。
ヒトガミ打倒という最終方向だけ見れば、
むしろオルステッド側へ近い。
ここを知らずに四人を見ると、
ラプラスだけが完全な悪として切り離されてしまう。

転機になるのが第二次人魔大戦。
ヒトガミはキシリカやバーディガーディを利用し、
闘神鎧を纏ったバーディガーディと魔龍王ラプラスを戦わせる。
この戦闘でラプラスは致命的な損傷を受け、
魂そのものが二つへ分かれてしまう。

そこから生まれたのが、
魔神ラプラスと技神ラプラス。
一人の存在だった時には同じ身体にあった記憶、技術、目的が、
分裂によって別々へ切り離される。
だから後世のラプラスは、
本来の使命を完全な形では引き継げなくなる。

この過去まで戻ると、
「ペルギウスはラプラスの敵」
「オルステッドもラプラスを倒す」
という現在の構図が、
かなり皮肉なものに見えてくる。
本来ならヒトガミへ対抗するため力を残す側だったラプラスが、
分裂した結果、同じ龍族側の流れを持つ者たちから倒される対象へ変わっているのである。

魂が分かれたことで、ヒトガミを憎んだ記憶と本来の使命まで崩れていく

分裂後の魔神ラプラスには、
強烈な感情や目的の断片だけが残る。
人族への憎悪。
膨大な魔力。
魔族をまとめる力。
しかし分裂前に持っていた記憶や、
ヒトガミへ向けていた本来の使命は完全な形では残らない。

そのため後世の魔神ラプラスは、
ヒトガミが最大の敵だったことさえ明確に覚えていない。
原作後半でも、
ヒトガミ側から見れば魔神となったラプラスは以前ほど直接的な脅威ではないとされる。
ヒトガミを知っていた魔龍王と、
ヒトガミを忘れた魔神では立場が変わっている。

それでも名前だけには反応が残る。
ペルギウスが知っていた
「ラプラスがヒトガミという言葉を聞いて激高した」
という話は、
この失われた過去の痕跡として見ると分かりやすい。

頭では正体を思い出せない。
しかし魂のどこかに、
ヒトガミへ向けた強烈な敵意が残っている。
だから名前を聞いただけで、
説明できないほど感情が爆発する。
ペルギウスはその場面を覚えていたからこそ、
数百年後でもヒトガミという言葉を無視できなかった。

さらにオルステッド側から見ると、
ラプラスは敵でありながら必要な存在でもある。
ヒトガミがいる無の世界へ到達するには、
龍族の五つの秘宝が必要。
その最後の一つをラプラスが持っているため、
オルステッドは復活したラプラスを倒して秘宝を回収しなければならない。

つまり四者の関係は、
単純な「正義対悪」ではない。
ラプラスは元々ヒトガミへ対抗する側。
しかし分裂して魔神となり、
ペルギウスの宿敵になる。
オルステッドもヒトガミを倒すため、
そのラプラスを殺さなければならない。

ヒトガミを中心に置くと、
敵味方が一度ねじれていることが分かる。
本来は同じ方向を向いていた者たちが、
分裂、記憶喪失、秘宝という条件によって互いに刃を向ける。
ペルギウス・ヒトガミ・ラプラス・オルステッドの関係が難しい最大の原因は、
まさにこの「過去と現在で立場が変わる」構造にあるのである。

第5章 オルステッドとヒトガミは完全な敵同士|龍神が何度も戦い続ける相手

ターニングポイント2でヒトガミの名を聞いた瞬間に空気が変わった

オルステッドとヒトガミの関係は、
四者の中では最も分かりやすい直接対立である。
アニメ第1期第21話「ターニングポイント2」で、
ルーデウスが初めてオルステッドと対面した時、
その空気が一気に変わるきっかけになったのもヒトガミの名前だった。

赤竜の下顎で出会ったオルステッドは、
ルーデウスたちを見ただけで相手の名前や素性をかなり把握している。
エリス、ルイジェルドへ次々と言葉を向ける中、
ルーデウスがヒトガミを知っていると分かった瞬間、
態度が明確に変わる。

それまで会話だけで進んでいた場面が、
一気に命のやり取りへ切り替わる。
オルステッドはルーデウスをヒトガミの使徒と見なし、
圧倒的な速度で接近し、
魔術を潰し、
最後には胸を貫くほどの攻撃まで加える。
ルーデウス側から見れば、ヒトガミの名前を出しただけで殺されかけた場面だった。

ここで重要なのは、
オルステッドがヒトガミを「怪しい存在」と見ている程度ではないこと。
ヒトガミとつながる人物そのものを警戒し、
使徒である可能性を知れば即座に排除へ動く。
ペルギウスがヒトガミの正体をほぼ知らなかったのとは、
知識量も敵意もまったく違う。

その後、
ルーデウスはヒトガミの助言を受けながら生き、
未来の老デウスはその助言によってロキシーを失う。
第3期で「ヒトガミは味方ではなかった」とはっきりしたことで、
第1期第21話のオルステッドの反応も別の意味を持って見えてくる。

最初は、
「なぜこんなにヒトガミを憎んでいるのか分からない危険人物」だった。
しかし後から見ると、
オルステッドだけはかなり早い段階からヒトガミを明確な敵として認識していた。
ルーデウスが知らない戦いを、
オルステッドはすでに何度も繰り返していたのである。

オルステッドの最終目標は無の世界へ到達してヒトガミを倒すこと

オルステッドが何度も動き続ける最終目的は、
ヒトガミ本人を倒すことにある。
そのためには、
ただ強くなるだけでは足りない。
ヒトガミがいる無の世界へ到達し、
そこへ入るための条件をそろえなければならない。

オルステッドには、
一定の時点から人生をやり直す特殊な循環がある。
失敗すれば同じ時代へ戻り、
人物の配置、
戦争の結果、
ラプラス復活の時期まで確認しながら、
ヒトガミへ届く未来を何度も探してきた。

だからオルステッドは、
ルーデウスと出会った時点でも多くの人物を知っていた。
誰がいつ生まれるか。
誰がどこで戦うか。
ラプラス戦役がどう動くか。
普通の人物なら一生で一度しか経験できない出来事を、
オルステッドは複数回見ている。

ヒトガミ側も、
このオルステッドを強く警戒している。
自分が直接前へ出て剣を振るうのではなく、
使徒を動かし、
未来を誘導し、
オルステッドへ不利な結果を積み上げようとする。
ルーデウスも長い間、その盤面で利用されていた人物の一人だった。

だから四者の関係で、
「完全な敵同士」と言えるのはオルステッドとヒトガミが一番近い。
ペルギウスとラプラスには、
400年前の戦争と将来の復活という事情がある。
ラプラスには分裂前の使命もある。
しかしオルステッドとヒトガミは、
現在の目的そのものが真っ向から衝突している。

オルステッドはヒトガミを倒したい。
ヒトガミはオルステッドが自分へ届く未来を潰したい。
そのために両者が、
ラプラス、
ペルギウス、
ルーデウスまで巻き込みながら動いている。
四人の関係を最後まで追うと、
中心にある最大の対立がこの二人だと分かる。

第6章 オルステッドとラプラスは敵?本来は同じヒトガミ打倒へ続く存在だった

ラプラスは本来、未来のオルステッドへ技術と知識を残す側だった

オルステッドとラプラスの関係は、
現在だけを見ると「倒す側と倒される側」に見える。
しかし分裂前まで戻ると、
本来は完全な敵ではなかった。
むしろラプラスは、
未来のオルステッドへ必要なものを残す役割を持っていた。

分裂前の魔龍王ラプラスは、
古代龍族の技術、
魔術、
戦闘方法を蓄積し、
いつかヒトガミへ挑む存在へ渡すために研究を続けていた。
その相手こそ、
未来へ送られたオルステッドだった。

つまり本来なら、
ラプラスが積み上げる。
オルステッドが受け取る。
その力を使ってヒトガミへ進む。
この流れだった。

ところが第二次人魔大戦で、
ラプラスは闘神鎧をまとったバーディガーディとの戦闘によって魂を分けられる。
そこから魔神ラプラスと技神ラプラスへ分裂し、
記憶、目的、技術まで完全には受け継がれなくなった。

魔神ラプラス側には、
人への憎悪と圧倒的な魔力が強く残る。
その結果、
本来ヒトガミへ向けるはずだった力が、
人族との戦争へ向かう。
後にペルギウスたち三英雄と戦うラプラス戦役へつながってしまう。

だからオルステッドから見れば、
今のラプラスはかなり厄介な存在になる。
過去を辿れば味方側に近い。
しかし現在の魔神ラプラスは、
その使命を正しく覚えていない。
しかもヒトガミへ進むために必要なものまで持っている。

「元は同じ方向を向いていたのに、今は倒さなければならない」
このねじれが、
オルステッドとラプラスの関係を一番分かりにくくしている。

現在では龍族の秘宝を巡り、オルステッドがラプラスを倒さなければ先へ進めない

オルステッドがラプラスを倒す必要がある最大の事情が、
龍族の秘宝である。
ヒトガミがいる無の世界へ到達するには、
古代龍族へつながる複数の秘宝が必要になる。
その最後の一つを持っているのがラプラスだった。

つまり、
オルステッドがヒトガミへ進むには、
ラプラス復活を待ち、
そのラプラスを倒し、
秘宝を回収しなければならない。
ここだけ見ると完全な敵同士である。

しかし過去を知ると見え方が変わる。
ラプラスは本来、
オルステッドへ力を残す側だった。
それが魂の分裂によって、
未来では「倒して奪わなければならない相手」へ変わっている。

だからオルステッドは、
ラプラス復活を止めれば終わりとは考えない。
むしろ復活後の戦争を見越して、
事前に戦力を集め、
将来ラプラスと戦う人物を味方へ引き込む必要がある。

ルーデウスが各地で関係を作ることも、
その準備につながる。
ルイジェルド、
北神カールマン三世、
各国の有力者。
ラプラスが復活した時に誰が敵へ回り、
誰が戦力になるかまで、
オルステッドは循環の経験から見ている。

ここでペルギウスとの目的も一部重なる。
ペルギウスは400年前の宿敵としてラプラス復活を警戒する。
オルステッドはヒトガミへ進むためラプラスを倒す必要がある。
同じ相手を倒そうとしていても、
戦う目的は同じではない。

だから四者は、
簡単な二陣営には分けられない。
ペルギウスはラプラスを倒したい。
オルステッドもラプラスを倒す必要がある。
しかし分裂前のラプラスは、
本来オルステッドへ力を残す側だった。
さらにその先には、
二人とも直接は同じ形で見ていないヒトガミがいる。

現在だけ見れば敵。
過去まで戻れば元は同じ側。
未来へ進むには再び倒さなければならない。
オルステッドとラプラスの関係は、
四者の敵味方が単純に分けられないことを最もよく示しているのである。

第7章 ペルギウスとオルステッドも完全な仲間ではない|四者の関係がねじれる最後の一点

ペルギウスはオルステッドを嫌うが、必要な場面では会話も協力もする

四者の関係を最後まで追うと、
ペルギウスとオルステッドまで単純な仲間ではないことが分かる。
二人ともラプラス復活を無視できず、
ヒトガミへつながる過去とも関係する。
それでも価値観も立場も一致せず、
同じ陣営として並べてしまうと実際の距離を見誤る。

ペルギウスは、
オルステッドへ強い親近感を持っているわけではない。
むしろ龍神としての立場や過去の因縁もあり、
警戒や嫌悪を含んだ距離を取る。
一方のオルステッドも、
ペルギウスを友人として扱うというより、
必要な情報と役割を持つ人物として見ている部分が強い。

それでも完全な敵ではない。
老デウスの未来では、
ヒトガミへ近づく手掛かりを求めてペルギウスを訪ねる。
現在側でも、
ラプラス復活や龍族に関わる局面では、
ペルギウスの知識や空中城塞ケイオスブレイカーが無視できない。
互いに距離はあるが、
共通して対処しなければならない問題がある時は会話も成立する。

ここがペルギウスとラプラスの関係とは違う。
ペルギウスにとって魔神ラプラスは、
400年前に実際に戦った宿敵。
復活すれば再び倒す対象になる。
オルステッドについては、
嫌っていても即座に排除する相手ではない。

逆にオルステッド側から見ても、
ペルギウスは将来必要になる可能性が高い人物。
ラプラス戦役を経験し、
古代龍族の知識を持ち、
召喚魔術にも通じている。
ヒトガミへ進む道を考えれば、
無関係で切り離せる存在ではない。

つまり四者は、
「ペルギウスとオルステッド対ラプラスとヒトガミ」
という二対二ではない。
ペルギウスはラプラスを倒したい。
オルステッドはヒトガミを倒したい。
ラプラスは分裂前ならヒトガミと戦う側だった。
その関係が過去と現在で入れ替わっている。

このねじれを理解すると、
第3期でペルギウスがヒトガミを知っているように見えた場面も、
ターニングポイント2でオルステッドがヒトガミへ即座に反応した場面も、
同じ「ヒトガミを知る人物」として一括りにはできない。
二人は知識量も目的もまったく違うのである。

ヒトガミへ辿り着く道を追うと、ペルギウスまで将来の対立候補になってしまう

さらに原作先まで進むと、
ペルギウスとオルステッドの距離はもっと複雑になる。
オルステッドがヒトガミのいる無の世界へ進むには、
龍族の秘宝を集めなければならない。
その過程でラプラスだけでなく、
ペルギウスまで無関係ではいられなくなる。

ここで四者の記事が一つにつながる。
魔神ラプラスは、
オルステッドが必要とする秘宝を持つため倒す対象になる。
ペルギウスもまた、
古代龍族へつながる存在として秘宝と無関係ではない。
ヒトガミへ近づくほど、
今まで協力できていた相手まで対立候補へ変わる可能性が出てくる。

だからルーデウス側も、
「同じ敵を持っているから仲間」と簡単には考えられない。
ペルギウスはラプラスを嫌う。
オルステッドもラプラスを倒す。
この一点だけなら完全に共闘関係へ見える。

しかし最終目的は違う。
ペルギウスはラプラス復活を防ぎたい。
オルステッドはラプラスを倒し、
秘宝を得た先でヒトガミへ進みたい。
同じ戦闘へ参加しても、
その先で求めているものが別なのである。

さらに皮肉なのは、
分裂前のラプラスが本来オルステッドへ力を残す側だったこと。
ヒトガミを倒すために準備した存在が、
分裂後にはペルギウスの宿敵となり、
オルステッドにも討たれる相手へ変わった。

四人の関係が難しいのは、
全員が最初から別陣営だったからではない。
過去では同じ方向を向いていた者が、
分裂、
記憶喪失、
戦争、
秘宝という条件によって別々の敵へ変わっている。

だから「誰が誰の敵なのか?」への答えは、
一枚の敵味方表だけでは終わらない。
現在なら、
ペルギウス対ラプラス。
オルステッド対ヒトガミ。
ここが最も分かりやすい。

しかし過去まで戻れば、
ラプラスはヒトガミへ対抗する側。
未来まで進めば、
オルステッドはラプラスだけでなく、
ペルギウスとの間にも新しい緊張を抱える可能性がある。

ペルギウス、
ヒトガミ、
ラプラス、
オルステッド。
この四者は固定された四陣営ではなく、
同じ龍族側の歴史が途中で分裂し、
敵味方まで変形した結果として現在へつながっている。
そこまで見れば、複雑に見えた関係も一本の歴史として追えるのである。

無職転生Ⅲまとめ

『無職転生Ⅲ』の記事を、第3期の放送範囲・ナナホシと転移事件・ペルギウスと空中城塞・未来ルーデウス・オルステッド・魔導鎧・エリスとの再会・ルーデウスの家族などに分けてまとめています。
ルーデウス、エリス、シルフィ、ロキシー、ナナホシ、ペルギウス、オルステッド、ゼニス、アリエル、クリフ、エリナリーゼなど、気になる人物や物語の謎はこちらから探せます。

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