『サンダー3』のふたばが異星人の熱線や集中砲火を受けても無傷なのは、ふたばだけが特殊な能力を持つからではない。マルチバースでは、ぴょんたろうたち元の世界の人間に対して周囲の物質そのものが脆く、身体の頑丈さだけでなく打撃力や移動力まで桁違いになる。
第2話でぴょんたろうが地面へめり込むほど落下しても傷つかず、第3話ではふたばが熱線銃を受けても無傷だったことから、「ふたばが強い」のではなく、こちら側の人間が向こうでは規格外になることこそ強さの正体なのである。
- 第1章 結論|ふたばが硬いのではなく、マルチバース側の世界そのものが元世界の人間に対して脆い
- 第2章 第2話ですでに答えは出ていた|ぴょんたろうが地面にめり込んでも傷つかなかった
- 第3章 第3話では熱線銃でも無傷|ふたばの身体が異星人の武器より頑丈だと分かる
- 第4章 第8話では何発撃たれても倒れない|攻撃が重なるほど二つの世界の差が見えてくる
- 第5章 【ネタバレ注意】ふたばだけではない|ぴょんたろうの一撃も武装した異星人へ通用する
- 第6章 【ネタバレ注意】超巨大兵器すら圧倒する|スモール3の強さは子供の怪力という範囲を超えていく
- 第7章 ふたばの無傷が示しているのは「最強の幼女」ではなく二つの世界の力関係
第1章 結論|ふたばが硬いのではなく、マルチバース側の世界そのものが元世界の人間に対して脆い
第8話の集中砲火まで無傷なのは、ふたばだけの特殊能力ではない
『サンダー3』第8話では、
ふたばが複数の異星人兵士に囲まれ、
至近距離から何発ものエネルギー弾を浴びせられる。
普通の人間なら一発でも致命傷になりかねない攻撃だが、
煙が晴れた後もふたばの身体に決定的な損傷は見えない。
しかもふたばは、その場で完全に行動不能になるわけではない。
キューちゃんとともに再び異星人へ向かい、
攻撃を受けた後も身体機能そのものは保たれている。
ここだけを見ると、ふたばに特殊な防御能力があるようにも見えるが、
第1話からの流れを追うと、それだけでは説明できない。
同じ異常な耐久力は、
ぴょんたろう、つばめ、ひろしにも現れている。
元の世界では小柄な普通の中学生だったスモール3が、
マルチバースへ入った途端、
現地の基準では桁違いの身体能力を持つようになる。
第2話ではぴょんたろうが高所から落下し、
地面へ叩きつけられても深刻な負傷をしない。
第3話では今度はふたばが、
異星人の熱線銃を受けても致命傷を負わない。
第8話ではその攻撃が、一発ではなく複数兵士による集中砲火へ強まる。
つまり第8話の無傷は、
突然追加された新しい能力ではない。
第2話から何度も積み重ねられてきた、
「こちら側の人間はマルチバースでは簡単に壊れない」
という特徴が、さらに激しい形で現れた場面なのである。
そして重要なのは、
単純にふたばの身体だけが強化されていると考えないことだ。
マルチバースでは元世界組から見て、
周囲の物そのものが極端に脆くなっている。
そのため身体の耐久力だけでなく、
落下、打撃、跳躍、移動にも同じ差が現れる。
ふたばが異星人の攻撃を受けても無傷なのは、
幼い身体の中に秘密の能力が眠っているからではない。
元の世界では普通だった肉体が、
別の世界へ入ったことで現地の常識から外れた強度を持つ。
そこが、ふたばの異常な頑丈さを考える一番大きな入口になる。
身体が強いだけではなく、地面や武器の方が先に限界へ達する
第2話のぴょんたろうを見ると、
この強さの特徴がさらに分かりやすい。
高所から落下したぴょんたろうは、
本人が大きく壊れるのではなく、
着地点の地面へめり込むほどの衝撃を与えている。
元の世界なら、
人間の身体が地面へ叩きつけられれば
当然ながら人体側が先に損傷する。
しかしマルチバースではその関係が逆転し、
ぴょんたろうの身体よりも、
地面側が衝撃に耐えられない。
この現象をふたばへ置き換えると、
第3話や第8話の無傷も理解しやすくなる。
異星人側は武器を使い、
現地では十分に危険な攻撃を行っている。
それでも元世界組の身体を壊すには、
その威力が足りていない。
だから「ふたばの防御力が高い」というより、
元世界組とマルチバース側の間に
強度そのものの大きな差があると考えた方が自然である。
一方だけが急に超人化したというより、
二つの世界をまたいだことで、
同じ身体の価値が完全に変わってしまっている。
この差は防御だけに出るわけではない。
身体が壊れにくいなら、
強く踏み込んでも自分の脚が先に壊れない。
強く殴っても拳が先に砕けない。
高く跳び、激しく着地しても、
こちらの身体が衝撃に耐えられる。
そのためスモール3は、
元の世界では小柄で弱そうに見えていたのに、
マルチバースでは攻撃力まで一気に高くなる。
ふたばの「撃たれても平気」と、
スモール3の「殴ると相手へ大きな損害を与えられる」は、
別々の現象ではない。
どちらも、
こちら側の人間とマルチバース側の物質との間にある
圧倒的な強度差から生まれている。
だから第8話の集中砲火は、
ふたばだけの強さを見せる場面というより、
二つの世界の力関係を改めて見せる場面なのである。
第2章 第2話ですでに答えは出ていた|ぴょんたろうが地面にめり込んでも傷つかなかった
スモール3はマルチバースへ来た直後、自分たちが強くなったことすら知らなかった
ぴょんたろう、つばめ、ひろしは、
最初から異星人と戦うために
マルチバースへ来たわけではない。
きっかけはドクから借りた謎のディスクであり、
テレビの向こうへ消えたふたばを追って三人も飛び込んだ。
元の世界では、
三人は身体の小ささからスモール3と呼ばれている。
特別な格闘技を身につけた少年でもなく、
軍人でもなければ、
異星人との戦闘経験など当然持っていない。
だからマルチバースへ入った直後も、
自分たちの身体に何が起きているのか分からない。
元の世界と同じ感覚で周囲へ触れ、
同じ感覚で走り、
同じ感覚で危険を判断している。
その認識を大きく変えるのが、
第2話でぴょんたろうが高所から落下する場面である。
かなりの高さから振り落とされ、
そのまま地面へ激突する。
元の世界なら骨折どころか、
命に関わってもおかしくない落下である。
ところがぴょんたろうは、
地面へめり込むほどの衝撃を受けても
深刻な傷を負わない。
身体が潰れるのではなく、
地面の方が衝撃を受けて変形する。
この時点で、
スモール3の身体はマルチバース側では
普通の人間とは違う強度になっていると分かる。
しかも本人たちは、
特別な防御動作をしたわけでもない。
ただ落ちただけで、その異常さが露出している。
ここが、
後のふたばの無傷へつながる最初の大きな実例である。
第8話だけを見ると、
異星人のエネルギー弾が弱かった可能性も考えられる。
しかし第2話では、
兵器ではなく純粋な落下衝撃へ耐えている。
つまり問題は、
異星人の武器の性能だけではない。
元の世界から来た人間の身体そのものが、
マルチバースでは周囲より圧倒的に壊れにくい。
その土台が先に示されていたのである。
落下で壊れない身体は、そのまま攻撃力と移動力にもつながっていく
ぴょんたろうの落下場面で分かるのは、
単純な防御力の高さだけではない。
身体が大きな衝撃に耐えられるなら、
自分から動いた時にも
同じ強度差が有利に働く。
地面を強く蹴れば、
脚や関節が先に壊れず、
その力をそのまま移動へ変えられる。
物へ衝突しても、
自分の身体より対象側の方が先に損傷する。
強く殴れば、
拳が壊れる前に相手へ衝撃を通せる。
だからスモール3の強さは、
「落ちても平気」という一つの能力ではない。
耐久力、跳躍力、打撃力、移動速度まで、
身体全体へ連動して広がっていく。
この構造が分かると、
第3話のふたばも同じ線上に置ける。
ふたばは宇宙船内で
異星人の熱線銃を受けても、
身体を破壊されずに動き続ける。
第2話では地面との衝突。
第3話では異星人の兵器。
第8話では複数兵士による集中砲火。
負荷の種類と規模が変わっても、
元世界組の身体が簡単には壊れないという結果は同じである。
しかもふたばは、
自分が無敵だと分かったうえで
平然と攻撃を受けているわけではない。
怖がり、逃げ、驚きながら、
普通の子供として反応している。
精神は元の世界にいた時のままなのに、
肉体だけがマルチバースでは規格外になる。
この食い違いがあるから、
ふたばが何度撃たれても無傷という場面には
強さと痛々しさが同時に出る。
第2話のぴょんたろうは、
その構造を最初に身体で示した人物だった。
地面へ叩きつけられても壊れなかったことで、
こちら側の人間とマルチバースとの強度差が見え始める。
そしてその差が、
後のふたばの熱線銃、
さらに第8話の集中砲火へつながっていく。
ふたばの無傷を理解するなら、
第2話のぴょんたろうまで戻る必要があるのである。
第3章 第3話では熱線銃でも無傷|ふたばの身体が異星人の武器より頑丈だと分かる
宇宙船へ連れ去られたふたばは、熱線銃を受けても行動不能にならなかった
第3話では、
ふたばが異星人の宇宙船へ連れ去られ、
ぴょんたろうたちと離れたまま船内を移動する。
周囲にいるのは武装した異星人兵士たちであり、
幼い子供だからと安全に扱われる状況ではない。
ふたば自身も、
自分の身体がマルチバースでどれほど頑丈なのか
まだ十分に理解しているわけではない。
敵の姿を見れば怖がり、
危険から逃れようとする普通の子供として動いている。
そんなふたばへ、
異星人側は熱線銃を使用する。
現地で戦闘用の武器として扱われている以上、
通常の人間なら深刻な損傷を受けても
不思議ではない攻撃である。
ところが熱線を受けたふたばは、
身体を焼かれて倒れることもなく、
その後も船内で行動を続ける。
特殊な防具を身につけているわけでも、
攻撃を遮断する能力を発動したわけでもない。
この場面によって、
第2話のぴょんたろうが見せた頑丈さが
落下衝撃だけに限定されたものではないと分かる。
地面への激突だけではなく、
異星人が使用する人工兵器の攻撃にも耐えられるからである。
第2話では、
ぴょんたろうの身体より地面の方が先に変形した。
第3話では、
今度はふたばの身体を
異星人側の兵器でも簡単には破壊できない。
対象は違っても、
起きていることは共通している。
元世界から来た人間の身体が、
マルチバース側の物質や兵器と比べて
異常なほど高い強度を保っているのである。
落下衝撃だけでなく熱線まで効きにくいことで、単純な「打たれ強さ」では説明できなくなる
ぴょんたろうが高所から落ちても平気だっただけなら、
単純に衝撃へ強い身体になったとも考えられる。
しかし第3話でふたばが熱線銃へ耐えたことで、
強さの範囲はさらに広がる。
落下は、
地面との衝突による物理的な衝撃である。
一方で異星人の熱線銃は、
外部から意図的に加えられる兵器による攻撃だ。
性質の違う危険へ連続して耐えている。
ここまで来ると、
「衝撃に強い」「運良く急所を外れた」といった
一つの条件だけでは説明しづらい。
ふたばの身体そのものが、
現地側の攻撃に対して極めて壊れにくい状態にある。
しかもふたばは、
身体が頑丈だからといって
戦闘の専門家になったわけではない。
敵の攻撃を計算して受けているわけでもなく、
本人の精神は元の世界にいた時と変わらない。
ここに、
ふたばの場面独特の不思議さがある。
肉体は異星人の兵器へ耐えるほど強いのに、
本人は依然として幼い子供であり、
危険そのものを恐れている。
そのため視聴者から見ると、
「無傷だから安心」というだけでは終わらない。
撃たれるたびに怖さがあり、
本人が傷つかなくても
何度も攻撃を受ける光景そのものが痛々しく映る。
第8話で、
再びふたばが異星人から集中攻撃を受けた際に
「怪我しなくても撃たれるのは可哀想」
という反応が出るのも、この積み重ねがあるからである。
身体が強いことと、
怖くないことは同じではない。
第3話は、
ふたばの耐久力だけでなく、
強い身体と幼い精神の落差まで見えてくる回なのである。
第4章 第8話では何発撃たれても倒れない|攻撃が重なるほど二つの世界の差が見えてくる
第3話の熱線銃から、第8話では複数兵士による集中砲火へ攻撃の規模が上がった
第8話では、
ふたばを巡る状況がさらに激しくなる。
武装した異星人兵士たちが周囲を取り囲み、
一方向からではなく、
複数の兵士が一斉に攻撃を加える。
第3話では、
熱線銃を受けても無傷だったことで
ふたばの頑丈さが見えていた。
第8話ではその攻撃が、
一発を耐えられるかどうかという段階を越えている。
次々とエネルギー弾が撃ち込まれ、
ふたばの周囲は攻撃に包まれる。
現地側の常識なら、
対象を確実に仕留めるための集中攻撃と見てもいい。
相手もふたばを放置できない存在として扱っている。
それでも攻撃が終わった後、
ふたばには決定的な損傷が見られない。
その場で身体を動かせなくなることもなく、
キューちゃんとともに
再び異星人たちへ向かっていく。
ここで重要なのは、
ふたばが一度だけ奇跡的に生き残ったのではないことだ。
第3話ですでに熱線銃へ耐え、
第8話ではさらに攻撃回数と兵士の数が増えても
同じ結果が続いている。
異星人側からすれば、
攻撃の量を増やしているのに
期待した損傷を与えられない。
これはふたば個人の生命力という範囲を越えて、
元世界組とマルチバース側の強度差そのものを示している。
しかも第8話まで来ると、
「撃てば倒せる」という異星人側の常識と、
「撃たれても倒れない」というふたばの身体が
真正面から衝突している。
見た目とは逆の力関係がさらに鮮明になる。
異星人兵士にとっては小さな子供なのに、兵器を重ねても制圧できない
ふたばと異星人兵士を
外見だけで比較すれば、
戦力差は明白に見える。
ふたばは幼い子供であり、
本格的な武装も防具も身につけていない。
対する異星人側は、
複数の兵士が武器を携え、
集団でふたばを包囲している。
通常なら、
抵抗する前に制圧されてもおかしくない配置である。
ところが実際には、
人数と武器を揃えている異星人側の方が
ふたばを止めるために攻撃を重ねることになる。
幼い子供一人へ、
兵士たちが何発も攻撃を浴びせる構図になる。
これは第2話で起きた
ぴょんたろうと地面の関係にも似ている。
外見だけなら人間より地面の方が頑丈に見えるのに、
実際にはぴょんたろうが無傷で地面側が変形した。
第8話でも同じように、
武装兵の方が圧倒的に強そうに見えるのに、
実際には兵器を何度使っても
ふたばを簡単には倒せない。
つまり『サンダー3』では、
元世界で通用していた
「大きい方が強い」「武器を持つ方が強い」
という視覚的な常識がマルチバースでは崩れている。
ふたばが幼いことも、
スモール3が小柄であることも、
元の世界では弱さへつながる特徴だった。
しかしマルチバースでは、
その見た目と実際の耐久力が一致しない。
第8話でふたばへの攻撃が繰り返されるほど、
異星人兵士たちの方が
相手の正体を読み違えているようにも見えてくる。
小さな子供だから通常兵器で止められるという判断が、
何度も裏切られるからである。
そしてふたば自身も、
その圧倒的な耐久力を
最初から武器として使いこなしているわけではない。
キューちゃんと動きながら、
危険な状況へ巻き込まれ続けている。
そのため第8話の無傷は、
単なる「ふたば最強」の場面ではない。
元の世界の人間を、
マルチバース側の常識で測ってはいけないことを
異星人側が身をもって突きつけられている場面でもある。
第2話の落下、
第3話の熱線銃、
そして第8話の集中砲火。
攻撃の種類と規模が段階的に上がっても、
元世界組の身体が簡単には壊れないという法則は変わらない。
ここまで積み重なることで、
ふたばの無傷は一度きりの小ネタではなくなる。
マルチバースという世界で
元世界の人間がどれほど異質なのかを示す、
作品全体の強さの仕組みへつながっていくのである。
第5章 【ネタバレ注意】ふたばだけではない|ぴょんたろうの一撃も武装した異星人へ通用する
第2巻では「撃たれても平気」だけでなく、こちらから殴れば異星人へ大きな打撃を与えられる
ふたばの無傷だけを見ていると、
元世界組の強さは「とにかく頑丈」という印象になりやすい。
しかし原作では比較的早い段階から、
その強度差が防御だけではなく攻撃にも転じる。
中心になるのが、武装した異星人とスモール3が直接ぶつかる場面である。
ふたばを探してマルチバースを移動する
ぴょんたろう、つばめ、ひろしは、
街中で異星人による暴力へ巻き込まれていく。
一般人の親子を助けたことをきっかけに、
今度はスモール3自身が武装した異星人から狙われる。
元の世界であれば、
小柄な中学生三人と武装した兵士では
まともな戦闘にならない。
しかも相手は地球の人間ではなく、
すでにマルチバース側で圧倒的な力を振るう異星人である。
ところが、
ここでぴょんたろうの一撃が異星人へ炸裂する。
武器を持たない中学生が、
ただ身体を使って攻撃しただけなのに、
武装した相手へ明確な打撃を与えられる。
この場面まで来ると、
第2話の落下と第3話のふたばの無傷が
一つの仕組みとしてつながってくる。
自分の身体が相手より壊れにくいなら、
その身体から放たれる一撃も現地では規格外になる。
拳を強く振り抜いても、
拳の骨が先に壊れない。
身体ごと相手へぶつかっても、
こちらが耐えられる。
結果として元の世界では普通だった動作が、
マルチバースでは強烈な攻撃へ変わるのである。
ふたばの「耐える力」とぴょんたろうの「倒す力」は、同じ強度差の表と裏になっている
ここで、
ふたばとぴょんたろうを並べると分かりやすい。
ふたばは異星人の熱線銃を受けても、
簡単には身体を破壊されない。
ぴょんたろうは逆に、
自分の身体を使った一撃で
武装した異星人へ攻撃を通せる。
片方は防御。
片方は攻撃。
しかし根本では同じ現象が起きている。
元世界組の身体が、
マルチバース側の基準では異常な強度を持つため、
外から加えられる力には耐え、
こちらから加える力は相手へ大きく作用する。
だから、
ふたばが何度撃たれても無傷であることを
単なる「防御特化の能力」と見る必要はない。
ぴょんたろうたちにも同じ性質があり、
戦闘へ踏み込めば攻撃力として表面化する。
しかもスモール3は、
特別な必殺技を修業して身につけたわけではない。
元の世界で鍛え上げられた戦士でもない。
小柄な中学生の身体のまま、
マルチバースへ来たことで力関係だけが反転している。
この点が、
一般的な能力バトルとは少し違う。
強くなったから別人になったのではなく、
同じ身体を別の世界へ持ち込んだことで、
それまで弱点だった小ささがほとんど問題にならなくなる。
むしろ異星人側からすれば、
見た目で戦力を判断すると危険な相手になる。
小柄な少年だから簡単に倒せると思えば、
その一撃が想定以上の威力で返ってくる。
ふたばも同じである。
幼い子供だから兵器で簡単に制圧できると思えば、
第3話、第8話のように攻撃そのものが通じない。
相手の常識と実際の強度が一致していない。
そのため原作でぴょんたろうが
本格的に異星人へ攻撃を始めると、
ふたばの無傷が単独の現象ではなくなる。
元世界組全体が、
異星人にとって極めて危険な存在だと見えてくる。
元世界では「スモール3」だった小柄な三人が、異星人側では無視できない戦力へ変わる
ぴょんたろうたちが
スモール3と呼ばれていることも、
この力関係を考えると印象が変わる。
元の世界では、
身体が小さい三人を表す呼び名だった。
少なくとも名前から、
圧倒的な戦闘能力を想像する集団ではない。
しかしマルチバースへ来ると、
その小ささと強さが完全に切り離される。
身体が小さくても、
こちら側の強度そのものが違うため、
現地では十分すぎる戦力になる。
しかも当初の三人は、
世界を救おうとして来たわけではない。
ぴょんたろうにとって最優先なのは、
連れ去られた妹のふたばを見つけることである。
それでも異星人による侵略や、
一般人が襲われる現場へ遭遇するうちに、
自分たちの力を使う場面が増えていく。
そこで初めて、
第2話で偶然分かった頑丈さが
戦闘能力へ変わっていく。
落ちても平気だった少年が、
武装した異星人へ一撃を叩き込む。
ふたばを探すためだけだった力が、
結果として現地の人々を守る力にもなる。
この変化を見ると、
第8話でふたばが集中砲火を受けても無傷なのも、
後の展開から切り離された小ネタではない。
「こちら側の人間は壊れにくい」
という最初の発見が、
やがて
「こちら側の人間は異星人へ対抗できる」
という戦力差へ発展していくのである。
第6章 【ネタバレ注意】超巨大兵器すら圧倒する|スモール3の強さは子供の怪力という範囲を超えていく
ふたば救出が進むと、ぴょんたろうの相手は兵士から超巨大兵器へ変わっていく
原作がさらに進むと、
ぴょんたろうたちの戦う相手は
武装した異星人兵士だけではなくなる。
ふたばを救出するため敵の母艦へ乗り込み、
ついに兄妹が再会するところまで物語は進む。
ところが、
ふたばを見つけたからといって
そのまま安全に帰れるわけではない。
二人の前へ立ちはだかるのが、
異星人側の超巨大兵器
グラビテックスギガントである。
名前どおり、
スモール3とは比較にならないほど巨大な兵器であり、
人間一人が正面から戦うことを想定した相手ではない。
ましてぴょんたろうは、
元の世界なら普通の中学生である。
それでも、
ぴょんたろうはこの巨大兵器へ立ち向かう。
しかも一方的に逃げ回るのではなく、
驚異的な戦闘力で相手を圧倒するところまで進む。
ここまで来ると、
第2話の「落ちても無傷」という段階から
強さの規模が大きく変わっていることが分かる。
最初は、
自分自身が壊れないという発見だった。
次には武装兵へ攻撃を通し、
さらに敵母艦内部では、
超巨大兵器すら正面から相手にする。
この段階的な広がりを見ることで、
ふたばが異星人の熱線へ耐える現象も、
決して限定的な能力ではないと分かる。
元世界組とマルチバース側の強度差は、
相手が一般兵から巨大兵器へ変わっても、
戦闘の根幹として残り続けているのである。
ただし「無敵」ではない|巨大兵器を圧倒しても特大レーザーで船外へ放り出される
ここで注意したいのは、
元世界組が強いからといって
何をされても絶対に無傷というわけではないことだ。
グラビテックスギガントとの戦いでも、
ぴょんたろうは驚異的な戦闘力を発揮する。
しかし倒したと思われた機体から、
さらに特大のレーザー砲が放たれる。
その攻撃を受けたぴょんたろうは、
敵母艦の外へ放り出されることになる。
つまり相手側も、
攻撃規模を上げれば
元世界組へ影響を与えることはできる。
この点は、
ふたばの無傷を考えるうえでも重要である。
第8話までの異星人兵士による攻撃が効かないからといって、
ふたばがあらゆる攻撃を完全に無効化する存在とは限らない。
通常兵器と巨大兵器では、
当然ながら攻撃規模そのものが違う。
元世界組には圧倒的な耐久力がある。
だが、
マルチバース側もより巨大な兵器や
さらに強力な火力を持っている。
だから戦闘が拡大すると、
「何をされても平気な無敵状態」ではなく、
どこまでなら耐えられるのかという新しい境界が出てくる。
ふたばが熱線銃や集中砲火へ耐えることと、
巨大兵器級の攻撃まで完全に無効化できることは
同じではない。
この違いを入れておくと、
元世界組の強さも単純な無双ではなくなる。
非常に頑丈で、
通常の異星人兵士を圧倒できる。
それでも戦争全体には、
彼らを脅かす規模の兵器が存在しているのである。
第2話の落下から巨大兵器戦まで、強さの規模だけが段階的に広がっている
ぴょんたろうの強さを時系列で見ると、
マルチバースの仕組みがかなり分かりやすい。
最初は高所から落下しても無傷。
次には武装した異星人へ一撃を通す。
そして後には敵母艦へ乗り込み、
超巨大兵器と正面から戦うところまで到達する。
何か別の能力を
一つずつ獲得しているわけではない。
最初から持っていた身体の強度差が、
状況の拡大に合わせて
より大きな形で使われていく。
これはふたばにも共通する。
第3話では熱線銃。
第8話では多数の兵士による集中砲火。
攻撃規模が上がるほど、
幼い身体がどこまで耐えられるのかが見えてくる。
一方のぴょんたろうは、
防御ではなく攻撃側から
同じ仕組みの上限を押し広げていく。
だから二人を別々に見るより、
兄妹を同じ元世界組として見る方が分かりやすい。
ふたばが示すのは、
異星人の武器を受けても簡単には壊れない耐久力。
ぴょんたろうが示すのは、
その強い身体を相手へぶつけた時の攻撃力である。
その両方が合わさることで、
「こちらの世界なら強い」という状態が、
単なる設定ではなく戦争の力関係そのものへ変わっていく。
第8話のふたばが無傷だった場面は、
その長い流れの途中にある。
何発撃たれても平気な幼い子供という異様な光景の先には、
元世界組が巨大兵器すら相手にするほど
戦力図を変えていく展開が待っているのである。
第7章 ふたばの無傷が示しているのは「最強の幼女」ではなく二つの世界の力関係
第2話の落下、第3話の熱線銃、第8話の集中砲火は全部同じ線上にある
ふたばが異星人の攻撃を受けても無傷なのは、
一度だけ起きた偶然でも、
ふたば個人だけに備わった特殊能力でもない。
第2話から第8話までの流れを追うと、
同じ強度差が何度も繰り返されていることが分かる。
第2話では、
ぴょんたろうが高所から地面へ落下し、
本人が壊れるより先に地面側が衝撃を受ける。
第3話では、
ふたばが異星人の熱線銃を受けても致命傷を負わない。
そして第8話では、
複数の異星人兵士から
何発ものエネルギー攻撃を受けても、
ふたばは行動不能にならず、
キューちゃんとともに再び動き出す。
落下。
熱線。
集中砲火。
受けている負荷の種類は違う。
それでも結果は共通している。
元の世界から来た人間の身体は、
マルチバース側では簡単に破壊できない。
この一点が何度も確認されている。
だからふたばを見て、
「この子だけ異常に頑丈なのでは」
と考えると少しずれる。
ぴょんたろうたちも同じ性質を持ち、
原作ではその強度差を攻撃へ転じて
武装した異星人へ立ち向かうようになる。
ふたばは防御側から、
スモール3は攻撃側から、
同じ世界差を見せているのである。
元の世界では弱そうだった人間が、マルチバースでは世界の常識を壊す側へ回る
『サンダー3』では、
見た目の強さと実際の強さが
何度も逆転する。
スモール3は元の世界では小柄な中学生であり、
ふたばはさらに幼い子供である。
武装した異星人や巨大兵器と比べれば、
どう見ても弱い側に見える。
ところがマルチバースでは、
その小さな身体の方が
現地の物質や兵器より高い強度を持つ。
だから落下しても壊れず、
撃たれても倒れず、
こちらから殴れば相手へ大きな打撃を与えられる。
元の世界では、
身体の小ささは弱点だった。
しかしマルチバースでは、
その弱点がほとんど意味を失う。
場所が変わっただけで、
人間の強さの価値が完全に変わる。
ここが、
ふたばの無傷を単なる小ネタで終わらせない部分である。
第8話で何度撃たれても平気だったから
「ふたば最強」で終わるのではなく、
なぜそのようなことが起きるのかを遡ると、
二つの世界の力関係そのものへ行き着く。
元世界組は、
マルチバースへ来たことで
特別な技を授かったわけではない。
同じ身体のまま、
周囲との強度差が変わった。
その結果として、
普通の中学生や幼い子供が
異星人にとって危険な存在へ変わる。
だから『サンダー3』の強さは、
修業して段階的に能力を得る物語とは少し違う。
最初から持っていた普通の身体が、
別世界では普通ではなくなる。
第2話のぴょんたろう。
第3話のふたば。
第8話の集中砲火。
その先のスモール3の戦い。
すべてをつなぐと、
ふたばが無傷なのは
単なる驚きの場面ではないと分かる。
元の世界では弱そうに見えた人間が、
マルチバースでは
世界の常識そのものを壊す側へ回る。
ふたばの頑丈さは、
その逆転を最も分かりやすく見せているのである。


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