『サンダー3』のドク先生は、第1話でマルチバースにつながる謎のディスクをスモール3へ貸した、すべての始まりにいる人物である。講談社の第1巻紹介でも、そのディスク自体が異世界へつながるものだったと明記されている。
そして第8話では、スモール3が消えた後にドク本人までテレビの向こうへ入り、マルチバース側へ追いかけてくるため、「ただ偶然ディスクを持っていた先生」では説明しにくくなる。放送後にも、ドクがディスクの中身を知っていたのではないかという反応が出ている。
第1章 結論|ドク先生の正体はまだ明かされていないが、ただの担任では終わらない
第1話の謎のディスクから第8話まで、ずっとマルチバースの入口にいる人物
『サンダー3』のドクは、
ぴょんたろう、つばめ、ひろしたちの担任教師である。
見た目や普段の振る舞いだけなら、
少し変わった先生という印象が強い。
しかし物語を第1話まで戻すと、
『サンダー3』最大の異変を起こした物を
最初から持っていた人物こそドクだった。
それが、あの謎のディスクである。
スモール3は、
ドクから借りたディスクを持ち帰り、
ぴょんたろうの家で再生する。
画面に映ったのは普通の映像作品ではなかった。
妙に現実感のある世界がテレビに映り、
ぴょんたろうの妹・ふたばが
いつの間にかその向こうへ入り込んでしまう。
スモール3もふたばを追って別世界へ向かうことになる。
つまり彼らが
マルチバースへ迷い込む直接のきっかけは、
ドクが貸したディスクだった。
ここで最初の疑問が残る。
なぜ中学校の担任教師が、
別世界へつながるようなディスクを持っていたのか。
第1話だけなら、
ドク自身も中身を知らずに
偶然手に入れていた可能性は残る。
変わった物を持っている教師というだけでも成立する。
ところが第8話まで来ると、
その見え方が変わってくる。
スモール3が消えた後、
今度はドク本人までマルチバース側へ入ってくるからだ。
ディスクを貸した人物が、
後から同じ世界へやって来る。
こうなると
「先生は最初から何か知っていたのか」
という疑問が自然に出てくる。
ただし現時点で、
ドクが異星人だった、
別世界の出身だった、
最初からすべてを知っていたといった正体までは確定していない。
だからドク先生については、
正体を断定するより、
何を知っていて何を知らなかったのかを見る方が重要になる。
原作ではその後もスモール3を追い、ついには人類側の戦いへ加わっていく
第8話でドクが
マルチバースへ来たことも、
一度きりの珍事件では終わらない。
原作ではその後、
ドクたちはスモール3を追いながら、
異星人とリベリオンの戦いへ
さらに近づいていくことになる。
やがて、
戦闘を外から眺めているだけでは済まなくなる。
人類側の危機が大きくなる中で、
ドクたち自身も敵艦を壊す行動へ参加する。
ここまで行くと、
「生徒を連れ戻しに来ただけの先生」
という立場からかなり遠くなる。
もちろん、
戦えるから特殊な正体を持つ、
ということにはならない。
この作品ではマルチバースへ来た側の人間そのものに、
現地とは大きく異なる身体能力が生まれる。
それでもドクは、
第1話で世界をつなぐ物を持ち、
第8話では自分もその世界へ入り、
その後は人類の戦いへまで関わっていく。
偶然にしては、
物語の中心へ何度も戻ってくる人物である。
だから現在のドクについて言えるのは、
正体が判明したということではない。
むしろ、
第1話から当たり前のように置かれていた
「なぜこの先生がディスクを持っていたのか」
という疑問が、
第8話になって再び大きくなったのである。
第2章 第1話から怪しかった|すべてはドクが貸した謎のディスクから始まった
スモール3は自分から異世界を探したのではなく、先生から借りた一枚に巻き込まれた
ぴょんたろう、つばめ、ひろしは、
最初から異星人と戦うために
特別な訓練を受けていた少年たちではない。
普段は学校へ通い、
三人でつるんでいる普通の中学生だった。
そんな彼らの日常を壊したのが、
ドクから借りた一枚のディスクである。
三人は、
そのディスクをぴょんたろうの家で再生する。
この段階でも、
本人たちは別世界へ行こうなどとは考えていない。
ところがテレビに映った映像は、
普通の映画ともゲームとも違う。
画面の奥に、
本当にもう一つの空間が存在しているように見える。
そして最初に巻き込まれるのが、
ぴょんたろう本人ではなく
妹のふたばだった。
ふたばが画面の向こうへ消えたことで、
ぴょんたろうたちも
彼女を追わなければならなくなる。
そこから始まるのが、
巨大に見える人間たち、
異星人による攻撃、
リベリオンとの遭遇という
それまでの日常とは全く違う世界である。
だから『サンダー3』の始まりを辿ると、
毎回ドクのディスクへ戻ってくる。
あの一枚がなければ、
少なくともあの時点では
スモール3がマルチバースへ入ることもなかった。
ふたばが戦闘へ巻き込まれることもなかった。
それほど重要な物なのに、
持ち主が担任教師だったという部分だけは、
第1話では深く説明されない。
ここが後から効いてくる。
第8話を見た後では「知らずに貸しただけだったのか」という第1話の場面まで怪しく見える
ドクが本当に何も知らなかったなら、
第1話での行動は
かなり大きな偶然だったことになる。
たまたま異世界へつながるディスクを持っていた。
たまたまそれを生徒へ貸した。
そして生徒たちが実際に向こうへ消えてしまった。
一方で、
ドクがある程度ディスクの性質を知っていたなら、
今度は別の疑問が生まれる。
なぜ危険な物を
中学生へ貸したのか。
どこで手に入れたのか。
マルチバースの存在をどこまで知っていたのか。
第8話で本人が
テレビの向こうへ入ったことで、
この疑問が一気に強くなる。
少なくともドクは、
スモール3が消えた後も
「自分には関係ない」と離れる人物ではなかった。
自分が貸したディスクから始まった異変を追い、
生徒たちのいる世界へ
自分自身も踏み込んでいく。
ただ問題は、
入った後である。
マルチバースへ行けることと、
元の世界へ帰す手段を知っていることは同じではない。
ドクが追いかけてきたからといって、
すぐスモール3を連れて帰れるとは限らない。
だから第8話のドク登場は、
謎が解けた場面ではない。
むしろ第1話からあった疑問を
もう一度大きくする場面になっている。
あのディスクはどこから来たのか。
ドクは最初から何を知っていたのか。
そして生徒たちを元の世界へ戻す手段まで持っているのか。
物語が始まった時には
「変わった先生が貸してくれた変なディスク」だったものが、
第8話まで来ると
ドク先生自身の謎へつながってくるのである。
第3章 ドクはなぜそんなディスクを生徒へ貸したのか
普通の映像ソフトなら不自然ではないが、実際にはマルチバースへつながる物だった
第1話でドクがスモール3へ貸したディスクは、
最初から危険な装置として扱われていたわけではない。
ぴょんたろうたちも、
先生から借りた珍しい映像ソフトくらいの感覚で持ち帰っている。
だから三人は、
ぴょんたろうの家で気軽に再生する。
その時点では、
別世界へ移動することになるとは
誰も考えていない。
ところがテレビに映ったものは、
普通の映像作品ではなかった。
画面の向こうに、
現実とは違う世界がそのまま存在するように見える。
さらにふたばが
その中へ入り込んでしまう。
ぴょんたろう、つばめ、ひろしも
妹を追って画面の向こうへ進む。
ここまで起きて初めて、
あのディスクが
ただの映像記録ではなかったことが分かる。
そこで残るのが、
ドクはその性質を知っていたのかという疑問である。
もし何も知らなかったなら、
ドク自身も
奇妙なディスクを偶然持っていただけになる。
生徒へ貸した行動にも悪意はない。
だが少しでも知っていたなら、
今度は話が大きく変わる。
なぜ危険な物を中学生へ渡したのか。
どこで手に入れたのか。
そして何より、
マルチバースという世界の存在を
どこまで理解していたのかが気になってくる。
第1話の段階では、
その答えはほとんど出ない。
だからドクは、
変わった物を持っている担任という位置に留まっている。
しかし第8話まで来ると、
この最初の貸し出しが
改めて大きな意味を持って見えてくる。
第8話の行動を見ると「本当に偶然だったのか」という疑問が強くなる
スモール3が消えた後、
ドクはそのまま学校生活へ戻るわけではない。
第8話では、
今度は本人自身が
マルチバース側へ踏み込んでくる。
ここで第1話と第8話がつながる。
最初は、
ディスクを持っていた人物。
次には、
そのディスクの向こうへ
自分から入ってくる人物になる。
この変化があるから、
第1話の行動まで怪しく見えてくる。
ドクは、
テレビの向こうへ行けることを
以前から知っていたのか。
それとも生徒が消えた後で
初めて仕組みに気付いたのか。
少なくとも第8話の時点では、
マルチバースへ入ること自体に
完全に腰が引けている人物ではない。
生徒を追うため、
自分も向こう側へ進む。
その行動力は、
普通の担任教師としてはかなり異質である。
ただし、
ここで「最初から全部知っていた」と決め付けることはできない。
入る方法が分かったことと、
ディスクの正体を理解していることは別である。
さらに帰還方法まで知っているとは限らない。
だからドクの謎は、
知っていたか知らなかったかの
二択では終わらない。
どの段階で何を知ったのか。
誰からディスクを手に入れたのか。
なぜそれを生徒へ貸したのか。
第8話まで来ても、
最初の一枚について
まだ大きな空白が残っているのである。
第4章 第8話でさらに怪しくなる|ドク本人までマルチバースへ入ってくる
スモール3を追ってきたことで、ドクは物語の外側にいる先生ではなくなった
第8話までのスモール3は、
すでにマルチバース側で
異星人やリベリオンの戦いを目の当たりにしている。
最初はふたばを追ってきただけだった三人も、
目の前で起きている戦争を見続けるうちに、
自分たちも動く必要があると考え始める。
その一方で、
元の世界では
彼らがいなくなった時間が続いている。
そこで第8話に現れるのがドクである。
第1話では、
すべての入口になったディスクを貸した先生。
第8話では、
消えた生徒を追って
自分自身もテレビの向こうへ入る先生になる。
ここで立場が大きく変わる。
それまでは、
スモール3を別世界へ送り込んだ
物語の発端に近い人物だった。
ところが自分も入ったことで、
ドク自身が
マルチバースの出来事へ巻き込まれる側になる。
生徒が消えた。
だから追いかける。
教師として見れば、
その行動自体は分かりやすい。
しかし問題は、
普通なら追いかける場所ではないことだ。
異世界へつながるテレビの画面へ入り、
戻れる保証もない場所へ向かう。
そこまでして動けるのは、
ドクがかなり大胆な人物だからなのか。
それとも、
向こう側について何か知識があるからなのか。
第8話は、
その判断をまだはっきりさせない。
だからこそ、
ドクが登場したことで
疑問が減るどころか増えていく。
マルチバースへ入れることと、スモール3を元の世界へ戻せることは別問題
第8話でドクが現れると、
一瞬、
これでスモール3を連れ戻せるのではないかと思える。
担任教師が追ってきた。
ディスクを持っていた本人でもある。
ならば帰還方法も知っているのではないか。
しかし、
そこはまだ確定していない。
ドクが分かっているのが
「向こうへ行く方法」だけなら、
生徒と同じ場所へ来ただけで終わる。
むしろ戻る方法がなければ、
今度はドクまで
マルチバースへ取り残されることになる。
この点が、
第8話の登場を面白くしている。
助けに来た先生なのか。
真相を知っている人物なのか。
それとも結果的に
一緒に巻き込まれただけなのか。
まだどれも断定できない。
原作では、
この後ドクたちは
スモール3を追い続ける。
戦いが激しくなっても、
すぐ元の世界へ帰る流れにはならない。
さらに先では、
異星人との戦いそのものにも
関わっていく。
つまり第8話で
ドクがマルチバースへ入ったことは、
「先生が迎えに来て一件落着」
という展開の始まりではない。
むしろ、
ドクもまた
この世界の戦いへ近づいていく入口になる。
第1話でディスクを貸した。
第8話で自分も入った。
その後はスモール3を追い、
さらに戦場へ関わっていく。
この時系列を見ると、
ドク先生は
物語の開始だけに関わる人物ではない。
マルチバースへの入口と、
その後の戦いの両方へ
継続して関わる人物なのである。
第5章 【ネタバレ注意】ドクはスモール3を追いかけるだけで終わらない
第8話でマルチバースへ来た後も、ドクはその場で引き返す人物ではない
第8話でドク本人が
マルチバース側へ入ってきた時点では、
まだ「生徒を迎えに来た先生」と見ることもできる。
実際、
ぴょんたろう、つばめ、ひろしが
元の世界から消えている以上、
担任であるドクが追ってくること自体は不自然ではない。
ただ原作では、
ドクはスモール3を見つけたら
すぐ連れ帰って終わるわけではない。
マルチバース側では、
リベリオンと異星人の戦いが
すでに大きく広がっている。
渋谷では、
武装した兵士たちと
異星人側の戦力がぶつかり、
スモール3もその戦場を目の前で見る。
第8話までの三人は、
ふたばを助けることを最優先にしてきた。
自分たちから
大規模な戦争へ参加することには慎重だった。
それでも戦いを見続け、
異星人に傷つけられる人々を目にする中で、
三人の気持ちも変わっていく。
そして原作では、
ついにスモール3が
戦闘へ踏み込む流れになる。
そこへ、
ドクたちも追いついてくる。
ここで面白いのは、
ドクがマルチバースへ入っただけで
問題を解決できていないことである。
ディスクを貸した本人が来ても、
異星人との戦争は止まらない。
ふたばを巡る問題も、
すぐ元通りにはならない。
ドクは、
生徒を連れ戻す先生という立場から、
生徒たちが何を選ぶのかを
見届ける側へ近づいていく。
第8話でスモール3が
戦う覚悟を固め始めたことともつながる。
先生が来たから帰る。
大人が来たから任せる。
そんな簡単な話にはならない。
ぴょんたろうたちは、
すでに自分たちで
この世界の出来事へ関わる段階まで来ている。
だからドクの登場は、
物語を元の日常へ戻すための出口ではない。
むしろ、
元の世界にいた大人まで
スモール3と同じ異常な世界へ入ってきたことで、
二つの世界の境目がさらに薄くなっていく。
第1話でディスクを貸した人物が、今度はその世界で生徒の戦いを見る側になる
第1話のドクと
原作中盤以降のドクを比べると、
立場の変化はかなり大きい。
最初は、
学校でスモール3に
謎のディスクを貸しただけだった。
そのディスクを再生した結果、
ふたばが向こう側へ入り、
ぴょんたろうたちも追いかける。
ドク自身は、
異世界で起きている戦いから
遠く離れた場所にいた。
ところが後になると、
本人までその世界へ来る。
さらに、
目の前では
自分の生徒たちが異星人と向き合う。
ドクからすれば、
学校で見ていた三人とは
まるで違う姿を見ることになる。
普段は中学生として過ごしていた少年たちが、
マルチバースでは
現地の人間とは比較にならない力を持っている。
そしてその力を、
自分たちだけのためではなく
戦場で使おうとし始める。
ドクは、
その変化を間近で見る。
ここまで来ると、
第1話のディスク貸し出しが
ますます不思議に見えてくる。
自分が貸した一枚から始まった出来事が、
生徒たちを異世界の戦争へ送り込み、
最後には自分まで巻き込んでいく。
ただし、
この段階でも
ドクが最初からすべてを計画していた証拠はない。
むしろ確実に言えるのは、
自分が関わった異変から逃げず、
スモール3を追って
同じ場所まで来たことだ。
第8話での登場は、
ドク先生の謎を解く答えではない。
第1話の「ディスクを貸した先生」が
ようやく事件の中心へ追いついてきた場面なのである。
第6章 【ネタバレ注意】原作ではドクまで人類を救う戦いへ加わる
スモール3を見守るだけではなく、ドクたち自身も敵艦へ手を出すところまで進む
原作のさらに先では、
異星人との戦いは
渋谷周辺だけで収まらなくなる。
スモール3が参戦したことで、
人類側には
それまでとは違う戦力が加わる。
ぴょんたろうたちは、
こちらの世界では普通の中学生だった。
しかしマルチバース側では、
その身体そのものが異常な強さを持つ。
ふたばが異星人の攻撃を受けても
簡単には傷つかないのと同じように、
スモール3も現地では大きな力を持つ。
その力が、
本格的な戦闘へ使われ始める。
そして戦況がさらに拡大すると、
ドクたちも
ただ後方から見ているだけではいられなくなる。
原作では、
人類を救うために
ドクたち自身も敵側の艦を壊す行動へ参加する。
ここまで来ると、
第8話で感じた
「先生は生徒を連れ戻しに来たのか」
という疑問にも別の答えが見えてくる。
少なくともその後のドクは、
帰還だけを最優先にはしていない。
目の前で
人類が危機にさらされているなら、
自分にもできることをする。
教師という肩書きだけではなく、
マルチバースへ来た一人の人間として
戦いへ踏み込んでいく。
ただし、
ここでもドクだけが特別な超能力を持つと
決まったわけではない。
重要なのは、
「ドクだから戦える」のではなく、
こちら側から来た人間が
マルチバースでどのような存在になるのかという点である。
スモール3だけではなく、
ドクたちまで戦闘へ加われることで、
二つの世界の力関係がさらに見えてくる。
ドクが戦うからこそ、「特殊な正体」より行動力そのものが際立ってくる
ドク先生について考えると、
どうしても
「実は特別な人物なのでは」と疑いたくなる。
謎のディスクを持っていた。
生徒へ貸した。
自分でもマルチバースへ入った。
さらに戦いへ参加する。
これだけ並べると、
何か秘密を抱えているように見える。
しかし現在確認できる範囲では、
ドクの出生や
異星人との血縁まで
明確に示されているわけではない。
そのため、
原作の先を知っても
「ドクの正体はこれだった」と
単純に答えが出るわけではない。
むしろ目立ってくるのは、
この先生の行動力である。
生徒が消えれば追う。
別世界だと分かっても入る。
戦争が起きていても、
その場から逃げるだけでは終わらない。
必要になれば、
自分も人類側の行動へ加わる。
第1話の時点では、
少し変わった担任という印象だった。
しかし物語が進むほど、
スモール3の人生を大きく変えた人物であり、
その後も最後まで無関係ではいられない人物になっていく。
だからドク先生の謎は、
正体当てだけで追うより面白い。
なぜディスクを持っていたのか。
どこまで世界のことを知っていたのか。
そしてなぜ、
危険を知った後も生徒を追い続けたのか。
原作で戦いへ参加するところまで見ると、
ドクは単なる発端役ではない。
第1話で扉を開く物を持っていた教師が、
その扉の向こうまで入り、
最後には自分も戦う側へ回っていく。
その一連の行動こそ、
ドク先生がただの担任では終わらない
一番分かりやすい部分なのである。
第7章 【ネタバレ注意】ドク最大の謎は「何者か」より最初からどこまで知っていたのか
原作の先まで進んでも、ディスクを持っていた経緯そのものは大きな謎として残る
ドク先生を追っていくと、
最後まで気になるのは
「実は何者だったのか」という正体だけではない。
むしろ一番引っかかるのは、
第1話の時点で
なぜあの謎のディスクを持っていたのかという部分である。
スモール3は、
ドクから借りたディスクを再生したことで
マルチバースへ入った。
ふたばも巻き込まれ、
異星人やリベリオンとの戦いへ
三人の日常は一気に変わっていく。
つまりドクは、
物語が始まる前から
二つの世界をつなぐ物を持っていた人物になる。
その後、
第8話では本人までマルチバース側へ来る。
さらに原作では、
スモール3を追い、
異星人との戦いを目の当たりにし、
最後には自分も人類側の行動へ加わる。
ここまで進んでも、
「ドクは実は別世界の住人だった」
「最初から異星人の存在を知っていた」
といった単純な答えにはならない。
だからこそ、
第1話のディスクが逆に気になってくる。
偶然手に入れた物なのか。
珍しい映像ソフト程度に思っていたのか。
それとも何か普通ではない物だと分かっていたのか。
この違いによって、
第1話で生徒へ貸した行動の見え方も大きく変わる。
もし何も知らなかったなら、
ドク自身もまた
巨大な事件へ偶然巻き込まれた人物である。
一方で、
少しでも性質を知っていたなら、
なぜ中学生へ渡したのかという
さらに大きな疑問が残る。
原作の先までドクが関わることで、
この最初の行動は忘れられずに残る。
第1話では入口を渡し、第8話では自分も入り、その後は戦場まで進む
ドク先生の動きを時系列で見ると、
かなり変わった位置にいることが分かる。
第1話では、
スモール3へ謎のディスクを貸す。
そのディスクから、
テレビの向こうに
マルチバースへの入口が開く。
第8話では、
今度はドク本人が
その入口を通って向こう側へ来る。
さらに先では、
スモール3を追うだけでなく、
人類と異星人の戦いへまで関わっていく。
最初は、
事件を始める物を持っていた先生。
次には、
事件へ追いついてくる先生。
最後には、
事件の中で自分も動く先生になる。
この変化を見ると、
ドクは単なる説明役でも
一度だけ登場する変人教師でもない。
スモール3と
マルチバースを結び付ける位置に
何度も戻ってくる人物である。
ただし、
それでも正体が一つの肩書きで説明されるわけではない。
だから「ドク先生は何者?」への答えは、
現時点では
特殊な種族名や所属名では出せない。
確実に言えるのは、
普通の担任として始まりながら、
第1話からマルチバースの入口を握り、
その後は自分まで世界の向こうへ進んでいく人物だということだ。
そして一番大きな疑問は、
やはり最初へ戻る。
なぜドクだけが、
あのディスクを持っていたのか。
第8話で本人が現れたことで、
この疑問は薄くなるどころか
むしろ強くなっている。
先生が来た。
だから全部分かる。
そうはならない。
ドク本人が
マルチバースへ来ても、
ディスクの出所や
最初から持っていた知識までは簡単に明かされない。
だからドク先生の記事で最後に残るのは、
「正体は○○だった」という答えではない。
第1話で何を知っていたのか。
ディスクをどこまで理解していたのか。
そして生徒へ貸した時、
その先に何が起こると考えていたのか。
そこが、
『サンダー3』の最初から続く
ドク最大の謎なのである。


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