「その着せ替え人形は恋をする」Season 2が2025年夏に放送。主人公の五条新菜は、2期でも“ものづくり”に対する真摯な姿勢が光ります。
祖父譲りの雛人形作りからスタートした彼の手先の器用さと情熱が、海夢とのコスプレ共作に昇華し、2人の関係をより深めていきます。
この記事では、新菜が成長していく軌跡と、“職人魂”が際立つ決定的場面を楽しく振り返ります。
この記事を読むとわかること
- 五条新菜の衣装づくりが光る具体的な名シーン
- 「つくる力」を通して変化する人間関係の描写
- 新菜のこだわりの原点と成長の過程
五条新菜の「つくる力」が光る名シーンたち
海夢の衣装をきっかけに開花した裁縫スキル
五条新菜が自分の技術を本格的に発揮したのは、喜多川海夢のために初めてコスプレ衣装を作ったときです。
彼女から依頼されたのは、ゲームキャラクター「雫たん」の衣装でしたが、新菜はそのキャラ設定や資料を丁寧に研究し、細かいディテールまで忠実に再現しました。
それまで雛人形の着物作りで培ってきた技術が、このとき見事に“応用”として開花したのです。
衣装が完成した瞬間の海夢のリアクション、そしてイベントでの注目度の高さが、新菜にとって何よりの“手応え”となったことでしょう。
このエピソードは、「好きなことに本気を出すって、こういうことなんだ」と思わせる、見応えバツグンの名シーンです。
乾姉妹のコスプレ撮影で発揮されたマルチタスク力
その後、新菜は人気コスプレイヤーの乾紗寿叶(ジュジュ)から衣装制作を依頼されるようになります。
ここでは、海夢と紗寿叶に加えて、紗寿叶の妹である乾心寿の衣装も手がけることになり、短期間で3人分の制作をこなすという難関に挑むことになりました。
特に印象的だったのが、心寿の衣装。彼女が「自分もコスプレをしてみたい」という気持ちを言葉にできなかったことに気づき、新菜は柔軟な発想で制服をアレンジして対応しました。
この時の新菜は、単なる“縫える人”を超えて、相手の気持ちを読み取り、実現する“クリエイター”としての魅力を放っていました。
同時進行で複数の衣装を仕上げながら、それぞれのキャラやイメージをしっかり反映させていた姿は、まさに“職人の顔”です。
冬コミのハニエル衣装に宿る究極のこだわり
2期で特に注目されるのが、海夢のために制作した『天使降臨ハニエル』の衣装です。
新菜は原作漫画を読み込み、キャラクターの設定・色彩・装飾・シルエットを徹底的に分析したうえで、理想の一着を完成させました。
イベント当日、海夢がその衣装を身にまとって会場に現れた瞬間、多くの人々の視線を集め、SNS上でも大きな話題となりました。
さらには、原作者の目にも留まり、「衣装が完璧すぎる」と称賛される展開に。
新菜が“雛人形職人の孫”というルーツを武器に、コスプレという新たなジャンルで唯一無二の表現を成し遂げたこのシーンは、「おもしろい!」と叫びたくなるほどの快感があります。
「つくる」を通じて変わる五条新菜の人間関係
喜多川海夢との出会いが生んだ初めてのつながり
五条新菜は幼い頃に雛人形作りに夢中だったものの、それを周囲にからかわれた経験から、自分の趣味や気持ちを押し殺してきました。
そんな彼の殻を最初に破ったのが、クラスメイトの喜多川海夢です。彼女は新菜の縫製技術に素直に感動し、ためらうことなくコスプレ衣装の制作を依頼します。
この出来事が、新菜にとって「人とつながるためのものづくり」の第一歩となりました。しかも海夢は、新菜の技術を誇らしげに評価し続けてくれるという、まさに“最高の理解者”だったのです。
衣装を通して自分の技術が誰かの笑顔になる──その実感が、新菜の世界を一気に広げてくれました。
乾姉妹との制作で広がる信頼と協働の輪
喜多川海夢との活動を通じて、新菜の技術力は瞬く間に注目を集め、人気コスプレイヤー・乾紗寿叶からも依頼が舞い込みます。
ここでは単に衣装を作るだけでなく、紗寿叶のイメージやこだわりに合わせて、細部まで最適な素材や構造を工夫する力が求められました。
また、撮影を担当する妹・乾心寿とも交流が生まれ、制作チームとしての“協働”がスタートします。
注目すべきは、乾姉妹との関係が単なる「依頼者と作り手」ではなく、プロジェクトを一緒に作り上げる“仲間”へと進化していくことです。
新菜が人と関わることに不安を抱いていた時期からは想像もつかないほど、信頼の輪が広がっていく様子には驚かされます。
クラスメイトとの距離も“つくる力”で変えていく
新菜の“つくる力”はクラス内でも知られるようになります。
とくに文化祭では、海夢がミスコンに出場する際に新菜が衣装を担当し、その完成度の高さが話題を呼びました。
今まで人前で話すことすら苦手だった新菜が、衣装制作を通じてクラスメイトたちと自然に会話を交わすようになったのは、大きな成長です。
しかも、彼が評価される理由は“見た目の派手さ”ではなく、“丁寧さ”と“誠実さ”という本質的な部分。これがまた新菜らしくてグッときます。
「手を動かせば、心もつながる」──そんな彼の姿は、観る側にも深く刺さるものがあります。
五条新菜の“こだわり”はどこから来る?
雛人形との出会いが育てた観察力と集中力
五条新菜の“こだわり力”のルーツは、幼少期から祖父のもとで学んできた雛人形制作にあります。
雛人形の衣装は、模様の位置、縫い目の深さ、布の重ね方に至るまで極端に繊細で、まさに“精密作業の極み”と言える世界です。
新菜は子どもの頃からその伝統工芸を見よう見まねで学び、いつしか「ズレてる」とか「曲がってる」といった“違和感”を察知する感覚が自然と身についたようです。
この訓練の積み重ねが、後にコスプレ衣装づくりでも発揮され、彼ならではの「細かすぎるほどの再現力」へとつながっていきます。
いわば彼の観察力と集中力は、伝統と向き合ってきた時間そのものなのです。
「奇麗」に対する感性がモノづくりの軸になっている
新菜はよく「奇麗ですね」と言いますが、この言葉にはかなり深い意味が込められているように感じます。
それは単に“見た目が整っている”という意味ではなく、「丁寧につくられていて、人の気持ちが込もっているもの」への敬意の表れなのです。
海夢のコスプレ衣装を作るときも、布の光沢やシルエット、装飾の位置など、視覚的な“気持ちよさ”を大切にしているのが伝わってきます。
彼にとって「奇麗」とは、単なる美的価値ではなく、誠実さや配慮までを含んだ“表現”なのだと感じさせられます。
この独特の美意識があるからこそ、五条新菜の衣装には“魂が入ってる感”があるのです。
失敗を恐れず改善し続ける姿勢こそ“こだわり”の証
作中で印象的なのは、新菜が失敗を恐れないところです。最初の衣装づくりでは、何度もやり直したり、生地を切りすぎてしまったりと失敗続きでした。
でも彼は落ち込むどころか、「次はもっと上手くやろう」と前を向きます。
この姿勢って、実はかなりすごいことですよね。職人気質っていうと、完璧主義で妥協を許さないイメージがありますが、新菜のこだわりは「完成度」より「成長」にあるように思えます。
挑戦して失敗して、また挑戦する。この“ループ”を楽しいと思える感覚が、彼の最大の強みであり、こだわりを支えている原動力なのです。
観ているこちらも、「自分も何かをちゃんと作ってみたくなる」ような気持ちになるから不思議です。
まとめ|五条新菜のものづくりと成長
五条新菜は、雛人形づくりという伝統からコスプレ衣装という新領域へと飛び込み、自分の技術を広げていきました。
最初は「人と関わるのが苦手」だった彼が、喜多川海夢や乾姉妹との出会いを通じて、“つくる力”で信頼を築いていきます。
彼の衣装づくりには、観察力・丁寧さ・探究心のすべてが詰まっており、どの場面もリアルで心を打ちます。
こだわりの源は、美意識や誠実さだけでなく、「成長し続けたい」というまっすぐな想いにあります。そしてその姿勢が、周囲の人々の心を動かし、居場所をつくっていくのです。
2期では、さらに大きな挑戦や成長が待っていそうで、今から楽しみでなりません。「好きなことに本気を出すと、人生が変わる」──五条新菜がそれを教えてくれました。
この記事のまとめ
- 五条新菜は雛人形職人の技をコスプレ衣装に応用
- 海夢との出会いが“つくる力”を開花させた
- 乾姉妹との制作で信頼関係が広がっていく
- 「奇麗」という感性にこだわる理由が明らかに
- 失敗を糧に成長する姿が魅力的
- 2期では人間関係の変化も丁寧に描写
- “好き”を貫くものづくりの原動力に胸アツ!
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